華やかな撮影現場。照明が熱を放つ中、かな子は黒いバニー衣装に身を包んで立っていた。普段のおっとりとした笑顔も、今は引きつり、額には冷や汗が滲んでいる。
「う、うぅ……っ」
お腹を押さえ、苦しそうに体を折り曲げる。冷房の効いたスタジオで体を冷やしたのか、腸が悲鳴を上げていた。
――ギュルルルル……ッ!
はっきりとした腹鳴が、耳の奥に響く。かな子は思わずドアノブへ手を伸ばし、祈るように回す。
「はやく……っ、入らなきゃ……っ!」
ガチャガチャとノブを揺らす音が廊下に響く。だが中は使用中なのか、鍵は固く閉ざされたままだ。
「だ、だめっ……お願い、開いて……!」
必死に囁く声は震えていた。冷や汗が首筋を伝い、胸元を濡らしていく。背筋には悪寒が走り、太ももには力が入らない。
――ゴロゴロ、ギュルルルッ……!

再び、腹の奥で大きな音が弾けた。耐えきれず腰をくねらせると、バニー衣装のきついコルセットが食い込み、かえって痛みを増幅させる。
「……っ、うぅ……プロデューサーさん、ごめんなさい……すぐ戻りますから……っ」
誰にともなく言い訳のように呟きながら、彼女は必死にドアを叩き続ける。
「カチャッ、カチャ……ガチャガチャッ!」
金属音が切羽詰まった彼女の焦りを代弁していた。
その間も、呼吸は荒く乱れ、
「ハァッ、ハァッ……」
と短く切れる。頬は紅潮し、目尻には涙がにじむ。
「もう、限界……っ」
かな子は歯を食いしばり、震える足でどうにかその場に踏みとどまった。
必死にドアノブを揺らしていたかな子の身体が、突如として震えた。お腹の奥で弾けるような激痛と同時に、抑え込んでいたものが制御を失い、堰を切ったように流れ出す。
――ブシュゥゥゥッ!! ビチャビチャビチャァッ!!
「やっ……だめぇっ……っ! で、出ちゃってる……!」
張り詰めたタイツの中に、熱く粘り気のある液体が一気に広がった。泥のような下痢が止めどなく押し寄せ、布地に押さえ込まれたまま太ももの奥へとぬるりと流れていく。
――ドロロロロッ……ジュワァァ……ヌチャッ……!

「うぅ……こんなの……見られたら……いや……っ」
冷や汗が背中をつたう。涙を浮かべたかな子は、羞恥と絶望に震えながら必死に耐えようとするも、下腹部からの奔流は収まらない。脚の内側にまとわりつく汚泥のような感触が、さらに羞恥を募らせていく。
むわっとした悪臭が、空気の中に漂い始める。鼻を突くその匂いが、かな子の羞恥心を容赦なく煽った。
「ごめんなさい……っ、止められない……っ!」
震える声で懺悔するように呟く。呼吸は荒く、
「ハァッ、ハァッ……っ!」
と切れ切れに漏れる。頬は熱に染まり、視界は涙でにじむ。
ステージ衣装のまま、取り返しのつかない失敗をしてしまった――その現実が、胸をえぐるように突き刺さっていた。