SamSuka
陵魚
陵魚

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歪められる思い 甘く交わる魔法少女たち

 その日の瑠璃は、もこもこだった。


「……北極にでも行くの?」


 瑠奈が思わず呆れたほどの厚着だ。赤い毛糸の帽子と耳当て。分厚いベージュのコートに赤い毛糸の手袋。ズボンも防寒用のものらしい。多分だけれど、この格好のままスキーにだって行けそうだ。

 小走りに近づいてきた瑠璃は、瑠奈の言いたいことを察したらしく「えへへ」と誤魔化し気味に笑った。おそらく瑠璃の母親が用意した服だろう。友だちと出かけるとなると、どうもオーバーなコーデを選びがちな人らしい。

 夢宮町駅ちかくの公園で待ち合わせをして、街のパトロールをする。瑠璃が学校での委員会活動――ほとんど雑用を押し付けられてばかりというのが実態だが――で忙しいせいで、二人そろって見回りに出る機会はそんなに多くない。それでも、時間さえできたら一緒に、というのが瑠璃の希望だった。

 ようやくその機会ができた、のだけれど。


「その格好、すっごい目立つけど」

「そ、そうかな……?」

「こっそり様子を探りに行くのが目的なんだけどね。……ま、いいか」


 苦笑気味の瑠奈も、さすがに多少着込んでいる。紺色のジャケットはダウン入りの、厚みのあるもの。ボトムスはいつものショートパンツに加えて、両足を暖かそうな黒いタイツで守っている。服の色合いこそ落ち着いているが……実のところ、黒タイツに包まれた細く長い足が強調されていて、これはこれで人目を引きそうではあった。本人は自覚していないけれども。

 

「とりあえず駅周辺から見て回る? 今朝、聖光珠が大雑把に探った限りでは反応はなかったけど……」

「あ、待って待って、その前に……」


 言いながら、慌てて肩掛けカバンの中をごそごそ探し始める瑠璃。もこもこ手袋のお陰でかなり苦戦した末に、ようやく取り出したのは。


「はい、瑠奈ちゃんの。ハッピーバレンタイン!」


 きれいに包まれた、小さなチョコレートだった。ピンク色の可愛らしい包み紙で丁寧にラッピングされていて、けれどどこか小慣れていない。明らかに手作りと分かるものだった。

 風の冷たい冬の公園が一瞬あたたかな春風を宿したかのような。そんな錯覚をするくらいの満面の笑みと共に差し出されて、さしもの瑠奈の顔もほころぶ。


「……ありがと。友チョコってやつ?」

「うーん、何チョコっていうか、もう分かんなくて……みんなにあげてるの。あのね、今年はママに教わって、ストロベリー味のチョコなんだよ! けっこう上手くできたんじゃないかなって」


 見るからにうきうきした瑠璃の様子だ。こういう時、あまりにも屈託のないところを見せられると、眩しいような気がしてしまう瑠奈だった。円満な家族。まだ恋や、恋を巡る周囲の視線に掻き回されない素直な人付き合い。誰とでも仲よくなれる天真爛漫。相手のホンネや胸の内を疑わない、人を信じきっていて平気な性格……。どれも瑠璃の美点で、そして瑠奈が持ちたくて持てなかったもの。

 羨んだりはしない。むしろ瑠璃と知り合えて、瑠璃を通して、瑠奈は見失いかけていた”戦う意味”を取り戻すことができた。明るさと天真爛漫に、たくさん、救われてきた。

 ただ――直視できないほど眩しく感じるのは変わらない、というだけだ。


「うん……じゃあ、大事に食べるよ。そしたら、はい、私からも」


 準備してあったチョコを、お返しに渡す。黒いパッケージにリボンをかけた、小さなチョコ。


「わぁ、ありがとう! 用意しててくれたんだ」

「わざわざ今日を指定して声かけられたらね。チョコ渡したいんだろうな、くらいはわかるよ。瑠璃はその辺、すっごく分かりやすいからね」

「……そうかな?」

「自覚ないの? でも、そのお陰で、こういうのに疎い私でもちゃんと準備できたよ。こっちのは、手作りじゃないけど」

「ううん、とっても嬉しい! ねぇ、パトロールの前に、ここで食べちゃおっか?」


 言いながらもう、包装を開け始めている瑠璃だ。もらったチョコが気になって仕方ないらしい。


「こんな寒いところで食べるの?」


 呆れて言いながら、瑠奈もピンクの包み紙を開けていく。中から出てきたのは、ピンク色の、ハート型の、小さな。


「……んっ! わぁ、これ、ちょっと紅茶の香りがするんだ……面白い味だね? 美味しいー! ねぇ、どこのお店のか、聞いてもいい?」

「気に入ったのなら、今度教えるよ」


 と、そこで、瑠璃がこちらの顔をじっと覗き込んでいるのに気付いた。瑠奈の反応が気になって、ドキドキしながらチョコが食べられるのを待っている、らしい。

 じーっ、と。


「……あんまり見られてると、食べにくいよ」


 苦笑しながら、ハートの形のそれを、口に運んだ。

 ……とても、甘い。

 せっかく入れたストロベリーのフレーバーが飛んでしまうくらい、甘くて。それは瑠奈の舌には、ちょっと甘すぎるくらいで。

 けれど、事前にこれを試食して満足そうに笑っている瑠璃を思い浮かべたら、瑠奈まで小さく微笑んでしまっていた。


「……うん。とっても、瑠璃らしい味」

「えっと、それって……?」


 ちょっと心配そうにこちらを見つめてくる友だちに、瑠奈は、にこりと笑いかけた。


「とっても美味しい、ってこと」



              ※


 さて。

 この後ルリたちは、チョコレートの影霊と遭遇する。そして、たまたま先にチョコレートを食べていたせいで敵の術にかかって、敗北することになる。

 精神に影響する今回の影霊の能力は、ルリたち2人の危うい友情を歪めて、まったく違った淫らなものへと変えてしまう。


 もし、ヒロインたちの穏やかな日常、ささやかな平穏を気に入って、それが壊れるのを見たくないという方がいたら、ここでブラウザバックして欲しい。











 ……よろしい?

 それでは、影霊と遭遇したところから、物語を再開しよう。


                 ※

《永遠の愛、欲しくありませんか?》


 風が甘い。吸い込むだけで胸がムカムカするほどの、濃厚な甘い空気が立ち込めている。

 夢宮町駅から少し住宅街の方へ入った先にある、小さな喫茶店。その一番奥まったカウンター席に、影霊はゆったりと腰かけていた。

 赤いコート、赤いロングスカート、赤いベレー帽。そして、赤い瞳。ルリたちと同じくらいか、あるいはもっと若いかもしれない小柄な娘の姿をしていた。長い黒髪が背中まで流れて、赤い服との間に色のコントラストを生んでいる。

 カウンターから、湯気のたつホットチョコレートの入ったマグカップを両手で取り上げて、ゆっくりと飲む。くつろいだその様子は、目の前に宝珠の使者を迎えているとは思えない、緊張感のなさだった。


《移ろいやすい愛、不安定な愛、不実な愛。どれも、とても心を掻き乱すものです。ねぇ、だから、永遠の愛が欲しいでしょう?》

「……少なくとも、影霊の提案する愛に興味はないわね」


 隙なく大鎌を構えながらも、ルナの表情は固い。狭い屋内ではルナの近接戦闘が多少不利になる。そして影霊の余裕ぶった態度はもちろん、相手に厄介な切り札があることを示していた。

 相手の動きを見極め、何かする前に一気に叩く。ルリもルナも、最速で動けるように身構えている。互いに信頼し合った二人の魔法少女は、動けばぴたりと息が合う――連携攻撃を仕損じたことはない。影霊が攻撃をしようと動いた一瞬の隙、その一点を全力で穿つ。

 互いに相手の隙を伺う睨み合い……そう思っていた宝珠の使者たちに、年若い少女姿の影霊は妖しく微笑みかけた。


《残念ですけど、拒絶は不可能かと。永遠の愛はもう、あなたたちの胸に灯っていますから》

「……っ、それって、どういう……」


 ドクン、と。異様な感覚が走り抜けて、ルナは言葉を途切れさせた。

 それは、全身の血管が急に膨らんだような、感じ。胸の内側から、頬へ、下腹部へ、そしてあらゆる皮膚という皮膚へ、熱さが込み上げてくる。熱病のように、広がる。


「あ、ぁ……!?」


 そして、下着の中の秘された器官が、胸の先端が、急激にズクンズクンと疼き出す。いつでも敵に対応できるよう身構えていたルリ、そしてルナが、思わず情けない内股になって震え始めるほどの、強い衝動だった。


「なんで……? わたしたち、まだ何の攻撃もされてない、のに……」

《そうですね。ワタシはチョコレートの影霊。本来ならワタシの振る舞うチョコレートを召し上がって頂いて、愛を実感していただくのですけど……ふふっ、お二人はもう既に気持ちを交わしあったご様子。そうであれば、前準備など必要ありません。もう既に、愛の虜でございます》

「そんなの……! わたしたちのチョコはそんな変なのじゃ……!」


 頬を染め、下腹部から沸き上がってくる淫らな疼きに抗いながらも、ルリが抗議の声をあげる。必死にステッキを構えて……そんな相手を、年下少女の影霊は面白そうに眺めながら、笑いかける。


《チョコレートを交換する、っておかしな催しですよね? カカオの原産地ではかつて、チョコは媚薬として服用されていたとか? ふふ……影霊の力を侮らないでくださいな。あなたがどんな気持ちを込めていようと……それがチョコレートであったなら、すべてワタシの能力の掌握するところです。永遠の愛に、変えてしまえるのですよ》

「そんなの、させない! みんな、それぞれの気持ちを託して、贈り物をするんだから……その気持ちを、勝手に変えちゃうなんて!」


 媚毒に翻弄されながらも、変わらない意志で影霊に言葉を返すルリ。

 けれど、ルリばかりが敵と言葉を交わしているのが、既におかしい。いつもならルリより先に敵の言葉を遮るルナは、俯いたままで……。


《おかしな方。永遠に続く素晴らしい愛を拒むなんて。けど……ねぇ、どうかしら? あなたは嫌だって言っても、もう一人のその子は、違うみたいですよ》

「え……? ルナちゃ、」


 ルリの言葉は途中から、ルナの唇の中へと吸い込まれていった。


「んんっ!? んんんーっ!」


 急に唇を奪われ、混乱したルリが戸惑いによろめく。そうしているうちに、濃紫の魔法少女はかけがえのない友だちに身体を寄せて、のしかかるように……近くの細長いシートへ、押し倒していた。


「んっ……んん……んっ!」


 激しく、求めていく。ルリの両手を掴んで、動きを封じて……そして、逃れようとするルリの顔を逃さずに、唇を重ねていく。

 狭いシートの上で、少女たちの細い身体が重なって、うごめく。まるで彼女たちの周囲だけ、気温まで上昇したかのようだ。服越しでも、ルナの身体の熱さが伝わってくる。スカートから伸びた、タイツに包まれた2人の足が絡み合っている姿も、背徳的だった。


「……ぷぁっ! ルナちゃん、しっかりして……わたしたち、影霊を倒さなきゃ……!」


 どうにかルナの上半身を持ち上げ引き離したルリが、必死に言う。けれどその表情を見て、一瞬、固まってしまう。

 ルナの目が、涙に潤んでいたからだった。

 影霊の異能の効果なのか、その瞳には意志の光が薄く……けれどただ茫然自失しているわけではない。聖光少女は真っ直ぐに、ルリの顔を見て――そして切なそうに顔を歪めている。


「ルナ、ちゃん……?」

「………………ル、リ」


 こんなに弱気な顔のルナを、見たことがなかった。

 怯えた小動物のような表情。自信を喪った、弱々しい瞳。いつだって気丈に敵に立ち向かっていた……戦いに慣れないルリをリードしてくれた、あのルナとは思えない。

 怯える――何に? 影霊にではなかった。戦いにでもない。ルリに……次に陽光少女の口から、決定的な拒否の言葉が出てくること……その拒絶に対する、怯え。


「ルリ……ねぇ……ルリ……ルリ……」

「どうしちゃったの……ねぇ、ルナちゃん……?」

「ルリ……私のこと……嫌い?」


 心底から聞くのが怖い、けれど聞かずにはいられない、そんな問い。

 突然のことに、頭が混乱して追いつかない。敵を前にしているのに。今も、影霊が、絡み合うルリたちを見つめているのに。


「好きだよ、もちろん、大好きだよ! でも、今は……!」

「……どれくらい、好き? 学校の他のお友達より、好き?」

「そ、んな……わかんないよ! お願い、ルナちゃん、今は影霊を……」


 ふ、と。

 ルナの唇が、笑みの形に歪んだ。

 そして聖光少女の大きな瞳から、ポロポロと涙がこぼれ落ちて、止まらなくなった。こぼれた雫はそのまま、真下にいるルリの頬へ落ちて、流れていく。


「そうだよね……ルリは、優しいから……みんなのことが好きで。私のことも、クラスの子たちも、先生たちも……知ってる人たちのこと、みんな好きに、なれて」

「……」

「でもね。私は……私はズルくて、ひねくれ者で、いじけ虫だから……私の味方をしてくれる人しか、好きになれないの……。クラスの子たちも、先生たちも、街の人たちも……本当はみんなみんな、好きじゃない……! 私は……私は、ルリのことだけが、好き」


 魔法少女になる前。友だちに裏切られた、瑠奈。

 いじめっ子だと決めつけられて、誰も味方がいないまま、学校から追い出された、浄見瑠奈。

 その話はルリも以前、聞かされていた。とてもとても、悲しい話だった。

 ――どんな深い傷だっただろう。その傷の痛みは、新しく出会った人を信用するのに、好きになるのに、どれほど邪魔になってきただろう。

 ルリには分からなかった。出会う人すべてに優しくされてきた、幸せな光瀬瑠璃には。

 迷子になった小さな子供のような、頼りない泣き顔。それは、きっと多分、聖光少女ルナが誰にも見せなかった本当の気持ち……信じたいのに、もう誰も信じられなくなって……孤独に苛まれて泣き続けたルナの気持ち。

 目の前の友だちに拒絶されれば、また誰も信じられない孤独の世界に戻らなければならない……その恐怖に震えていた。

 そうして、泣きながら、ルナは。


「ルリ……大好きだよ」


 もう一度ルリに、唇を押し当ててきた。

 柔らかいシートに組み敷かれた下で、陽光少女はもう、そのキスを拒まなかった。



「ん……んちゅ……ふぁ……んん……」

「んむぅ……ん……ル、リぃ……んぁ……ぁ」


 吐息すら熱く、重なっていく。

 戦いの場を可憐に舞い、彩るためにあった魔法少女たちのドレスも、今は二人の肌や体温を隔てる、もどかしい障壁でしかない。

 夢中になってお互いの舌を啜る。最初は遠慮がちだったルナも、徐々に大胆になって、火照った舌をルリの口腔に挿し入れ、引っ込み思案なルリの舌先を追い回し始めていた。

 やがて、身体を密着させたままお互いの手足を搦め合い、身じろぎしているうちに、だんだんとマジックドレスの胸元がずり下がってきて……気づけば先端の桃色突起が、外へとこぼれ出ていた。

 それでも何かに取り憑かれたように、相手を求め続ける魔法少女たち。傍らに立つ影霊のことすら、忘れてしまったように……。


《ふふっ……求めて、受け入れられる。なんて甘美で、心が安らいで、満たされる気分でしょう。愛を、味わっていますか、聖光珠の契約者? あなたの相手はもう、あなたの愛を拒みません……とてもとても、幸せで、素晴らしい感覚でしょう?》

「ん……んん……ふぁ、あぁ……っ」

《さぁ、もっと溺れなさい》


 見た目にそぐわない、大人びた声で影霊の少女が笑う。

 自らチョコレートの影霊を名乗るだけに、いつの間にか喫茶店の店内はあらゆる種類のチョコレートで足の踏み場もないほどになっていた。お皿や小鉢に載せられた、板チョコ、チョコレートケーキ、生チョコ、などなど。どれも綺麗に飾り立てられ、まるでホテルのスイーツビュッフェのようにオシャレに並べられている。

 甘い香りが店内に満ちて、胸が詰まりそうなほどだ。その中央に立った赤いコートの少女は、ただルリたちの絡み合いを見下ろしている。敵の前で睦み合う魔法少女たちの痴態を……。


「ルリ……」

「……ルナ、ちゃん」

「甘いの、あげる……ルリに、あげるよ」


 手を伸ばして、テーブルに乗っていた小さなチョコを摘まみ、口に含む。そのまま唇を合わせれば、二人の口の中でチョコの味が混じり合っていく。


「んむぅ……ふちゅ、ん……むぁぁ、ン……っ!」


 脳に直接染み渡るような、甘さ。思考まで痺れて、影霊と戦う使命すら忘れさせて……。

 そしてチョコの味に溺れるほど、影霊の能力によって全身の疼きも強くなる。スカートの中、二人のワレメもたまらないもどかしさに襲われていた。お互いに、相手の太ももにはしたなく秘裂を押し付け、擦り立てて……その疼きを散らそうとしている。けれどもちろん、擦り上げれば、それだけ淫らな衝動は高まっていくばかりだ。

 少女二人が抱きしめ合い、互いに腰をもぞもぞ動かしている様は、無惨なほどに淫靡だった。


「ルリも、感じて……私の手でいっぱい、感じて……! 余計なこと、何も考えられなくなるくらいに……」


 搾り出すような声。淫らなその言葉が、どこまで影霊の催淫によるものか、どこからがルナの本心なのか、もう誰にも分からない。ただ、胸を焼く甘い香りの充満したこの空間で、もう後戻りできないことだけは明らかだ。

 再び、チョコを手に取る。ルナの口の中に含まれ、とろとろに蕩けた甘い塊を指でつまんで……ゆっくりと、ルリの乳首に押し付けていった。


「んぁっ!? ルナちゃん、それ……おっぱいにまで、甘いの、塗り付けたら……!」


 ルナの唾液に半ば溶けかかったチョコが、ルリの胸の先端を……既に固くしこり勃った薄桃色の蕾を、茶色く彩っていく。とろとろになった糖分のもどかしい感じが乳首の表面を包んで。まだ溶けていないチョコの硬い部分が、乳首を押し込み圧し潰す固い刺激も与えてくる。

 チョコレートに乳首を虐められて、ビクビクと痙攣する陽光少女。それも、一緒に淫らな異能力と戦ってきた仲間の手によって、こんな淫らな責めを受けているのだ。


「ひぁっ、あぁぁンっ……おっぱい、甘いの……とろとろってぇ……! だめ、だよぉ、ルナちゃん……わたしまで、影霊と戦えなく、なっひゃ……んむぅっ!? んちゅ……んん……ふぁ、ん…………」


 未だ宝珠の使者としての使命を忘れないルリと、その口を再びキスで塞いでしまうルナ。

 そして、濃紫のグローブに包まれた手が、陽光少女の下半身へと伸びていく。白いスカートをめくり上げ、タイツとパンティをゆっくりと下げて……悪と戦う魔法少女自身の手によって、ついに秘された場所が外へと晒されて、しまって。


「だっ、ダメぇ! ルナちゃん、それは、許して……こんなこと、ダメだよぉ……!」


 必死に訴えかけるルリも、その抵抗は薄い。ルナの両肩を押し退けて、愛撫から逃れることもできるはずなのに……優しいルリは、心を決められなかった。ほんのわずかな拒絶さえ、今のルナには残酷すぎて。そんなことをしたら永遠に、壊れてしまいそうで。

 戸惑う陽光少女の耳に、聖光少女はゆっくりと唇を寄せて。


「感じて、くれてるんだね……ここ、いっぱい濡れてる。手袋越しにもわかるくらいに」

「やっ、やだぁ……そんなこと、言っちゃダメなの……ルナちゃんの声で、そんなこと、言われたら……っ!」


 じゅん、と。ルリのワレメから蜜液が新たに溢れて、お尻の方へと垂れていった。顔を真っ赤にしたルリは思わず下半身を隠すのも忘れて、両手で顔を覆ってしまう。

 秘裂の守りが薄くなっているうちに、濃紫のグローブをつけた細い手は新たなチョコレートを手にとって……それを、ルリの膣穴の中へ、ゆっくりと押し込んでいって。


「んあぁぁぁぁぁ……入ってくるぅ、甘いのが、中にぃ……っ! ルナちゃん、ダメぇ、ルナちゃん……ひゃあぅぅぅっ、うあぁぁっ、あぁぁンっ!」


 固形チョコが、肉穴の熱に包まれてゆっくりと溶けていく。下腹部に入り込んだ固い異物感が、少しずつほどけて、蜜穴を満たす媚毒の融解液になって広がり……蕩けるような陶酔感が湧き上がって。


「ふぁぁぁぁ……っ! あんっ、あ、ぁぁ……ひぁっ! そ、んな、次々入れちゃ……やだぁ、ルリのおまんこ、チョコでいっぱいになっちゃうよぉ……!」


 2つ、3つ、4つ。ルナの細い指は、手近なチョコを次々手にとって、ルリの小さなワレメに押し込んでいく。そうして、とろけた褐色の甘味に満たされた肉壺を、指先でかき回す……膣粘膜に媚毒チョコを擦り込まれ、ますます淫熱に囚われたルリの瞳からも、徐々に正気の光が薄れていく……。


「あぁンっ、うぁ、あぁ……甘いのぉ、おまんこの中ちゅぷちゅぷって、かき回すのだめぇ……! 甘いので、頭いっぱいになっちゃうの……わかんなくなっひゃうぅぅ……ふぁぁンっ、あぁ、んくぁぁぁぁ……っ! 指、激しいよぉ、わたしの中で、ルナちゃんの指ぃ……いっぱい、くちゅくちゅってぇ!」


 膣穴の中に味を感じる器官などない。けれど、下腹部で蕩けるように広がるこの感覚を、甘さ以外の何にたとえられるだろう?

 グローブに包まれたルナの細い指先は、溶け流れるチョコレートと少女の愛蜜の混ざった濃厚な汁にまみれて、ふやけそうなほどだ。そして、肉洞の上側を擦り立てながら、激しく、激しくその指を出し入れする。

 呆けたように表情を蕩けさせ、二人分の唾液に濡れた舌を覗かせながら喘ぐルリの顔を、ルナが見下ろしている。迷いに揺らいだ瞳で……。


「……ルリ、私……ルリにひどいこと、してる……でもごめんね、止まらないの……感じてる顔、もっと見たい……」

「ひゃあぅぅっ! んぁぁ、ぁぁ……」

「優しいルリが、好きなのに……誰にでも笑いかけるあなたの優しさに、救われて……だからこんなの、ダメだって、分かってるのに……ごめんね、でも……ルリにはみんながいるけど、私にはルリしか、いないから」

「あンっ! ふぁぁ……ルナ、ちゃん……」

「ほんとはこうやって、ルリをひとり占めしたかった……ルリが私のことだけ見てる、この時間がずっと、続けばいいのに……。ねぇ、ルリ……私にも、して? あなたの優しさを、私にもっと、分けてほしいの……ねぇ、ねぇ!」


 二人の視線が交わされる。ルナの瞳はあまりにも弱々しく揺れていて。

 その瞬間、ルリの中で何かが、折れた。


「ルナ、ちゃん……そう、だったんだ。わたし、何にもわかってなかったんだね……。ルナちゃんの気持ち……ずっと、気付いてあげられなくて、ごめんね……。だいじょうぶ、だよ、わたしもルナちゃんのこと……大好きだから」


 今度は、ルリの指がルナの秘裂に沈んでいく番だった。狭いタイツの内側へ潜り込んで、潤みきっていた肉割れへ、白い指が呑まれていって。ルナもまたもどかしげにタイツとパンティを脱ぎ去って、自ら無防備な下半身を晒していく。

 こうなってはもう、誰も止める者はない。交差した手が、お互いの敏感な少女性器を貪るように掻き回して。求めるままに唇を合わせ、舌と舌を絡めて吸い上げて。折り重なった胸の膨らみ同士が押し潰され、もぞもぞと身動ぎするたびにぶつかり擦れあう乳首からも、痺れるような快感が生まれて全身を駆け回る。

 微熱を宿した肌が触れ合うたびに、体温が体温を高めて、どんな固いチョコレートも溶かしてしまうほど熱く火照る。室温まで高めているかと思うほどのその熱が、店内に漂う甘い香りをますます甘くしていくのだ。


《ふふふ……いかがですか、愛の味わいは素晴らしいでしょう? ねぇ、聖光珠の契約者。あなたが願ったこと、すべて叶えて差し上げますよ。この時間を永遠に……でしたね? ええ、叶えましょう。永遠に続く愛に、酔い痴れなさい》


 近くのテーブルにあったマグカップ、その中になみなみと注がれていたホットチョコレートに、影霊少女は右手の指を浸した。人差し指、中指、親指がチョコレート色に染まった……その指を伸ばしていく。折り重なる2人の下半身、両足の間。互いに秘裂を愛撫しあう、甘美の園。

 褐色の熱い糖をまとわせた指が、ルナのワレメの上端で固く膨らんでいた陰核をゆっくりと撫でる。ひくひくと震える、敏感すぎる突起の表面にまだじんわりと熱いチョコを塗り付けながら、抓み上げる。


「かひぃっ! うぁ、あぁぁぁぁぁっ、あぐぅぅうぅ……っ!! クリトリス、熱っ……あひぃっ、ひゃああぁぁうぅンっ! それ、感じ過ぎるぅっ、クリ熱くなってぇ、溶けひゃうぅぅっ!」


 そして、ルリの陰核にも。


「っっっっ! ひぁ、あぁっっ、うぁ、あああぁあぁぁぁぁぁっっ!! やだっ、お豆ぬるぬるって……熱いのそんな塗り付けたらぁ……! んぁっ、あぁンっ、お豆熱いのっ、やけどしちゃうよぉ……っ! やンっ、ひゃああぁぁ……っ! そんなに、塗ったらぁ……ルリのお豆、チョコになっひゃうぅぅっ!!」


 ルリたちよりもさらに細い手が、チョコレートまみれの指先で、容赦なく勃起陰核を摘まみ、しごき上げる。生温かいホットチョコの温感と、それを潤滑剤に小さな突起を根元から先端まで揉み潰しながら転がす巧みな性技。

 性感中枢を嬲るその刺激は、魔法少女たちの快楽神経をダイレクトに灼いた。彼女たちが自ら秘所をさらけ出し、心の守りもほどいてしまっていたのだ。影霊にとって、これほど責めやすい獲物はなかった。

 少女の形をした魔が、ルリたちの最も敏感で最も弱い点を、指先でいたぶる。チョコといっしょに陰核まで溶けてしまいそうな悦楽の波に、情けなく肉襞を震わせて……すぐに、限界へ。


《あら、もうイってしまいそうなんですか? 少々拍子抜けですね。ふふ……影霊であるワタシを倒しに来た宝珠の使者が、その影霊に大事なところを弄られて、抗うどころか自分たちの指までますます激しく動かして……。ええ、いいですよ、仲の良いお二人の愛を祝福して……いっしょにイかせてあげますから》


 もう一度、マグカップに両手の指を浸して、まだほのかに湯気の立つホットチョコレートをたっぷりと掬い上げ……そのまま同時に、向かい合うふたつの勃起クリトリスに、べたりと、塗り付けて。

 熱くて甘い刺激は、たちまちのうちに魔法少女ふたりの快感を、限界まで押し上げた。


「くぁっ、あぁ、んぁぁぁあぁぁぁっ!! ダメっ、クリそんなにしたらイっちゃう……クリ熱いぃっ、うあぁぁっ、あぁぁぁンっ、あ、ぁぁっ……っっっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅンっ!!!」

「ひゃあぁぁっ!? そん、な、とろとろに熱いの、お豆にかけたらぁ……っ! ぃひっ!? ひぁ、あぁあぁっ、ひゃンっ!! それぇっ、それムリなのぉっ、お豆も、中もいっぺんにくちゅくちゅってぇ!! イっひゃうぅっ、ルナひゃんっ、わらひイっひゃうのぉ! んくぁぁっ、あひぃぃぃンっ、イっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!!」


 折り重なったままイき果てるルナ、そしてルリ。親友の指の熱さ、すぐ間近から噴きかかる淫蜜の熱さ、そして塗りたくられる媚毒チョコの熱さ。すべてがない交ぜになり、とろける絶頂感となって二人の細い身体を覆い尽くす。密着したままで、激しいアクメにピンと張りつめた相手の体の震えまでが手に取るように伝わってくる……かけがえのない相手がイき狂っている証であるその震えに促されて、さらにイく。

 絶頂に強張った、その緊迫が、互いの蜜穴に潜り込んだ指を強く折り曲げさせて、膣内の敏感スポットをさらに強く押し込んでしまう――それがまた追加絶頂のトリガーになった。敵の手でイかされ、さらに敵の目の前でお互いをイかせあう正義の魔法少女たち。さらに絶頂直後で敏感さが剥き出しになった淫豆を影霊の手で撫でまわされ、甘いエクスタシーを上乗せされて。


「はうぅぅうぅぅっ、んぁっ、あああぁぁぁあぁ……っっ!! ルリの指ぃ、弱いとこ当たってぇ……! イくのっ、止まらな……っくぁぁぁぁっ、あはぁっ、はひゃあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁっ!! イっへるぅっ、ルリといっしょにぃ……イっへるのぉぉぉぉぉっ!!」

「ふゃあぁぁぁあ……っ、んっくぅぅうぅぅっ、うぁ、あぁぁ……まって、休まへてぇ……っ! そんなに、急にぃ、いっぱいイけないからぁっ! ひゃンっ!? また、またお豆ぇ! お豆に甘いの、トロトロしたの塗られてぇっ! イっひゃうのぉっ、ルナひゃんとまた一緒にぃっ、イっひゃ……ひあああぁぁぁぁぁぁあぁぁっ!!」


 影霊を倒すため街中を飛び回っていた魔法少女たちが、二人横になっただけでいっぱいになるくらい小さなシートの上で、競うように絶頂を繰り返す。そんな少女たちの敏感突起を好き放題に弄り回しながら、影霊少女は冷酷な笑みを浮かべて眼下の痴態を見つめていた。


《愛に限りはありません。そして、永遠の愛には終わりもありません。もっと、もっと……存分に堪能してくださいね》



                 ※

「あっ、あっ、あっ……うぁ、あぁ……あんっ、あっ、あぁぁ……っ」


 繰り返し、繰り返し、くちゅくちゅという水音。

 聞いただけで、喫茶店には相応しくないと分かる、淫らな音が響いている。

 そして、磨かれた床の上に、魔法少女には相応しくない淫らな情景が展開されていた。


「ひぁっ、あぁぁ……んんんぁっ!! ルリの、擦れるぅ……いっぱい、擦れてぇ……!」


 床に横たわり、上半身を持ち上げ向き合って……そして秘裂どうしを擦りつけ合う。貝合わせといわれる体位で快楽を貪る、敗北ヒロインたちの姿があった。

 はしたなく開ききった陰唇、ぱくぱくと開閉する膣穴まで見えるほど広がった肉ビラ同士をぶつけ合い、無限に湧き出し続ける蜜液をこぼしながら、腰を上下に動かす。

 何よりも淫靡なのは、それが誰かに責められているのではなく……まぎれもなくルリたち自身が快楽を求めて自ら腰を振っていることだった。


「はうぅぅっ、んくぅぅぅぅぅぅンっ! うぁ、あぁあぁあ……ぁンっ! くちゅくちゅって、エッチな音、いっぱいしてるよぉ……気持ひいいっ、ルナちゃんといっぱいクチュクチュするの、気持ひいいのぉ……っ! はひぃっ! お豆も、当たってるよぉ……ルナちゃんのお豆も、固くて、熱くてぇ……! クチュクチュ……いっぱいクチュクチュ……しちゃうのぉ!」


 淫らな蹂躙から人々を守るために戦ってきた宝珠の契約者たちが、今ははしたない言葉をあられもなく口にして、快楽に溺れている。腰を浮かせ、恥部を押し付けて踊る淫らなダンス……可憐で愛らしいドレスにそぐわない、破廉恥な腰振りを見せてしまっている。

 ルリにとってのルナ、ルナにとってのルリ……誰よりも信頼する仲間が淫行に溺れていることこそ、誘惑に身を任せる最大の言い訳になっていた。ルリはルナの果敢な勇気を、ルナはルリの純粋な使命感を、何より心の支えにしてきたのだから……。


《永遠の愛とは、汲めども尽きぬ泉のようなもの……あなたたちの全身を包むその歓びも、決して尽きることはありません。その総身を満たしてなお、愛は与えられます。素敵でしょう? さ、遠慮せず、もっと味わって》


 少女影霊が手に持っていたカップ。その中に満たされていたホットチョコレートは、少しぬるくなってしまっている。赤いコートの少女は悪戯っぽく笑って、ルリたちに再び近づいていく。

 挿入するもののない女同士の交接に夢中になっている魔法少女たちは、歩み寄ってくる影霊にももう気づかぬ様子だ。そんな二人に、影霊はカップの中の液体を、ゆっくりと垂らしていった……ぬるくなったとはいえ、剥き出しの敏感粘膜にとっては刺激的すぎる温度の、熱いチョコを。


「ひ、ぎ……っ!? あぎひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!! うあぁっ、あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「っっっっっ!!! ひぁ、あ……っ、~~~~~~~~~~~~~~~~~っっ!!」


 注がれたホットチョコレートは、押し付け合っていた二つの陰核果実へと直接落ちかかっていた。急な熱感を鋭敏突起に浴びせかけられた二人は、その刺激であっけなく絶頂する。

 急な被虐アクメに全身を強張らせた魔法少女たちは顔が仰向けになるほど仰け反り、痙攣した拍子に今まで以上の強さでワレメとワレメを押し付け合ってしまう。ぶちゅり、と空気が押しつぶされる卑猥な音を響かせた接合部を推し包むように、褐色の甘味液が流れ込んでくる。


「あひぃンっ!! お豆熱いぃっ、熱いのいっぱい来るよぉっ、いっぱいぃ……っはひぃぃぃぃぃぃぃンっ!! おまんこにもぉ、チョコレートいっぱい来るぅ……っ! ルナちゃんのおまんこもぉ、いっぱい溢れてぇ……熱いのが、きてるのぉっ! ひゃああっ、んあぁぁぁぁ……っ!! こんなの知らないのっ、甘いのいっぱい……入ってきひゃうぅぅぅぅっ!」

「……あ、ぁ……あぁぁぁっ……っっ!! チョコレートすごいの……熱くて……ルリのおまんこ、いっぱい震えて……私のに吸い付いてくるぅ……! んぁ、ああぁぁっ……ルリ、ルリぃ……っっ!」


 液体チョコまみれになった秘裂を、なおも押し付けあう。イきながらなお終わらない貝合わせがあまりに密着しているせいで、注がれたホットチョコレートは二人の腰の間に溜まっているほどだ。陰唇を強くこすり合うことで、媚毒チョコは膣穴の奥にまで浸潤し、快楽に酔う魔法少女たちの狂宴をますます沸き立たせていく……。

 ルリたちが貪る絶頂は、どこまでも甘い。背骨を貫くような激しいオルガスムではなく、全身に染み渡るようなゆっくりとした絶頂の波が、ただただ絶え間なく秘貝から生まれ続ける。瞳の焦点も合わないまま、ただ快楽に引き寄せられるように腰を動かし続ける敗北少女たちの姿は、酔い痴れるという言葉にふさわしい。

 けれどここは、影霊のテリトリー。ただぬるいだけの交接など認めるわけもなく。


《そろそろワタシも、本気を出しますね?》


 小柄な影霊が小さな手を掲げる。動き始めたのは、店内におびただしいほど並べられていた大小さまざまなチョコレートたちだ。

 指先を軽く振るだけで、すべてのチョコレートが宙へ浮く。そして次の瞬間には、それらすべてが熱で炙られたように、一瞬で溶けて液状になっていった。たちまちのうちに、喫茶店の床がチョコレートの海になる。溶解チョコレートを自在に操る異能は、影霊の本領というべき力だ。

 そして褐色の海の中から、太い腕が現れる。大人の男の腕として見てもかなり太い部類のそれが4本、相次いでチョコレートの海から触手のように長く伸びてきて……貝合わせプレイに夢中な少女たちの胸を、いきなり鷲掴みにした。


「ひぁぁっ!? やだ、おっぱいぃ……そんなにキツく揉んじゃダメぇ……! んぁっ、あぁン……っ! はひぃぃンっ!」

「っっくあぁぁぁ……っ! やンっ! 乳首もぉ、コリコリってぇ……ひぁぁっ! なんで、乳首こんなに感じるのぉ……? ドロドロのチョコレートぉ、いっぱい塗りつけられてぇ……っ! ルリのおっぱい、チョコだらけになっひゃうのぉ!」


 影霊の異能力に、慎ましい胸の膨らみを、そしてはしたなく尖り切った乳突起を好き放題に嬲られながら、むしろその被虐快感に煽り立てられたように少女たちの腰の動きはますます早まっていく。敵と戦う使命感を見失った魔法少女たちには、もう快楽に抗う気力も見出せない。心まで蕩かすようなエクスタシーを与えられるままに、堕ちていく……。

 液体でも固体でもない、流動チョコレートでできた腕はトロトロととらえ所がなく、少女たちの白い肌を褐色の糖液でマーブル模様に染めながら、撫で、揉んでくる。発展途上の膨らみを形が変わるほど捏ね回されて、甘い淫熱がポンプのように全身へ送られていく。

 たまらず上半身を反らせて感じ入れば、まるでもっと揉んでくださいと敵に差し出すようなポーズになっていた。秘裂を、胸を、快感に任せて自ら差し出していく敗北魔法少女たちの、無惨な痴態……。


《ほら、もっと、もっとですよ》


 影霊が再び指を振る。その指図に応ずるように、床一面の液状チョコからさらなる責め手が現れる。

 それは小さなミミズか、あるいは小枝のような大きさの、チョコレートの蛇。まだらな褐色に染まったフリルスカートを2匹のチョコレート蛇がすいすいとよじ登って、互いに押し付けあう腰と腰の間、ぶちゅぶちゅと水音をたて続けている接合部に、頭を差し入れていく。

 狙うのは、もちろん──


《さぁ、とどめです》


 クワッと口を開いた茶色い小蛇が、ビンビンに突き立ち擦れあっていた陰核突起へ、かぶりつく。


「っっっっっっ!!! ひ、ぁっ…………っっっっ!!!」

「かひ、ぃっっ、~~~~~~~~~~~~っっっっ!!」


 もはや声もない。喘ぎ声を放つより前に喉と肺が引き攣れて、絶頂嬌声は音もない絶叫になった。ただただ激しく、激しく全身を痙攣させて、壊れたように身体を仰け反らせる。そのせいで開ききったワレメをさらに相手に押し付けてしまい、押し潰された貝口からも淫悦が爆発した。


 ぶしゃあああああっ!


 陰唇を押し付けあった接合部で、噴き出した潮が炸裂する。密着していたせいで行き場をなくした恥液は四方へしぶきながら飛び散り、店の天井までも濡らすほどに弾けた。少女性器の合わせ目から敗北蜜液を噴き散らしイき狂う、貝合わせヒロインたち。

 そして、イき続けて敏感になりすぎた限界ボディを、チョコ触手たちがなおも責め立てる。溶けながら胸を圧搾し乳首を転がすチョコの手、媚毒をなすりつけながらクリを咬み責める小さな蛇。

 常に液状に溶け続けて表面は柔らかいのに、小蛇の口はか弱い突起をギュリギュリと締め付けて、視界が真っ白に染まるほどの白熱する絶頂感をとめどなく与えてくる。ルリもルナも、両足の指がキュッと丸々ほど全身を強張らせて、壊れた人形のようにガクガクと震える。

 影霊の目前で淫らな無防備痴態を晒せば、魂が溶け落ちるほどの魔悦を与えられるのは当然のことだった。絶頂地獄に陥った身体をさらに責め立てられる魔法少女たちに、逃れる術はなく……


「うぁ、あぁ……はひ、ぃぃぃぃ……っ!! クリトリス、咬まれて……っ! おっぱいもぉ、そんな、何度もされたらぁっ! もう、もうムリなのっ、イっひゃうっ、イくぅぅぅっっっ!! ひぁ、あぁ……ンっ! イヤっ、待ってぇ、イくなら……ルリとイくのっ、いっしょにイくから……っ」

「ひぐ、ぅぅぅ……んぁっ、ああぁぁぁあぁぁぁっ!! お豆かじっひゃ、そんなにかじっひゃらめなのぉ! こんなの、ずっとイっひゃうよぉ……ルナひゃんっ、わらひ、もうイくのっ、イくから……ひぃンっ、ひゃうぅぅっ、んっくぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」


 異能触手に責められる中、せめて自分たちで絶頂を迎えようと、腰の動きを激しくしていくルリたち。剥き出しの粘膜を押し付け合う背徳のキスを下半身で交わしながら、お互いの愛蜜を塗り付けあって、そして。


「「イっひゃうっ、イっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ!!」」


 再び接合部から激しい潮を噴き上げさせて、絶頂を迎える。

 もちろん、イったことによって敏感になった身体は、チョコレート触手による追撃でさらに追加の絶頂をさせられる、その呼び水になるのだが……。


「あひゅぅぅぅ……んぁ、ひっ、くひいぃぃ……ぃぃンっ!」

「……かひぃ、ぃぃ……はひゃあぁ、うぅぅンっ……ぅ、あ……あっ」


 終わりないオルガスムにガクガクと痙攣し続ける。チョコレートの海に背中を打ちつけるように全身を跳ねさせる。影霊の操る触手すら振り払いそうなほどに。

 今やもう、頭から足の先までが褐色まみれだ。純白の陽光を思わせるルリのマジックドレスも、静謐な美しさに輝いていたルナのマジックドレスも、チョコレート色に染まっている。

 無惨な敗北姿を晒す宝珠の使者たち。その様子を見下ろす影霊は、さらに指をかざして、横へ振る。


《いかがですか? ワタシの心ばかりの饗応、ご堪能いただけましたか? それではいよいよ……お二人の愛を祝福いたしましょう》


 床に広がるチョコの海からせり上がった、太いチョコの腕。その大きな手がルリたちの肩をがっしりと掴み、無理やり持ち上げる。膝立ちの状態まで上半身を持ち上げられて見れば、目の前には同じように悶え乱れた、大事な相手が同じ姿勢まで持ち上げられている。


「ルリ……」

「……ルナちゃん……」


 吸い寄せられるように、二人はまた唇を合わせた。胸の中の思いが溢れそうなのを相手に伝えるのか、あるいは激しすぎる絶頂に翻弄された気持ちを慰め合うのか。お互いの手を握って、上半身を預け合って……結果として慎ましい双乳をも互いに押し付け合いながら。

 膝立ちの姿勢になったことで、蜜液だらけのワレメは久しぶりに外気に触れている。無防備に晒された少女性器へと……足元のチョコの海からせり上がって来た男根型のチョコ触手が、いきなり深々と突き刺さった。


「んんむぅぅ……っ!? んむぅぅっ、ふぁっ、んんんんぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」

「ふぁぁうぅンっ! んちゅ……んぶぁっ、はふぅっ……んむぅぁぁあぁああぁあぁぁっ!!」


 甘い鉄槌が、膣穴をその最奥まで、容赦なく穿つ。その瞬間、頭の中のすべての思考が白く焼き切れるほどの絶頂感が、脳裏を貫いた。

 ここまで、膣奥にはまったく刺激が届いていなかった。どれほど激しく交わっても、どれほど子宮が疼いても……膣口を刺激し合うだけで、性器の奥には刺激を得られない……求めるほどにもどかしさの募る、貝合わせの交わり。そうして蓄積された下腹部の疼きを、触手が急激に満たしていったのだ。媚毒チョコを膣奥に塗り付けながら、子宮口をノックし、抉り回す極太触手。とうとう少女身体の中枢にまで甘い痺れを撃ち込まれ、手を握り合ったままアクメ顔を間近に晒しあう敗北魔法少女たち。


「んぁぁっ、はぁぁあぁぁンっ!! は、ひぃっ……んちゅ……んむぁっ、うあぁっ、あぁっ、あンっ、あンっ!!」

「ひゃうぅぅっ、んぁっ、んふぁあああぁぁぁぁぁっ! ……はむぅ……んむっ、ふちゅ……んんんぅぅっ、ぷぁっ! あはぁぁぁっ、はひぃぃぃぃぃぃぃっ!!」


 焦らしに焦らした膣奥への悦楽ピストン……その甘い痺れは言語中枢まで染め上げるのか、もはやルリたちは言葉さえ忘れて、ただ喘ぎ声をあげ続けるつがいの人形になっている。

 ズチュン、ズチュン! 激しい抽挿の音が鳴り響き、触手にえぐられるワレメからは溶けだしたチョコレートと、少女たちの粘ついた蜜液とがとめどなく溢れ続けていく。

 そのすぐ横で、少女影霊は両腕をゆっくりと広げ、上へ上へと手を高くかざしていく。その動きに合わせて、床を満たしていたすべてのチョコレートたちが、フィルムの逆回しのように宙へと浮き上がって……。


《それでは、永遠の愛を受け入れる時です。お二方、どうぞ、お幸せに》


 そして、ひときわ強く、膣奥へと触手が突き上げられて。


「ひぁっ!? んぁぁぁっ、はひゃあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁっ、あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

「かひぃぃンっ!! うああっ、あくぅぅぅぅぅっ、くぁぁっ、いっひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃンっ!!」


 全身を貫く、極大の絶頂。子宮口を荒々しくえぐられた少女たちが、肺の空気を搾り出すほど高く高く、限界嬌声をあげて。

 その瞬間、周囲のすべての液状チョコレートが、悶え乱れるルリとルナへと注がれた。二人を包み込むように流れ落ち、凝集し、そして――。


「……」

「……」


 一転して、静寂。

 チョコの海だった喫茶店の床は、まるで何事もなかったかのように元通りだ。唯一違うのは、店の中央にチョコレートでできた、二人の少女の塑像が置かれていること、それだけだった。

 チョコレートでコーティングされた魔法少女が向き合い、手を握り合って……未発達の胸を擦りつけあったまま、そして蕩けきったアクメ顔のまま顔をよせ、唇と舌を重ねている……そんな姿のチョコ細工人形が、無言でそそり立っている。

 魔法少女ふたりがお互いの身体を貪り合う、恥ずかしくも淫らなチョコレート像として、永久に捕われてしまった、敗北の姿だった。


《これで、あなたたちの愛も、永遠ですね……おめでとうございます。ねぇ、宝珠の契約者たち……末永く、甘い夢を》


 静かに告げる影霊の言葉だけが、店内に響く声。

 そうして、ルリたちの歪められた思いの形だけが、永遠に残されたのだった。



歪められる思い 甘く交わる魔法少女たち

Comments

ありがとうございます! 女の子同士でお互いに求めあうの、やはりとてもえっちですよね。 バレンタインといえば愛、という事でいろいろリミッターを外して楽しんで書きました、えっちを感じていただけて書き手冥利に尽きます。コメントありがとうございましたー!

めちゃくちゃえっちで最高でした! えっちなチョコレートまみれになって、戦うことも忘れてお互い求めあうルリちゃんルナちゃんとっても気持ち良さそう… お互いの身体についたチョコを舐め合ったり、ナカに入れたり、クリに塗りたくられたりと、とてもすきです そして二人が最後の最後までずっと離れずにお互いを求めあってたのがとても良かったです!

ぶーメらん


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