りう「...見た、よね?」
俺「あ、いや、その」
りう「...」
俺「す、すみませんでしたぁ!!」
怪しげな声が聞こえて反射的にドアを開けてしまった。
不可抗力、とはいえ俺が悪い。
りう「待って」
俺「は、はい...」
りう「キミ、ぬいぐるみ、好き?」
俺「え?ああ、小さい頃は抱っこして寝ないと眠れない子どもだったみたいだけど」
りうちゃんの表情がパァっと明るくなる。
りう「なーんだ、よかった!バカにされると思って不安だったの」
俺「不安?」
りう「ぬいぐるみで遊んでるところ、見られちゃったから」
俺「え、そっち?」
りう「実は私、ぬいぐるみとおしゃべりするのが密かな趣味」
え、何この子かわいい。
りう「ごはんも一緒に食べるよ」
俺「なんだ、そんなことかあ」
りう「え?」
俺「てっきり、その...無防備な姿を見られたことを気にしているのかなと」
りう「それは当然気にする」
俺「申し訳ございません(土下座)...へ、変な声が聞こえたから、その、勢いで...」
りう「...」
俺「許してください!なんでもしますから!!」
りう「...じゃあ、家族ごっこしよ」
俺「おままごと的な?」
りう「まあそんな感じ。私がママで、この子がパパ、キミは赤ちゃんね」
俺「ちょっと待って」
りう「うん?」
俺「俺がパパじゃないの?」
りう「どうして?」
俺「え、あ、いや...」
りう「パパはぴよまる。キミは赤ちゃん」
マジか...。俺こいつに負けるんか...。
りう「ほら、たくさん食べてね、あーん」
まあ、おままごとでもりうちゃんに「あーん」してもらえるならいいか。
俺「あーん」
りう「おいしい?」
俺「うん、おいしいよ」
りう「全然ダメ」
俺「ん?」
りう「キミ、赤ちゃんなんだから。語尾に「ばぶぅ」を付けて」
ばぶぅ!?
りう「ば↓ぶぅ↑、だよ」
三十路を過ぎたおっさんがおままごとしながら「ばぶぅ」はヤバイ
俺「さすがにそれはちょっと...」
りう「さっき、何でもするって言ったよね?」
くっ...!!
だが。さすがの俺でも自尊心が崩壊してしまう。
りう「はい、あーん」
りうちゃんのスプーン(透明)が近づいてくる。
俺「や、やめっ...!」
やめて、どうか、許して...!
俺「そうだ!りうちゃん、一緒に料理をするっていうのは...」
りう「...あーん(怒気)」
いやぁぁああっ!!
りうちゃんの手料理(透明)を飲み込む。
その横でぴよまるが『ニチャァ...』と嘲笑する。
俺は...俺は...!!
....っ!!
りう「おいしい?」
俺「お、おいし...い...」
りう「おいしい?(怒気)」
もう、
俺「ば...」
誰もボクを、
俺「ば...」
探さないでください。
俺「ば↓ぶぅぅぅうううぅぅっ!!!↑↑↑」
完。
れぶん
2024-08-15 07:38:50 +0000 UTCれぶん
2024-08-15 07:37:58 +0000 UTCれぶん
2024-08-15 07:37:25 +0000 UTCyoshinomura
2024-08-15 01:14:38 +0000 UTCRare
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2024-08-14 14:37:58 +0000 UTC