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シカク
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堕ちる青春 -3-

「や、ア、ん、あぁっ……ん、あっ……!」 「翔、俺だけの翔……」 「剣……、ァ、んっ……あぁっ……」 「うんっ……、ァん、あ、……っ!」 剣の部屋。ベットの上で翔は仰向けに、剣はその上に被さるように、激しく二人は舌を絡め合う。剣は翔のシャツの中に手を忍ばせて乳首をいじる。 「あん……っ!、そこばっか……」 「でも気持ちイイだろ?」 「あぁ、うん♡」 盛り上がり、そろそろ翔の穴への準備を始めるという所に二人の通信機の音が部屋に鳴り響く。 「ちっ、イイ所なのに」 のそのそとベッドから降りて剣は通信機を確認する。 「本部。今から来いってさ」 「せっかく今から剣に挿れてもらおうとしてたのに」 翔が少し膨れた顔で言う。その表情に剣は優しく笑い、キスをする。 「でもその後、俺らの本当の主から呼び出し」 剣は翔のおでこを合わせて囁く。そしてメルマガが表示されたスマホの画面を見せる。組織からの指示は偽装の為、暗号化している文章が送られている。それを見た翔はニッコリと笑う。 「今日呼んだのはあの男の件についてだ。何か報告や変わった事などは無かったか?」 映像にはマクロが変装した男が映し出され、司令官が眉間を寄せて話す。 「その男遂に動き出したんですか?」 「いや、逆だ。あれから一切姿を現さず、何も無いんだ。なので何か情報が無いかと思ってな」 「何かあれば報告はするんですが、残念ながら何も…」 グリーンが申し訳なさそうに答える。 「すいません…俺達も何も…」 剣も内心ではほくそ笑みながらも申し訳なさそうに答える。 「そうか…」 その後暫く沈黙の時間が出来たが、改めて注意する事と報告を怠らない事が伝えられミーティングは終わった。翔と進が会議室から出て、剣もそれに続いて出ようとすると歩に声をかけられその足を止める。 「なあ、剣。お前、なんか隠してないか?」 「お、俺ですか?いえ、特に何も…何かあったら報告してますし…」 「そうか、ならいいんだ。引き止めて悪かったな」 「いえ、失礼します」 (何だ?何でこんなに剣と翔の事が引っかかるんだ?進は何も違和感は無いって言ってたしな。やっぱ俺の気にし過ぎか?) 歩は改めて二人の違和感を拭うことが出来ず、剣を引き止めたが直感や感覚で動く歩はやはり剣の違和感の正体に辿り着くことは出来なかった。 剣と翔は剣の部屋に帰ると直径5cm程の黒い板を取り出す。そしてそれを床に置いてスイッチを押し、暫くするとそこに3Dの立体映像が映し出される。 「時間通りだな」 剣と翔は左胸に拳を当てて敬礼をする。 『はっ!マクロ様!!』 「ブルーが作ってくれたヒーロー内部の報告書、実に参考になった。よくやった」 「い、いえ!当然の事をした迄です!!」 「謙遜するな。俺に褒められて嬉しいだろ?イキたいだろ?褒美の射精を許可する」 「あ、ありがとうございます!!ブラックブルーイキます!!」 そう言って翔は股間をびっしょりと濡らして制服に大きなシミを作った。 「報告書、それとお前たちが盗撮した内部の様子を参考に作戦を考えた。お前達に任務を与える。詳細は送ったメールを確認しておけ。それと任務に必要な物はもうすぐ届くはずだ。大切な任務だ。サウザント様の為にも失敗は許さん。期待してるぞ」 映像が途切れると二人は顔を合わせる。 「マクロ様、期待してるって」 「あぁ、すげぇ嬉しい。必ずサウザント様とマクロ様の為に成功させような」 お互い火照った顔でにっこりと笑うと、抱き合い、股間をくっつけ、キスを始め、二人は更に自分自身を堕としていった。 翌日の日曜日。二人は朝早くに本部へと足を運んでいた。そこである人物を探す。 「多分いると思うんだけど…」 「あ、いた。進さん!!おはようございます!」 「おはようございます!」 「剣と翔か、おはよう。朝からどうした?」 「あの男がいつ現れてもいいように二人で朝から鍛えようかって話になって、進さんは何をしてたんですか?」 「俺もジムで鍛えてたんだよ。日課みたいなものだ」 「さすがっすね!歩さんもいっしょですか?」 「いや、多分あいつは寝てるだろう。歩は朝は意外と弱くてな」 「じゃあ、ちょうどよかったです」 剣は黒い笑みを作り作戦を開始する。 「報告しようかどうしようか悩んでたんですけど、信用できる進さんになら。実は、歩さんがあの男と会っている所をたまたま見てしまって……」 「それは本当か!?」 「はい……一昨日学校帰りにたまたま。昨日もミーティングの時にどうしようか悩んで、歩さんに直接聞こうかと思ったんですけどそれも出来なくて……司令官に報告すれば恐らく問答無用で尋問になりそうで……信じられないんです!歩さんが!そんな……」 「翔も、この話は知っているのか……?」 「はい……剣と一緒に俺も見たんで……」 (まさか歩が……確かに最近剣に食い付いてたしな) 「この事は俺が一度持ち帰って考える。まだ誰にも言わないでくれ」 「分かりました。あの、俺達が歩さんと男を見た場所まで一緒に来てくれませんか?一度何か残ってないか現場を確認して欲しくて。もしかしたら今歩さんがここに居ないってことは男と会っているのかも!」 二人が不安そうな顔を浮かべ訴えかける様子に進は不安を少しでも取り除いてやろうとその提案に付き合う事にした。 二人に案内されるがままについて行く進だったが段々と人気のない道を進む度、疑問が湧いてくる。 (こんな人気のない所に?いや、でも密会するなら絶好の場所だが、そもそも二人は何しにここへ?はなから歩を疑って尾行をしていたのか?) 思考にふけていると剣から声がかかる。 「ここです」 案内されたのは廃病院。取り壊しが決まっているのか仮囲いがされ、誰も入れないようになっている。二人はそこに躊躇なく侵入し、進も驚きながらもついて行く。元々はロビーだったのだろうか、広い場所に辿り着くと二人が止まり、進もつられる様に足を止める。だが、そこでまず口を開いたのは剣、翔ではなく進だった。 「お前達、本当にここで歩と男を見たのか?なら何故そもそもお前達はこんな場所に来ていたんだ?」 進の口調が厳しくなり、持っていた疑問を投げかける。二人はその問いに答えること無くただ一言呟く。 『変身』 黒いブレスレットと腰にあるだろう黒いベルトが怪しく光り、二人は黒く包まれる。光りが収まるとそこには普段見慣れた各々のカラーに白いラインが入ったスーツ姿ではなく、黒にカラーラインが入ったスーツ姿をした二人だった。進の動揺を誘う為か、あえてマスクはせずに顔を晒した状態で悪のヒーローとして二人は変身した。 「二人とも、その格好は……」 思惑通り、進が動揺してるスキに翔は素早く動き、進を倒してうつ伏せに寝かせ、その上に乗り、両手を防いだ。接近戦が得意な二人にとっては容易なことだった。そして翔はすかさず進の腕にあるブレスレットを外してそれを剣へとパスする。 「ぐっ……!お前ら……」 「翔さっすがー!すげぇカッコよくて更に惚れちまったよ。ほら、興奮して股間フル勃起」 「ありがと。これ終わったらいっぱいイチャイチャしような。って折角いい空気なのに暴れるなよ」 「ぐぅっ…!かぁ…!ぐっ…!お前ら、まさか洗脳されたのか?」 進も流石にこの状況に素早くその答えに辿り着き、それと同時に自分の不甲斐なさがのしかかった。 そして進の問いに今度は剣が答える。 「まあ、洗脳というか、本当に従うべき主に気付かせてくれたというか。この世界はゲイってだけで後ろ指刺されるけど翔と両想いでも否定しないし、寧ろ気持ちイイ事もいっぱい教えて下さるんだぜ。最高の組織だ。俺はサウザント様が支配する世界が楽しみなんだ。その為には何でもしますよ。そしてぜひ進さんにも分かって欲しんですよ。俺達と一緒に組織の奴隷になっていっぱい気持ちイイ事しましょうよ」 「ぐっ……!翔も剣と同じ気持ちなのか?洗脳されたフリとかなら今が形勢逆転のいいタイミングだと思うが」 「そんな訳ないじゃないですか。俺も剣と同じ気持ちですよ。組織に、サウザント様に忠誠を誓ってます。俺達の本当に従うべき主はサウザント様です」 (くそっ……これは相当深く洗脳されてる。ブレスレットを奪われて変身も出来ないし、どうすれば) 「さて、では進さんもこちら側になって頂きましょうか」 剣は進に近付いてしゃがむ。そして灰色の針を取り出して、それを進の目の前で見せつける。 (これが洗脳装置か!?) 「これは新たに進さん用に開発された新作です。これで進さんも俺達と同類ですよ。目覚めたらいっぱい気持ちイイ事しましょうね」 「やめろ……目を覚ませ……」 剣は純粋な少年の様な笑顔で焦燥した顔を見せる進の首筋にその針を躊躇いなく突き刺した。 「ヴぁっ、がはっ、あぁっ、あ"あ"!!」 進は押さえ付けられたま全身を小刻みに揺らし、白目を剥く。暫くその時間が続いた後、進は何かが切れたようにカクンと動きを止めた。そして…… とある郊外の廃病院。マクロが映し出された3D立体映像の前に三人のヒーローが組織の敬礼をして立っている。一人は黒いマスクと黒に赤いラインが入ったスーツ姿のブラックレッド。一人は黒いマスクと黒に青いラインが入ったスーツ姿のブラックブルー。そして新たに黒いマスクと黒に緑のラインが入ったスーツ姿のブラックグリーンが誕生した。 「レッド、ブルーよくやった。そしてブラックグリーン、ヒーローのブレインであるお前が我が組織の奴隷になった事はとても心強い」 「ありがたきお言葉。これからは悪のヒーローとして組織に尽くす事を誓います。サウザント様、マクロ様に忠誠を。俺を如何様にもお使い下さい」 「いい返事だ。お前達、これからもサウザント様の為にも尽くしてもらうぞ」 『はっ!!組織のヒーローとしてサウザント様に忠誠を誓います!!』 ブラックグリーンである進が一歩前へと出る。 「次の任務、是非私にお任せ下さい」 以前では考えられないような黒い笑みを浮かべ、ブラックグリーンは頭を垂れるのだった。


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