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ねぼしかぼちゃ
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表情差分、小説続き【溢れ出す吐瀉物に混ざるヘドロ】

 キュアプリズムの胃腸にはヘドロがぎっしりと詰め込まれてしまった。  キュアプリズムの体内にこれ以上ヘドロが入らないと感じたドロゾンビはキュアプリズムの身体から離れた。  プリズムは力を失い、地面に倒れてしまった。  アイドルのような華やかな衣装は泥だらけになり、身体中から悪臭を放っていた。  冷たい地面に横たわったプリズムはピクピクと身体を震わせながら、何とか呼吸をしていた。  喉の奥にはヘドロが纏わりつき、体力をほどんど失ったプリズムは浅い呼吸で息をつないでいた。  プリズムが何とか立ち上がれる状態にまで戻る頃にはドロゾンビはどこかに消えてしまった。 「みんなと合流しなきゃ・・・」  プリズムはヘドロだらけの重い身体を引きずりながら歩き始めた。 「うっぷ・・・」  愛らしいプリズムから溢れるとは思えない不気味なゲップを漏らした。  大量に飲み込まされたヘドロがまだ体内に残っているのだ。  膨満感はやがて吐き気へと変わっていった。 「うっ・・・ああっ・・・」  プリズムの顔は真っ青に染まった。 「・・・ううっ、おごっ・・・」  プリズムは前のめりになって吐き出そうとした。  泥だらけの衣装だったが、吐瀉物で汚したくはなかった。  見開いた眼はなるべく吐瀉物を見ないで済むように地面の先を見つめていた。  緑色の瞳は震え、涙が浮かんでいた。  プリズムの瞳が歪んだかと思うと、苦しそうな呻き声を上げた。 「おえっ!」  プリズムの口からヘドロが溢れ出した。  びちゃびちゃと汚らしい音を立てながらヘドロを吐き出した。  先ほどの生臭いヘドロの悪臭とともにツンとした刺激が鼻の奥に突き刺さった。 「ああっ・・・はぁっ・・・」  プリズムは目を開くと、吐瀉物を受けた右手には黄色い胃液に混ざったヘドロが浮かんでいた。 (いやっ・・・気持ち悪いっ・・・)  プリズムは手のひらの吐瀉物を拭うと再び歩き始めた。  しかし、すぐに吐き気を催した。 「う゛っ・・・おえっ・・・」  プリズムはヘドロを吐き出したが、先ほどよりもヘドロの量は少なく、代わりに黄色い胃液の量が多かった。  鼻の奥に走るツンとした刺激も強くなり、地面に広がった吐瀉物からもツンとした刺激臭が鼻を突いた。 (さっき吐き出したヘドロが全部ではないはず・・・)  プリズムはドロゾンビに大量のヘドロを飲まされたことを思い出していた。 (あんなこと・・・もう思い出したくない・・・)  今まで味わったことのないような不快感と苦しみに苛まれた瞬間を思い出すだけでプリズムの心は歪みそうになった。  固く閉じた瞳から涙がこぼれそうになるのを堪え、プリズムは前へ進み始めた。 「うっ・・・ああっ・・・」  しかし、すぐに吐き気が訪れた。 「ああっ・・・うああっ・・・」  プリズムは前のめりになりながら吐き出そうとするが、紫色に染まり震える唇からは吐息が漏れるだけだった。 (今すぐ吐き出したいのにっ・・・どうしてっ・・・) 「あっ・・・ああっ・・・」  胃腸がボコボコと体内で波打っているのが分かった。  しかし、苦し気に波打つ胃腸は何も吐き出そうとはしなかった。 (うっ、いやだ・・・・、なんか変だよ・・・私の身体・・・)  プリズムの心が恐怖に染まり始めた瞬間、 「うごっ!お゛え゛え゛え゛っ゛!」  猛烈な吐き気と同時に喉の奥を引き裂くような激痛が走った。 (う・・・そ・・・)  プリズムの手のひらには真っ赤な液体が広がっていた。  震える指の間から赤い液体が滴り、地面に広がった。 「うっ・・・」  震える唇から同じ色の液体が滴り、赤い液体に染まった手袋に落ちてゆく。  涙で滲む視界の隅で赤い液体に浮かぶ黒い石ころが目に入った。  それを手に取ると、今まで吐き出していたヘドロを思わせるような色をしていた。  尖った石の角には柔らかい肉のようなものが引っかかっていた。  それに触れた瞬間、喉の奥に走った引き裂くような激痛が蘇った。 「あ゛っ・・・い゛や゛っ・・・・い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」  プリズムはパニックになり、その場から逃げ出した。  洞窟の中を闇雲に走り回るプリズム。しかし、その足は重くなり、動きは鈍くなっていった。  恐怖に染まったプリズムは足の重さに気を取られる余裕すらなく、ただただ走り回るしかなかった。  そして、プリズムの足の重さは疲労やダメージだけが原因ではなかった。

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