【2021/1/6追記】プロフィール・初期設定画を大き目のサイズに差し替えました(内容に変更はありません)
朝晩が少しずつ涼しくなって、秋の気配を感じる今日この頃です。
秋になると栗きんとんが食べたくなってきます。おせちに入っている黄金色のヤツではなく茶巾絞りのヤツ。
岐阜県恵那市や中津川市には栗きんとんを売っている和菓子屋さんがいっぱいあって、お店によって粒の大きさや甘さ、水分量が違うので食べ比べると面白いですよ。
栗きんとんはさておき、
今回は先月発売のCOMICアオハに掲載された作品『ステイタス』についてお話したいと思います。
◆ステイタス(株式会社茜新社様/COMICアオハ2020秋掲載)
単話配信:https://book.dmm.co.jp/detail/b158aakn01095/
やっぱり今回も文章が長くなってしまいました。
ステイタスに関する話だけでなく漫画づくりへの姿勢(要は自分語り)についても語っています。
いつものことですが乱文や読みづらい箇所があったらすみません。
それと記事用にヒロインの描きおろし絵を用意したかったのですが、仕事の進捗がダメなので描けませんでした。ごめんなさい!
以下、『ステイタス』のネタバレを含みます。
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1.登場人物
ヒロイン:藤枝結愛
主人公:蒼井湘瑚
2.内容補足&裏話
テーマについて
因果応報とその後の2人
3.作品を描くにあたって(※)
話を思いついた経緯
物語性について
作品発表時に思っていたこと
4.おわりに
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※「作品を描くにあたって」の項目は自分語りが多いので、作品の裏話だけ読みたい方は飛ばしてください。
ヒロイン:藤枝結愛(ふじえだ ゆあ)
プロフィール(クリックで拡大)
初期設定画(完成原稿と異なる点があります)
ゆるふわで可愛くて流されやすそうな子をイメージしました。
初期設定ではリボン型のピンだったのですが、下書きの際に「最近流行りの某ソシャゲに出てくるキャラを彷彿させるな…」と思ったので急きょハートのピンに変更。でもよく見たらあんまり似てませんでした。
陥没乳首も途中で追加した設定だったりします。序盤の男子たちの噂話をもっと印象強くしたいなと思いまして。
意外と英語が得意という裏設定があります。
将来はきっと語学を生かせる職業に就くと思います。
本編とは一切関係ない設定を考えるの楽しい!!!
主人公:蒼井湘瑚(あおい しょうご)
プロフィール(クリックで拡大)
初期設定画(完成原稿と異なる点があります)
作者も認めるクズ主人公。
エクセルの端っこに「最後までゲスで小物。今までの竿役と違うタイプ」とメモ書きがありました。
アシスタントさんには「クズ湘瑚腹立つ」とトーン貼りをお願いする度に言われ、
担当編集さんには「根本的に変わることのできない男」と評されました。
散々ですね。その通りです。
以前投稿した『三月の雨』裏話の記事で二川と宮子も自己中心的な所があると説明しましたが、この2人はまだ互いを思いやれるので生ぬるいです(笑)
今回の主人公・湘瑚はどんな時も自分本位で考えるし、さらに自分より劣っていると判断した相手を見下す嫌な奴です。
何でこんな奴に育っちゃったんだろうなぁ…とバックグラウンドも考えてみました(プロフィール画像参照)
でも情状酌量の余地はあまり無いかな。
・テーマについて
今回のお話は「等身大の未熟な学生の恋愛模様」をテーマにしています。
私が普段描いている作品の男女は、人として多少未熟な所があっても相手のことをちゃんと見ていたり思い遣っていたりします。
理想を詰め込んだカップルです。
しかし今回は敢えて未熟な部分を前面に押し出し、現実味のありそうなカップルを描いてみました。
今作のキャラクターの恋愛に対する姿勢(?)はこんな感じで描いています↓
湘瑚…「恋人」という存在が欲しくて、周りの人間より優位に立ちたいだけ。あと性欲で動いているだけ。
結愛…別れたくないので相手の言い分を鵜呑みにしがち。盲目気味。
この設定を考えた私が言うのも変ですが、
湘瑚はもっと彼女を思いやってほしいし、結愛は本質を見抜けるようになってほしいです。
・因果応報とその後の2人
「酷いことをした奴には相応の報いを受けてほしい」という編集さんからのアドバイスを受けて、出来る範囲で湘瑚をどん底に突き落としました。
ステイタスを重視する湘瑚にとって、クラス全員からハブられて結愛に振られるのはかなりの痛手です。
ただ、NTRや失恋エンドは自分の描きたい結末と違ったので、結愛との仲は続く形にしました。
この辺でモヤっとした方は絶対いると思います。
最後のほうで述べますがそれが狙いだったりします。
↑のシーンの湘瑚は自身に暗示をかけるように結愛への愛の言葉を口にします。
悲しいなぁ。
結愛は湘瑚の自己中に振り回されたにも関わらず、湘瑚を好きな気持ちが残っていたので彼の言葉を素直に信じてしまいました。
と言うより酷い現実を受け入れたくなくて甘いほうへ逃避したのかもしれません。
チョロインです。
(ちなみに湘瑚が裏で男子たちに性事情を言いふらしていたことは知りません。知ったらどうなったのでしょう)
そして最後のシーンについて。
結愛はしっかり手を繋いでいるけど、湘瑚は手を握っていません。
このコマは湘瑚が根本的に変わっていないことを示唆しています。
(気付いてくださった方がいたのが嬉しかったです)
湘瑚は地位を取り戻すため以前より大人しくなったけど、本質は何も変わっていない自己中のまま。
結愛のことは多少好いていますが、相変わらず 結愛<ステイタス です。
一方、結愛は湘瑚が心変わりして自分を見てくれるようになったと思っていて、とても幸せそうです。
この物語は結愛にとってはハッピーエンドです。
でも第三者(読者)視点だとそうとは言い切れずモヤモヤが残ると思います。
後味が悪くて申し訳ないのですが、むしろそれが狙いです。
結愛は湘瑚と別れて他の男と付き合った方が幸せかもしれません。
でも選ばなかった未来なんて本人にとっては知ったこっちゃないですよね。
”今”が物凄く幸せなんだから。
「やっぱり湘瑚はどこまでもクズだった…」とか「結愛、はやく目を覚ませ!」とか、
逆に「結愛が幸せそうで何より」とか…
登場人物や物語について思いを巡らせてくれたら、作者としては非常に嬉しいです。
2人の未来はどうなるのでしょう。
皆さんのご想像にお任せします。
※この項目は自分語りが多いので、興味のある方だけお読みください。
・話を思いついた経緯
アオハさんからお仕事のご依頼を頂いたとき、『ステイタス』の構想がフッと頭に降りてきたのが全ての始まりでした。
「俺、こんなに可愛い子と付き合ってるんだぞ。凄いだろ?」ってイキっている男子が脳裏に浮かびました(笑
アオハさんで執筆するならこういう話かな、と自然に思い付いた感じです。
と言うのも、アオハさんは物語性重視の作品や読者に考えさせるような作品が多い印象だったので、今回の話はピッタリなのではないかと。
(もちろんお引受けする前に執筆内容のレギュレーションをきちんと確認しています)
また、この時は「普段と違うものに挑戦したい」という思いもありました。
実を言いますと、2019年にアオハさんから執筆のお話を頂いた時、ちょうど私は作家イメージで悩んでいました。
私が描く作品のイメージについて尋ねると、恐らく大半の方が「純愛」「イチャラブ」と答えると思います。
実際そう言われた事が何度もありますし、糖度高めの純愛作品が多いので当たり前ですよね。
もちろん純愛イチャラブが好きだからそういうのばかり描いています。
興味の無いものは描きません。というか描けません。
ただ、ごく稀にイチャラブではない別の話が描きたくなる時もあります。
今作『ステイタス』のような。
純愛イチャラブ作家のイメージが付くと、それ以外の話が描き辛くなってしまうのではないかと当時の私は思っていました。
それを打開する良い機会だと思い、『ステイタス』を描こうと決心しました。
…今作を描いたきっかけを深刻そう(?)に語っていますが、イメージに関する悩みは過去の話で今は殆ど気にしていません。
というかやっぱりイチャラブ純愛ハッピーエンドのほうが描いてて楽しいな~!!と最近改めて実感しました。今までの悩みは一体何だったのか…
でも「この話描いたら面白そう!」と思ったら挑戦する精神も併せ持っているので、気まぐれでまた純愛以外の話を描くかも。その時はなるべく読後感が良さげなお話にします。
・物語性について
過去の商業作は全て「純愛」「イチャラブ」にカテゴライズされて、今作『ステイタス』だけは仲間外れですよね。
でも私の中では仲間外れではありません。
私には作品づくりの軸があります。
それは何かと言いますと、「物語性・人の感情の揺れ(心理描写)」です。
度々お話していますが、私は人間ドラマや心情の変化を描写するのが好きです。
(あんまり酷すぎると心が痛くなるので描けませんが)
そして起伏のない話より起承転結が出来るだけハッキリしたものが好みです。
オリジナルのお話をゼロから考えるときは物語性が無いと描けなかったりします。
二次創作やキャラが確立したオリジナル作品で、キャラ可愛がり目的だったら内容の無いエロ漫画を描けるのですが。
全ての商業作品の根底には先述した軸が(一応)ありますし、今作は特にこれを重視しています。
だから軸がブレていないという意味では、今作も私らしい作品になったと自負しています。
ただ、物語性や心理描写を重視するとエロさ・抜きやすさに欠けてしまいます。
(話の内容やジャンルによりますが)
エロ漫画はエロ重視でなきゃ!という意見はごもっともです。
だって「エロ」漫画だから。読者を抜かせるのがエロ漫画の役割ですよね。
でもエロ漫画だって「漫画」だから、
やっぱり読み物としても面白い方がいいなぁと私は思ってしまいます。
エロさを出来る限り表現しつつ、物語も丁寧に作りたいです。
それが私らしい作品だと思うので。
…話が脱線してすみません。
『ステイタス』も物語性重視でエロは正直薄いと思います。
(そのぶん絵的にエロいと感じてもらえるように頑張りました)
でも編集さんから「今回のような等身大の恋愛模様は雑誌の方向性からも好ましい」とお言葉を頂けて嬉しかったです。
ちゃんとCOMICアオハに合った物語が描けたんだなと実感できました。
・作品発表時に思っていたこと
「軸がブレていない私らしい作品(ドヤァ)」とか言ったくせに、今作を発表する時は本当に不安だらけでした。
これまでの読者が受け入れてくれるかどうかも不安でしたし、最も危惧していたことは純愛イチャラブだと思って読んだら違った事故です。
「この人いつもイチャラブ描いてるし今回もイチャラブやろ!」って思った人、きっといます。
イチャラブだと思い込んでいたか分かりませんが、事前情報なしに読んだ知人から「脳がバグった」と言われましたし。
読者が事故らないか本当に心配だったので告知やリプライで注意喚起しました。
サンプル画像作成が遅れて告知が発売後になってしまったのが心残りです。
でも1ページ目のアオリ文やタイトルロゴ(下図参照)が物凄く内容を表していると思うので、みんなそれを見てイチャラブじゃないことに気付くと信じています。
余談ですが、扉のタイトルロゴやアオリ文を見るのが商業漫画執筆の楽しみのひとつだったりします。
いつも素敵な文章やロゴをありがとうございます。
今作は人を選ぶだろうなぁ…と思っています。
それでも読んでくれた方がどこか少しでも気に入ってくれたり、物語に浸って楽しんでくれたらいいなと思います。
物凄く文章多くてすみません!
そして隙あらば自分語りしてすみません!!
どんな気持ちで描いたか思い返していたら、作品づくりに対する考え方も語りたくなってしまいました…
今作について知りたかったことは書かれていましたか?
もし何かあればこの記事のコメント欄にお書きください。可能な範囲でお答えします。
今作のヒロイン・結愛はちょっと可哀想でしたし、主人公・湘瑚は読者からのヘイトが凄そうです….。意図してそういう役割にしたんですけどね。
他のオリキャラ同様2人のことも勿論気に入っています。
特に湘瑚は他の竿役にはないクズさがあるのでキャラが立っていると思います(笑
でも恋人のことは大事にしないと駄目です。
ちゃんと相手を思いやりましょう!
長々と書きましたがこの辺りで。
読んでくださった皆様お疲れ様でした&ありがとうございました!
真白しらこ
2020-09-16 07:48:15 +0000 UTCDsharp K
2020-09-14 13:56:29 +0000 UTC