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タイガ⑥

episode ⑥『小の包囲』


──ロケーション『旧市街・スラムプティート』。

 現市街であるタウンプティートの外れ、整備も修復も行き届いていないその街並みは荒れ果てている。とはいえスラムと呼ばれようとも住んでいる者たちの活気は賑やか、決して寂れた印象などはない。

 そんなスラムの住人である後輩冒険者、剣士のレオが道ゆくタイガの姿を見かけて駆け寄ってくる。

「タイガの兄貴〜!」

 まだ10代半ば、立髪も生えそろっていない獅子獣人の少年。まだまだ育ち盛りの小さな身体をチェインメイルに収め、質の悪いショートソードや革盾を装備している。

 年相応の悪ガキといった性格で、同じくスラム仲間の少年たちのガキ大将のような存在だ。特に年上への反抗心が強いのだが、タイガにだけは憧れているからか懐いているよう。

 どうやら探し回っていたらしく、小さな包みを手渡してくるのだ。

「これ!いつもお世話になってるお礼な!」

 その『いつも』というのは揉め事の仲裁だの、難易度を考えずに受けた依頼への助言だのと気苦労が絶えないものではあるが、弟の居ないタイガとしてはそれも楽しんでいる。

 受け取った包みの中身、それはずっしりと重い無骨なマジックアイテム。体力を僅かに底上げしてくれる『体力の香炉』だ。


「おお、これは良いものだなレオ、ありがとう」

「それにそれに、ほらほらこんなのも!」

 微かに甘い香りのする券の束を突き出してくるレオ。それはこの街の幾つもの娼館で使える無料券。大きく『タイガさんへ』とサインされているので、使えるのはタイガ本人だけなのだろう。

「どっかのオルドなんかとは違って、タイガの兄貴は娼婦のお兄ちゃんたちから人気なんだぜ〜?タダでも良いから抱いてくれって、羨ましいよな!?」

 まだ生えそろっていない立髪のせいで、子猫のような雰囲気ですりすりと身体を擦り付けてからかってくるレオ。あの娼館通いのオルドとは、やっぱりタイガの兄貴は違うよなと褒め称えるのだ。

「レ、レオ!お、俺が仕事に集中するためにそういうことは避けているのは知っているだろう……!」

「まあ受け取るだけ受け取ってくれよ、オレが怒られちまう」

「あ、おいッ!」

「じゃあなタイガの兄貴〜!絶対行ってやってくれよ〜!」

 強引にタイガの大きな手に紙束を押し付けたかと思えば、もう駆け出しているレオ。通行人にぶつかりそうになりながら振り向いて大声で言い、スラムの路地へと走り去ってしまったのだ。

「こ、困ると言ってるんだが……。」



 勤めて冷静な顔、フルプレートアーマーでさえ音を殆ど立てずに自室へと戻ったタイガ。直ぐに装備を脱ぎ払い、そっと『体力の香炉』を棚へと飾る。

 インナーとステテコパンツという自室だけのラフな格好のまま、タイガは『ソレ』をじっと見つめてしまうのだ。可愛らしい文字で『タイガさんへ』と書かれた、甘い匂いが香る娼館の無料券。自分に抱かれたい男娼たちが幾らでもいるのかと思えば、下半身が反応してしまうのはタイガだってしっかりと成人男性だから。

「……お、俺だって!他の男みたいに娼館に行きたい、と思うに決まっているだろう…………ッ…」

 1人で唸るも、下半身を見下ろして口ごもってしまう。

 机に券の束を置き、ため息を吐きながらソファーへと深く腰掛ける。まだ昼間だというのに、ついステテコパンツをずり下ろして半勃ちの雄、大ぶりの睾丸を曝け出すタイガ。

「こ、んな姿あ……誰、にも見せられ、ない……だろう…!」

 悔しそうに股間を弄りながら、小さく喘いでしまうタイガ。仕方ない、その竿は誰かに見せるにはあまりにも小さく貧弱なそれなのだから。きっと先ほどまで会っていたレオにさえ負ける、劣ると頭のどこかで理解しているほど。

 それでも溜まるものは溜まるのだ。まるで娼館の無料券をオカズにでも使うかのように凝視し、右手は忙しない。


「……お、俺がこんなっ…乳首で感じる、ところ…な、んてえ」

 ふと誰かに見られているような気配を感じるも、直ぐに気のせいと雄乳首さえ摘み始める。ぷっくらと膨らんだそこは、情けない短小とは違い、しっかりとタイガの快楽に応えてくれるからだ。

「弄り、過ぎてえ……お、大粒になってしまった、せいで……人前で、脱げない……んだああ………ッ♡」

 所謂乳首オナニーと呼ばれるそれは、こうまで漢らしい掘深の顔をしたタイガにはまるで似合わない。華奢な男娼たちならともかく、こうまで筋肉で形作られたようなタイガがするにはあまりにも可愛らし過ぎるからだ。

「く、そう……俺だって……………あと少し大き、ければあ」

 しかも残りの片手で皮被りのそれを摘む。柔らかな包皮を引っ張って刺激するという、これまた巨漢の戦士らしからぬ自慰方法。

「こ、んなサイズ、では……笑われて、しまうっ」

 頭では娼館で楽しみたいと願えど、非情な現実である短小包茎はどうやっても変わりはしない。

「……男らしいオナニーさえ、出来ないッ……俺の、俺、ではぁあ──」

 皮を何度となく引っ張り上げ、乳首をこねくり回し、雄臭い我慢汁を滴らせる。そんなタイガの巨体が快楽に震えるのを、『体力の香炉』だけが静かに見守っているのだった。


 * * *


 後日、レオが部屋にやってきた。

 前だって「相談があるんだ」と言われ、待っていたタイガなのだ。インナーとズボン姿で出迎え、飲み物などを出しながらソファーに向かい合って座った。

「どうかしたのかレオ、改まって」

「………コレ、見てくれる?」

 レオが取り出したのは、小さな魔水晶。そこに記録されている映像は、確かに先日タイガがこの自室で自慰に励んでいた時のもの。小さく映る娼館の無料券がその証。そして画角を考えれば、それは間違いなくレオから貰った『体力の香炉』から撮られたもの。

「ッ……こ、れは……………何、で…!?」

 手先の器用なレオならば、香炉に遠隔撮影の水晶を仕込むことだってできるだろう。混乱するタイガの隣に座り直したレオ、そっとタイガの丸太のような太ももを撫でて言う。

「実はオルドの奴に、タイガの兄貴の弱味を探れって大金積まれちゃってさ?」

「それはどういう……!?」

 冒険者としてライバル関係ではあるものの、そこまで嫌われているとは思ってもみなかったタイガはショックを受けて言葉を続けられない。レオのまだまだ成長途中の手が、太ももをぎゅうと握り締める。

「そしたらこんなの撮れちゃってさ、オレもう金なんてどうでも良くなっちゃってさ?」」

「どうする、つもりだ……!」

 冷や汗とおかしな鼓動がタイガを落ち着かなくさせる。こんな状況になってなお、レオの指の動きが気になって仕方ない。


「オレも色々かんがえたんだって。タイガの兄貴って硬派なイメージだろ?こんなのが流出したら、どうなっちゃうか」

「…………。」

「だからさ、いうこと聞いてよ?オレだけのタイガの兄貴になってくれって、いいだろ?」

 指が太ももから股の間へとするすると滑っていき、既に火照り固くなっている中心に触れられてしまう。ビクンと震えるも、タイガは声を押し殺したまま。

 まだまだ可愛らしい変声前のくすりとした笑いひとつ、レオ。それでもどこか未来に雄を感じさせる顔付きでタイガの下半身を脱がしていく。ズボンのベルトを外し、憧れて同じく自分も履いているステテコタイプの裾長下着を両足から引き抜いたのだ。

 ふるんと揺れる、凄腕冒険者と名高いタイガの竿──のようなもの。

「……へへ、ずっと不思議だったけど、そうだよなあこんな『粗チン』!じゃあ、エロい話にも乗ってこないよなあ。しかも淫紋か、これ?こんなもんまで腹にあるし、エッロ」

 傷口を広げるようにズケズケと発言するレオ。どこまでも尊敬を抱いていた相手だけに、こんな情けない秘密を持っていたと知れば怒りもしよう。

「だ、誰にも……言わない、でくれ……」

「タイガの兄貴が『短小』で!『包茎』で!こ〜んな『ガキチン』だってこと〜?」

 淫虐の呪いが獅子少年の苛虐性を引き摺り出し、タイガの立場を下へ下へと落とさんとするのだ。

「ッ…う、あ……そ、そうだ……!」

「なんでも、してくれる?」

「な、んでも……する…………」


 この街では知らない者が居ない有名冒険者が、こんなにも男として遥か格下のお粗末な棒切れしかぶら下げていないとは。あの“銀の斧”という輝かしい二つ名だって燻んで見えてしまうだろう。

 レオは机の上にどっかと腰を下ろし、タイガを見下ろす。彼も鎧などは着ていない平服姿、おどけるように自分も下半身を露出し足を開いて見せつけるのだ。

「へへ、どうよ?まさかタイガの兄貴に勝ってるなんて思っても見なかったぜ」

 確かに10代半ばの年齢相応の性器ではあるが、それでもタイガのように短く細く、皮がふざけたように伸び切って先端を包んでなどはない。

 平常時でも先端がしっかりと露出しており、これから大きくなるぞという太々しさを感じさせるそれなりの若雄。

「…っ……」

「見栄え剥きしまくってたから、もうズル剥けって感じっしょ?」

 それほどではないにしろ、タイガのような弱小ペニスが口出しできる相手ではない。頷くしかない。指で催促されるまま、机に座ったレオの股の間に座るしかない。

「舐めて?」

 半勃ちの若雄はむくりと体積を増やしつつあるもの。

「手使っちゃダメだからね?」

 机に両手をつき、股間を誇示するように揺らすレオ。

「ほら、ほら?」

 毎日のように自慰に励んでいるせいで、我慢汁と精液とが男性器特有の臭みとミックスされて酷い香りに。だが間違いなく、タイガの股座よりも雄臭さを感じさせる仕上がりなのだ。


 タイガはその匂いだけでさえ、自分よりもレオの雄が優れていると認めざるを得ない。静かに頷いた後、目を瞑って舌をそこに這わせ始めた。

「やば……エッロ………」

 淫虐の呪いによって世界線を跨いできたタイガ、朧げながらもフェラチオの経験を引き出す。

「…は、でっかい口気持ち…ぃ………」

 レオの言いなりになる。それが嬉しいと心から思ってしまいながら口淫を捧げてしまうのだ。

「タイガの兄貴がおれのちんこしゃぶってるなんて、へへ……」

 うっとりと感じ入るレオ。タイガの大きな口の中でしっかりと勃起した逸物は、若さを感じさせながらも臭い立つカウパー液を溢れさせてばかり。

 憧れのタイガをこうも簡単に従えさせ、淫らの奴隷にさせていることはレオの支配欲を無性に掻き立てて仕方がない。

「ああ、タイガの兄貴のも気持ち良くしてやろうな」

 百獣の王と呼ばれる獅子の驕りが、タイガの股間へと足を踏み下ろすのだ。

「ッ……お″♡ん″♡」

「どう?年下のガキちんこフェラさせられながら、足コキされんのは」

 踏んだだけではない、足裏を擦り付けるようにして前後運動させていくレオ。

「ひ″ぃ、お″♡ふ、う″ッ♡」

「やば、オレまで興奮しまくっちまうって、そんな顔されたら……!」

 持ち前の嗜虐心が淫虐の呪いに導かれるまま開花。


 レオは机の上に気ままに腰掛け、タイガの頭を撫でながら口淫を受け入れている。

「へへ……口オナホ、さいこ〜!」

 いや、どころかイラマチオにも近い形で腰を押し付けたりもする。

「んな腰ヘコらせなくたって、踏んでやるって」

 足で小さな竿を可愛がりつつも、大きな口と舌で肉棒奉仕をさせ続けるのだ。

「タイガの兄貴も感じてんだろ?」

 足裏でビクビクと小竿が跳ねれば、それが『嬉しいです』と叫んでいるのも同然だから。

「ッ……はーっ、すげ…下手っくそだけど、くそ興奮するっ……!」

 実質的な経験はないタイガだ、どう頑張ろうともそれは新米娼婦以下。

「兄貴っ……は、はは…兄貴ぃ……!」

 こんな時ばかりはいつもの声でタイガを呼び、切羽詰まったように腰をくねらせる。尻尾が机に何度もパタパタと跳ね、その興奮を物語る。

 タイガだってそんなレオの様子に、自分が役立てているというどこかへつらう感情が生まれ、追い立てる舌の動きを加速させずには。

「オレ、オレッ……出るから、出すからなあぁ……!!」

 タイガの頭を抱え、身体を丸めるようにして喉奥へと精を送り込んでいくレオ。まだ発展途上の肉体とはいえ、精通を迎えてから毎日欠かさず射精してきたその勢いは大人顔負け。


 そして息を整えながらレオが足元を見れば。

「……は、やばっ……すげ、出た…タイガの兄貴も、イっちまってやんの」

 勢いのまま頭に抱きついた時に蹴ってしまったのか、喉奥射精の苦しさに果てたのか、ともかくタイガも同時期に股を濡らしてしまっていたのだから。

 それが無性に誇らしく、雄としての本能を刺激する。ゾワゾワといけない感情がレオの中で渦まき、未だに萎えない若雄をタイガの顔面にベチャリと押し付け、力強く言う。

「じゃあさ──今からタイガの兄貴をオレ専用の肉便器にするから。いいよな?」

 鋭い目、これから大きく精悍に育っていくだろう顔で見つめられ、タイガはたじろいでしまう。ゾクリゾクリと危ない感情が背筋を走り、毛並みを逆立てて自分を見失いそうになるのだ。

「う…あ♡……あ…お、おいレオ…………う……ぅぁあ♡」

 抵抗しない、出来ない。あの小さくまだまだ子供だと思っていたレオの瞳から逃れられない。


 そして──。

「なーんて、本気にしたあ?オレ、タイガの兄貴のこと大っ好きだからさ、じっくり喰わせてもらう予定だから」

 あっけらかんと笑い、着衣を正していくレオ。しかし去り際の一言の時だけは、雄を感じさせる力強さを垣間見せて。

「じゃ“次”を楽しみにしててな〜」


 * * *


 レオは確かに有言実行を果たした。

 きっとそれは恋心でさえなく、単純な憧れから派生した感情。それでもタイガを独り占めにしてやりたい、組み伏せてモノにしたいという気持ちに嘘はなかった。

 沸々と湧き上がる肉欲と、淫虐の呪いが誘う加虐性とが入り混じり、レオがタイガを便利な性処理道具として使ってく日々が始まるのだった。


 互いの初セックスだって、タイガはレオに言われるがまま。

「こ、れで黙っていて、くれるのなら……」

「へへ……タイガの兄貴でドーテー卒業できるとか、最高かよ」

 この街で1番光り輝いていると憧れていたタイガを組み敷き、レオは男として生まれたからにはと猛然と腰を打ち付けた。処女を散らされながらも、タイガのささやかな雄がピンと勃ち上がり続けているのがレオには堪らなく誇らしかったのだ。


 怪しい闇市で仕入れたスライムオナホールがタイガを襲うことも。

「ほ〜らタイガの兄貴ぃ、SSサイズオナホで童貞卒業しちまえ、おら!おら!」

「ひ″、んんん♡とめ、止めて、く、れぇえ♡こ、れ″はぁ刺激、つよす、ぎ……るう″う″う″〜ッ❤︎」

 矮躯の種族用なのではと売れ残っていた小型オナホールも、タイガのミニマムサイズには適合してしまう。レオの淫具慣れした手付きも相まって、タイガの経験値ゼロ、耐久性ゼロの弱小性器からはあっという間に降参の白が飛び散ってしまうのだった。


 雄比べを匂わせた兜合わせだってタイガのプライドをへし折るもの。

「なあほらタイガの兄貴、どっちが大きいいか言えって?」

「お、お前の方が……♡レオの方があ♡う………レオさん、のチンポの方がデカい、ですっ……♡チン比べは、あぁ……レ、レオさんの勝ち、です……♡」

 今までは頼れる兄貴と慕っていたものの、こうまで“男としてのサイズ”が違えばそんな土俵に立つことすら許されない。レオの勝負提案の通り、これからはタイガの方が『レオさん』と敬称を付けざるを得なくなってしまったのだ。



 などなど、水面下ではタイガとレオの関係は確かに変化していった。

 そんな中でも密室から一歩出て、外で顔を合わせた時は何事もなかったかのような2人。

 まだ酒も飲めない癖に悪ガキ仲間とポーカーに興じているレオの所へ、金属鎧の荒々しい足音が近づく。むんずと太い腕が伸び、レオのうなじの生地を掴む。

「おいレオ!家賃がまだだと大家のマニーさんが探していたぞ」

「げっタイガの兄貴!だって今いいとこで…………ね?」

 斧を軽々と扱う腕だ、レオなど片手で持ち上げられないはずがない。

「あだだだ、ちょっ、オレのフルハウスが〜」

 テーブルを囲んでいた仲間たちは、レオの強い役の脅威がなくなって助かったと笑って見送る。

「じゃあなレオー」

「達者でな〜」

「ラッキー、ほら誰か座れよ」


 そうやってレオを連れ出し、説教まじりに家賃滞納の話を終えたタイガ。路地裏だというのに周囲を警戒し、屈んでレオの耳元へと尋ねる。

「レオ…………こ、この後は、その……時間は、あるか?」

「なになに〜?タイガの兄貴からお誘いってことか〜?」

 この街の誰がこんなタイガの赤面を見たことがあるだろうか。

「ッ………わ、悪いか…!」

「いやいや!──今日も可愛がって欲しいんだよなあ?」

 小さな旦那様の少しだけサディスティックな笑みが、真っ昼間からタイガの腰下を熱くさせてしまう。いつからだろうか、こうやってタイガの方から求めてしまうようになっていったのは。



 他にも連続寸止めからの透明貞操帯なんてプレゼントも。

「あはは、タイガの兄貴ったらこんなのも似合うんだから」

「…ァ……へ……ぇ………ゥア♡…………ッ!?な、何だこれはあ……レオ、外せ…こんなもの、外さないか!」

 何度も何度も、タイガが果てないように細心の注意で弄んだレオ。ベッドでぐったりと汁とローションまみれの下腹部へと、悪徳商人からせしめた貞操帯を取り付けるのなど訳はなかった。ぐっしょりと汁まみれ、勃っていようがサイズのさして変わらない短い竿が透明な筒状貞操帯の中で震えているのが、なんともレオの支配欲を満たすのだった。


 だというのにそれから顔を合わせずの放置。

「い、今までどこに行っていたんだ……!」

「ただいまタイガの兄貴〜、ダンジョンで迷っちまってさあ」

 スラムにあるレオの部屋まで駆け込んで怒鳴るも、悪びれずに笑われるだけ。しかも今は時間がないので『後で』という返事。

「今夜はたっぷり遊んであげるから、アジトに来いよ。コレ着て、ね?」

 アジトというのはレオが悪ガキたちと屯している空き倉庫のことだろう。手渡された紙袋の中身は間違いなく如何わしい代物だろうから、今ここで開封する気には到底なれないタイガ。

「んじゃオレ、ギルドに報告に行ってくるな〜」

 すぐに部屋を追い出され、騒々しい共同住宅の廊下に取り残されるタイガ。

 自室まで大股で歩いて帰り、意を決して紙袋を開ければ思わず牙を噛み締めてしまうような中身で──。



 目的の空き倉庫、アジトには既にレオ含めて10名ほど。誰もがこのスラムで生まれ育ち、弱肉強食の掟に則って生きてきた若ガキたち。冒険者タイガの強大さを知らないはずもないが、何かレオをチラチラと見ながら騒いでいる。

「あ、マジで来た」

「でもホントか分からね〜ぞ」

「レオのことだ、見栄張ってるだけだろ」

 若獅子レオを筆頭につるんでいるだけで悪い者たちではないが、タイガにとってこんなギャラリーは困ってしまうだけ。強気に出て蹴散らすかと厳つい顔をより渋くさせ、言う。

「悪ガキたちはもう寝る時間だぞ」

「タイガの兄貴っ、遅いって〜」

「なんでこんなに集まっているんだレオ」

 ぴょんと駆けてきたレオに、タイガは少しだけ苛立たしく聞いた。

「あれ?呼び方それでいいんだっけ?」

 2人きりの時だけ使う、独特の甘えと蔑みの声音。鎧を着てこなかった為、小さく身体がゾクンと震えたのが誰の目にも明らかに。

「………。俺は帰るぞ」

 誤魔化すように一言だけのタイガ。

「ふ〜ん?」

「アッ……!?」

 レオに目の前で小さな鍵を捨てる振りをされ、途端に焦った声が出てしまう。


「好きにしたらあ?帰るんでしょ?遊びたくないなら、こんな鍵いらないっしょ?」

「だ、だが……!」

 タイガは悪ガキたちに視線を走らせながら迷う。

「選びなよタイガの兄貴、どっち?ほら、どっち?」

 その鍵は透明貞操帯の鍵。タイガには喉から手が出るほどに欲しいもの、解放を願いたいもの。今すぐにでもレオの足元に縋り付いてこの数日間慰めることのできなかった下半身をどうにかしたいと、どうにかしたいと。

 その鍵はどんな未来の扉を開いてしまうことになるのか。

「ッ…う…くそうぅ…………レ、レオ…さんに従い、ます……!」

 こんな人前だろうともあの冒険者タイガが、クソガキとしか見られていないレオへとこうべを垂れて見せたのだ。

 傍観者でしかなかった悪ガキたちも一斉に「おおー、すっげえ!」と叫ばずにはいられない。


 始まってしまう。

「タイガの兄貴ぃ、脱いで?なあ?」

 既に声音が2人きりの時のそれになっているレオ。

 タイガは静かに街用の上着を脱ぎ、黒のインナーをも放り捨てる。少し埃っぽい床に服が落ちるのも気にせず、ベルトにも手をかける。明らかに皆の視線に指を震わせ、ゆっくりとズボンをずり下ろし、レオから渡された“下着”一枚の姿となる。

 それはあまりにも窮屈な赤のマイクロビキニ。虎柄をより際立たせるような鮮やかな色合い。そして赤という膨張色は、レオなりの皮肉やからかいなのだろう。

 そんな姿は悪ガキたちをより盛り上がらせる。

「うは、エッロ……」

「あのタイガにこんなん着せるとかやば」

「すげえ身体してんな」

 口々に褒めるのも当然。冒険者として日夜励み、鍛錬だって欠かさない巨躯は筋肉の塊ともいうべきものだから。ここまで男らしい肢体ならば、どんな相手だってモノに出来るだろうと惚れ惚れしてしまう悪ガキたち。

 それなのに誰かが、誰かが気付いてしまう。

 ボソリと呟く。

「なあ……なんか小さくね?」


 マイクロビキニの膨らみは、薄暗い倉庫内だからとはいえあまりにも控え目。そこには体格に見合っただけの逸物が詰まっているはずなのに、そんな気配がないからだ。

「ッ………あ…うぁ♡」

「へへ、タイガの兄貴の恥ずかしいとこ、見せびらかしちまおうな」

 怯んだタイガを背後から押さえつけ、腰に抱きつくようにしてレオがマイクロビキニの前面生地をずらして股間の内容物を取り出してしまう。この街が誇る冒険者タイガの、ふざけた透明貞操帯に詰め込まれた短小包茎がついに晒し者になってしまったのだ。

 悪ガキたちのタイガに対する空気は一変する。恐れ敬うべき雄虎から、小馬鹿にするべき出来損ないへと。

「うっは、ド包茎かよ、しかもちいっせ〜」

「こんなガタイしてんのに、そのサイズなのかよ」

「マジか、おれ結構憧れてたんだけどなあ」

「こんな粗チンとか幻滅だわ」

「うちの弟たちよか短いぞ、これ」

 貞操帯とはいえ透明なせいで何も隠せはしない。数日間このままだった為、半端な先走り液や雄の臭いが蒸れており、ベチャリと内部の壁面に押し付けられている皮被りは本当に惨めに写って仕方ない。


「見る、なあぁ♡見ない、でくれえ♡」

「タイガの兄貴、な〜にを見ないでくれって?このどうしようもない『短小』で『包茎』で『未使用お子様ちんこ』のこと?」

「ぅ、あ♡い、言うなあ♡言わない、でくれ……♡」

 子供のように喚くだけのタイガ。力ではレオに負けるはずがないのに、腰を突き出させられてされるがまま。

「へへっ、見ろよお前ら?どうだ?“オレの”タイガの兄貴、こんなエロい格好見られて、笑われてんのにちっせ〜粗チンを勃起させちまうんだぜ?」

 クスクスと自慢げに頷きつつも、レオは小さく「ま、無理なんだけどな?」とか「どうせ勃っても変わらねえし?」とか嘲笑うのだって忘れない。

 これがきっとタイガが来る前に、レオが仲間たちに言っていた内容なのだろう。

「な、言った通り、言いなりだろ?」

 マイクロビキニのほとんど紐のような腰部分を引っ張り上げてタイガを辱めながら、レオは続ける。

「だから何だってやらせられんだぜ?」

 その笑みこそ、本当に何だってやらせるという嗜虐の小悪魔の。


 間髪入れず可愛らしく身体を擦り寄せたかと思えば、レオは囁く。

「なあなあ、みんなも溜まってんだってよ?タイガの兄貴の格好いい口で抜いてやったらどう?散々っ、オレで練習したろ?」

「…ぅ………は、はい」

 思い出させるような物言いに、タイガの大きな身体は淫らな行為へと期待感に揺れる。こんなにも強く逞しい戦士が、レオのふざけた口車に乗せられている事実。

 それは悪ガキたちの股間に間違いのない悪影響。

「マジか……」

「やっべ、もう勃ったわ」

「やるじゃねえかレオ〜!」

 我らがガキ大将を褒め称え、今やタイガなど性欲を掻き立てる肉塊にしか見えてはいない。彼らもまた、淫虐の呪いによって情欲を駆り立てられてしまっているのだ。

 直ぐに悪ガキたちはタイガを跪かせ、その堀深で勇猛な顔に股間を押し付ける。我先にとズボンから下着から成長途中の雄竿を突きつけたのだ。

 それでもどれもがタイガのお粗末な小規模突起とは比べるべくもない。一目見ただけでこの雄虎は自分の負けを認めて蕩けた発情顔を晒してしまうのだ。

「あのタイガがこんな顔する、なんてな……やっべ、上がるわ」

 レオの手に唆されるまま、タイガは目の前の竿を口へと。ザラ付いた舌を懸命に使い、レオに仕込まれたフェラチオのテクニックを披露していく。

「ンゥ♡ンチュゥ♡ンオッ♡」

「男らしい顔付きしてんのに、チンポに夢中じゃねえか」


 そうなれば次、次と悪ガキたちは自慢の股間をタイガへと見せびらかす。たった一点だけの勝利ではあるが、それが雄の根幹をなす男根となればこの勝ち誇りようなのだ。

 顔に先走りごとグチャリと押し付け、体格差などものともせずに勃起をタイガに頬張らせる1匹。

「どうだ〜?コレがマジモンの雄チンポだぞ〜?」

「ア、ンムッ♡ンッ♡ンムゥッ♡ン″ーッン″ムッ♡」

「はは、がっついちまって、必死だな粗チンネコ〜」

 他にもそれなりに体格の優れた1匹が、しっかりと育っている太ましい肉棒をタイガに挨拶させる。

「あの“銀の斧”もオレのデカチンには勝てねえだろ?」

「エ″ッ♡ぅう″……でかぁあ″♡ンン″ーッ♡ンフ″ゥウ″ッ♡」

「おら喉マン使って気持ちよくしてくれよお?ああ!?」

 弱味を見せたタイガなど、もう誰も恐れてはいない。その大きな口に自分の雄を突き入れ、腰を振り、どうやってだろうと気持ち良くなることしか考えられなくなっている彼らなのだ。果て、絶頂し、精を放つ悪ガキたち、白の包囲網。


 こんな悪ガキ共など何度も叱りつけてきたその顔は、いつしか見事な縞模様を白濁でぐっちゃりと汚し尽くされてしまっていた。

 それでも誰かを抱いた経験などない悪ガキたちだ、この機を逃すまいとタイガを押さえつけて尻を向けさせた。

「さて、こっちも拝ませて貰おうぜ〜?」

「あれなんか入ってね?」

「玩具で慣らしてくるとか、やっぱ凄腕冒険者は違うなッ」

 パツパツに張り詰めているマイクロビキニ、その紐程度しかない尻側の布地が太いディルドを押さえ込んでいるのがバレてしまった瞬間。大きな筋肉尻をブルリと震わせ、ただの木偶の坊と化したタイガは尻穴をキュンと窄ませて恥ずかしさを示すだけ。

「ほらタイガの兄貴、抜いて見せてよ?」

「ッ……う、くう″ぅぅう″ッ♡」

 レオに言われるがまま。この可愛らしくも残酷な声には逆らえない。タイガの指がグッとその太ディルドを引き抜いていく、今までよくぞ体内に収まっていたかと感心するような大きな淫具。

 ベチャリと愛液まみれで床に転がる木製ディルド。その表面には、何か文字のようなものが書かれており、それはタイガをより赤面するもの。だからこそレオはそれを読み上げろと指示、言え、早くと。

「お、俺…俺はぁ……う、ぐ………ま、『負け猫タイガはレオ様のオナホです』ッ………♡」

「そうなの?タイガの兄貴ぃ?」

「そ、その通りで、す……だからあ…だ、からあ……♡」


 追い詰められた肉体は股間の窮屈さに耐えられそうにない。早く解放してくれ、早く精を解き放たせてくれと腰がヘコヘコと前後に揺れてしまうタイガ。

「ああ、鍵外してあげないとね」

 そっとかがみ込み、レオは鍵を使って透明貞操帯をようやく外す。もう何日間も放置されていたそこは少し赤味がかっており、空気の冷たさにさえヒクヒクと歓喜の我慢汁を滴らしてしまうほど。

 解放にホッとしたのなど一瞬だけ、タイガは次の試練に晒されることになるから。

「これでタイガの兄貴のそれと、チン比べ出来るよなあ?」

「ま、待ってくれ、レオ…レオさ、んっ……そ、れは……それは……♡」

 かつてレオと強制的に兜合わせ──雄比べをさせられたことの再現をしようというのだろう。有無を言わさず、尻餅を付くような体勢で呻くタイガへと、次々と悪ガキたちが股間を押し付けていく。誰1人としてタイガ以下の者などいるはずがない。まるで洗礼のように全ての悪ガキと逸物の格差を思い知らされ、今後2度と逆らえないように負けを認めさせたのだ。

 これでタイガは今まで叱り飛ばしてきた彼ら全員に『さん付け』の敬称を余儀なくされたということ。


 そうして止めとばかりにレオの指示。タイガはどっしりとした腰、しかし弱小ペニスをツンと突き出して言わされてしまうのだ。

「……お、俺が一番っ小さかったあ♡お、俺が一番、下ぁ……下だ♡…お、俺はこんな年下たちにも、チン負けするっ……情けない短小野郎、だぁあ……♡」

 それだけでは足りないと、レオの土足がタイガの股座を踏み抜く。

「ン″ヒ″ィィッ♡」

「タイガの兄貴、コレはただの短小じゃないでしょ?」

 その意味、サイズだけではないということ。

「……ッ、お…俺は、情け、ない……短小包茎野郎、だ♡」

「良かったじゃん、みんなにも知って貰えてさぁ?」

 これまでの人生で必死に隠し通してきたこの秘密も、今ではこんなにも大勢に知られてしまった。口の硬さなど期待できない悪ガキたちの笑みに囲まれ、ゾクゾクと人生崩壊の危険の被虐感に悶えてしまうタイガなのだ。

「こんなお粗末ちんちん野郎はさ、オナホになるくらいしか役に立てね〜よな」

 レオの丸め込もうとするも適当な物言い。

「オレみたいにさ、みんなの童貞も奪ってくれよ、なあタイガの兄貴〜?」

 どうせ逆らえないんだろうと見越しての質問。

 タイガは背筋を震わせ、虎耳の先から尻尾までを駆け抜けるマゾヒズムの喜びに導かれるだけ。腰が抜けたような姿勢から身を起こし、両足を広げてもどかしげな雄門を示してしまうのだ。

「……ど、どうだお前らあ♡お、俺で初物ハメていけっ……♡俺で卒業、させて、やるう……♡」

 口の中で唾液を溢れさせながら、痺れるような恥ずかしさに包まれながらもタイガは言い切ってみせる。

「こ、このデカ尻虎まんこでッ……搾り取ってやる、からなあ♡」



 そうやって大虎冒険者タイガは、悪ガキたちの童貞喰いへと変貌した。

 いや、そうは言ったって情けない生殖器未満をぶら下げた程度の者。遥か年下相手に尻を貪られてはヒャンヒャンと鳴かされ続けるのだって仕方がないことだろう。


 細身ながらもスラリとモデル体型の優男風、アクセサリーを鳴らしながらタイガを犯すのはイーグル。

「は、ははっ!すっげ、くっそ使い込まれてんじゃねえかっ!」

「ア″ッ♡ア″ァア″ア″♡も、もっと、使ってくれ″え″ッ♡使ってくだ、さい″ぃ♡」

「レオの奴、こんなエロネコ飼ってたなんてよお!?」

「は、はい″ぃいッ♡お、俺、タイガはレオさんのオナホ、オナホですっ♡」

 先にレオに童貞卒業されたのが悔しかったイーグルではあったが、今ではもうタイガの使い心地に夢中。今ではむしろどうやってタイガを自分のモノにしてやろうかと鋭い嘴を光らせながら腰を打ち付けているのだ。

「狡いって!おれのチンポも可愛がってくれよ兄貴ッ!!」

「お″ッ♡ほ″ぉお″♡は、ひ″ッ♡わ、わかった、あああっ♡イーグルさん、のチンポでオナホにして、くれ″ぇええッ❤︎❤︎❤︎」

 種付けを願うように雄門をギチギチに締め付けながらの、タイガの大量射精。見た目上は皮の先端からべちゃべちゃと漏れ出るだけのしようもない液漏れ程度にしか見えないのだったが。


 シルバーのピアスや指輪で身を飾る、悪ガキの中でも特にモテるのがこのヴァル。

「へっ、あのタイガさんにもこんな趣味があったなんてな!?」

「ン″ン″ッ♡こ、これはぁあ♡訳、訳があって、こんなあ″あ″あ″ッ♡」

 なまじ人気があるだけに初経験に二の足を踏んでいたヴァルだったが、こんな活きの良い大男ならば全力で犯してメチャクチャにしてやったっていいと吹っ切れた様子。ガツガツと雄の腰使いを覚えながら、タイガが善がる角度での試し斬り。

「クソ雑魚粗チンに理由なんてあるかよ!?ああ!?」

「ひ″ッ♡だ、あ″ぁあっ♡ソレ、不味いいぃッ♡上反りチンポ、イイ所に当たってえ″え″え″ッ♡」

「ほら見ろ!?クソ雑魚まんこじゃねえか!」

「ン、あ″あ″ッあ″♡そ、その通り、ですっ♡クソ雑魚で、すっ♡ヴァルさんの上反りチンポに負け、るうぅ、クソ雑魚マンコですう″ぅううーッ❤︎❤︎❤︎」

 平服し媚びるように名前を呼び、タイガは少年相手に尻イキをさせられてしまうのだ。尻で上反りの肉棒を締め上げ、弱っちい前立腺をグシャリと潰されながらの吐精。止まらない。


 硬い鱗の体表を惜しげも無く晒すのは、ここで最も筋肉質のダイール。

「オレはあんたのこと尊敬してたのによお!?」

「あ″♡がぁあ″♡すげ、ぇえ″♡ケツ壊れっる″ーッ♡」

 爬虫類特有の先細りの男根、かつ太さや長さだって大人顔負け。

「とんだ淫乱猫野郎だぜ!騙しやがって!ぶっ壊してやるから覚悟しろよお!?」

「違っ、あ″あ″♡くそ、ううぅーッ♡ち、違わないぃ♡俺、タイガは淫乱猫、だぁあ♡」

 両手でダイールのゴツゴツとした身体を抱きしめるタイガ。これではまるでねだっているよう、求めているように見えるが、実際にはそれが真実なのだから。

「二度とオレの前で格好付けられねえように、チンポで躾けてやるからよォ!分かったか、このクソ粗チンが!!」

「い″ぃい″っ♡お、奥ま、でえ″ぇッ♡デカいのデカチン、入ってくるう″う″ぅう″♡ダイールさんの、雄チンポで俺、二度と逆らえなくなっちまうぅうーっ❤︎❤︎❤︎」

 雄の力強さを身体の最奥で教え込まされ、タイガの無様イキはこれで何度目だろうか。騒ぎながらタイガで初めてを卒業していく悪ガキたち。その歓声は全員が顔付きを男にするまで決して止まないのだった。


 そんな中でもレオだけはとっくにタイガを味わい尽くしている身。

「も〜、タイガの兄貴ったら浮気者〜ッ!」

 仲間たちが必死に腰を振るうのを少し前までの自分自身と重ね合わせつつ、楽しそうに今までどれだけタイガの肉体を楽しんでいたかを赤裸々に白状し尽くしていくのだ。

「オレと初めてヤッた時なんて泣いて喜んでくれたってのに」

 だとか。

「チン比べで負けた時だって、兜合わせした時だってヒイヒイ言ってたってのに」

 だとか。

「レオさん専用オナホになって毎日犯されまくってたってのに」

 だとか。

「そのうちアナルが寂しくなって自分からチン媚びしてくれたってのに〜」

 そんな応援とも取れなくもないレオの語りをバックに、悪ガキたちはタイガの雄門を何度だって叩いていく。

「すっげえ締め付け!」

「どんだけ皮被りなんだ、こいつ〜」

「鍛えられてんなあ、この筋肉まんこ野郎ッ」

「うは、これでレオとも穴兄弟じゃん」

「あ〜、まだ出したりねえ!便所兄貴、もっかい頼むぜ!?」

 昨日までは無邪気に遊び回っていた10代の彼らは、今ではもう立派な雄の目付き。こんなにも雄臭そうなタイガでありながら、無抵抗どころか誘うように抱かせて貰えば自信だって過剰に付くというもの。


 何周かタイガを廻し終えれば、今度は食欲だのを満たさんとする悪ガキたち。

 盗品混じりの酒だの食料だのを持ち寄り、宴会の真似事。まだ味も分からない癖、飲酒に挑戦する者だって少なくはない。

 そんな彼らの酒の肴といえば。そう、レオがタイガの部屋で盗撮した例の自慰映像。その魔水晶の映像を、素っ裸のタイガを中心に皆で鑑賞しようというのだ。

「レオ、さ、ん……ッ♡そ、れは誰にも、見せないって話、だったはず、だろうぅ……♡」

「はあ〜?タイガの兄貴の癖に生意気じゃね?」

 むしろ僅かな抵抗でさえ、今のレオには嬉しくて堪らない。

「なあみんな、罰ゲームだろこれ」

「罰ゲーム!罰ゲーム!罰ゲームッ!!」

 騒ぎ立てる悪ガキたちのコールに、タイガはようやく自分が失敗したと気付いたがもう遅い。

「な、何を言って──」

 戸惑うタイガを他所に、レオはさっさと魔水晶を起動してしまう。盗撮というなんとも背徳的な映像に音声とが薄暗い倉庫を蠱惑的な雰囲気に。

「どうせだし?この映像と同じように実演見せてくれよ、なあチクニーの兄貴ぃ?皮引っ張りオナの兄貴ぃ?」

 全て間違いのないレオの言葉。現に魔水晶の映像だって、乳首を弄りながら包茎を悪化させながら摘むようにして快楽を得ようとする自分の姿が。タイガはどうにかなってしまいそうな羞恥を感じながらも、暴露の強大な被虐感に組み伏せられてしまうのだ。


 ゾクゾクと悶える肢体。上手く動かないながら右手をそっと股間へ、左手を胸元へ。

 悪ガキたちの盛り上がりもピークに達し、手拍子さえ揃えて騒ぎ立てるのだ。

「オナれ!オナれ!」「シコれ!シコれ!」

 心の底からの嘲笑に、タイガの理性はもう馬鹿になってしまう。映像と同じように、その男らしくも何ともない自慰を披露してしまう。止められない右手、左手。

「う″、あぁあ……♡み、見ないで、くれえ♡俺のこんな姿ぁあ♡」

 堕ちた雄虎をレオはセンセーショナルに紹介するように語り出す。

「タイガの兄貴ってこんな格好いい顔してさ、乳首弄りが大好きだなんて、超ヘンタイだよな?」

 クニクニと両手が動くのを、どうせ止められやしないのを笑うレオ。

「いいの〜?チクニーくりくりしてんのも、皮伸ばしオナしてんのも、ぜーんぶ丸見えだぜ?」

 この街でも知らない者の居ない実力者、それがこんなにも惨めな方法でしか快楽を得られないとは。

「好きなんだろ、こういうの?オレだけじゃなくって、みんなに見られて粗チンの癖にビンビンじゃん?」

 娼館に行けなくてもこんな風に可愛がって貰えて良かったなと、哀れむような目で見下すレオの声。


 年下ながら既にタイガの羞恥心をくすぐることに習熟したレオなのだ。その言動の全てがタイガという便利な性処理雄虎の情欲を掻き立ててやまない。

「だ、駄目だぁあ♡そんな目で、見るなああ♡俺が、こんなことでしか、気持ち良くなれ、ないところをぉおお♡」

 魔水晶の映像だって、そろそろ果てへと通じる場面。タイガの胸板や腰の動きもリンクするように跳ねれば、誰にだってその結果が予想できてしまうだろう。

「あ″あ″ぁ♡ま、ぐぅう″〜♡……だ、駄目だぁあ、俺……俺ぇ……………ッ♡」

 だから悪ガキたち、レオも一緒になって敗北コールの大合唱。

「イーけ!イーけ!イーけっ!!」

 必死に摘み上げる両手。大粒の乳首も、情けない極小のペニス皮も、タイガの思考を白へと馬鹿になったように導いてしまうだけ。みっともない頷きと声で終点へ駆け込んでしまうだけ。

「はい″っ♡はい″い″ぃっ♡イ、イグウウッ❤︎イグッ❤︎イぎますぅう″う″う″ッ❤︎見られ、ながらイぎますぅうーーっ❤︎」

「イけ!イけ!イけっ!!」

「あ″……ひ″ッう″ぅう❤︎イグッイグッ……イグッ❤︎乳首で、イグッ❤︎短小でイグッ❤︎包茎から、イグゥウ❤︎俺、俺っ……年下のオモチャにされて、イグゥウ″ウ″ウ″ゥゥゥウ″ーッ❤︎❤︎❤︎」

 こうまで吠えておきながらも、分厚い包皮の中で暴れるだけの雄精液。どっしりと膨らみを持つ金玉袋の中身が凄まじいだけに、皮で全ての勢いがころされてしまうのが何とも惨め極まりない吐精。だがそれだって悪ガキたちの嘲笑の的、余計に興奮して乳首弄りと皮伸ばしを強めて汚らしい喘ぎを響かせるだけのタイガなのだった。


 解散する頃になってもまだ、タイガは全裸で床に転がっているだけ。使い古した性処理道具のようで、誰が掃除すんだよと責任を押し付けあってさえいた。

「いやぁ、兄貴って可愛いところあんじゃねーか」

「ケツも身体も最高だわ、たまんねッ」

「けへへっ、俺も好きになっちまうかもな」

 だがそれでも捨てる気だけはないようで、次の使用を楽しみそうに口々に勝手なことを言う悪ガキたちなのだ。

 だがここには誰よりも先にタイガを慕っていた獅子が1匹。息も絶え絶えのタイガへと跪いて問答無用のキス。

「こらあ!ダメダメ、タイガの兄貴はオレのなんだから、な!?」

「は、はいっ……♡」

 疲労困憊のタイガでも、それだけはハッキリと答えてみせた。この小さく無邪気な旦那様が、どうしても自分を狂わせてシアワセにしてしまうと何もかもで理解してしまっているからに他ならない。

 そうしてタイガが冒険者ギルドへ足を運ぶことは無くなった。悪ガキたちのオナペットとしてアジトで可愛がられ、弄ばれ、愛されたからだ。もうこれ以上大きくなることはない粗末な股間をぶら下げ、より男として健康に成長していく彼らの雄太さにタイガは毎日のようにマウントを取られてしまうことだろう。


 <バッドエンド⑥>


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