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タイガ⑦(完)

episode ⑦『雄を知る』


──ロケーション『薄壁の宮殿』。

 タウンプティートとスラムプティートの間にある、巨大ながら何とも古びた建築物。元は国の管理していた宿泊施設だったのだが、老朽化したのを商人が買い取り改装。今では小汚い格安宿ながら部屋の広さだけはしっかり確保できるので、裏取引や闇の依頼が横行しているのは公然の秘密。


「まさかタイガがこんな場所を指定するなんてな」

 頼まれてやった来たのは熊獣人の格闘家であるオルド。

 魔獣の系を編まれた丈夫な道着に、急所を守る以上に派手さを演出する金属プレートが目を引く。本人曰く、この方がモテる、それだけの理由。

 だがナックルガードの使い込みようを見れば、直ぐに只者ではないと実力者なら見抜けるだろう。タイガと同じ30代初め、体格も僅かにオルドの方が小さく見えるが腹の出方はこちらの方が上か。

 年上に見られがちな似た者同士、その厳つい顔を突き合わせているのだ。

「ヤバい依頼でも受けちまったか?」

 部屋の中で待っていたタイガへと、むしろ楽しそうに言い後ろ手でドアに施錠を済ますオルド。

「そういう訳ではないが……いや、まずは来てくれて助かった」

 一応はライバル関係であるというのに、素直なタイガにオルドは少しつまらなそうな顔。

「んで、要件を言えよ。なんだ相談って?こちとら依頼から戻ったばっかだっての。さっさとスッキリさせてえんだよ、色んな意味で、な」

 確かに道着もややくたびれて見えるし、何より汗臭い。忙しなくその鍛え抜かれた指先で卑猥なジェスチャーを繰り返してタイガを呆れさせるオルド。


 少しだけ相談相手を間違えたかと後悔し始めるタイガ。

 だが以前の依頼で『神聖官フクシュク』の遺産である、マジックアイテムか聖遺物を見つけたと聞いていたから。何よりこの街で一二を争う実力者であると見込んで、なのだ。

 その話を聞くも、それらは対アンデット用の品だったし、もう売ったとの事。

「そ、そうか……」

「呪われた、ってとこか?」

 話の流れでオルドは直ぐに察した、やはり勘の鋭さ。

 タイガは否定せず、上着を脱ぐ。中の黒のインナーをめくって腹部を見せた。

「あー、こりゃあ淫魔系の呪いだな」

「知っているのか?」

「どっかで、そう、娼館のかわい子ちゃんから聞いたんだったか──」

 本当か嘘か、オルドは少しだけイヤらしい顔で説明する。この呪いを解くには『雄の体液を注いで貰うことで雌性を排除して解呪しなくてはならない』という話。

 淫虐の呪いで複数の世界線を跨いでいるタイガ、もう何度もどこかの記憶でそれは経験済み。だがそれを話す訳にもいかず、曖昧に否定する。

「お、俺も、その!聞いた話ではそれでもダメらしいんだが」

「誰でも良いわけじゃあねえからな?本人が認めた強い雄の精液でしかダメに決まってんだろ」

「そ、そうだったのか…!」

 どうにも説得力のあるような気がしてきてしまうタイガ。


「──それで?」

 たった一言だけで、この薄汚れた安宿の一室の空気が激変する。

 その質問に込められた意味をタイガだって分からないはずがない。しかし先を考えれば考えるほどに心臓の鼓動がうるさくなってしまうばかり。長い沈黙が続き、そうっと口を開くタイガ。

「オルドには手を貸して欲しい、んだが……」

 それでもその先まで言い切れない。また黙りこくってしまい、タイガは組んだ両手の指を忙しなく動かす。言葉をどう紡げば良いのか。

 オルドは少しだけ困ったような顔をした後、別の案を提案する。

「無理にワシでなくたっていいんだぜ?例えばそう、別の街で強そうな奴に片っ端から声をかけて『中出ししてくれ!』って頼むのも方法っちゃ方法だ」

「ッ……そ、そんな事ができるか!」

「──それで?」

 勢い良く言ったタイガだったが、直ぐにもう一度同じ質問をされて息が詰まる。また長い沈黙が始まるかと思いきや、どうやら薄壁のせいで隣室で始まった性交の喘ぎ声が聞こえてきてしまう。

 きっとタイガの奥底にあるいけないスイッチが押されてしまった瞬間だろう。

「だ、抱いてくれないか……!?」

「いいぜ。ただしその言葉、取り消せはしねえからな?」

 今まで競い合ってきたオルドに、これまで感じたことのない“雄”を感じ、少しだけ腰下を疼かせてしまうタイガなのだった。


 更には反対側の部屋でも乱交が始まったのか、生々しい臨場感に挟まれた部屋。タイガもオルドも自分たちがそんな一塊のケダモノだと理解してしまう、そんな嬌声の響きなのだ。

「こいよタイガ」

「あ、ああ……」

 純白には程遠いシーツへ、2匹の巨体が転がり落ちる。

 オルドの噛み付くようなキスがタイガをあっという間に追い詰めていくのだ。

「ンンッ……ア、ンッ……はっ…ア……ンンッ……」

 伊達に娼館通いはしていない、理性を溶かす口付け。

「ん……はーっ…う……アッ…」

 大虎から抵抗を奪い取るほどの甘い接吻。

「アァ……ァ…………ッ……あ、すご、いな…あ……♡」

 今までの世界線では経験してこなかった愛情さえ混じったキスに、タイガはこんなにも簡単に籠絡されてしまうのだった。

 急くようにオルドは自分の道着を脱ぎ、タイガのズボンを引き抜きながら舌を絡め続けている。インナーと下着姿で抱き合い、濃密なキスが淫らな水音を奏でて。

「骨まで蕩けさせてやるぜお姫様?」

「違っ──ンムゥウーッ♡」

 舌に思い切り吸い付いたかと思えば、ずんぐりの顔から大きな口を満遍なく使ってのバキューム。

「ンーッ♡………!…ぁ……待っ……ムゥウウーッ♡」

 淫虐の呪いによってタイガの舌さえ性感帯、初めて味わう未体験の刺激がドクドクと下半身を熱くさせていく。

「ァ…エゥ……ウッ♡ンンン〜ッ❤︎」

 鍛え抜かれた体躯だというのに、何とも情けなく腰をガク付かせるのを見ればオルドにだって分かってしまうもの。ステテコパンツの前面に広がる沁みは、タイガの初心さの証明ということだ。


「なんだ、マジでイッちまったのか」

「こ、これは……俺は、その……ッ…!」

「優等生だとは思ってたが、なかなかどうして……そそるな」

 オルドとしても初めて見るタイガの赤面、その余所余所しくもどこか恥いる様子が褌に包まれた雄杭を滾らせるのだ。

 ニヤリと凶暴に笑い、オルドはタイガの股間へと手を伸ばす。だが思いのほか強い抵抗。直ぐにアプローチを変え、抱き付くようにして無防備な尻肉を掴んで指先で味わい始めるのだ。

「ほれ、こっちはノーガードで良いのか」

 言いながら雄門を撫で付けてみると、予想外にそこは濡れに濡れ。

「お?なんだケツの支度してたのか、“つもり”があったとは意外だ」

「違う、に決まっているだろう!この呪いのせいで……こ、こういう体質になっているんだ」

「ならそのエロい身体、拝ませて貰おうじゃねえの」

 タイガの黒いインナーは簡単に脱がせられたが、どうしてもステテコパンツを押さえて頑なに隠したまま。オルドはどうしたものかと嗜める。

「タイガ、抱いてくれって言ったのはお前だぞ?どうやらベッドのマナーは知らねえみてえだな」

 それからタイガも知らない冷たい顔で言い放つ。

「自分で脱いで素っ裸を見せろ。それまでは指一本触れねえぞ」


 タイガは言葉に詰まる。オルドの言っていることは正しい、自分は頼んでいる立場。要求を快諾され、裸の付き合いまで願い出ているというのに自分は……。

 だが今まで誰にも見せたことのない股間を見せるのは、見せるのだけは。

 ドクンドクンと胸がうるさい。両隣の部屋の盛り具合も最高潮。

「わ、笑わないか……!?」

「このワシ、“剛腕”のオルド様を信じろって」

 その自慢の太腕で胸をドンと叩き、オルドはいつもの猪突猛進な笑み。

 真っ赤になりながら、タイガは下着を脱ぎ捨てる。ベッドの上で完全に裸となって、隠したくて堪らない情けない小さな雄突起を震わせたのだ。

 笑わないと言ったはずのオルドだが、堪えきれなかった。

「だーっはっははっ!てっきりただ聖人君子様だからかと思ってたが、こりゃあひでえわな、だはははは!見せられねえ訳だ!」

 数々の雄試合を経験済みのオルドでも、見たことのないような短小包茎。摘むのだって苦労するような小ささ、伸びきって雑にちぢれた皮の様子など、今までのタイガの無愛想な顔からは想像だってしていなかったのだから。

「名器揃いの男娼どもでも、コレじゃあ満足させられねーわな、だははは!そらあ色恋どころじゃねえか、いやー参った、これは傑作だ、どはははは!」

 通りで酒の席でも下ネタ厳禁、娼館にも近寄らないわけだと、オルドはようやく納得がいったのだった。


 きっと両隣の喘ぎ声にも負けないほどのオルドの笑い声。

「オ、オルド…お前えぇ……!」

 タイガは怒りに身を震わせ、しかしそんな様でも小さな小枝の角度を上にしてしまう。笑われ、馬鹿にされたというのに、固くしてしまうなんてどういった才能なのか。

「んなコンプレックスなんて、忘れさせてやる」

 不意にオルドの男前の声音。ゾクッと腰下にそれが響いてしまうタイガ。

「これからワシのオンナになるんだからなあ?」

 真正面から抱きつき、両手がタイガの尻を愛撫し始める。どうせ呪いの影響とやらで濡れているのだと、指先がズプリと入り込んで大虎を喘がせ始めるのだ。

「なるわけ、が…ッ………ア″ァ♡」

「お前を狙ってる奴は多いんだぜ?あのタイガの初モノだ、ワシは幾ら払えばいいんだ?なあ?」

「ぅあ″ッ♡……違う、これはそういう行為、じゃ……ンゥウ″♡」

 指で雄門をこねくり回され、思考が快楽に引っ張られていってしまうタイガ。だからオルドの言葉尻から、自分がそう狙われていたとは気付かない。一つ前の世界線で、レオを使って弱みを探っていたのも、オルドなりにタイガを仕留めたいという雄の欲求だったのだから。


「違わねえよ」

 逃がしはしないとその“剛腕”がタイガを締めあげた。研鑽を積んだ硬い男らしい指先が、準備を進めるように蠢きながらタイガに言い付けるのだ。

「今からタイガ、ワシがお前を犯す」

 指がキュンと中肉に締め付けられる。

「このエッロいケツを、ワシのマラでハメまくるからよお」

 褌に押し付けられているタイガの小さな竿が、やはり小さく揺れる。

「そしたら最後は中出しだ」

 固い尻たぶがビクと跳ね、タイガの全身がオルドにもたれてしまう。

「ワシのザーメンで、お前をモノにする。分かったか?」

 やけにうるさいオルドの心臓かと思えば、それは自分のものだったと理解するタイガ。その意識の全ては今、自分の尻とオルドの股間の昂りだけに向けられてしまっているのだ。


「期待してんだろ?そんな必死に見つめちゃあバレバレだぞタイガ?」

 この漢らしいタイガが生娘のように頬を赤らめるとは。

「どれ、オトコ泣かせのワシの逸物、見せてやるよ」

 オルドの汗香り立つ褌が解かれていく。その薄布がはらりと落ちればタイガの視線は釘付けとなる。そして男性器とは“育てる”ものだと理解させられる。それほどまでに使い込まれ、歴戦といった風貌の黒ずみと血管のひた走りを誇示しているのだから。

 垂れ下がる睾丸だって、その凄まじい男性ホルモンの分泌を示しており巨大。間違いなく中身も勢いも、その質だってタイガには足元にも及ばないと分からせられてしまうほど。

「…ッ♡…あ………す…ごい…なあ………………こ、こんな、に…なのかあ…♡」

 同じ男だとは思えない雄の肉棒、そして現実を突き付けられてタイガは思わず後退り。

 それとオルドは押さえつけ、後ろ向きから襲うように抱きすくめて首筋に牙を立てながら囁くのだ。

「お前でもビビることあんのな?……でも男ってのはよお、逃げられるほど燃えるんだぜ?」

 曝け出されたオルドの肉杭が縞模様の尻に押し付けられる。

「あのタイガが小さく見える時が来るなんてな、良い子にしてりゃあワシが天国に連れてってやるからよ?」

「…う………あ……オル、ド……ま、待って、くれ……心の準備が、あ……待ってくれ……俺……俺、今から……本当にぃ………」


 発情に濡れた雄尻から愛液を滴らせているくせ、まだタイガはこんな初心なことばかり。オルドは静かに狩人の笑みで腰を押し込んでいくだけだ。今まで数多の男娼たちを果てさせてきた図太い雄肉棒、その艶のある亀頭がゆうっくりとタイガの尻ひだを掻き分けていくのだ。

「あ″……あ″あ″ぁあ♡は″い″ってくる″ぅ♡」

「どうだあ?ゆうっくり入れてやってんだ、感謝しろよ?」

「…ッ…う″あ″♡あぁあ″………♡こん、なデカいのか♡こんな熱い、のか♡」

「そうだ、これがオトコの雄マラだ。これがワシの太マラだ、ケツでしっかり確かめさせてやるからよお」

「ふ″ぅう″♡お″、奥までぇえ……ま、まだ入るぅう♡まだ、まだ入るのかあ″あ″ぁあ″♡」

 叫びながらも尻の中肉でオルドに甘えるタイガ。そのまま尻奥を図々しい亀頭にトンとノックされた、それだけで。

「……くぅ………う…〜〜ッ❤︎」

 処女喪失の痛みで泣くどころか、初めての挿入でいとも簡単に尻イキを晒してしまったのだ。射精などという格好良い表現など許されない、本当に極少量の吐精。漏れるような汁気が、皮の隙間を湿らせただけのようなもの。それでも臀部の筋肉がギチリと収縮すればオルドにだって分かってしまうのは、繋がっているのだから当然。

「タイガよお?」

「な、何も言うなぁあ………!」


 やれやれと、オルドはベッドでの“戦い方”を教えてやろうと頷く。

「ワシがオトコを教えてやるから、ちったあコッチの勉強もしろ……よっ!?」

 言うなり腰をひと突き。

「だあ″ぁ♡ひ″ッ♡お″んんっ♡」

 止まらずにタイガに性交の味を噛み締めさせる。

「ま、待っああああッ♡や、う″う″ッ♡お″ふッ♡」

 低くも艶めいた嬌声を、今度は隣室にまで届けてやろうというオルドの腰使いなのだ。

「だ、ああッ♡こ、んな腰の奥、までぇ♡すご、いのがああッ♡」

 タイガの腰を掴み、揺れる縞模様の尻尾を根本から掴んでどっしりとした腰を打ち付け続けるオルド。

「一晩抱き潰して、ワシの太マラを忘れられなくしてやらあ!!」

 バックポジションでベッドを激しく軋ませ、重量級の尻と腰が何度も何度もぶつかっていく。

「おらもっと声出せ!太マラに犯されてアンアン鳴いてみろ!?」

 太々しい肉棒はタイガの愛液でどっぷりと濡れ、出入りごとにイヤらしいひかりと水音を。

「俺っ……俺、不味いだろううぅ、こんな感じて、しまってえ″え″え″っ♡」

 これが呪いの解呪の為などと、覚えてさえいないだろう。

「や″っ♡う″ぅう″♡あ″ッ♡あ″ッ♡」

 黄ばんだシーツを両手でギュウと握り締め、唾液と喘ぎを口から滴らせ続けるタイガ。

「声、こんな……俺じゃ、ない″♡ア″ッ♡う″ぅぅ〜ッ♡」


 あの冒険者タイガのこんなにも乱れた様は、オルドの雄杭をこれまでのどんな寝台戦よりかも怒張させている。大ぶりの金玉をバチバチと縞模様の尻たぶにぶつけ、歴戦の竿を存分に振るう、振るい続けるのだ。

「こんなデカ尻、抱いたことねえぞ!」

 はち切れんばかりの臀部を、そのスナップの効いた平手で叩いて興奮を伝えるオルド。

「ははっ、すっげえ締め付け……!」

 ライバルと思っていながらも、いつかは抱いてやりたいと願っていたこの肉尻が、こうまで具合がいいとは、相性がいいとは。オルドの欲情加減は並大抵ではなく、その言葉もより荒々しく。

「タイガお前っ、冒険者より娼婦の才能の方があるんじゃねえの!?」

「あ″ッ♡そん、な″ことはぁああ″♡あ″ッ♡う″♡ぐぅう″ぅ〜♡」

「ケツで喜びながら否定したって説得力ねーぞ!?」

「ぅう″、お″ッ♡お″ぅう″♡」

「……ぐぅう、お前のケツ…ほんっと、ハメ心地、良いぜ!?」

 先ほどまでは攻め続けてきたオルドの声が、少しだけ切羽詰まる。男ならば欲望の先に何があるのかを知っているからこそ、タイガは尻をよりギュッと締め上げて求めてしまう。シーツをくしゃくしゃにし、女々しい声が漏れないように枕に顔を埋めてその時を待つ。待つまでもなく、それは直ぐに。

「タイガァ!種付けしてやる!しっかりケツ媚びして、ワシのモノになれよおぉおーッ!!」

 100kgなど優に超す巨体だ、その内包した精力だって凄まじいもの。加えて依頼帰りで溜まりに溜まった雄袋、その中身が濁流となってタイガへと注ぎ込まれていく。

 今までの世界線で交わったどんな雄よりも、猛々しい射精。タイガはオルドが雄のしゃくりを上げる度、背筋を反らせては白濁に満たされる悦びを知ってしまうのだった。



 休ませる為の仰向け。タイガはクタクタになりながら汚い天井を見上げている。

 隣ではオルドが横向きに肘を付き、そんなタイガの様子を余裕と眺めているのだ。

「おう、見ろよ呪いの紋様もちったあ薄くなったんじゃねえか?」

「俺には、変わったようには……?」

「まあ1発じゃあな。どっちにしろ一晩で治さねえといけねえからなあ」

「……え…何を、言って──」

 なんてことないことのように言ったオルドの言葉に、タイガは息を呑む。

「まさかもう終わりだと思ったのか?はあ……これだから童貞は」

 それを言われてしまうと返す言葉がないタイガ。ニヤニヤと再戦を匂わせるオルドに、タイガは口篭ってしまうのだ。

「…う…………そ、れは……」

「せっかくだから、色々と仕込んでやるよ」

 言うなり同じく仰向けに寝転び、オルドは自分の股間を指差した。

「お掃除フェラ。種付けしてもらったら感謝だろ?頼んでる立場なんだ、できないとは言わせねえ」

 半萎えでもそれは図太くも肉々しい。タイガ自身の愛液とオルドの白濁でヌラヌラとひかっている。絡みつくような血管やカリ首の窪みに溜まる体液がタイガの喉を鳴らしてしまう、ゾクゾクとした期待感に沈んでしまうのだ。


 顔を背けようとするが、出来ない、したくない。身を起こしてオルドの股座の間に跪き、今度は口内でその雄々しさを確かめさせられることになるのだ。

「しっかり味わえよ?」

「ンッ……♡エウゥゥッ♡」

 生々しい性交の味が舌で弾け、そのどっしりとした肉棒の熱さがタイガの雌性を引きずり出してしまうほど。

「こいつがさっきまでお前をヨがらせてたんだぞ?」

 タイガの頭を撫でるオルドの手付きは、男娼たちを可愛がる時のそれ。

「そうだ、しっかり根本から舐め上げろ」

「ン……♡ッ……ンチュ……ンムッ♡」

「デカい舌使って、おう上手上手」

 あの無愛想が服を来て歩いていたようなタイガが、こんなにも蕩けた表情で自分の竿にむしゃぶりついているなんて。まだ夢かと疑いながらも、オルドの雄はまたしても完全なる勃起を果たす。

「雄の顔から、オンナの顔になってんなあ?」

「…ンゥウッ♡…ア……ンプッ♡ンッ♡」

「コイツでまた犯してやるからよ、しっかり濡らしとけ?」

 褒めながら頭を撫でる。フェラチオと称賛を結びつけさせ、タイガをそういう生き物へと躾けていくオルドなのだ。


 そんな中、悠然と寝転ぶオルドの視線にはタイガの股間だって。見ると本当に小さく哀れな紛い物の雄突起がヒクヒクと。

「だはは、そうかそうか。タイガちゃんも構って欲しいか」

 今度は体勢を入れ替えさせ、オルドが奉仕を捧げると意気込むのだ。

「う、あ……お、俺はいい、いいから、アッ♡」

「どれお前のも可愛がってやるって」

 数々のモンスターを蹴散らしてきた剛腕が、細心の注意を払ってタイガの矮小な性器を摘む。

「ふお″ぉ♡強く、触るなぁああ♡」

 そんな大袈裟な反応が、これまたオルドの嗜虐心を唆る。

「これ剥けんのか?」

 努めて平静に聞くも、どうしても含み笑いが堪えられていないのだ。

「センズリこくのも大変だろ」

 口振りからは『出来ないだろ』と勝手に決めつけるような。

「まさかあのタイガが、こんな秘密を抱えてるとは、だはは」


 笑いつつもオルドの大きな口がパクリとタイガ自身を咥え込む。クマがハチミツでも舐めとるような楽しげな動きで舌を動かす。あまりに小さ過ぎて今までの技が通用しないのではないかとオルドはより強めの刺激を落とすのだ。

 となれば童貞未経験のミニペニスには、そんな刺激は狂おしいほど。

「待っ、アッ♡だ、駄目だぁあ♡ひ、ぃいっ♡舌、そんなっ♡あ、あああ♡駄目だ、オルド、駄目だ、あああっ♡お、おい聞いて、いるのかあ″あ″あ″ーーッ♡舌、そんな、そんなぁあ駄目、だぁああぁああ❤︎」

 なんとも情けなく、あっという間の吐精。皮の隙間から溢れていくのを、分厚い舌の連撃でもって舐め取られてしまうタイガ。

「ほいご馳走さんっ」

 堂々と目を見つめられながら、オルドは喉を鳴らして精を嚥下してみせた。

「………こ、んな筈ぅ……俺、こんな簡単、にい………ぅ…くそうぅ♡」

「ま、経験の違いってやつだ。気にすんなって」

 その慰めにさえ余計に凹み、タイガはぐったりとベッドに沈み込んでしまうのだ。


「だはは、そう落ち込むな。どれ次は自分で入れてみろよ」

 ベッドをドンと揺らし、大きく背中から寝転ぶオルド。頭の後ろで手を組んで傍観の構え。ただ股間の雄槍だけは真っ直ぐに上を向かせ、好きにしろとニヤリと笑う。

 誘われるようにタイガがおずおずと、まずは太ももへと跨る。

「あ、あまり……み、見ないでくれ……」

 必死に腰を浮かせ、どうにか雄門へと導こうと苦戦するタイガ。あまりにも違い過ぎる、大き過ぎるが故に、どう扱っていいのか分からない。羨ましくもひれ伏してしまいそうになる雄肉棒がオルドのそれだから。

「ぅ…こんな大きい、のか♡こんなの、が入って、いたなんて……俺、またあんな…感じさせられ……アッ……………う、くぅう″う″う″ぅうーッ♡」

 先端をゆっくりと押し当てていたはずが、つんのめったせいで一気に挿入。巨体が仇となり、自重の全てでもってオルドの剛直具合を味わうことになってしまったのだ。

 意識が白く染まる。込み上げる多幸感だけ。

「……ア♡………………ぅ……へ…〜〜ァ……………ン……〜〜ッ♡」

 自分はどうなってしまったのか、蕩け切った笑みを浮かべてタイガは天を向いてピクリとも動けなくなっていたのだ。

 そんなタイガの内股を撫でながら、オルドが静かに語りかける。

「今のがオンナになるってことだ」

 肉厚の尻、その熱いナカ肉を味わいながら続ける。

「あの“銀の斧”もケツアクメには勝てねえか」

 口元が歪んだ笑いになる、モノにしてやったと。

「すげえ雌猫の顔になってんぞ?」

 こんな表情を浮かべさせたのは紛れもない自分なのだから。

「だはは、ワシの太マラがよっぽど気に入っちまったようだ」


 オンナとして雄を知った感動が全身を巡り終えたのか戦慄くタイガの両手、それを繋ぎ合うように掴むオルド。

「ワシのぶっとい雄マラを感じながら動いてみろ」

 提案ではなく命令。雄の低音でそう命じられれば、タイガには逆らうことさえ考えられない。手繋ぎのままに騎乗位に跳ねてみせるのだ。

「ん……あ″っ♡あ、くぅうう♡ぅう♡」

 なんとも必死なだけ、自分だけ喘ぐだけの腰使い。

「これ″♡腹の奥、にい♡当たる、当たってえ″え″♡」

 これではどんな娼館でも客は取れないだろう。

「あ、ああ♡無理だあ♡腰、抜けてしま……あ″、ぅう″♡」

 タイガが懸命にことに当たろうとすればする程、オルドの逞しい肉棒に魅了されて腰砕けになってしまうのだ。アンアンと高い嬌声を上げながら、丸太のような太ももの間の短小をペチペチと揺らすばかりのタイガ。


「“銀の斧”なんて呼ばれても、腰使いはガキんちょ以下かあ」

 そうからかわれても仕方ない。

「図体ばっかで、その粗チン同様に見かけ倒しかあ」

 そう馬鹿にされても仕方ない。

「もちっと気合い入れて動けねえもんか?」

 オルドの侮るような笑みは『ベッドでは完勝だな』という余裕さえ見てとれ、タイガの一握りのプライドを刺激した。

「ふ、お″お″♡お″ぅう″♡う″ッ……お″………こ、れでどうだあああ♡」

 だから無我夢中で大きな尻を跳ねさせ、鍛え抜かれた大臀筋でオルドに一泡吹かせようと仕掛けたのだ。けれどその程度の動き、夜の百戦錬磨であるオルドに効くはずもない。どころか、勝手に自滅するようにタイガは──。

「これ、で♡……く″おっ♡おお……な、あ…ア………アッ❤︎だ、ア″ァア″ア″ァーッ❤︎❤︎❤︎」

 僅かばかりに残っていた男の矜持もこれで終わり。強気な眉は垂れ下がり、立っていた虎耳も垂れ下がり、あるのは吹き出す白い降参汁だけ。皮の隙間からぴゅくぴゅくと溢れる精は、オルドの肉棒に完敗したと如実に物語るものだから。

 こうも面白い反応ばかりを見せられ、オルドは少しだけ呆れながらも教えてやる。

「今のがメスイキってやつだ」

 言われ、タイガは真っ青になって呟いてしまう。今だに余韻を全身に駆け巡らせながら1人で「そ、んなあ……♡」とか「俺、が……♡」とか「何が、俺……今あ……♡」だとか呟いているのだ。


 オルドをどうにかすることも出来ず、タイガはむしろこれ以上を恐れてしまう。何とか引き抜いたまではいいが、やはり両手を繋がれて兜合わせと腰同士をぶつけられてしまうのだ。

「どうだ?これが雄のマラだ。こいつで雄のセックスをすんだ」

 タイガの見事な腹筋で明らかに光りを強めた淫虐の呪いの紋様。そこへオルドのやや膨れた腹がどんとぶつけられ、タイガにとっては負け戦でしかない雄比べのような形に突き合わせられてしまうのだ。

「比べてみろって?声に出してみろって?ほれ?」

「う…あ………全然、違う♡す、ごい……こんな、こんなあ♡」

「そうだろ?全然違うだろ?認めるしかねえよなあ?」

 この呪いに冒されてからというもの、タイガはその事実を何度だって認めさせられてきた。どれだけ自分を誤魔化そうが、それは絶対的な事実なのだから、今回だって答えないわけにはいかないのだ。

 ゾクゾクとマゾヒスティックな衝動が込み上げ、恥ずかしい言葉が唾液と共に溢れてしまう。

「お、俺のは小さいっ……♡オルドのは、デカいっ♡固くてえ、形も、臭いも雄チンポそのもの、だああ……♡」

 認め合うライバルに褒められれば、オルドだって悪い気はしない。

「コイツで雌の快楽を味っちまったもんなあ。あんなアクメ晒して、メスイキしやがって」

「違う……あ、れは……!あれ、は………あの感覚、は…………あれはあ♡」

「良かったじゃねえか。どうせこんなちっせーのじゃタチれねえんだ、せめて雌の才能があってよ?」

「お、俺は!…ッ………俺はあ♡俺はあ♡」

 自分は一体何なのか、言葉の続きを言えはしないままオルドの男根に見惚れてしまうタイガ。既に2人はその答えを知っているだろう、後はタイガの身体が白状するのを待つだけ。


 オルドは仰向けのタイガの両足首を掴み、丸めるようにひっくり返した。小竿と金玉、会陰と肛門が丸見えの、所謂チングリ返しの体勢にさせたのだ。

「オ、ルド……お、怒るぞこんな格好!こ、んなあ……♡」

「ケツマンすっげえヒク付いてんぞ?期待しちまってんだろ?」

 言葉通り愛液滲み出る雄門がパクパクと収縮を繰り返している。

「身体はとっくに正直になってらあ」

 オルドは身体を起こし、上から押し潰すような挿入体勢へと。

「なあ認めろよ、ワシの太マラが欲しくて欲しくて堪らねーんだろ?」

 自慢の逸物、タイガが依頼に邁進している間にも娼館で何百の夜の蝶を射止めてきたその歴戦の雄肉棒。

 一度味わってしまったからこそ、もう忘れることなどできないのだ。タイガの身体は熱く火照り、動悸が激しく、淫らな呪いの紋様を光らせて。

「認めろよタイガ、そしたらコイツをやるからよ」

 まるで情夫を抱くような声音だ。もうタイガのことをそういう目でしか見ていないと断言するような、低い雄声。

 タイガの情緒など簡単にぐちゃぐちゃになってしまい、喉から絞り出される降参の声だけが部屋に染み渡る。既に両隣の喘ぎ声なんて、2人の耳には聞こえてもいない。

「……み、認める、認めるから♡……お、俺は雌猫野郎だ、だからあ……くれ、ください……オルドのチンポを、入れて……ください…♡」

 素直になった途端に呪いの紋様がより発光を強めるが、それ以上にタイガは晴れ晴れとした気持ちにさえなっている。こんなにも強い雄に抱かれるという事実が嬉しくて堪らないのだ。


 それを見透かし、だからこそのタイミングでオルドは複雑な笑みで尋ねてくる。

「実は呪いに中出しが効くなんて嘘だったんだけどよ、それでも欲しいか?」

 返事は怒りと、それ以上に発情の唸り声。

「ッ……オルド、もう……黙れえ♡だ、駄目、なんだ、犯してくれっ♡早く、この雌猫をお前の太マラで滅茶苦茶にしてくれぇえ♡」

「だはは、お望み通りにしてやるよッ!!」

 ここからもうノンストップ。オルドは今まで培ったテクニック、情熱の全てを使ってタイガを自分のメスだと認めさせる為に奮起した。

「う″あ″う″ぅう″♡太い″い″♡犯され、てるう″♡俺、犯されてぇ♡」

 挿入だけでもタイガの声は喜びに満ち溢れ。

「こんな格好、駄目だああ♡チンポに負ける、負けさせられるう″う″♡」

 チングリ返しという恥ずかしい格好さえ、興奮の餌。

「奥ぅう″♡すげ、え″え″え″♡奥まで、入って、ア″♡ア″ッア″ア″ァッ♡」

 上から押し潰すような挿入は、オルドの腰使いと相まって凶悪そのもの。

「ふ″お″ぉ♡お″ん″んんっ♡オルドの、デカいのがあぁあ″あ″あ″♡」


 オルドの鼻息と荒々しい吐息は、それだけでタイガの全身の毛を逆立てるほどの色気。降りてくる汗臭さ、ケダモノの呼吸呼吸がタイガの雌性の肛門を痺れさせて止まないのだ。

「お″♡お″っ♡俺え、セックスさせられてる″ぅ♡」

 大男が涙さえ溢し、喘ぐ。

「太マラで潰されて、るう″う″う″♡」

 顔面に自分のカウパー液を降らせながら、喚く。

「こ、んなあ♡不味い、駄目だあぁ、こんなの知ったら″あ″あ″ーッ♡」

 尻穴を女性器と成り果てさせ、タイガは絶叫してしまうのだ。

「俺………俺え……♡ケツで、感じてる″ッ♡奥の奥までチンポ教え込まされてる″ぅう♡」

「だはは、そうだ!お前は雌猫なんだよタイガ!この筋肉まんこでオトコを喜ばせるのが、お前の!雌猫野郎の務めなんだよッ!!」

 オルドは力強い両足でベッドに踏ん張り、ドスンドスンと掘削するようにタイガを犯し抜く。この動きだけはタイガ以上、この街の誰にも負けやしないのだから。


「だ、駄目だああオルド、止め、止めてくれえぇえ♡俺、戻れなく、なるう″う″♡これ″以上は、俺……俺ええっ♡」

「終わっちまえタイガ!おらイケ!イケ!ワシのマラでまんこほじくられてメスイキしちまえ!!」

 吠えるような雄の声、オルドの罵声がタイガの男性性をぐちゃぐちゃに踏み躙る。それが嬉しいんだろうと見透かされての発言だからこそ、図星を突かれてタイガは嬉しそうに尻尾を絡めながら最後の叫びをあげてしまうのだ。

「そこお″♡お″♡〜〜ッう″あ″あ″ぁあ″あ″♡駄目、だああああ♡終わる、俺……オトコじゃ、居られなく、なる″♡太マラがあ″あ″♡太マラでえ♡──イグッ❤︎メ、メスイ″キ″させられ……え″え″ぇ❤︎イグゥウウウ❤︎」

 天地逆のせいで自分のぼってりとした金玉袋に乗られている小竿から溢れる、溢れてしまう。尻を犯され、前立腺を押し潰されながらの絶頂を味わってしまうのだ。タイガの甘皮が捲れるほどの大量射精、勢いは嬌声にも乗って。

「止まらな、あ″あ″あ″❤︎イグッ❤︎出るッ❤︎俺、終わってぇえ″え″え″❤︎オンナにさせられ、てるのにぃい″ぃ❤︎イグッ❤︎メスイキしゃせえぇ❤︎あ″あ″ぁ……メ、メスイキ止まらな、い″い″い″ぃいい❤︎❤︎❤︎」

 ぶちまけられていく喪失の雄汁が顔面を白く汚していく。もう2度とまともな雄としての射精など出来ない身体にされたと分かっていながらも、オルドの剛直に駄目にされる今この瞬間が堪らなく幸せで──。


 * * *


──ロケーション『色宿アモーレペケーニョ』。

 後日。

 タウンプティートに幾つも立ち並ぶ娼館の中でも、指折りの高級店。普段はオルドでさえ財布事情で立ち寄れないのだが、今日は冒険者仲間たちと依頼を終えたばかりとあってやってきたのだ。

 広い中庭を抜け、豪勢なエントランスに案内された冒険者数名。

「いらっしゃいませ。ああオルド様!いつもありがとうございます」

 仕立ての良い服装の支配人、まるで貴族のような装いに立ち振る舞い。上品にオルドに挨拶をしてみせた。

 オルドもそれには慣れた様子で会釈、懐から取り出したのはこの店でも特別な客にのみ配られる優待券。

 隣では黒猫盗賊が目を見開いて大声を上げる。

「オルドお前っ!どうやってそんな優待券手に入れたんだよ、ズリーな!」

「まあなあ」

 含みを持った言い方、何かあるのだ。

 黒猫盗賊は財布を確認しながらついぼやく。

「ったく、羨ましいねえ。エルウドは愛人が出来て、ドルグウはまた双子ちゃんのとこ、レッガの奴はエロ奴隷買ったって言うし……」

 そしてふと、ここには来ていない知り合い冒険者の名前を思い出す。

「そういやタイガの奴も最近みねえな。依頼で遠くまで行ってんのかね」

「ああ、言ってなかったけか──」

 そのタイミングで支配人が到着。2階からエントランスへと、緩やかな螺旋階段を使って商品を展示するように並べ立てたのは。

「お待たせ致しました、当店自慢のオンナたちでございます」


 階段にそれぞれ立つのは高級店に相応しい男娼たち──美しく着飾った夜の蝶たちだ。細身から屈強、若いものから男盛りとよりどりみどり。

 だが特にとびきり大きな1匹、見事な虎柄が特徴的なそのオンナがしゃなりとオルドの元へと舞い降りたのだ。

 黒猫盗賊は声をあげてしまう。

「いっ!?」

「言ってなかったけか、タイガはワシの紹介でココで働いてんだわ」

 タイガのその格好はあまりにも扇情的。薄透けのネグリジェのような白銀の衣は殆ど全裸と言っても過言ではない。屈強な肢体には卑猥なピアスやジュエリーが飾られ、腹部には淫紋と思しき妖しくひかるものさえ見てとれる姿。

 あれだけコンプレックスだった短小も包茎も、こんな雌としての装いと立ち振る舞いをすれば気にならない様子で曝け出しているのだ。

「ん、オルド様ぁ……いらっしゃいませえ♡」

 そう言ってオルドの腕へと頬擦り。甘い香水のかおりが黒猫盗賊の情緒と下半身を強く刺激してしまう。

 オルドは笑いを堪えられない様子でタイガの腰をむんずと抱き、からかうように黒猫盗賊へ言ってみせる。

「抱いてみるか?ワシのお古で良かったらよ、だはははは!」

 こうまで言われても腕をギュッと抱きしめ、タイガはオルドの横顔をうっとりと眺めるばかり。

 散々に冒険者仲間にタイガを自慢した後、オルドはいつもの最上級ルームへと2人でしけ込み、ニヤッと好色な笑みで扉を閉めるのだった。


 <バッドエンド⑦>


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