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タップ⑥

『シソンヌを探して』中編2


Chapter ⑥『我ら街』


──ロケーション『新興都市テッペントラート』。

 至る所で建築中の建物が目立つが、いま最も冒険者たちの中で熱いのがこの街だろう。王都のようにベテラン冒険者が固まっていないとあれば、ここで1発名をあげてやろうと若く勢いのある冒険者たちが集まってきているのだ。


 様々な街々を経由し、辿り着いた2人。

「ついに来たな!」

「あちこち寄り道もしたしな」

「そう!オレたちの冒険の旅は──」

 2人して思い返せば、なぜか黙り込んで顔を赤くしてしまう。

「…………。」

「…………。」

 そう、確かに冒険の旅ではあったのだが、それ以上に何度も何度も互いを求め合う情事の方が思い起こされたからだ。互いにそれを察し、ぎこちない動きでとにかくと街の中へ。

「うおっほん、ここが今日からオレたちのベースだ!」


 大きな壁門を潜れば、真新しい街並みが広がる。賑やかなのは王都にも負けず劣らず。もしくは今日は何かの祭りが催されているからか。

「ほらダンクス、あっちでなんかやってるぜ!?」

「見てみるか?」

 聞くもタップは既に駆け出している。

「やれやれ」

 苦笑しながらも、その元気のいい小さな背中を追うダンクスなのだった。


 それは『愛々祭』というこの街の伝統的な──正確には3年前から始まった、街興しのようなお祭り。特に何か由緒ある謂れがあるわけでもなく、恋人同士の絆を深めてこの街に定住してもらおうという露骨に目的があるイベント。

「なんだオンナの祭りかよ〜」

 まだまだお子様にはそういった祭りに関心などあるはずもなく、一瞬で興味を消失。

「いいのか?」

「ほら!まずは装備屋をチェックして顔を売っとかないとな!ああッ、冒険者ギルドにだって挨拶に行かないとだし、オレたちはここでのし上がるんだぜ?ほら急いだ急いだっ」

 タップはその場で駆け足、急かすこと急かすこと。ダンクスは少しだけ何か言いたげに祭りの方向をチラリと。

「なに〜?ダンクスってこういうの気になっちゃう系〜?」

 流石に年下からこうもからかわれれば、黒虎の巨漢ものそりと向きを変える。

「行くぞ……!」


 そうして2人は新しい拠点となる街を巡っていった。

 装備屋からアイテム屋、魔法商店だの鍛冶屋だのにも顔を出しておいた。情報屋から聞いた美味い飯屋は確かに絶品で、しばらくは通うことになりそうだ。冒険者ギルドにもここで活動すると移動の話をつけ、手頃な安い定宿も紹介して貰えた。

 今日から我が家となるそこは、大量に造られた画一的な宿といった趣。

「まあちょい狭いけど──」

「うお……ッ!」

 早速と梁の部分に頭をぶつけたダンクス。タップが指をさして笑うのだから、迫力のある顔で言い放つ。

「……早く稼げるようにして広い所に越すからな?いいな?分かったな?」

「わ、わーったって!」

 さあ、ここから様々な依頼に奔走することになる2人なのだ。


 * * *


──ロケーション『幽霧の塔』。

 古代魔術師が造ったというこの塔は、三年に一度だけ現れる珍しいダンジョンだ。内部の仕掛けは複雑ながらも、既に何十組のパーティが解析済み。時間ごとにギミックが切り替わるのも、ギルドが作成した専用の砂時計を見れば簡単に把握できるのだ。


 というダンジョン踏破を目指す幾つもの冒険者パーティ。その中にタップとダンクスの姿も。新しい拠点をベースに、簡単な依頼にタップが飽きてきた頃なので丁度良いと。複数の入り口からそれぞれのパーティで侵入できるのも、戦利品を巡ってのトラブルが無くて人気の理由の一つなのかもしれない。

 2人は進む、奇妙な塔の内部。塔だと言うのに浸水していたり、階段の登りと下りが反転したり、場所によっては霧が何もかもを包み込んでいたり。

 構造に力を入れたのか、出現するモンスターなどは少し体格──骨格の逞しいスケルトンが少々。いつだったか、2人が出会った時の懐かしいモンスターだ。

「…………。こ、今回はヘマしないからな!?」

「まだ何も言っていないだろう」

「いーや!目が言ってたの!」


 しっかりと鍛えられた2人の相手になるようなモンスターもなく、ダンクスが気にしているのはダンジョンギミックの方だ。

「そろそろ壁の移動時間になるからな」

「わかってるって!」

 久しぶりのダンジョン攻略、タップは気合いが入り過ぎていたのかも知れない。早く戦いたくてウズウズしながら大股で進むものだから、これまたいつだったかの時のように足元を疎かに。石床の裏のスイッチをカチンと鳴らしてしまうのだ。

「ゲッ!?う、ああ……なんだこれ、痺れっるぅう……!?」

 途端、怪しく光る石床の紋様がタップをへたり込ませてしまう。

 そんな時間のロスのせい、ダンクスが声をかけるもダンジョンギミックが時間通りに起動。前後左右を石壁に挟まれ、にっちもさっちも行かなくなってしまうのだ。

「ちぃ……!」

 ヘマをした相棒の元へ駆けつけ、一応と周囲を警戒。

「タップ、無事か?」

 うずくまってはいるが、何度も頷くタップ。

 ダンクスは大事にはならなかったことを喜びつつ、砂時計と地図を照らし合わせて考え込む。

「ここの壁は──」

 両側の壁は時間で開くのだと判明するも。

「動くのは3時間後か。参ったな食事と休憩だな、これでは」

 しかし静かなタップが気になって背中を撫でて声をかけるダンクス。

「どうかしたか?」

「うぁ…ぅう……オレ、なんかやばいかもぉ♡」

 身を起こしたタップ。露出度の高い踊り子衣装だからこそ、その腹部に妖しく光る淫紋が浮いて見えてしまっているのだ。


「ッ!さっきの罠か」

 ダンクスはバッグから必要なアイテムを取り出してタップに使用しようとする。

「低位の呪いならば解呪のスクロールが──あっ、おいタップ!?」

 だがそれは引ったくられ、壁に放り投げられてしまう。

「うーるさいんだよぉ♡」

 どこか淫魔のような、より悪ガキ感を増した笑みでダンクスに馬乗りになってくるタップ。

「あと3時間“しか"ないんだぞっ♡」

「タップ、正気に戻れ!今はダンジョンの攻略中で──」

 ダンクスが正論を言うも、その口には小さな指が悪戯っぽく押し当てられる。

「じゃあ動くなよなダンクスはぁ♡そう!見張りでもしてろな〜♡」

 四方を壁に囲まれ、待つくらいしかやることないのに、わざとそう淫靡な笑みでのたまうタップ。


 そうして開始されるのは可愛らしくも淫らな誘い受け。

 壁にもたれたダンクスに乗り、どちらにせよ薄着な踊り子衣装の下を捲る。見せつけるように生地を指でずらし、秘部をヒク付かせるのだ。ほんのりとした腹筋の上にほの光る紋様だって、挑発するように指でなぞって。

「へへ……オレ、淫紋も似合っちゃうだろぉ?」

 そして中指をたっぷりの唾液で濡らし、2人には必需品の潤滑ポーションで若穴をいじり始めるタップなのだ。

「あ、ぅ……ん……チュッ♡」

 ダンクスの驚いたような我慢しているような顔を見詰め、モーションをかけながら自分で慣らしていく。

「堅物くんはしっかり見張ってろよぉ♡あ、ンンッ……♡やば、いかもぉ……♡」

 淫紋の発光が強まるのが2人の鼓動だって強めてしまう。

「これの、せいかなぁ♡オレの身体、もうさぁ……エッチしたくて、ドキドキしてんだってぇ♡」

 ヌプヌプと尻穴をかきまぜ、クチクチと水音。いつになく蕩けた若穴は相棒をひた求めて。

「見ろ、よぉ……♡こ、んなぁ♡んっ♡ほらぁ、やらしく、やらかくなってんだあ♡」

 1人でアンアンと鳴きながらの指遊び。

「へ……へへぇ♡もうさ、自分の指なんかじゃ、我慢できないってーの♡」

 そっと伸ばされた手。ダンクスのズボンの膨らみを撫でる。もちろんそこは小さな踊り子の痴態に反応して固く、固く。

「あ、おいタップ……!」

「あはは、ボッキしてやんの♡」

 それは嬉しそうに、タップはダンクスの肉棒を衣服から解放するのだ。


「コッチも相当な堅物くんじゃんか」

 黒虎の逸物はズンと天を向き、ずしりと重い睾丸を垂れさせている。タップはもう何度これに泣かされたか分からないからこそ、一目見るだけで腰砕けになってしまいそうになるのだ。

 淫紋のせいか自制心が働かず、タップは目の前の太雄に跨る。今にも挿入という体勢で、クソガキ感たっぷりの騎乗位を仕掛けながらからかう。

「ダンクスくんはどーせしれっとした顔で溜め込んでんだろ〜?このリーダー様が搾り取ってやるよ♡」

「お、おい、タップお前なあ……!」

 まだ抑え気味のダンクスだが、タップは構わずに腰を下ろしていく。

「は、はは……♡黙って喰われ、っちまい…な、あぁあああーっ♡」

 ぬぷりと亀頭を咥え込み、ずぷりと幹を身体に押し込んでいく。

「ど、どうだぁッ♡」

 若穴が限界まで広げられ、ダンクスの熱さと猛々しさに心までぐずぐずにされてしまいそう。それでも、必死に抱きつきながらも淫紋に弄ばれるようにくすぐったい笑みのタップ。

「ほらあっ♡んっ、こんなガッチガチじゃねーかあッ♡」

 それが大好きなんだと、小さな身体で伝えるように動き始める。

「ダンクス、ほんっと、でっけえんだからあ♡」

「う…お、おい……無理はするなよ」

「すげ、あっぁ♡んっ♡あ、ははっ♡」

「フーッ……あ、あまり煽る、な……!」

「はは、やっぱ乗り気なんじゃん……♡ほら、オレのケツでしっかり感じて、くれよなぁ♡」


 だなんて煽るから。

「んっ♡あ、あはっぁあ♡んっ、ダンクスすっげッ♡」

 タップが淫らに舞うだけに留まらず、ダンクスだって腰を跳ね上げさせていく。

「あんんっ♡こんなん、知ったかあぁ……オレ、ほんと戻れないんだってぇ♡」

 ずん、ずんと打ち上げられる度に、タップは自分の中の男らしさを手放していくのを実感する。それほどまでに雄としての格の違いを分からせられるような、太ましい肉棒と雄臭い腰遣い。

「……んあ♡あっ……ダンクス、お前のせいなんだからぁ♡このデカチン野郎ぅぅ♡」

 だなんてからかい過ぎたのか、途中でキレてしまうのは狂戦士だからではなく1匹のオスだから。

「ンァアッ♡きゅ、急になんなん──」

「だから煽るな、と言っただろう」

 真顔ながらも目付きは険しく、この小さな踊り子のせいで鼻息が荒くなっている責任を取らせるという趣。腰をガシリと掴めば、タップはもう逃げることだって出来なくなる。

「へ………え?」

「悪いな。先に謝っておく……!」

「ンアアーッ♡ああああっ、待っ、バカアァ♡」

「こうされたかったんだろ!?」


 体格差からダンクスが本気を出せばタップの喉からは悲鳴のような喘ぎ声が止められなくなってしまう。大地震もかくやという断続的な突き上げ。タップは目元から嬉し涙を、口元からはだらしない唾液を、貞操帯の先端からは先走りを垂らして“使われ”ていく。

「あああっ♡あっ♡あーっ♡だ、だからってぇえ♡」

 ダンクスの雄性を証明するように、思い切りガツガツと性急に犯されていくのだ。

「それ、あっ♡激しっ♡あっ、んんっ♡あんんんっ♡」

 どんな妖艶な舞いよりも淫らに、タップはダンクスにしがみつきながら快楽を享受する、貪ってしまう。

「んっああっ♡すごっ♡それ好き、オレ…ダメ、好きっ♡ああっ、あっああ出るぅっ❤︎」

 触りもしないのに金属製貞操帯の隙間から漏れ出るのはタップの降参精液。もう男らしさなんて無縁なそこからは、雄虎の勇猛さに負けたとただ知らしめるためだけの液体が滴ってしまうのだ。

 だがタップの吐精など、その締め付けのバリエーションの一つとして唸るだけのダンクス。構わずに腰を振るう、煽られた分を抽送で返そうという勢い。


「こんな挑発されて我慢できるわけないだろ……!」

「あっ、アァアっ❤︎出てる、オレ出てるからああぁああ❤︎………ダ、ダンクスッ♡あぅぁっ♡やばい、オレェ♡ああッ♡」

「ただでさえエロい格好してるのに……!」

 静かに怒っているのは、好意の裏返し。気持ちは快楽で伝えると、確かな動きで腰をぶつけていくダンクス。

「いつもいつも!」

 ごちゅ、と最奥まで突き入れれば、薄いタップの腹は内側から膨らむほどだ。

「俺がどれだけ我慢してると思っているんだッ!この、このぉ……!!」

 ダンクスだって牙を噛み締め、必死にタップの肢体を抱き締めての思い切りの射精。こんなダンジョン攻略の途中だというのに、お構いなしという全力のそれだ。

 ドプッ、ドプッ、ゴプッ。ダンクスの精力の強さはタップの腹に注ぎ込まれる精の濁流によって証明されていく。止まらない、まだ止まらない。

「ふ、あああッ♡ダンクス、出し過ぎだってえぇええ♡あっ、バカ♡バカアァア♡」

「このまま──抱き潰すからな!」

「あっ、ダンクスので腹ぁ♡オレの腹ッ、こんなぁ♡あああぁあ────」


 などなど、3時間を目一杯に使って2人は石壁の密室の中で情事に耽ってしまうのだった。

 何もかもが終わったあたりで時間通り正確に石壁が開いていく。疲れ切って寝てしまったタップを抱き抱え、ダンクスは少しだけ散策。浸水している床の凹みを見つけ、少しだけ迷った後にタップをそこに放り投げた。

 等身大の水飛沫、からの怒鳴り声。

「ぷはっ、う、ペッ……なーにすんだぁ!?」

「…………悪い」

 一応、淫紋も消えており、シャンとしたタップに戻ったようだ。


 気を取り直してダンジョン攻略を再開。

 なんだかんだ上層へと到着。時間をロスしたのは2人だけではなかったのか、他の冒険者パーティも集まってくるのが見えた。

 やはり濡れている者も多く、別パーティの戦士が苦笑しながらタップへと声を。

「そっちも落ちちまったくち?」

「あ、ああ!い、いやあ参ったぜ!あは、あはは!」

 まさか淫紋で馬鹿になったのを目覚めさせる為に仲間に放り込まれたとは言えず、なあなあで誤魔化すタップなのだった。


 その後は皆で最上階へと進み、霧を内包したボススケルトン討伐からの宝部屋。

 様々な戦利品を抱え、皆してホクホク顔。そこまでは良かったのだが。

「アーッ!?そんなぁー」

 塔から出たあたりで、タップの悲鳴。せっかくの戦利品が霧と消えてしまったのだ。他のパーティでも大騒ぎが起きており、本物の宝を手に入れられたのはほんの一握りだった様子。

 タップなど膝から崩れ落ち男泣き。

「ほ、骨折り損のくたびれもうけ……」

 小声で「スケルトンだけに」などと冗談めかしてはいるが、かなり悔しそう。

 だというのにダンクスだけは少しだけ嬉しそうな顔。出会った当初ならともかく、今のタップならばその本当に微妙な表情の変化に気付けるのだ。

「なーに変な顔してんだよ?」

 マズルを尖らせて目付きも悪く見てくるタップに、ごまかせないと悟るダンクス。

「……お、俺としては積極的なタップも良い、と……思ったから」

「こ、このやろー!忘れろよなあ!?」


 * * *


──ロケーション『砂金の迷廊』。

 伝説の錬金術師が作り出したと言われるダンジョン。金ではないのだが石壁はそれに近い輝きを放っており、なんとも悪趣味な光景だ。その壁を覆う草も蔦さえも金色なのだから、構造体全体がなんらかの作用を受けているのかもしれない。


 ここに来たのは冒険者ギルドで受けた、一件の依頼の為。

「はい注目!リーダーが説明するからな!」

「ああ、頼んだ」

 ここに定期的に現れる小さな魔導ゴーレムの捕獲が目的。やはりダンジョンの成金趣味よろしく金ピカのそれは、素材的にも魔学的にも価値のあるものなのだ。

 特に臆病な性格設定がなされているらしく捕獲は難しいらしいが、だからこそダンクスの我慢や冷静さの訓練としてタップが選んだ依頼ということ。

「えへん、オレってこんなにもパーティのこと考えてるんだぜ」

「なら捕まえたゴーレムは俺が売っても構わないか?」

「あ、あ!それはダメ!パーティのだから!?」

「はは、冗談だ」

「くそーっ」

 いつもな会話で騒ぎつつ、2人は無人の迷廊を進む。

「……しっかし、こんなメチャうまスポットなのになんで誰も居ないんだろ」

 その理由はすぐに分かることになる。


 金壁の眩しさに目が慣れてきた頃、目的の小さな魔導ゴーレムを見つけた。伝説の錬金術師が作ったというだけはあり、その滑らかな挙動は生き物以上。人型を模したブロック状の四肢で勢いよく走り、手のひら大のサイズ感もあって捕獲は難航。


「よっしゃ、ダンクスそっち行ったぞ!」

「う、うお、こいつ素早い……!?」

 2人して突撃しては失敗。


「作戦通りにな」

「ああ」

 忍び寄っては失敗。


「……お、来るぞ」

「任せておけ」

 待ち伏せしては失敗。


 他にも試行錯誤を重ねるも、どれも失敗。

「グゥウゥ……!」

 あのダンクスが久しぶりに唸り声を上げ、狂暴化の前兆を見せてしまう。

 というのも、魔導ゴーレムは明らかにからかうような身振り手振りで挑発してくるからだ。捕まえられないフラストレーションと、あんな小さなゴーレムに小馬鹿にされ続けるストレス。

「お、落ち着けって!?オレもキレそーなんだから!」

 半日かけずり回って何の成果も得られていないのだ。タップはダンクスを宥めつつ、このダンジョンが不人気である理由を痛感するのだった。


 しかし落ち着きを取り戻したダンクス、思慮深さを発揮。魔導ゴーレムは逃げ足こそ早いが、一定のルートをぐるぐると回っていることに気付く。2人では人海戦術も取れないしと、策を考えるダンクス。

 その横でタップが背伸びしながら言う。

「いや〜、手強いな!仕方ねえ、こうなったらオレの新しく覚えた舞を使うか!」

「タップ、なぜ最初からそうしなかったんだ?」

「い、いやほら、今回はダンクスの訓練的な意味でだし、ほらそれに余裕だと思ってたっていうのもあるしだし──いやごめん」

 途中からダンクスの視線が、睨み付けるそれに変化したのでタップは秒速で謝るしかなかった。とはいえダンクス主導で進めたかったのも事実。

 説明をすると、踊り子の『神隠の舞』を使うということ。対象の気配や見た目を完全に不可視化できるのだが、決して動いてはならないという制約があるとのこと。

 2人で額を突き合わせ、即席のマップにて作戦会議。


 そして始まる捕獲作戦。

 タップは覚えたての『神隠の舞』を踊りつつ、誘導役を。

「これ、けっこう大変…かも……」

 魔導ゴーレムが反応してぴょんぴょんとふざけたように跳ねながら逃げていく。

「よ、よし、そっち行けよ」

 それは予め予想していた動き、ルートなのだ。

「そのまま、そのまま……」

 極薄のヴェールをなびかせ、身体の装飾をシャンと鳴らしながら舞い踊るタップ。

「頼むぜ、ダンクス……!」

 誰も居ない“ように見える”一本道の通路へと魔導ゴーレムが逃げていく。

「ッ……これで、どうだ!」

 次の瞬間、姿を突然現したダンクスの剛腕が金色のゴーレムをガシと握り締めていた。

 タップは歓声。

「やったぜ!」

「フーッ!よし、大人しくしろ……ガウゥ!」

 怒りと苛立ちにゴーレムを損壊させないよう注意しつつ、ダンクスは専用の魔力遮断ケースにそれを押し込む。ようやくこの騒動ともお別れのようだ。


 静まり返った迷廊、駆け寄ってきたタップがダンクスの背中をバシバシと叩いて喜びを伝えてくる。

「ほらな〜、ダンクスくんも我慢を覚えればこんなもんよ。優秀なリーダー様に感謝しろよ〜」

 えっへんと頷きつつ、褒めてくれと自慢げな顔の小獅子。

 それに珍しくムスッとした大黒虎、いや慣れ親しんだからこそこんな態度を取るのだ。

「ほう?リーダー様は我慢強い、と」

「な、なんだよ?」

「ならその我慢強さ、是非とも見習わせて貰わないとな」

 今度はタップをひょいと抱き抱え、迷うことなく迷廊の小部屋へと足を進めるダンクスなのだ。明らかに2人きりになれる密室。

「あ、この変態!こういう部屋見つけておいたんだな!?」


 扉を閉めるなり、ダンクスはタップを座らせて顔に股間を押し付ける。ズリ下ろしたズボンから、ふてぶてしく垂れ下がる生の肉棒をその生意気なマズルに乗せたのだ。

「ほら?我慢強いんだろう?」

「ふ、へ……♡」

 この迷廊へ来るまで、そしてゴーレム捕獲で長時間水浴びのできていない雄塊。まだ固くはないにしても、存在感は抜群。

「……あ…ふ…………ずるい、ぞダンクスゥ……♡」

 忙しなく身じろぎするタップ。その視線も意識の全ても“相棒”に注がれているのだ。今にも、今にも口いっぱいに頬張りたいという表情。

 唐突に始まるのはダンクスによるからかうような遊びの躾。

「タップ、我慢」

「あ、ぅぅ………♡」

「待て」

「うう……だってぇ…ダンクス………♡」

 気付けばタップはヨダレを垂らしながら、下半身をモジモジと。鼻先に乗せられた重みに、熱に、臭気に仕上がってしまっているのだ。

「駄目だ」

「じゃ、じゃあ臭いだけでも……♡」

「ふふ……リーダー様はそういうのがお好みかな」

 いつになく焦らしてくるダンクスに、タップは恥ずかしながらも頷くしかない。


「好きにして良いぞ?」

 言われるが早いか、タップは鼻をスンスンと鳴らす。自分がどれだけみっともなく淫らな行為をしているか、それを分かっていながらも、旅路の中で教えこまされたダンクスの雄臭さを嫌いになれる訳がない。

「タップも随分と変態になってきたな?」

「う、あ……うるさいしぃ♡」

 涎をポタポタと、我慢汁を貞操帯から衣装に染みさせ、腰が揺れて雌の顔付きになってしまうタップ。

 それに反応し、次第に固さと体積を増していくダンクスの雄、そそり勃っていく様。

「ダンクスが……こんな、のぶら下げてんのがいけないんだろ……♡な、なあもう……♡」

 舌を大きく垂らし、はあはあと乱れた吐息。

「はぁ…はっ………ぅ、ぅあ♡もうオレェ………ぅうーっ♡」

 どうしようかなと、少しサドっ気のある顔で見下ろされてゾクゾクと感じ入ってしまうタップなのだ。


 だから三角の耳をぺたんと倒し、タップは真正面からの上目遣い。自発的に頼れる相棒の雄槍に目一杯の褒め言葉を投げかけ始めるのだ。

「ダンクスのちんぽ、ほんっと雄臭いって♡」

 自身を抱きしめ、震えるほど求めている。

「こんな、でっかくてぇ♡」

 鼻先が触れるだけで、嗅覚から犯される。

「太さだって、オレとは比べのものにならない、んだっ♡」

 貞操帯の中に詰まった自身とは、格が違うと語る。

「固くってさ、バッキバキなの惚れちまう、だろぉ……♡」

 素面だったら言えないような、気恥ずかしい告白。

「んっ……ダンクスの、いっぱいザーメン出すとこもぉ♡オレ……堪らないんだ♡」

 マズルの先端をツンと、湿った睾丸に押し付ければそれだけで孕ませられてしまいそうになるタップなのだ。

「金玉もでっかくてさあ、オレ…ドキドキっぱなしなんだってぇ♡」


 タップの鼻先で雄袋を、二つの意味で持ち上げられればダンクスだって黙ってはいられない。

「それで?」

「も、もぉお♡……あ、あとはほら、味見しないと、言えないからぁ♡」

「ふぅん?我慢はどうするんだ?」

「オ、オレェ……オレはエッチだからいいの……♡」

 ほんの少しの意趣返しも、そんなことはどうだって良くなってしまうほどのタップの淫らな笑み。二の腕や胸元を少しだけ隠していた踊り子衣装を脱ぎ払い、まだまだ成長途中の裸体を見せつけながら、艶やかな舌を突き出して言うのだ。

「……エッチだから舐めさせろってぇ♡」

 となれば既に完全に臨戦態勢だったダンクスの雄、ビクンと揺れて了承を。

 タップは心の底から嬉しそうに、脈打つ肉棒へと舌を這わしていく。懸命な奉仕のフェラチオがダンクスを熱く包むのだ。

「ンムッ……♡ンチュッ♡」

 表面のしょっぱさが、ダンクスの男らしさをよりタップに感じさせる。

「ップ、はっ♡今日はさ、頑張ったからぁ……汗ばんでてぇ……♡」

「……悪い」

 流石に気恥ずかしいのか、ダンクスは視線を少しだけ外して謝った。

「い、いやさぁ♡蒸れててぇ…最高ぉ♡」

 自分がどれだけ変態じみた事を言っているのか、今は肉棒に酔っているから気付かないタップ。

「ほら、リーダー様がぁ……キレーにしてやるからなぁ♡」

 長い尻尾、先端に飾り気の生えたそれをパタパタさせて照れ隠し。

「ンチュッ♡ンムッ……♡ンッ♡」

 蕩けるような顔、小さな口を限界まで使ってダンクスの太雄を舐めしゃぶっていく。


「ア……♡ンッ♡ンプッ♡」

「…………俺もその…エロだから、悪い……!」

 あまりの熱烈さに、ダンクスだって思考が茹ってしまう。同程度の馬鹿みたいな台詞を吐いたかと思えば、タップの頭を両腕で掴んで自身の腰へと押し付けた。

「ンッ!?……ッ♡ンウウッ♡ンアァアッ♡」

 太い腕、図太い肉棒がタップにイラマチオを強制。

「ンッウーーッ♡ンッ♡ンッ♡ェウ、ウゥウッ♡」

 手加減はしつつも抜き差しの粗暴さに、涙さえ溢しながらタップの喉は男根の奉仕者へと堕とされていく。

「ーーッ♡ンアァウッ♡ーッ♡………ッ!?」

 それがしばらく続いたかと思えば、ダンクスの息遣いで最後を理解してしまう。息苦しさと乱暴に揺さぶられる衝撃に耐えつつも、相棒が昇り詰めることに幸福を感じてしまうタップなのだ。

 ダンクスが低く吠える、余裕のない切羽詰まった大人気ない腰の跳ねさせ方。

「タップ……!出す、出すぞッ……!!」

「〜〜ッ♡♡♡」

 フィニッシュはガッシリと頭を掴まれ、喉奥へと。流し込まれていく濁流のような精液に、タップは惚れ惚れとしながらも理性さえ押し流されてしまいそうになるのだ。何度もえずきながら、咽せながら、咳き込みながらも嚥下する。出来ない分はみっともないながら、鼻から逆流してしまうレベルの勢い。

 顔面を潤滑の白でドロッドロに仕立て上げられ、タップは少しだけ怒ったような顔、声。

「ぅげ…ぅ……だ、出しすぎだって…………!」

「う、悪い」

「……このバカ絶倫野郎♡」

 けれど嬉しそうにそう言うのは、これほどの雄気を叩きつけられないと満足できない身体になってきているとも。


 * * *


 今日の冒険者ギルドは一段と賑やかで、大斧を背負った戦士やら杖を抱えた魔法使いやら、レンジャー風の弓使いだの黒衣の盗賊だのでごった返していた。様々な種族の多様性はあるが、若い者が多いのはこの街ならではか。

「何やら騒がしいな」

「こないだの砂金の魔導ゴーレムって覚えてる?」

「忘れる訳がない」

 散々にからかわれたのを思い出し、少し唸るダンクス。

「げ、そんな顔すんなって。今回はさ、あれのまあなんつーか“収穫祭”みたいなもん」



──ロケーション『砂金の大遺跡』。

 先の『砂金の迷廊』に現れる魔導ゴーレムは、実はこの大遺跡からやってきているとの噂。なんでもこの大遺跡の誰も入れない深層部では、年に一度あの魔導ゴーレムが製造魔法にて自動的に大量生産されるらしい。


 かくして大遺跡には、毎年恒例のキャンプ地をベースにゴーレム狩りの収穫祭が開始されようとしていた。

 冒険者ギルドでもそうだったように、ここには多様な参加者が。中には血の気が多いパーティが他の参加者を蹴落とそうとしたり、これ見よがしに強がって萎縮させようという者たちも。となればたった2人だけのパーティ、しかもこういった忍耐力の必要とされる仕事に向かない狂戦士と子供の踊り子などを見つければ、文句だって大声で言うものだ。

「おいおい、見ろよあんな2人ぽっちで何が出来るんだ」

「暴れるしか能がない狂戦士に、ガキの踊り子なんて、無理無理」

「ここで弱肉強食の世間の厳しさ、知っちゃうんじゃねーの〜」


 他の参加者たちも口には出さずともそう思ってはいたらしく、小さな笑い声が複数確認できるのだった。

 だが、そうであってもタップの方が一枚上手。2人同様にこの収穫祭新規参入の多い参加者とは違い、タップたちは既に『砂金の迷廊』で練習済み。だからそこらのパーティなどに遅れを取るどころか、見せびらかすようにゴーレムを仕留めていった。

 アイテムや模倣できる作戦ではなく、あくまでタップの『神隠の舞』とダンクスの培われた忍耐強さがあればこそ、真似など出来るはずもない。

 全3日のうち、2日を好成績で過ごせば一目置かれるのなど当然。


 昼夜の分からない大遺跡ながら夜。

「いやー、オレたちって最高のパーティだよな!」

 もう何度、冒険者ギルド職員にゴーレムを引き渡し、報酬に胸を弾ませたか分からない。タップはご機嫌そのもの。

 けれど。小さなテントの中でダンクスがじんわりとした怒りを滲ませているのはタップにだって伝わっている。最終日の作戦会議をしつつも、それを指摘せずにはいられない。

「って、ダンクスやっぱ怒ってんなぁ」

 タップは半分だけ呆れ、半分はそれも仕方ないというニュアンス。

「ああ、怒っている」

「おっ、なら殴り込みか!?それとも明日はもっと差をつけて吠え面かかせてやるか!?」

 握り締めた拳を何度も前に突き出し、「ケンカなら任せろ!」とノリノリで返した。

「そうじゃない」

 だが違ったようで。

「え〜?じゃあなにさ」

「タップ、お前のことをちんちくりんとか言ってたんだぞ」

「あ?い、いや、別に間違っちゃないだろ」

 タップだって自分がまだまだ成長期、鍛えてはいるにしろ立髪だって産毛程度なのだから逞しいとは言えないこと位は理解している。特に相棒のダンクスが巨漢過ぎるせいで、並んでいると余計に自分が子供だと認識せずにはいられないから。


「はあ……無自覚か。それはそれで困るんだ」

 今度はダンクスが呆れる。純度の高いそれ。

 真面目な強面を不意に密着させ、呟くように「お前は可愛い」と一言。

「お、おう気持ちは嬉しいんだけど、なんか近くねえか……?

「タップの良さを誰も理解していないのは、なんというか……許せない気持ちがある」

「お、おう?い、いや別にオレってそういう路線のキャラじゃ──」

 焦りを滲ませたタップを、ダンクスは両手で顔を掴んで額をぶつけさせて有無を言わせない調子の声でただ言い付ける。

「だからここで見せびらかすことにする」

「は!?え!?え、あっこらダンクス!ちょ、ちょっとダンクスさん!?」

 その強い意思を感じ取り、この頑なな相棒が言い出したことを曲げないというのを理解しているからこそ困り果てたタップの声。


 大遺跡の敷地を存分に使ったキャンプサイト、2人のそこはどちらかといえば隅の方。とはいえ薄いテント生地だ、タップの焦った声も仕方ないこと。

 本気の雄の目をしたダンクス、タップをそっと押し倒し、くすぐるようなキスを一つ。それはゆっくりと身体の前面ラインを下ってゆく。

「まだ首もこんなに細い」

「ん、あ……こ、こらあ♡」

「肩幅だって、まだ女の子みたいだ」

「変な、触り方すん、なぁっ♡こ、これからでっかく、なんの!」

「声抑えるんじゃなかったのか?」

 タップの反応の何もかもが楽しくて、ダンクスはからかわずにはいられない。静かだが力強い指先で踊り子衣装を解いていく。降りゆく口付けはその薄い胸へと。

「い、いやそれ以前に、こんなとこで止め──んうぅ〜ッ♡」

 乳首をきゅんと甘噛みされ、威勢の良かったタップの声には甘さが滲んでしまうのだ。

「バ、バカやろぉ……♡」

 黒虎は優しく微笑み、口癖のそれ。

「悪い」

「お、思ってないだろぉ……♡」


 それがどうかをダンクスは行動で示すよう、甘く舐めることで。

「ん…あ………うぅ♡そ、そういうの、はぁ♡」

 毎晩でもこうして舐め上げ、吸い付いているせいでいつしかぷっくりと膨らんだ野苺のようなそこ。ダンクスに性感帯へと開発されてしまったのを踊り子衣装でなんとか隠しているというのに、まだ育てようというのか。柔らかな毛並みを掻き分け濡らし、乳首をねぶっていく。

「…ふ、あ……ダメだ、ろぉ♡声、出ちゃ…からぁ♡」

 薄赤い乳頭が、黒虎のザラついた舌で舐め上げられるたび、ビクンと若い肢体は跳ねてしまうのだ。

「ダ、ダンクス……ホント、オレ♡……それ、弱いんだってぇ♡」

 その声が完全に蕩けたのが分かったからか、ダンクスは上半身を起こして見下ろす。眼下には半裸で目元を腕で隠しながら、薄い腹を上下させて乱れる可愛らしい小獅子少年。

「身体はシたがっているみたいだが?」

「ッ……うぅー、意地悪すんなぁ」

「任せておけ」


 先ほどの続きと、キスはヘソに降り注ぐ。

「ん……あ…あ…………あ…♡」

 舌を這わせたまま、よりタップの身体の中心へと下りていく。男が二度見せずにはいられない際どい踊り子衣装を脱がせてやれば、貞操帯に隠れた若い一振り。ヌルリとその檻を取り外せば、半勃ちながらトロリと男の子の元気な汁を垂らすそれ。

「こんなに可愛くなっているじゃないか」

「い、いいから……」

 顔を背けるタップが求めていることなど、ダンクスには言われなくても分かるというもの。優しげに微笑み、大きな口を開いて若い男の子しい突起を含んでやる。

「ふあぁっ♡ンッ♡ああっ、あ〜ッ♡」

 舐め解し、可愛がっていくのだ。

「んあ、ああっ♡ダンクスの口んなかぁ♡」

 トクトクと潮臭い雫を漏れ出させ、跳ねる若雄。

「あ、それ♡やッ、あ♡舌、そんな、すんなってぇえ♡」

 カリ首の根本をぐるりと舌を巻きつけ、こそぐように刺激してくダンクス。

「ふ、あ、あああっ♡ま、待てったらあ♡あっ♡」

 この小さなリーダー様がどうすれば悦ぶのかは、既に知り尽くしているのだから。

「ダンクス、急ぐなって、あっ、だあ、ああっ♡あ、オレ…オレ──」

 だからこそ。今にもと、果てそうなタップを寸止めで弄ぶのだってやれないことはないのだ。


「う…あ……ふざっけんなあ♡」

「セックス、しようか」

「……す、する…!」

 怒り半分、発情それ以上の顔でタップは言い放つ。自分から尻を突き出すような四つん這いになり、「早く、しろよぉ……!」と怒鳴るのだ。

 可愛らしいオネダリを受け、ダンクスはその柔らかな丸尻を指と潤滑ポーションで慣らしていく。無理はさせないと太い指をとっぷりと濡らし、桜色の若穴をこねていくのだ。

「タップは本当に可愛いんだ」

 指が押し込まれるだけで、腰が跳ねて尻たぶが震えるタップ。

「こんなに細いのに俺の指、離してくれないものな」

 もうタップの意識の全ては、ダンクスの雄指だけに注がれている。

「タップの中、凄く熱くなっているぞ?」

「……も、もうホント、うるさいからぁ♡」

「悪い。早く欲しいんだな?」

「ッ……ううぅ♡」

 紛れもない図星。いやらしくナカ肉をヒクつかせ、ダンクスの指をきゅんと咥えてしまうのが抑えられないのだ。うねる下半身の筋肉が交尾の為だけに熱くなってしまうタップ。


 自分だって待ちきれないと、ダンクスは鼻息も荒く沸る雄をその尻に当てがう。

「タップ、待たせたな……!」

「ンゥ♡あ、あぁああぁああッ♡」

 長さも太さも雄臭さも抜群の虎肉棒が押し込まれていけば、タップは声など堪えられる訳もない。ドチュドチュと腹奥をかき混ぜられれば、変声期など喪失してしまうような甲高い声での喘ぎが散らかってしまうのだ。

「好きに鳴いていいんだぞ!」

「だ、あぁあ♡ダンクス、ああっ、太いッんだってぇえ♡」

 薄いテント生地など容易く貫通する卑猥な喘ぎ声。

「ダメ、だぁあ♡声、出ちゃっうんだぁあ♡」

 どれだけ恥ずかしい声を出しているか、聞こえてしまっているか。

「ンンッ♡ああっ、すげっ♡あっ、ダンクスゥ♡あああっ♡」

 ここがどこかなんて、周りに誰がいるのかだって意識する余裕などないタップ。後半はもうトロトロの声と尻でもってダンクスを求めてばかり。どれだけ激しく腰をぶつけようが、ただひたすらに嬌声と淫らな締め付けでもって相棒を喜ばせてくれるのだ。

「俺も、気持ちいいぞ……!」

「わ、ああ、わかってるってぇ♡」

 ひと突きごとに意識を刈り取られてしまいそうな衝撃。

「こんだけ、奥までズンッてされまくってたらあ♡」

 ダンクスはタップを誰にも渡さないと言うような独占欲に満ちた執拗な責めで求めていく、追い詰めていくのだ。

「ンッ、ハァ♡ソレ、ソレやばいってええ♡」


 どれだけ交わっても、尻と腰をぶつけ合っても飽きることなどない。

「ダメ、やっ♡もっと、ダンクス、ああっ♡」

「自分から尻を押し付けてるじゃないか?」

 ダンクスがクスリと悪ぶって笑うほどの痴態。

「あ♡ああっ、だってオレェ♡オレッ……♡」

「女の子みたいな声でアンアン鳴いてばかりで?」

「違っ、ああっ♡そん、な声してないぃ……♡」

 反論しながらも高い声だからか、尻すぼみになって肢体をビク付かせるだけのタップ。

 それが楽しい嬉しいのか、ダンクスはわざと煽るような言葉で小さな自尊心に火をつけてやるのだ。

「そうだよな、タップは俺のメスになるんだから?」

「あぅ、ああっ♡ンッ、すげ♡ああっ♡う、あっ♡」

 問い詰めるように太肉棒の抜き差しでタップを追い詰めていくダンクス。

「なるぅ……なるからあぁ♡オレ、ダンクスのメスになる、なるからあ♡」

 その答えだけで、今晩はダンクスの雄性が鎮火することはないだろう。

「メスにされたいっ♡してくれって、もっと、オレをめちゃくちゃにしてくれってぇええ♡」


 きっとキャンプサイト中に聞こえただろうタップの悲鳴は、ダンクスの男心をしかと満たすもの。これが俺の相棒の可愛らしさだと喧伝するような行為を終え、今度は互いの気持ちよさを優先して動き出す。

「悪い、そこまで言われたら──加減は出来ないからな……!」

「だ、あああぁ♡んひゃ、あぁあんっう♡」

 四つん這いの腰、ダンクスの太腕がガシリと掴めば激しさを増すばかりの抽送。

「うあっああッ♡バカやろ、んんっ♡」

 文句を言いながらも腰を合わせ、互いが昇り詰める為に自然と動いてしまうタップの腰。

「や、声でちゃぁ♡……止めらん、ねえ♡や、やだ……好きぃ、あっあっ♡」

 それが何よりの本音。

「くぅう♡あっ、だぁあっ♡エロい声、止めらんねえってえ♡」

 勢いに呑まれ、気持ちのいい所ばかりを突かれてタップの声はもう限界が近い。

「オレ……こんな、されたらあぁあ♡オレ、オレッ……もう…もうっ……!」

「ああいいぞ。思いっきりイかせてやる……!」

「だ、あああっ♡あっ、あがッ♡ん、だあぁああ、オレ、出ちゃう♡出ちゃうからああああぁぁああ〜ッ❤︎」

 男らしく育ってはいない若雄から飛び散る精。勢いと量だけはそこそこで、タップがどれだけダンクスの雄で感じてしまったかを白状するような射精。もうここは触れる必要などなく、尻奥の前立腺を可愛がられるだけでこうやって馬鹿みたいに吐精する身体に仕上がってしまっているのだ。


 若いなり、感じ過ぎるなりに早いタップだがダンクスはもう獣性を抑えきれずに腰をぶつけ続けてしまう。

「悪い、止められそうにない……!」

「あっ、イクッ❤︎出てるぅうぅッ❤︎ダンクス、オレッ…イッてるのにぃいっ❤︎あぁああーッ❤︎」

「こんな声聞かされて、尻で誘惑されて……止められるか!」

 小さく「グウゥウ……」と狂暴化の気配さえ匂わせる程に興奮しきり、ダンクスの激しい腰遣いが小さな尻たぶを赤く腫れさせていく。

「んぐ、くぅう……♡い、いいよ、ダンクスも♡ほら、オレん中ぁ、出せっ♡出せってえ♡」

「…ガゥゥ………タップ、俺のモノにしたい……!」

 ダンクスだって快楽に囚われ、この露出姦にも等しいシチュエーションなど眼中にないと果てることだけに全力。

「グゥ……悪い、お前の中は……凄く、イイんだ……!」

 それが何よりの本音。

「もう、俺も……グルゥ……俺も、出すぞッ!!」

「ッ……ああ、ダンクスッ♡オレんナカにぃ、全部出しちまえッ♡オレが受け止めてやるってぇ♡ンッ、そのドロッドロの雄ザーメン、オレに生出ししまくっていいからぁああ♡」

「グゥゥウッ!〜ッ!〜〜ッ!!」

 果てる果てる。ダンクスの絶倫さが柔らかな肢体を白に染め上げていく。

 どぷっ、どびゅるうう、どくんっ。並の男なら枯れてしまうのではないかという洪水を一度に解き放ち、愛しい柔尻を自分だけのニオイに染め上げていくダンクス。牙を噛み締め、指先をタップの毛並みに食い込ませながら、ぶるると力強い吐精を味わっていくのだった。


 翌朝、タップを含めたキャンプサイトの面々の気まずい雰囲気は相当。

 ダンクスだけは素知らぬ顔、むしろどこか誇らしげであった。

 寝不足だった者も少なからず、そのせいで最終日のゴーレム捕獲は誰の成績も悪かった。だから迎えに来た冒険者ギルドの上の者からは「2日間で狩り過ぎたのか?」と聞かれるハメになった冒険者たち。当然、本当のことを言える勇気を持つ者など、誰も居ないのだった。


 * * *


──ロケーション『大規模ダンジョン・静かの水迷宮』。

 船を乗り継ぎ、絶海の孤島にあるこここそタップが探し求めてきたところ。

「ここにあるお宝こそ、オレたちパーティの目的なんだぜ!」

 そう、タップはこの旅路を通じて長い間、狂戦士の狂暴化対策について調べていた。今までの訓練も大事なことだが、それとはまた別の切り口として強力なマジックアイテムを求めていたのだ。それがこの大きく口を開いた水洞窟の奥にあるらしいと知って。

「……タップ、そこまで考えていてくれたのか」

「い、いや、ほら、もし見つかんなからったらダンクスがガッカリするかと思って、言うタイミング逃してただけっつーか」

「リ、リーダーだからな!こんくらい当然だ!」

 やけにダンクスがしんみりと見つめてくるので、照れ臭くなって声を荒げるタップなのだった。


 そしてダンジョンの攻略が始まる。

 だがかなりの難易度を誇る、屈指の大規模ダンジョン。同じ船に乗っていた幾つものパーティが引き返していくのを見ることになった2人。また既に潜っていた腕利冒険者たちと合流して助け合ったりと、全力を搾り出しての攻略となったのだ。


「投げるぞ!耳を塞いでいろ!」

「うぉお、任せた!」

 音響爆弾で電気クラゲの群れを掻き分けたり──。


「ダンクスあれ!あれ!」

「……?」

「壁じゃなくて、津波だ!」

「悪いッ!」

「うわおっ!?」

 瞬間的な判断にてタップを抱き抱えたダンクスだったが、大津波にだって流されてしまったり──。


「く、食い物全部!全部投げろっ!」

「いっ、ああ!タップより食いしん坊が居るとは思わなかったな!?」

 水底から爆ぜ飛び上がるヘルピラニアの大群には、食糧をあらかた放って対処したり──。


「タップ!まただ!耳を塞げ!」

「ああ!──ッ!?」

 あまりに下手なセイレーンのデスメタルを両耳塞いで凌いだり──。


「タップ、悪いがもう一回!」

「うあぁあおおおーッ!ダンクス、ダッシュ!もっと!ああああ、追ってきてるってえええーーッ!!」

 躊躇なく抱き抱えたのは、迫り来る巨大な水竜から逃げ回る為だったり──。


 2人はボロボロになりながらも今までの旅の集大成とも言えるダンジョン攻略にただひたすらに死力を尽くしていった。

 そして、とうとうたどり着く。荒い息を吐きながら、大きな扉の前に立つタップとダンクス。

「はぁ、はぁ……はぁーっ」

「ダンクス、最後のポーション半分、ほらッ」

「ああ、助かる」

 遠慮なく受け取り、飲み干して空瓶を放るダンクス。

 タップはこんなダンジョン深層でも強気な顔付きを崩さず、進撃を言い放つ。

「覚悟はいいか!?」

「ああ、行こう!」

 気合い十分に2人は大扉を開け放つ。もしかすれば強大なボスモンスターが待ち構えているのかもしれないのだが──。

 以外にもその先はこじんまりとした、洞窟然とした一室。中央には天井から水の滴りを受ける石の台座がポツリ。その上にはこれみよがしに置かれた小さな宝箱。視線を進めれば奥にあるのは地上への転送用の魔法陣、それだけだ。


 一応と罠を警戒しながらも台座に近づき、宝箱をしげしげと眺めるタップ。

「コレ、ってことだよな」

 ダンクスは罠看破のマジックベルを鳴らして安全を確保した後、意を決するように宝箱の上蓋に手をかけた。

「開けるぞ」

「おう!」

「「ッ!?」」

 この『静かの大迷宮』に眠るというお宝、ついに姿を見せるのは『凪の指輪』。心を落ち着かせる強力な沈静化の効果を持つというのが専らの噂だ。

 小綺麗な箱の中に一つ。タップがその指輪を持ち上げては見るけれど、既に錆びていて魔法の気配は全く感じられない。長く放置されていたせいか、それとも失敗作だったのか。噂は噂に過ぎず、ただの伝説でしかなかったのか、それは今の2人には分かりようもない。

「ごめん、ダンクス……」

 ガックリと肩を落とすタップ。ここまでの苦労を考えれば、あまりにも笑えない状況だ。申し訳なさからそうっと隣を見上げるのだが。


 返しは意外なもの。

「わははははははは!」

 ダンクスは大笑いだ、それもこの旅で一番かと思えるほど、初めて見せる破顔の表情。

「ここまでしてくれる仲間ができたことの方が万倍は嬉しいぞ」

 心からの感謝を伝えるように少し屈んでタップと肩まで組み、この水底よりも深く腹の底からの笑い声を上げるダンクスなのだ。

「ほら、タップも笑え!らしくないぞそんな顔!わっははははは!」

「も〜、照れくさいだろ」

 自分の方がそういう絡み方をしてきただけに、タップはいざダンクスからベッタリと身体を押し付けられるとくすぐったくなってしまうのだ。

 そんなタップへと、ダンクスは凪の穏やかさの微笑。

「いつもありがとう」

 ちょうど屈んでいたからしやすかったのだろう、親密な温度を伝える為のキス。

「ふあッ…ん♡……ど、どういたしまして!」

 顔が赤くなるのが止められないタップ、尻尾をブンブンと振りながら声を張り上げてしまったのだ。


「さあ、うちへ帰ろうか」

 今までにないスッキリとした顔で言ったダンクス。ダンジョン攻略を祝し、相棒へと拳を突き出している。

「おう」

 タップは短く言い切り、小さな拳を相棒へと打ち合わせた。

 そうして2人は地上への転送魔法陣へと乗るのだった。


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