⑩アームス
Added 2025-06-01 12:56:49 +0000 UTCChapter 1
▼小虎勇者アームスが装備したのは『愛玩動物の指輪』だった!
▼アームスの鑑定レベルでは効果は分からない!
──ロケーション『魔王城』。
北の果て、多重防衛魔法に包まれたそこは現魔王の居城。強大な力を誇って世を荒らしていた一つ前の魔王と違い、姿も動きも見せない現魔王とは。荘厳な黒の城、内部は血のような真っ赤な絨毯が暗闇の中、廊下の奥までずっと続いているのだ。
何の因果か、勇者アームスが転移させられたのはここ魔王城。指輪の効果さえ分からないまま、周囲を見まわせばここが普通の城でないことは明白。
「な、んだって、んだ……いや、それよりここは!」
持ち前の勘の鋭さが、勇者としての運命力とでもいうべき必然性を導き出す。虎柄の毛並みがこんなにも逆立つような怖気を発する者など、魔王以外にあり得ないと。
「い、きなり最終決戦かよ!?」
アームスの鑑定レベルでは指輪が呪われていて外せないことだけしか分からない。実害はないと、尖った耳をツンと立てて警戒を厳にして先へ進むと決意する。
魔族やモンスター、罠さえ見当たらない。広いだけ、大きいだけの漆黒の城を進むアームス。その聖剣の輝きも、今だけはどこか頼りなく感じてしまうのだった。
そして辿り着く。
「このデカい扉!……い、いくぜ!」
この城で見てきた中でも明らかに禍々しい大扉、この先にこそ魔王が居るに違いない。それをわざと蹴破るようにド派手な音を立てて飛び込んだのは自身を鼓舞する為。
「勝負だ!このオレ、勇者アームス様が相手してやるぜ!」
聖剣を正眼に構えて突入。大見得を切った先はやはり魔王の間とでも言うべき空間。夜のような天井、悍ましい彫刻の石柱がずらりと。数段高くなっている最奥、豪勢だが妖しい王座に座っているのが魔王だろう。
青紫色の肌をして大角を頭の左右から生やしている少年。悪魔じみた黒色のローブ、恐ろしい魔力を秘めた指輪などなど、黙っているがその迫力は本物。アームスがこうまでけたたましく入ってきたのに、顔色一つ変えはしない。少年魔王はただ、堂々と王座に座ったままアームスを睥睨するだけ。
「……?な、何だよ」
アームスは剣を突きつけているのに魔王は構えるどころか王座から立ち上がりもしない。夢にまで見た悪の親玉との決戦にしては、何かおかしい。これではまるで相手にされていない、相手にする価値すらないと言われているよう。
ようやく魔王の指が動く。言葉が投げかけられる。
「そんな呪いの指輪つけちゃってさ、よくここまで無事でいられたね」
その指先に魔力が宿る。気付けばアームスは床の赤絨毯に四つん這いで這い蹲り、奇妙な喜びの心で少年魔王を見上げていた。聖剣を放り、尻尾を振り続けてしまうのだ。
「へ……あ……………な、に…しやがん、だぁ………♡ハッ、ハァッ……んだ、これぇ♡」
「はい負け〜。お疲れ〜っ」
少年魔王は生足を組み、ケタケタと魔族らしい笑みでアームスを見下ろしている。
「ッ……ちくしょ…な、んで……♡」
その様子に噛みついてやると気概だけは焦るが、心も身体も少年魔王に媚を売ってしまうのだ。
その理由を少年魔王は唄うように説明する。アームスでは分からなくとも、魔法に精通した魔王ならば勇者の指に嵌っている呪いの指輪の効能など一眼で看破したのだ。
それは『愛玩動物の指輪』。魔力を外部から流し込むことで対象をペットにできるという代物。特にこの少年魔王のように絶大な魔力をもってすれば、アームスが拮抗することなどもなく1発で勝負が着いてしまうのだと。
「はぁ〜ざっこ。戦うまでもないや、バカ過ぎ〜」
「ふざけ、んなぁ!オ、オレはまだ負けて、なんかぁ……♡」
どうしても甘えた声になってしまう自分が許せないアームス。魔王という勇者にとっては天敵とも言える相手が、自分など眼中にもないと笑っているのだから。
「はいはい」
そんな強がりだって、少年魔王が指先をついと振えば終了。
「く……違っ…こんな、ぁ♡」
イヌが『伏せ』をするようなポーズ。顎まで赤絨毯につけ、アームスは動悸がする胸に苛まれながら少年魔王を蕩けた視線で見上げてしまうのだ。自分は愛玩動物でしかないと、認めざるを得ない。少年魔王は戦いにすらならない相手、ご主人様なのだと心身が示しているのだから。
「ペットは服を着る?着ないよね?」
その目が少しだけ細められ、嗜めるような少年魔王の声が魔王の間に響く。
アームスの伏せられた背筋が震えてしまう、ゾクゾクと駆け抜けるのは甘い毒のような服従心。見上げる少年魔王に唆されるまま、ゆっくりと立ち上がって装備を外していってしまう。真っ赤なマントがほどけ、チョーカーやベルト、戦いの道具も全て床に転がっていく。
少年魔王と視線を合わせ、褒めて欲しいという欲求に従って服を脱ぎ、下着まで脱ぎ捨てたアームス。
「は、えっ……オレ…な、なんで……♡オレッ……ぅあ……ぁ………♡」
「良い子だ、こいよ」
素足どころか素っ裸でヨタヨタと歩いていくアームス。その手には聖剣どころか、戦う意志さえ残されてはいない。少年魔王の王座の横に立つと、背中を撫でられながら顔を近づけられてしまう。
「言いなよ、『魔王様のペットにしてください』ってさ?」
裸体を撫でる少年魔王の手付きにゾワゾワとした喜びに包まれながらも、アームスはほんの一欠片の勇気で絞り出す悪態。
「ア……ァァ…♡アッ…♡………クソ……ふざけ、んな……お前、なんてオレがぶっ倒し、てやる…からなぁ……♡」
それを受けて少年魔王は額をコツンとぶつけるように視線を合わせ、至近距離で楽しげに言い返す。
「はは、ヨダレ垂らして喜んでる癖に。ってか、勇者君さあチンポおっ勃ててよくそんな口きけるよね。恥ずかしくないの〜?」
「ッ……こ、れは……オレ、そんな………♡」
ここでようやくアームスは気付く。少年魔王が指差す先、自分が恥ずかしげもなく固く勃起してしまっていること。意識したら最後、こんな恥ずかしい格好の全てを見られていることに余計に反応してしまう男子棒。皮からピンク色の先端が飛び出し、その小さな割れ目から雫を垂らす。
少年魔王の視線がそれに絡み付き、フフンと小馬鹿に笑われる。そして少年魔王の指が再び振るわれ、魔力の柔軟な鎖がアームスの雄に絡み付く。引っ張ったり、絡めて扱いたり、弾いたりと魔力によって複雑な刺激を与え、文字通り玩具にしていく少年魔王。
「は、はへぇ……♡ふ、ぁ…ぉっ♡ハァーッ、ハッ……ハッ♡」
「ほら、オレ様のペットになっちゃいな?」
「う、ああっ♡引っ張る、なぁああっ♡んっ、クソッ……ンゥウッ♡」
「自分から腰合わせてる癖に〜」
「うる、せ、んだぁ♡この、やろぉぉ……♡」
蕩けた声、蕩けた表情。我慢汁だけでなくヨダレまでポタポタと垂らしながら、アームスは魔王の指先のちょっとした動きだけに翻弄されていく。気持ち良くって堪らない、主人から与えられる何もかもが、アームスの興奮をより加速させているのだ。
「んな可愛い顔してさ、強がんなくっていいだぜ?ほら、お前はなんだ?オレ様のペットになりたいんだろ?」
気付けば腰を振るのと同じように、首を縦に振ってしまうアームス。自分が何者なのか、それを分からせてくれる目の前の少年魔王に感謝さえ覚えてついに口を開いてしまう。魔力の柔らかな鎖に雄を扱かれながら、泣きそうな顔でねだってしまうのだ。
「ふ、あぁ♡あっ、それ♡気持ちっ♡クソッ……腰、止まらねぇ……♡あ、あ……オレ……オレはっ……ま、魔王様のペットに、してくれっ♡してくださいっ♡だ、めだぁぁっ♡やばいっ、てぇ………ペットになんて、なりたい、なりたいっ♡バカみてぇに、腰振り止まらねぇっ♡オレッ……負け犬勇者アームスはぁ!魔王様のペットですっ……ぅう″ぅううっ❤︎❤︎❤︎」
腰をガクガクと揺らしながら、少年魔王というご主人様に媚びた視線を送りながらの射精。気付けばそのもう片手の魔力で引かれた、アームスの装備品へと精がぶちまけられてしまうのだ。大事にしてきたマントにも、旅路を繋いできた数々の装備にも、そして勇者に選ばれた証でもある聖剣にだってアームスの浅ましい雄汁が小汚く白の点々を付着させてしまうのだ。
「ははは、よしよし」
「あぁっ❤︎止められ、ねぇえ❤︎イくぅうぅぅーッ❤︎❤︎❤︎」
身体の力が抜け、魔力の鎖に股間を縫い止められた半端な姿勢で吐精させられ続けるアームス。少年魔王に股間を突き出させられ、自身の勇者としての品々へと負け犬じみた白濁をトッピングさせられてしまう醜態。
だというのに、アームスの表情はこれまで生きてきた中で最も心地よく、安心感で満たされていたのだ。呪いの指輪が少年勇者をただ1匹の可愛らしい愛玩動物へと堕とした瞬間だった。
アームスが最後の一滴までをビュルリと垂らす、その生臭い痴態を終わらせた。それを心底楽しそうな表情で少年魔王は眺めて言うのだ。
「単身乗り込んでくるからどんなものかと思ったけど、まさかこんな可愛いペットがのこのこやってくるなんて」
「はぁ…はぁーっ……はっ……………♡」
「よしじゃあ、せっかくだし」
息を切らし、潤んだ瞳で見つめてくるアームスへと少年魔王は悪戯を思い付いたように笑顔を見せる。
「四つん這い」
「ッ……ぅ、あ……………♡」
射精後の幸福感と脱力感で言葉も碌に紡げないアームス。なんとか言われた通り、少年魔王の足元に這いつくばる。
だが少年魔王はそこで冷たく言い放つ。氷の視線がアームスを貫くのだ。
「勇者君、返事は『ワン』以外は認めないからね?」
アームスの下半身がゾクリと妖しく疼いてしまうほどだ。これが被虐心なのか服従心なのか、ともかくまともな感情などではないが今のアームスには判断できない。ただ嬉しくって尻尾を馬鹿みたいに振りながら、高らかに吠えてみせるだけ。
「ワンッ♡」
「片足上げて」
続け様の言葉にも、恥じらいながら片足を高く掲げる。まだ半勃ちの性器がプルンと揺れるのが丸見えになるが、それすらも悦びの一つ。少年魔王の笑みにそこを舐めるように見つめられ、気付けばまた完全に固くさせてしまうアームスなのだ。
「……ワン…♡」
小さく恥じらいの鳴き声。だがそれでも少年魔王から視線を外せない。
「おしっこ」
「ッ………!?」
その言葉を理解するのに、時間を要してしまうアームス。理解した瞬間から心臓が早鐘のように打たれ、恥辱に性器がヒクヒクと跳ねてしまう。高く上げられた片足が震える、尻穴まで何度もヒク付いてしまうのだ。
アームスの足元には先ほど精をぶちまけられた勇者の品々が転がっている。このまま放尿などしてしまえば、今度こそ『終わり』だと理解してアームスの肩は小さく小刻みに揺れている。勇者どころかヒトとしての尊厳だって失うだろう。
「早く。出して。言うこと聞けない?」
だがそれがどれだけ嬉しいことか。少年魔王の吐き捨てるような言葉だって、愛すべき主人から賜る金言。射精とは違い明確に自分の意思で行う、自分の下半身に恥ずべき命令を送り、アームスの鈴口からゆっくりと金の雫が放たれていく。
「ワ……ワン……………ンッ♡」
何もかもへの決別。アームスは自身を形作ってきた勇者の品々に小便を引っ掛けながら、少年魔王の静かな頷きに性器を跳ねさせて応えた。
愛玩動物が自分の言いなり、例えそれが小便臭いオスガキだろうと、退屈していた少年魔王にとっては何とも可愛らしく感じられてしまうのだった。
* * *
Chapter 2
──ロケーション『魔王城・無限回廊』。
暗く冷たい印象の廊下をヒタヒタと進むのはかつての勇者アームス。
その前を悠然と歩き、アームスの目の前に細く先端の尖った悪魔じみた尻尾を揺らすのは現在の魔王。その指からは魔法で造られた細い鎖が伸びており、アームスのノロマな歩みを催促しているのだ。
戦うどころか、呪いの指輪によって愛玩動物へと堕ちたアームス。その姿は以前の勇敢さなど一切感じさせない裸に首輪。加えて四つん這いで廊下を這わせられ、その固く揺れる性器には少年魔王の鎖が絡み付いているのだ。
「く……この、やろうっ……♡アァ♡引っ張る、なぁ……♡」
「喜んじゃってる癖にさ〜」
「んな、訳あるか…よ…………♡」
これではまるでペットの散歩。いや、少年魔王にとってはそれで間違いないだろう。アームスはその指輪の効力を強められなければ辛うじて意識を保てるが、それでも湧き上がる服従の喜びはどうにもならない。
「オ、オレは……こ、この呪いの指輪の、せいで……!」
魔王を倒すどころか、楽しませてしまうだなんて。クスクス笑いの少年魔王はしゃがみ込んで、アームスの肩を抱いて今まで歩いた後ろを見るように指差す。
「ほら?どう?見える?勇者君の恥ずかしーお漏らし汁が垂れちゃってるけど〜?」
「ッ……ぅ…し、知るかよぉ…♡」
言われると余計に下半身が反応してしまう。魔力の鎖に雁字搦めにされた若い肉棒が、ビクンと跳ねる。トクトクと溢れる我慢汁が、磨かれた廊下をより汚してしまうのだ。
「あ〜?そういう態度取るなら、このまま散歩コースを逆走してその祖チン汁を舐め取らせてお掃除させてもい〜んだけど?」
「ッ……♡」
それを想像しただけで達してしまいそうになるアームス。魔力の鎖にギチギチに締め付けられた初心な雄は浅ましい妄想にビクンビクンと暴れてばかりだ。
少年魔王の足元であからさまに悶えてしまっているアームスだったが、その耳が足音を聞いてしまう。肩をビクッと揺らすが、少年魔王に鎖をクンと引かれて嗜められてしまう。こんな姿を誰かに見られる、そう思っただけで思考が熱く染まり、動悸が激しくなるアームス。
足音の主は見回りをしている鎧の魔物──リビングアーマーだ。故意の足音、それはただのいち歩哨でしかないことを示すがその圧力はアームスを怯えさせる。
しかし少年魔王に敬礼してみせ、挨拶をする様は単なる雑魚モンスターのようでもある。
「魔王様おはようございます!」
「おはよ。アームス君、部下に挨拶してよ。ほら?」
そう言われても口ごもってしまうアームス。だから少年魔王はそっと魔力を放ち、『愛玩動物の指輪』の力を発揮させる。瞬間、ビクンと大袈裟に身体を跳ねさせ、アームスは膝立ちで下半身を丸出しにして動物じみたポーズで挨拶をさせられるのだ。
「ッ……ぐ……ま、魔王様のペット、ですっ♡無様に負けた雑魚勇者アームスはぁ、魔王様に可愛がって貰って、ますっ♡……う、ぁ…ど、どうかよろしく、お願いしますっ♡」
魔力の鎖の絡んだ勃起をヘコヘコと前後させながら言う様は、情けない自慰のようであまりにも情けない。しかしその言葉、行動の全てが紛れもない真実。勇者アームスは魔王のペットとして、こうやって素っ裸で床を這っているのだから。
「ダーッハハハ、今回の勇者は過去最弱で間違いないですな魔王様!」
「でしょ?でもそこがアームス君の可愛い所だからさぁ」
俯いて「……ちくしょ…」と呻くアームスだったが、言い返す余力などない。リビングアーマーの兜の中らか馬鹿にするような視線を感じながら、身を震わせることしかできないのだった。
そうやって様々な種類のモンスターや魔物とすれ違った。その度に先ほど同様の恥ずかしい挨拶を強制させられ、アームスはどうにかなってしまいそうになるのだ。羞恥心がオーバーフローしてくる頃には少年魔王に射精をねだってしまいそうになるほど。その脆弱な心身は服従を選んだ時から、完全に魔王の手のひらの上で転がされているのだから。
「じゃあね〜」
コボルトの一団にアームスの鍛えられた全裸を見せびらかした後、少年魔王は邪悪な笑みで言うのだ。
「でもアームス君は運が良いんだよ〜?」
屈んで意味深にその背中を撫でつつ、少年魔王は続ける。
「オレ様のペットになってなきゃ、あいつらに憂さ晴らしに輪姦されたり、苗床にされたり、孕み袋なんかにも使われちゃうかもしれないんだから」
今朝すれ違ったモンスターだけでも相当の量、種類が居た。ゴブリンやオークに始まり、ジャイアントやミノタウロスといった重量級、ゴーストやレイスといった死霊系まで様々。あのリビングアーマー1匹だって苦戦するだろうアームスでは、『魔王の愛玩動物』という首輪がなければどうなってしまうことか、想像に難くない。
それを理解し、ゾワゾワとした悪寒と多幸感に包まれるアームス。それは少年魔王の指先、魔力の鎖にまでヒクヒクと揺れることで伝わってしまうのだ。敵地で素っ裸を晒しながらも萎えることのない雄を固くさせたまま、アームスは蕩けた口調で感謝をしてしまう、するしかないのだ。
「…………ぁ……あ、ありがとう、ござい…ます……ッ♡」
こうやって配下のモンスターに会わせたのも、少年魔王の策。
他にもアームスの心を丁寧に折るように、小さな支配者はその鎖をツンと引いて城内を進んでいく。
「アームス君はオレ様に感謝しなよ?こうやって“自由”に歩き回れるんだからさ」
少し開けた廊下の左右には、様々な種族の雄の石像が並んでいる。これを見せつけたいのだ。
「ッ…………!?」
それが何かを、分かった瞬間にアームスはただでさえ遅い四つん這いを止めてしまう。あれだけ息巻いていた虎耳がへたり込み、尻尾がしゅんと垂れてしまう。何せ周囲の石像は全て、元はヒトだったであろう精密さで苦悶の表情を浮かべているのだから。
「カッコいいでしょ?オレ様自慢のコレクションなんだよね」
石化した聖剣らしきものを構えたまま、驚きの表情で石と果てたいつかの時代の狼青年勇者。触手に犯されたまま一緒くたに石化させられた兎少年魔法使い。快楽に堕ちた表情で全裸で何かを懇願しながら石像となった雄熊格闘家。射精のタイミングで石化したのか、大きな肉棒から石の雫を繋げている大猫僧侶。などなど。
少年魔王が負かした敵を、こうやって石にして展示しているという悪趣味さなのだ。しかも高笑いする魔王が言うには、彼らの思考や意識はハッキリとそのまま、指一本動かせないままに石の中に閉じ込められているのだという。
アームスは怯えを隠せず、腰が引けたままに現在出来うる限りの情けない選択肢を取ってしまう。勇気など打ち捨てた、まさに媚びだけを称えた表情で小さく鳴いてみせる。
「ワン……♡」
その情けない姿を「そうかそうか、嬉しいか」と大笑いされるアームス。
そうやって散歩は続く。少年魔王の細い尻尾が鞭のようにアームスの生尻を叩いて急かしたり。マーキング代わりと石柱に小便させられたり。四つん這いで進ませられながら、魔力の鎖で雄を扱かれて遊ばれたりと散々なアームスなのだった。
──ロケーション『魔王城・獣の中庭』。
物理的にも魔法的にも迷路構造となっている薄暗く何かの危険な気配を感じさせる庭園。魔王がその鎖を手放せば、アームスなど一生ここから出てくることはできない、そんな場所だ。
少年魔王はそこで思い出したようにわざとらしく頷く。
「おっと、そうだった!アームス君には先輩に挨拶させなきゃ」
指を楽しげに鳴らせば、独特な魔力の波動。
「おいでベルフェ!!」
地響きが奥からやってくる。ここが『獣の中庭』と呼ばれている所以。その主、その正体がズシンズシンとやってきたからだ。現れたのは、毛むくじゃらの四足の魔獣。少年魔王と同じような捩れた両角を持つが、どんなモンスターなのかはアームスには判断が付かない。
「……ぁ……ぅ…あ……………」
ただただ巨大で、恐ろしいということだけ分かる。アームスは心の底から怯え、指の一本さえ動かせずに固まってしまう。少年魔王のように自らの対外的な強さを調整して見せているものとは違い、この魔獣は包み隠さずに強力な魔力と暴力を垂れ流しているからだ。
「アハハハ、アームス君たらそんな怖がらなくたって大丈夫だよ。オレ様相手にあーんな格好付けて立ち向かってきたの忘れちゃった〜?」
愉快そうな少年魔王ではあったがその実、こんな魔獣さえ従えていることを鑑みれば最も恐ろしいのは誰かなど考えるまでもない。だがアームスは今やベルフェと呼ばれた強大な魔獣を恐れて声も出せないようだ。
「ま、いっか。ほらベルフェ、後輩君が挨拶したいって〜?」
少年魔王の言葉を受け、魔獣ベルフェがドスンと一歩を踏み出す。同じく四つん這いのアームスの顔面へと、ズンとぶら下げたのは萎えてはいるが醜悪な臭いを放つ魔獣の巨大陰茎。
「ッ……う…は………♡」
その格下全てを魅了する雄フェロモンに脳を焼かれ、アームスは恐怖から発情へと意識がシフトしてしまう。これが汚らしい、悍ましいものだと分かってはいながら、生存本能にも似た服従心が何もかもを忘れさせて口から唾液を溢れさせてしまうのだ。
「敵意が無いって証明してさ、挨拶しなよアームス君」
少年魔王は他人事だからとふざけた口振りだが、言われたアームスはもうパニック寸前だ。目の前で揺れる生々しい魔獣の肉棒は、勃ってもいないのにアームスの腕と同じくらいはあるのではないか。衛生観念すら存在しない、野生じみた雄の臭気がアームスの低いマズルをひん曲げてしまいそうだ。
「できるよね?」
再度尋ねる少年魔王。気軽な調子でいて、それは断ることなど許さないという意味。
魔獣の股の間でアームスは子猫のようにか細い声で鳴くしかない。
「…………ワ、ン…♡」
四つん這いのまま顔を上げ、アームスの小さな舌が魔獣の大木のような陰茎に触れられる。あまりのエグ味に舌が痺れ吐き気さえ覚えてしまう。だが次第に強大な雄のフェロモンじみた深い味わいがアームスを侵食する、酩酊状態になりながら必死に舌をビチャビチャと鳴らすに至るのだ。
こんな四足の魔獣相手、口淫どころか屈した口付けを強制されているというのに、アームスの表情は蕩けていく。こんな屈辱、以前だったら死んだ方がマシだと騒いだだろうが、今や可愛らしい小さな愛玩動物、舌を懸命に汚棒に這わせてピチャピチャと。
いつしかアームス自身も腰を振り、自分に敵意がないことを証明するように魔獣如きに調子を合わせるのだ。今やガッシリと勃起したそれに頬擦りさえして、恥も外聞も忘れて奉仕するアームスなのだ。
そしてそうっと、おずおずと見上げるアームス。魔獣ベルフェと視線が合う。どんな意思の込められているかは、アームスには分かりようもない、小さな悲鳴をあげてしまうのだ。
「ひっ……ッ…!」
「アハハ、ベルフェも気に入ったみたい」
笑う少年魔王だったが、魔獣はのそりと動き出す。四つん這いで固まったままのアームスの背後に回ると、お返しとばかりに分厚い舌でその身体の中心を舐め始めたのだ。
「う、ぁ………ンンンッ♡」
長い尻尾が跳ね、背筋が弓なり、尻は後ろに突き出されてしまう。人外の巨大な舌の暖かさ、艶かしさ、妖しさは一瞬でアームスを腰砕けにしてしまうだけの威力がある。
「だ、あぁ♡そ、んなとこぉおぉおっ♡ヒ″ッウ″ッ♡」
ベチャベチャと唾液を滴らせ、魔獣の厚舌がアームスの尻穴を犯していく。
「や、めえ″……♡お″……ぅ♡あぁあ〜〜っ♡」
涙さえ溢しながらアームスは地面の草を握り締めて悶える。
「……く、舌ぁ♡入って、くぅう″ぅう″っうーっ♡」
これが勇者の成れの果て、魔獣相手に格下認定されるように弄ばれる。
少年魔王はかがみ込んでうっとりとその様子を眺めるだけ。自分の飼っている2匹のペットが“じゃれあって”いるのが嬉しいのだろう。
アームスは逃げることも抵抗することもできず、恐ろしい魔獣に感じさせられてしまい続けるだけ。自分よりも遥かに強い雄から与えられる刺激は、本能の部分から込み上げる狂ってしまいそうになる快楽だから、
「…あ″……う″……お…く″っ………だ、めだぁあ″ぁあああぁあーッ❤︎❤︎❤︎」
突き出した尻をカクカクと振り、尻穴の粘膜を分厚い舌で擦り上げるアームス。もはや男としての果て方ですらないのも気にならない、射精、射精。地面にぶちまけられていくのは負け犬じみた白濁が何度も。背中を逸らし、尻尾をピンと真っ直ぐ伸ばし、腰の中心だけがアームスの今の全て。柔らかな可愛らしい睾丸がキュンと揺れては、降参を示す薄い汁をビュクビュクと放ってしまうのだ。
精を滴らせるアームスの男子部分。それを背後から舌を伸ばして舐め取っていく魔獣。それは一種のスキャニング行動。大きな舌でザリザリと射精後の竿を舐められ、悶えるアームスには真意など気付きようもない。
「うん、これで“匂い”覚えたから。どこに行ってもベルフェの鼻からは逃げられないよ〜」
そう言った少年魔王。アームスは何度かそれを頭の中で転がし、この魔獣との邪悪なじゃれあいだって、躾の一貫だったのだと理解させられるのだった。
とっくに様々な意味合いで雁字搦めのアームスだ、よりその被虐性の服従心にゾクゾクとしてしまう。喉から搾り出される鳴き声は。
「ッ………ゥ………ワン……♡」
* * *
Chapter 3
──ロケーション『魔王城・白水の湯』。
真っ白な一室は個人的なマッサージの施術を楽しむ場として活用されている。普段は多腕種族の魔物が控えているが、今日は少年魔王とアームスの2人きり。
並んだチェアベットの一つに少年魔王はその青紫がかった素肌の殆どを晒し、水着一枚でうつ伏せに寝転んでいる。機嫌良さそうに両角、細い尻尾が揺れているのだ。
対してアームスはムッとした顔で少年魔王へと、不慣れで効果のなさそうなマッサージを施させられている所。
「こ、これで、いいんだろ……!」
「あ〜、そこそこ気持ち〜」
少年魔王の素肌に触れると、その絶大な魔力を感じ取って怯んでしまうアームス。同時に自分の主人がこうまで大きな存在だということを喜んでしまう。今日も首輪一つで裸を晒し、そんな二つの感情の狭間で揺れるアームスなのだ。
「…………」
無言のまま、背中を揉んだり、腰を解したり。本当は「エロマッサージお願いね〜」とふざけたことを言われたのがだ、どうやればいいのか分からないからこその辿々しさ。
「アンアン、感じる〜」
「バカにしやがって……クソ魔王」
不貞腐れるアームスだったが、少年魔王はもっとからかってやろうと仰向けになる。真っ黒に食い込む面積の小さな水着、両サイドは金のリングで留められており、その内容物でパンパンに膨らんでいるのだ。
身体付きこそアームスと同程度の少年魔王ではあったが、その銘に相応しいだけの雄をぶら下げているのだということ。
「ココ、そんなに気になるぅ〜?」
「し、知らねーよ……見てねえし!」
自分はそんな水着さえ履いていないからか、比べるまでもなくサイズで負けたことを理解してか、アームスは落ち着きもなく喚いた。勇者として負け、今は男としても負けかけていると分かっているからこそ、持ち前のプライドだのが強がってしまうのだ。
少年魔王だってアームスの性格はもう把握済み。ニヤニヤと笑って反応を見て楽しんでいるだけだ。とはいえせっかくの愛玩動物だ、遊ばなくては損と、こんな提案を持ちかけるのだ。
「ねぇねぇアームス君。そっちのお風呂で『男勝負』なんて、面白いと思わない?」
「な、んだよソレ。また何か企んでんだろ……!?」
「違うって〜。ただ単に2人で男としての格を──」
少年魔王がふわっとした説明をするには、単に卑猥な行為で男としての格付けを決めるだとか、そういうことらしい。
「ね?楽しそうでしょ?剣と魔法で敵わなくっても、男としての勝負で勝てばアームス君の勝利ってことでオレ様も何でも言うこと聞いてあげるからさ〜?」
元気良く起き上がり、アームスの腕を掴んで隣の浴室へと誘う少年魔王。ついでと股間の膨らみを誇示するようにアームスの太ももに擦り付けるのも忘れない。それがよりアームスをまごつかせ、以前のような態度を弱らせる。
「オレが負けたら……どうなんだよ」
「戦ってもないのにもう負けたこと考えてるの〜?」
「そうじゃねえ!……けど」
「大丈夫だって、負けてもこのままペットで居させてあげるから。勿論、それなりに“態度”は改めて貰うけど。良い話じゃない?」
まだ渋るアームスへと、少年魔王はありがちで安い挑発を投げかけることにした。どんな時代になろうとも、こういった猪突猛進な若者への煽りというのは変わらないからだ。
「それともさ、もしかして負けるの怖いの〜?」
「……う、受けて立ってやらあ!!」
隣室の扉を抜ければ、そこには複数の特殊用途の浴槽が並んでいる。どれも数人が一度に入ることを想定したような、円形で何かいかがわしい行為をする為の段差があからさまな仕様だ。
だがその一つ、やけにおかしな色合いの浴槽が。その明らかに蠢いている内容液──悍ましいスライム風呂の前で少年魔王はアームスを誘導するのだ。
「さあはい、選手入場〜」
「へ……あ………な、んだよ……これ……」
ボコボコと泡立ち、粘ついては沸き上がるそれは強力な媚薬性スライム風呂。流石にこれは予想していなかったアームス、後退りするのを少年魔王のからかいに止められる。
「アームス君はまーた戦いもしないで負けちゃうのかな〜」
「ッ……や、やってやらあ!!」
どうせ脱ぐ物もないのだ、ズカズカと大股でスライム風呂へと入っていくアームス。腰まで浸かっただけで、もう身体がおかしな感覚に囚われていってしまうのだ。強力すぎる媚薬成分が、少年勇者の下半身の粘膜から吸収されていく、じわりじわりと。
「ッ………あ…ぐ……ぅ……♡……んだ、よ……これ……くぅ……お、お前も、さっさと、入れ……よ!」
やけになって言ったアームスだったが、それさえ直ぐに後悔する。少年魔王がその小さな水着を脱ぎ捨てれば、王を冠するに相応しい太々しい逸物がぼろりと露出されたからだ。勃っていないにも関わらず、それは魔族だからかあまりに太く大きい。
「ッ……う、嘘だろ…………ッ…♡」
少年魔王が浴槽に近づく、アームスに近づくたびにぶるんと揺れる肉棒。脳がもう負けを認めつつあり、目が離せない。ゆっくりとスライム風呂へと入った少年魔王、向き合って額をぶつけて可愛らしく宣言する。
「じゃ、試合開始だよっ」
ただでさえ液状スライムの動き、成分におかしな気分になっているアームス。少年魔王に腰を両手で掴まれ、腰を密着されれば高い声。雄同士をぶつけているのは角獣の喧嘩のようでもあり、大きさも態度も弱腰になってしまっているアームス。
「待っ……あ″ぁっ♡う、あっ……♡う、デカッ……んく♡」
「ほらほらなーに逃げ腰になってんのさ」
媚薬の効果、少年魔王の逸物で刺激されたアームスの性器は勃起するも、ヒクヒクと跳ねながらも哀れに本物の雄棒に押し潰されてしまっている。
「だ、って……お、おいっ♡あ″ッ……♡くぅう………♡」
少年魔王の勝ち誇った笑み、吐息がアームスをゾクゾクと変な気分にさせていく。湯として蠢く液状スライムのうねり、粘つきがゾワゾワとした悦びを湧き上がらせていく。
「流石は勇者君っ。そんなちっちゃな“聖剣”でオレ様に刃向かうなんてっ」
「ひうっ♡あっ♡くっ♡ふ、ああっ♡」
「はーい、それそれ」
「だ、あっ♡デカッ♡潰され、っ♡こんな、デカい、なんてっ♡」
兜合わせというのには、最初から勝負になどなっていない。
今や勃起した少年魔王の肉棒はアームスの胸にまで届きそうだ。その固く堂々とした肉の柱で、アームスの可愛らしい突起を押し潰している。
体型的には同じ程度だからこそ、少年魔王の雄の屈強さはアームスに敗北を悟らせる。そのありありとした余裕、王者の風格がアームスに格の違いを分からせたのだ。腰の下をぶつけられ続け、アームスの小生意気な態度など簡単に砕かれていくだけ。
「あれ〜、そんな息切らしてどうしたの?アームス君、まさかもう降参なんて──」
軽く雄棒で小突く少年魔王。そうすればあの勇ましかった少年勇者は、魔王も驚くような負けっぷりを披露してしまうのだ。
「だ、あぁあ♡負け、るっ♡デカチンに負ける♡オレのチンポなんて、ちっさくて弱いっから、デカチン魔王に負けちまうぅぅっ♡……オレッ、オレの負けッ……降参っするぅ…粗チン勇者アームスはぁ、デカチン魔王様にっ服従するっ負けるっ降参するからぁぁ❤︎イクッ❤︎イクゥゥッ❤︎オレ、魔王様のペットですっ、ワンッ❤︎ワンっワンンンッ❤︎❤︎❤︎」
何もかもで負け、プライドが決壊したアームス。スライム浴槽の中、少年魔王の肉棒に押し潰されたまま哀れな敗北射精。鮮やかな色合いのスライムの中へと、ドクドクと溢れていく情けない白濁。自分が目の前の主人の愛玩動物でしかないと自覚し、媚びるような鳴き声で抱きついて精を漏らしゆくアームスだったのだ。
* * *
Chapter 4
──ロケーション『魔王城・宴の間』。
魔王城のみならず、力ある魔族やモンスターが巨大な城内食堂に集っている。種族差もあるからか、そのテーブルやイスのサイズもまちまち。多種多様な彼らの唯一の共通点といえば、その視線の先に座る魔王に仕えているということ。
この恐るべき魔城の主、魔物たちの王。見事な両角を持った少年魔王はそれに相応しい食卓の王座に座っている。
その側、見窄らしい毛並みのトラ種の少年が魔王の足元に傅いている。ペットのように四つん這い、首輪だけの裸体は魔族たちからの好奇の視線で震えているのだ。これが今の勇者アームスの姿、ペットと堕ちた勇気あるトラ少年の成れの果て。
配下の前にお披露目するように晒されている裸体には、欠片の闘気も満ちてはいない。すぐ隣の少年魔王への恐れと服従心が、甘い歓びとなって全身を満たしているから。
そんな無様を晒すアームスなど、荒くれた魔族たちには笑い者にしかならない。
「プッ……あれが勇者の姿かよ」
「戦いもしないで負けたらしいぞ」
「いつも散歩させられてるけど、なっさけねーのな」
「可愛い顔してんじゃん」
「飽きたらオレらにもヤらしてくんねーかな」
魔族たちが指を差し、口々にアームスを嘲笑する。城内食堂はにわか活気付くが、それは魔王の一括にて終わる。
「静かにせよ!!」
しんと静まり返った空間を支配するよう、皆に向かって威厳のある態度で少年魔王は言う。
「ふむ、今日は良く集まってくれた。感謝する」
そして足元へと、指を向ける。魔力の宿ったそれをアームスへと。
「では」
本当に何気ない魔力の放出、それがアームスの指に嵌められていた『愛玩動物の指輪』を砕く。確かにアームスにとっては外すどころか鑑定すらできない高位の呪われた装備ではあるが、魔王にとってはガラクタ同然。
「ッ……!?」
「こんなくだらないオモチャなど必要ない」
いつものふざけた態度ではなく、厳かで魔を感じさせる口振りで少年魔王はアームスに問いかける。
「勇者アームスよ。オレ様に心から仕えるペットになるなら、世界には手を出さないと約束してやろう」
「ッ……」
今やアームスは自由の身だ。片膝で立ち、テーブルに並んでいた小さなナイフを奪って逆手に持って少年魔王を睨んでいる。裸を晒そうが勇気ある者としての気概だけは失ってはいない。呪いの装備さえなければ自分は、そう思わなければこれまでの痴態が許せないからだ。
だが周りの魔族は何も気にした様子もなく、少年魔王だって笑顔のままだ。むしろ嬉しいとばかりに顔を綻ばせ、いつもの砕けた調子でアームスに再度問うのだ。
「ああ、なんて勇ましいんだろ!でもさぁ勇者たるもの、世界を優先するよねぇ?それともそのちっさな“聖剣”同様に、ちっちゃなプライドの為にまだオレ様に刃向かってみる?もっとまともな武器でも持ってこさせよっか?ん?」
下半身を笑われ、アームスは牙を噛み締める。だが今はそんな場合ではない、この魔王の言うことが本当ならば、自分のやるべきことはと考えてしまうから。例え力で敵わなくとも、この悪しき魔王をこの身を引き換えに楽しませれば世界は救われるというのなら、いうのなら……。
「う、ぁ………オレ、オレは……ぁ♡」
「真の救世主!良い響きだよね?──まあ誰にも知られずにオナペットになるけどさ、良いでしょ?」
誰に知られることもなく、救世を行う。それはとても魅力的な響きだ。
しかしこれまで下らない呪いの指輪のせいで、少年魔王のペットとして過ごしてきた日々はそれ以上遥かに快楽的だったのだ。今はもう指輪など嵌めていなくとも、この魔王のペットとして可愛がられることがどれだけシアワセなのかは、この身体が、心が知っている。覚え込まされている。
手の小さなナイフがこぼれ落ちる。片膝立ちの股の中、肉欲に負けた性器がヒクンと固くなる。アームスは再び床に両手をつき、少年魔王へとその成すべきひと鳴きを。
「…く……ぁ……うぅ………う、ぅぅ…………ッ……ワ…ワンッ♡♡♡」
周囲では魔族たちがドッと大きな声で笑うが、そんなものは今のアームスの耳には入ってこない。ただ見つめる、見上げる少年魔王の魔性の囁きを待つのみ。
「ほら?ペットになるか?ん?」
その言葉に腰を緩く振りなら、情けなくも若々しく勃起した雄を腹部へペチペチとぶつけながらアームスは誓うのだ。この身など好きにしろと自己犠牲を払うようでいて、魔性の王に可愛がられることを望んでしまう恥ずべき駄犬の言葉。
「オレェ……オ、オナペット勇者アームスは、魔王様に……ぜ、絶対服従を誓い、ますっ♡だ、から、約束は、守れ……よっ♡オレ、オレが、こんな何したっていいエロペットに、なってやる、んだからなぁ♡」
その一世一代の誓いを聞きながら、少年魔王は緩く足を開いてローブを捲り上げる。非勃起状態でありながら見事な逸物を片手で持ち上げ、アームスを誘う。
小さく喘ぎながらも、アームスはその意図を察して四つん這いで足元へ。少しだけ上体を起こしたかと思えば、少年魔王へと全てを投げ出すように亀頭へとキス。傍目からでは滑稽な仕草だが、アームスにとっては人生を魔王へと預ける行為。
「はいはい、可愛いね〜、契約完了っと」
その証拠に、アームスの全身に走るのは強大な魔力を帯びた淫紋。完全服従を誓った従魔に施すものと同じ契約魔法によるものだ。これで勇者アームスという存在は消えた。ここに這いつくばるのはただ魔王のいち所有物。
自分好みの姿へとアームスを変えて満足したのか、少年魔王はグラスを片手に魔族たちに声を張り上げる。
「んじゃみんな!宴会にしよっか!」
1番の上座に座った少年魔王、そのテーブル上に乗せられてアームスは素っ裸で犬芸でもするようなポーズで座らせられている。両手を胸の位置で曲げ、両足はつま先立ちで太ももを大きく左右に開いた姿。身体に縦横無尽に走る淫紋、そして魔族からの視線で勃起したそれをヘコヘコと揺らしながら宴の最前列で見せ物にされているのだ。
加えてスルリと伸びた少年魔王の尻尾で尻を犯されつつも、蕩けたような恥ずかしい喘ぎ声を魔族からモンスターから全ての観客に見られてしまう、聞かれてしまうアームスなのだ。それが今や、魔王の所有物であるという証のようでいて無意味にドキドキとしてしまう。猛々しい宴の席で、かつての勇者は完全に被虐心に満ち、飼育される立場に甘んじてしまうのだった。
<終>