キメラ研究所の研究員は黙っていられなかった。
これまで幾度となく罠を仕掛けられ、罠にかかり続けてきた研究員の一人が、その罠をかい潜りついに大猿化薬の投与に成功した。
一番驚くべきことは、投与後に徐々に胸だけが成長していったことである。胸の成長が止まると次にしっぽが生え、大猿への変身がはじまった。
被検体は大猿化したときの記憶が残っていたとのこと。満月を直視した直後から、肉体の成長を感じ、みなぎる力と抑えきれない破壊衝動、自分自身が破壊を愉しむ怪物だったと語っている。
自分の行動を制御できなかったことを、悔やんでいる様にも見られたが被検体は自らの力を認め、何かを企てている様子だった。
大猿化した時の記憶が残っている事例は初なので、これからも被検体の動向を観察する必要がある。
※服装は研究所が用意した衣装で、大猿に変身したある少年へのリスペクトである。