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【F/M】くすぐりの限界に挑んだら

くすぐりの限界に挑んだら (F/M) あの女たちは集団による一斉くすぐりを武器とするらしい。 その情報が転がり込んできた時、アツキは居ても立っても居られなくなった。 アツキと敵対している他校の不良グループがいる。 それは女どもで構成されたグループなのだが近頃、どういうわけか勢力を拡大しているというのだ。 その秘密が、くすぐりだという。 女たちは集団で敵対グループの幹部やボスを狙ってくすぐり地獄に落とし、屈服させているらしいのだ。 馬鹿みたいな話だとアツキ以外の仲間たちは笑っているが、アツキには笑えなかった。 例の噂は本当だと思う。 アツキはくすぐりの怖さを知っている。なんせ小学校の頃、とある女に死ぬほどくすぐられた経験があるからだ。 もしあれを、武器として本格的に使用したら…それも、集団で一人を狙ったのなら…簡単に屈服させることが出来るだろう。 周辺のグループたちが次々と例の女グループのくすぐりに落とされている。 次は間違いなくアツキの番だ。 だから、なんとかせねばならない。 こうなったら…耐性をつけるしかない。 アツキはそう決心した。小学校の頃に受けたトラウマがあるから、これまでなるべくくすぐりとは距離を置いてきたが今はそんなことを言っていられない。 毒を制するには毒の抗体を持てば良いとかそんなことを聞いたことがある。 つまり、くすぐりも同じだ。多分。 "あの女"なら、毒のようなくすぐりを浴びせてくれるのではないか。そうすれば、例のグループのくすぐり攻撃など怖くない。 アツキは、あの女に連絡を取った。 ◯ 「相変わらず馬鹿だね。お前」 アツキの提案に対して"西陽 綾乃(にしびあやの)"はそう言ってハッと笑った。 猫のような目。色の白い肌。黒い髪。 この綾乃こそ小学生時代にくすぐりクイーンとして君臨した女子であり、アツキの中での"元祖"恐怖のこちょこちょ女王だ。 悪さをした男子はしょっちゅう、綾乃に追い回され、捕まり、そして泣くまでくすぐられていた。 くすぐりの耐性をつけるなら、そんじょそこらの人間からのくすぐりでは駄目なのだ。 どんな相手でも容易くくすぐり倒すことのできるこの綾乃のような女のくすぐりでないと──。 「Mにでも目覚めたわけ?」 綾乃がケラケラと笑う。 「馬鹿言えよ」 アツキにそういう趣味はない。そもそもアツキにとってくすぐりはトラウマ以外のなにものでもないのだ。 「お前には本気でくすぐって欲しい。俺がいくらやめろって言ってもやめるな。限界を超えたいんだ」 「本当にいいの?マジでやめないよ?」 綾乃は頬杖を突きながら白い指をモニョモニョ動かした。 これだ。 この柔らかな指が、かつてアツキにトラウマを与えたのだ。 「わ、分かってる。でも背に腹は変えられない」 敵対グループの女たちに惨めな目に遭わされるくらいなら、幼馴染の綾乃にめちゃくちゃにされた方がマシだ。 「おっけー。じゃあ…とりあえずうち来て。今日は誰もいないから」 綾乃は親指でくいと後方を指した。 綾乃の部屋に来るのは初めてだった。 アツキも綾乃ももう小学生ではない。あれから随分と経っている。だからちょっぴり綾乃の部屋にいるのは緊張した…のだが、そんな緊張はすぐに消し飛んだ。 「あのさぁ…ここまでする必要があるのか?」 綾乃は、部屋に入るなりアツキにベッドに仰向けになるように指示し、さらに縄でアツキの四肢を大の字に縛り付けた。 「あんたさぁ本気のこちょこちょ受けたいって言ったよね。縛らなかったら絶対暴れて逃げるでしょ」 「いやそうは言っても…」 縛られるなど初めてのアツキにとってはやはりやり過ぎ感が否めない。 「ほら文句言わない」 綾乃が、アツキの膝と太もものキワのところをモニョモニョと揉んだ。 「ぐぁぁぁあああっ!!」 下半身にくすぐったさが走り、アツキはぼよんと飛び上がった。 これだ。 この予想していない部位をいきなりくすぐってくるのが綾乃の怖さなのだ。 「相変わらずゲキヨワじゃん。そりゃあ私を頼るくらい焦るか」 綾乃はあははと笑った。 「い、いちいち馬鹿にすんな!さっさとやれよ」 「はぁ?」 綾乃が不機嫌そうに目を細めたかと思うと、その両手が素早くアツキの脇腹に食らいついた。 「ひゃっ!?」 脇腹を捕まえた白い手は、素早く親指で筋肉を押し込み、モニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョモニョ!!っと神経を揉んだ。 「ぎゃっ!?うわはははははははははははは!!?」 我慢などできないレベルの猛烈なこそばゆさが脇腹の神経に注がれ、アツキは腰を浮かせた。 「立場分かってる?お前はお願いする立場なの。変なこと言ったら承知しないから」 「はぁはぁっ…わ、分かったから…」 「分かったなら良い。さて…はじめよっか」 綾乃が準備運動だと言わんばかりにその白い指をこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと宙でくねらせる。 改めて見ると、やはりヤバい指の動きである。 自分から頼んだとは言え、いざくすぐりが始まるとなると恐怖心が込み上げてくる。 「まずはちょっと軽くチェックするわ」 モニョモニョ!!っと綾乃の指が腋の下の近くをくすぐる。 「あわっ!?」 突然走ったくすぐったさにアツキは堪らず腰をくねらせた。 「ほうほう」 次に綾乃は横っ腹をこちょこちょ!!っと素早くくすぐる。 「ぎゃっ!!?」 柔らかな指先が横っ腹の筋肉を神経ごと揉み、アツキは逃げるように腰を右へと動かした。 すると。 つんっ! 「あっ!?」 今度はその逃げた先から指が伸びてきて、横っ腹を突かれた。 弄ばれているような気分だ。 「お、おい!もうこういうのはいいからっ…」 アツキが声を荒らげようとしたその時だった。 こちょこちょこちょこちょこちょこちょ!! 「ぎゃっっ!!?ぎゃはははははははははははははははははははははっ!?」 腋の下に限りなく近い肋骨のあたりを白い指が揉むようにくすぐってきた。 柔らかな指の動きと柔らかな指先が織りなすそのくすぐったさにアツキは思わず腋を閉じようとしてしまう。 …が、暴れても手首にぎゅっと縄が食い込むだけだった。 ここにきてようやく、アツキはこの縄による拘束の恐ろしさをじわりと感じたのだった。 完全に動けない中でくすぐり魔である綾乃に本気でくすぐられるというのは…やはりかなりヤバいのではないか。 しかし…やはりこれを乗り越えるしかないのも事実だ。 「なるほどねぇー大体わかった」 綾乃はうんうんと頷きながらアツキの上半身を舐め回すように見た。 「はぁはぁっ…あ、相変わらず悪趣味なやつ…」 「私が悪趣味だからお前はこうして私を頼れたんじゃないの?まぁいいや。それじゃあ…本気でいこっか」 綾乃はそう言って、アツキの骨盤のあたりに座り込み、馬乗りになった。 「ぐぇっ」 綾乃の体重がぐんと骨盤のあたりにのし掛かる。 あの頃…小学生の頃の の記憶が蘇ってくる。 「どこからこしょばしてやろうかなぁ」 綾乃は白い手をずいと前に突き出して、指をこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと踊らせた。 「ちょっ…いいってそういうのは…」 「大事なんだよ。こうやって焦らして恐怖を植え付けるのは」 綾乃がニヤリと笑う。この笑みも、あの頃のまま…捕えた男子をこちょこちょの刑に処するあの時のまま。 「ここかな?」 綾乃の手がアツキの脇腹の近くまでふよふよと移動する。 「ここかなぁ」 手は次に、お腹に移動する。 指先はウニョウニョと蠢いており、いつ身体に襲い掛かってもおかしくない。 「それともここにしようか」 綾乃の手が、胸の辺りに近づく。 「ど、どこでも良いからさっさとやれって…」 これ以上、屈辱的な時間を過ごしたくはない。 「じゃあここやるよ」 綾乃の指が、横っ腹に伸びる。 アツキはグッと横っ腹に力を込めた。 「と見せかけて…」 綾乃の指が、ふわりと宙を滑って何故か腋の下に食らいついた。 「はっ!?」 「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょぉー!!」 悪魔の白い指が、開きっぱなしの腋の下をめたくそに掻き回す。 「ぎゃっ!?ぐわっ!?あぎぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!?あはははははははははははははははは!!?」 記憶に刻まれたあのトラウマくすぐりよりもさらに鮮明で濃厚なくすぐったさが腋の下に這い回り、アツキは必死に腕を下ろそうともがく。 「ほらほら抵抗しないの。強くなるんでしょ?」 綾乃はグッと体重をかけながら、指先を腋の下にうずめるようにしてこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょとくすぐり続ける。 「うははははははははははははは!!?ははっ!?ははははははははははははははははははははははははは!!!ギブっ!!やっぱっっ!!やっぱギブぅぅ!!」 綾乃の指の感触、そしてそれが放つくすぐったさ…その両方がアツキの想定を遥かに超えていた。 「ギブ?そんなもんないよ。自分で言ったんだよ?限界を超えるってさ やめろって言われてもやめるなってさぁ」 綾乃はアツキの降参を跳ね返し、さらに指先を素早くこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと蠢かす。 「うへへへへへへへへへへへへへへへへへっ!!?もういいっ!!いいって!!ストップ!!ストップぅぅっ!!!っっははははははははははははは!?」 アツキは脚をガタガタと震わせ、天井に向かって吠えた。 拘束をされた状態で小学生の頃よりも巧みになった綾乃の指によるくすぐりはレベルが違う。 「ほら…暴れるなって何回言ったらわかんの」 綾乃はアツキの片腕を掴み、グッと押さえつけたまま、もう片方の手の指で伸びた腋の下をモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョモジョっ!!っとくすぐり掻いた。 「ぎゃぁぁああああああああああああああ!!?それっっ!?それはぁぁぁぁぁああああはははははははははははははははははははははははは!!!やめっっ!?あああああはははははははははは!!!」 腕を抑えられた事でビンと伸び切ったワキのスジに綾乃の滑らかな指がこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょと踊り、アツキの表情筋が勝手に弛んで歪んで無様な笑顔を貼り付けてしまう。 「ほらほらがんばれー限界はまだまだ先だよ」 綾乃は突然、アツキの首周りに指を集めてモゾモゾモゾモゾコショコショコショコショコショコショコショコショコショコショ〜っと細かく素早い動きでくすぐった。 「はえっ!?えへへっ!?えへへへへへへへへへへへへへ!!?ちょっ!?あははははははははははははははははは!?」 首を窄めても、綾乃の細くてスベスベとした指は軽々と隙間から首筋に侵入してきてたっぷりとくすぐり犯してくる。 さっきまでの脇への猛烈なくすぐったさとは違って、首を襲うこそばゆさはジワジワと精神を炙るようなくすぐったさだ。 コショコショコショコショコショコショコショコショコショコショコショコショコショコショ… 「えへへへへへへへへへへへへっ!?いひひひひひひっ!!あっ!!?」 首へのこそばゆさに悶えていると、今度は脇腹に違和感が走った。 脇腹に綾乃の生温かい手のひらの感触がじんわりと染みている。 「はいモミモミ〜」 綾乃は捕えた脇腹のこちょぐったいポイントに親指を捩じ込み、リズミカルに揉み込む。 グニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュグニュ!!! 「あああああはははははははははははははははははははははははは!?ちょっ!?おはははははははははははははははは!?ああああはははははははははーっ!?」 脇腹の筋肉の奥に潜むくすぐったい神経の塊を、綾乃の親指が絶妙な力加減で指圧すると、痺れるようなくすぐったさが炸裂し、アツキは激しく跳ねた。 「お客さんここ凝ってますねぇ。もっとほぐしてあげますねぇ」 綾乃はおどけながらさらに親指をグイグイグニュグニュグニュグニュと食い込ませる。 「あーっっ!!?っっはははははははははははははははははははは!?きっっきついっっ!!きついきついっっ!!!きついっってぇぇぇぇっ!!!」 親指で脇腹のツボを揉まれるたび、体力がごっそりと削ぎ落とされさらに体温がぐんぐんと上昇していく。 苦しい。 「きついからやってんだろ」 綾乃は冷たくそう言い放ち、その両手を腹部に伸ばした。 「はいお腹こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー」 早口言葉のようなこちょこちょと共に、綾乃の器用な指が腹部をめちゃくちゃにこちょこちょと掻き回す。 「ぎゃっっ!!?ぎゃっっっはははははははははははははははははははははははははは!!?ちょっ!!!ちょっと待でっ!!!ちょっと休憩っっ!!っかい!!一回っ!!休憩っっ!!っっひひひはははははははははは!!?かはっ!?かはっ!?」 特に敏感な腹部へのこちょこちょ刺激はとてつもなくくすぐったくてアツキの呼吸がさらに乱れた。 そろそろまずい。 これ以上、くすぐられ続けたら死んでしまう。 本気でそう思った。 「はぁ?そんなの無いけど。限界超えるってそんな生優しいものじゃないよ」 「あははははははは!?いいからっっ!!!いいから止めろっっ!!いいからっっ──あっ!?」 「誰に指図してんのお前」 綾乃は本気で不愉快そうに目を細め、両手を後方に伸ばしてアツキの太ももの付け根──太ももと骨盤のキワにあるくすぐったいポイント──をグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ!!っと揉み殺した。 「ぎゃぁぁぁぁあああああああああっ!!!わかっだわかっだわかったあああああああ!!!あはははははははは!?えへへへへへへへへへ!!?ひぃぃぁぁあははははははははははは!?」 下半身から無理やり力を吸い上げられるような奇妙で暴力的なくすぐったさがジュクジュクと注入され、アツキはぶんぶんと首を激しく振り回した。 苦しい。 苦しい。 くすぐりの辛さは、くすぐったさを絶え間なく浴びせられる事のみではなく、悶えっぷりを晒され続ける精神的ダメージと、悶える事で生じる肉体的な苦しみだ。 しかも綾乃からくすぐられる場合はくすぐったさが常に新鮮な状態で送り込まれてくる。 「はいはいまだまだ続くんだからしっかりねー」 綾乃は素早く肋骨の隙間に指をはめてゴリゴリほぐしたかと思うと、次の瞬間には腰骨のツボをグリグリ指でほじくった。 「あっっ!!?あはははははははははははははははははははははは!!!ごほっっ!!!ごほっっっ!!?」 くすぐるタイミングその全てがアツキの不意をついてくる。 だからアツキも構えられない。 構えたところでどうにもならないのだが、不意打ちのくすぐりはどれも刺激に慣れさせないという恐ろしい一面を持っていた。 「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー」 綾乃は心底楽しそうにくすぐりを続ける。 爪で上半身全体を撫で回したり、かと思えば横っ腹を指先で細かくこちょこちょこちょこちょとくすぐったり、腋の下を引っ掻き回したり。 とにかくアツキに休む間を与えない。 ひたすらにアツキをくすぐり漬けにしていく。 「あははははははははははははははは!?はぁはぁっ!!あ、あやのぉっ!!っっはぁっ!!はははははははははは!!もういいっ!!もうそろそろっっ!!!もうっっ…!!あへへへへへへへへへへへ!!!」 悶え疲れて笑い声さえまともに発せない。 ここが限界だ。 これ以上はもう… 「もう限界?」 綾乃が首を傾げた。 「はぁはぁっ!!そうだっ!これで良いから早く縄を…」 「それじゃあ…」 綾乃が俯く。 「ここを超えていこっか」 綾乃が顔を上げると、そこには悪魔のような笑みが貼り付けられていた。 「はっ!?」 綾乃は戸惑うアツキのシャツを捲り上げた。 「覚悟は良いかな?」 綾乃は、剥き出しになったアツキの素肌に指先の狙いを定める。 「ちょっと待っっ…」 拘束されていることを忘れて、アツキは逃げようとした。 だが。 頑強な縄がアツキを決して逃さない。 「休憩は終わった?いくよ?」 ウニョウニョとうねりながら、悍ましい十本の指が近づいてくる。 「待て待て待て待て!!!はぁはぁっ!!まだっ!!まだ息がっ…」 「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!!!」 アツキの懇願も無視して綾乃の悪魔の指が上半身を直接、くすぐり回した。 「ぎゃっっっひゃはははははははははははははははははははははははは!!?やばっ!!?あっ!!?あはははははははははははははははははははははは!!?」 汗ばんだ素肌だろうが関係なく綾乃のスベスベ指は滑らかに這い回る。 素肌を直接くすぐられることで感じるくすぐったさは、これまでの比ではなかった。 綾乃の爪の先の感触や指のしっとり感まで嫌というほど伝わってくる。 こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!!! 「うっっひひひひひはははははははははははははははははははは!!もう限界っ!!限界だってぇぇぇ!!っっへへへへへははははははははーっ!?」 素肌をちろちろと蟲が這い回るようなくすぐったさと指と爪の感触を浴びせられ続け、アツキは顔を真っ赤にして叫んだ。 「限界なのは分かってるよ。だから…これで越えようね」 綾乃は、予め用意していた風呂桶を指差した。 「はぁはぁっ!!はっ!?」 「これ、ボディソープ溶かしてあんの」 綾乃はちゃぷっと風呂桶に手をつけて指で泡立てて見せた。 「ぼ、ボディソープ!?」 「これ塗ってくすぐるとさぁ…マジで死ぬらしいんだよねぇ」 「誰もそこまでやれとはっっ!!」 これ以上、これまでよりもやばいくすぐりを浴びせられたら本当に狂ってしまう。 敵対グループとの勝負どころでは無い。 「うん?限界を超えるってこういうことだから」 綾乃は風呂桶に両手を浸し、そのヌルヌルとしたボディソープをアツキの上半身に塗り込む。 「いひぃぃぃっ!!?」 ヌルヌルを塗り込まれるだけで、飛び上がるほどくすぐったい。 まだくすぐられていないが、もしくすぐられたらどうなるかくらいアツキにも分かった。 「いくよ?」 ボディソープまみれになったくすぐったそうな指を見せつけ、綾乃が不敵に笑う。 「はぁはぁっ!!だめだっ!!無理っ!!無理死ぬっっ死っっ…」 ぶるぶると首を横に振るアツキ。 「限界…越えようね」 綾乃は無慈悲にもそのヌルヌル指と爪を、アツキのヌルヌルにされた上半身に喰らい付かせた。 「あ"っ!!?」 「こぉちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!!!!」 こちょこちょボイスと共に綾乃の柔らかな指が猛烈な速度でアツキの上半身──胸、腹部、脇腹を高速でくすぐり回す。 「ぎょぇぇぇえええええええええええええええっっ!!?っっへへへへ!!?はっ!?やばっ!?これっ!?あっ!?死ぬっ!!!死ぬ死ぬぅぅぅぅぅっ!!」 アツキは目を大きく剥いたり、舌を出したり、奇声を発したりしてなんとかくすぐったさを紛らそうとする。 動いていないと、狂ってしまう。 「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょぉー!!」 綾乃の指が、ボディソープのヌルヌルのお陰で猛烈な速度で動き回る。 「うっっひひひひはははははははははははははは!?はーっはははははははははははははは!!?もうやめっ!?死ぬっ!!ごめんなさぃっ!!ごめんごめんごめんなさぃぃぃっ!!!」 まるで感度を無理やり引き上げられたかのような解像度の高い濃密なくすぐったさが上半身のあらゆるウィークポイントを掻き回していく。 アツキは陸にいながら溺れたように口をぱくぱくとさせた。 「謝る必要とかないよ?これ…お仕置きじゃないから。ほら…ここで超えられるよ」 綾乃の指先が、腋の下に迫る。 「ちょっ!!?」 アツキの脳裏に、発狂の二文字が浮かんだ。 「こぉちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょぉーっっ!!」 綾乃の指が、まるで早送りの映像のように素早くしかしテクニシャンに暴れ、指先と爪の先が腋の下の神経をこちょこちょこちょこちょと掻き殺した。 「はっっっ!!?」 味わったこともない背筋も凍るくすぐったさが脳天を貫く。 そしてそれは全身に広がり、アツキの身体を暴れさせた。 「うわぁぁぁぁあああはははははははははははははははははははははははははははははは!!?あはっ!?あはははははははははははははは!?くるじっ!?あっ!!やばっ!?あっ!!?ああああああああ!!!」 処理し切れない量とレベルのくすぐったさが一気に腋の下一点に注がれ、アツキは白目を剥いてメスのような声を上げ、ベッドの上で身体を激しくうねらせる。 「こちょこちょこちょこちょっ!!こちょこちょ?こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょっ!こちょこちょ…こぉちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょー!!!」 綾乃は緩急をつけながら指を操り、アツキの弱点である腋の下を徹底的に責め抜く。 その指の動きに一切の妥協はない。 「あへへへへへへへへへへへへへっ!!?もっっっ!!?もうやばっっ!!?あっ!?あっ!!あはは!?はははははは!!ははははははははははははは!!!ああああああああああーっ!!?」 涙が溢れ出して、身体から力が抜けて、アツキは頭の中でジュワッと何かがとろけたようなそんな感覚を覚えた。 そこから先の記憶はない。 アツキはこの後、敵対グループと戦うことになるのだが、特訓の結果、アツキが以前よりもさらにくすぐりに弱くなっており、敵対グループの餌食となったことはいうまでもない。


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