こちょランドの惨劇1: 見せしめ(F/M)
Added 2022-07-16 13:12:07 +0000 UTC1. 見せしめ (F/M) (1) 夕焼け色に染まる空の下、20歳の大学生 宮村カナタはベンチに座ったまま項垂れていた。 手に握られているのは"こちょランド通貨"と記された紙幣のようなもの。 カナタのそばには、風船を束ねて持つ女ピエロの人形、ポップコーン売り場、そして愉快なメロディを奏でている"アトラクション"の入り口。 カナタ「……はぁ…はぁ…」 カナタは左腕に装着された銀色の腕時計型デバイスの画面を確認する。 画面には「残り時間4時間 残り2名」とデジタル表示でそう書かれていた。 カナタ「あぁ…くそ…!なんでこんなとこに…!!」 カナタは歯を食いしばり、綺麗なオレンジ色に染められた自分の髪をくしゃっと掻き乱した。 ギギギギギ… 何かが軋むような音がして、カナタはハッと我に帰る。見れば、これまで微動だにしていなかった女ピエロ型人形が頭だけをカナタの方に向けていた。 カナタ「……!!!」 「休憩はそこまで!アトラクションに参加しないとコチョコチョ地獄だょーーー!!!」 女ピエロはニタァっと不気味に笑い、持っていた風船を離してフリーになった両手をワキワキワキワキとさせながらカナタの方に走ってくる。 カナタ「あぁ!くそ!やっぱり本物だったのかよ!!」 カナタはベンチから飛び上がり、女ピエロから走って逃げる。 アレに捕まったら失格だ。これまで…何時間もぶっ通しで生き抜いてきた意味がなくなる。 カナタ「くそ…!なにか…何かこの辺に楽なアトラクションないのか…!?」 カナタはハァハァと息を切らして必死に走り回りながらあたりを見渡す。そんな時、目の前に「悶絶!我慢ゲーム!」と看板にデカデカと書かれたアトラクションを発見。このアトラクションが楽なのかそれともハズレなのかはわからないが、女ピエロはすぐ後ろまで迫っている…。 背に腹は変えられない。 カナタは立ち止まることもなくアトラクションの建物の中へと入っていく。 アトラクションはカナタを飲み込んだのち、まるで命宿る者のように生暖かい風をその奥から吹き出した。 夕焼け色に染まる広大なこのテーマパークの名は"こちょランド"。賞金10億円がかかった死のゲームが開催される場所。 主催者側は欲望渦巻く挑戦者たちを次から次へと刈り取り、多大な賞金に見合ったと言っていいほど辛い罰を与える。最初にいた挑戦者の数は100。それがものの数時間で2人へと減少。 残り2人は無事にこのこちょランドから逃げ出せるのか。 数時間前。 大学生の宮村カナタとその友人である菊池ジュントは二人で飯を食らっていた。二人の共通点はイケメン、そして爽やか…そして何より金に貪欲なとこ。女よりも金が好き…それがカナタとジュントの共通点だった。 ジュント「んっ?おいこれ見ろよ。」 先に飯を食べ終えたジュントがスマホの画面をずいっとカナタに見せた。 そこには、 「男性限定!賞金10億円!こちょランドで12時間生き抜け!」 と書かれた派手な広告が映っていた。 カナタ「なんだこれ。」 ジュント「えーっと、こちょランドってテーマパーク?で生き残りをかけたゲームをするんだと。」 カナタ「はぁ…で…10億?テレビの企画だとしてもおかしい金額だぞ。胡散臭いな。」 ジュント「もしデタラメだったとしてもいいじゃねぇか。いこうぜ?」 カナタ「本気か?」 ジュント「だって10億だろ?もし嘘だったとしたらさ、それはそれで話のネタになる。」 「それで一儲けもできるぞ!」 カナタ「はぁ…まぁそうかもな。とりあえず行くか!」 そう言って二人は席を立ち、店を出て"こちょランド"なる謎のテーマパークへと向かった。 それが…全ての間違いだった。 (2) こちょランドはどこにあると思う? 大きな駅からすぐ近く?海の見える広大な観光地?…どれも違う。とある繁華街にある雑居ビルその地下へと続く階段を降り、見たこともない色の地下鉄に乗せられた先にあるのだ。 地下からエレベーターでこちょランドのある地上へと上がってきたカナタとジュントや他の参加者たちは皆、ここが日本地図の上のどこに位置するのか全くわかっていない。それどころか、スマートフォンの電波さえも通じない。 こちょランドは見たところ、ちょっと派手目な遊園地と言ったような場所で、あちらこちらに女性が扮したピエロが風船を持って立っていたり、クルーらしき女性がニコニコと貼り付けたような笑みを浮かべて手を振っていたりする。 「本日開催される賞金10億円のゲームに参加される方は、そのまま真っ直ぐ進んだメインホールへお越し下さーい!」 スピーカーから女性の声が流れ、参加者たちはそれに従ってメインホールと呼ばれる大きなドーム状の建物に流れるように入っていく。 一体何人いるのかはっきりとは分からないが、おそらく100や200では済まないだろう。 ざわざわと騒ついている参加者たちは殆どが若い男たち。SNSで広告を打っていたから若者が多いのだろうか。 ビーーーッ!!! 大きなブザー音が鳴って、ホール内の照明が落ちる。そして、ステージ上にスポットライトがあてられた一人の女が現れた。 茶色のマッシュショートヘアにクリッとした目、青のオーバーオールに白と赤のストライプ模様シャツが特徴的なその女は参加者たちに向かってニコニコと手を振っている。 「みなさん!こんにちは!私は、こちょランドの使い…"ハッピー・ポップ"ですっ!」 「このこちょランドは、日常生活に疲れて笑うことも忘れた人々の楽園!本日もたっくさん笑って帰ってくださいね!」 「さて、今回はこちょランドの最大のイベント…賞金なんと10億円がかかった超大型ゲームが開催されます!」 「皆さん、賞金10億だなんて嘘だって思ってるでしょう?ところが本当なんです!」 「ですがその代わり…ゲームは大変厳しいものとなっております。」 ハッピー・ポップと名乗るマッシュショートヘアの女は身振り手振りでいかにも楽しそうに参加者たちに向かって話を進める。 ハッピー・ポップ「みなさんにはこれから12時間の間このこちょランド内で生き延びるために頑張ってもらいます!」 「では、何をもって生き延びると言うのか…それは、"私たち"に捕まらないことです!」 ざわざわ…と参加者たちがざわつく。 ハッピー・ポップ「ゲーム開始と同時に、皆さんは、強制的にこのテーマパーク内にあるアトラクションに挑戦しなければならなくなります。」 「どのアトラクションに挑んでもOK!でも、アトラクションは一種類につき一度までしか遊べません!」 「アトラクションに挑み、見事クリアされた方にはまた次のアトラクションに挑んでもらいます!」 「ただし、アトラクションに失敗したら〜恐怖の罰ゲームが待っていますので覚悟してください!」 「また、皆さんには平等に10分間の"休憩タイム"が与えられております。この休憩タイムは、アトラクションに挑戦しないで良い時間のことを指します。…というか正確にはアトラクションを探したり、選んだりする時間に使うべきですかね!」 「それから、アトラクションをクリアすれば休憩タイムはリセットされます!一つのアトラクションをクリアして、10分以内にまた次のアトラクションを探す!そんな感じですね!」 「もし、10分以内にアトラクションに挑まないと、クルーたちに追いかけ回され、捕まった場合もその時点で罰ゲームです!」 ハッピー・ポップ「では、どんな恐怖の罰ゲームが待ち受けているのか!」 「こちょランドでは人を強制的に笑顔にしちゃう"コチョコチョの刑"を罰ゲームにしてます!」 「みなさんを襲う罰ゲームはコチョコチョです!コチョコチョー!」 ハッピー・ポップは長い指をワキワキコチョコチョ動かしてみせる。思ったよりも軽い罰ゲームに、参加者たちからは笑い声が上がった。 ハッピー・ポップ「罰ゲームの場合、コチョコチョで…死ぬほど笑うわけですが…」 「罰ゲームが決定した場合でも必ず失格となるわけではありません!」 「みなさんには"セカンドチャンス"がございます!」 「アトラクションで失敗した…休憩タイムをオーバーして捕まってしまった…その場合に受ける罰ゲームくすぐりの刑に10分間耐えれば再びゲームに復帰する権限が与えられます!」 「ですが、もし10分以内にギブアップした場合は…残念ながら失格!きっつーいお仕置きを受けてもらった上で脱落になります!」 10億円の賞金がかかっているというのに、罰ゲームはくすぐり。しかも、10分耐えればまたゲームに復帰できるという。はっきり言ってヌルい。ヌルいゲームだ…と、参加者のほとんどがニヤニヤと笑っていた。 「おいハッピーなんとかさん!なんか怪しいな?本当に10億は貰えんのか?こんなんじゃ全員生き延びちまうぞ!」 参加者のうちの一人…ガラの悪そうな若者がハッピー・ポップに向かって怒鳴るように叫んだ。 ハッピー・ポップ「ご心配なく!」 「このゲーム…既に4回ほど開催しておりますが生き延びた人は1人だけ。かなり過酷です。」 「へっ!本当かよ。」 「インチキだったらぶっ殺すからな!!」 会場の空気がピリッと張り詰めたのはその発言が出てすぐだった。 さっきまではどこか怪しげでありながらも愉快な雰囲気を醸し出していたホール内…それが、不気味で殺伐とした空気に一瞬にしてガラッと変わったのだ。 ハッピー・ポップ「ん?」 「殺すって?」 ハッピー・ポップの顔から笑顔が消えていた。 ハッピー・ポップ「それは脅迫に値しますよ。」 「残念ながら…脅迫するような人は挑戦させられません。」 「ルール違反ですから。」 「あ?」 ハッピー・ポップ「ちょうどいいや…お前をデモンストレーションに使おうか。」 さっきまでの朗らかで丁寧な口調はどこへやら…ハッピー・ポップは冷たい口調でそう言い放ち、パチンッと指を鳴らした。すると、どこからともなく現れた女ピエロたちが暴言を吐いた若者を取り押さえ、無理矢理にどこかへ運び出された。 どよめく会場。男は最後までワーワー喚いて暴れていたが、複数いる女ピエロには敵わず、結局は抵抗虚しく連行されていった。 ハッピー・ポップ「みなさん!」 「これから…さっき説明した罰ゲームのデモンストレーションを行いたいと思いまーす!」 ガラガラと台車付きの台が女ピエロたちに押されて舞台裏から現れた。 その台には、先ほどの暴言を吐いていた若者が 拘束具のようなもので大の字に磔にされていた。 「おいっ!なんだよこれっ!!どうなってる!?」 若者は暴れるが、拘束具はよほど頑丈なのかガシャガシャと音を立てるだけでびくともしない。 会場に異様な空気が流れる中、ハッピー・ポップはニコニコと不気味な笑みを浮かべながら、指をワキワキウニョウニョと気持ち悪いくらいに器用に蠢かしながら磔にされている若者の方へ近寄る。 その指の動きは確かにコチョコチョをする時にやりそうな動きだ。だが、本当に賞金10億円のこのゲームの罰ゲームにコチョコチョを使うのか?…この時はまだ、全員が半信半疑であった。…この時は。 ハッピー・ポップ「みなさん。よく見ておいてください?」 「罰ゲームであるコチョコチョの刑がどれほど辛いか。」 ハッピー・ポップは、ステージ上から参加者たちに向かってニコッと笑みを見せる。そして、ズイッと両手を前に伸ばし、磔にされている男の両腋の下のすぐそばで指を止めると、コチョコチョとくすぐる真似をする。宙で蠢くその指は、非常に器用でまるで触手のよう…。その指を目の前で見せつけられている若者はさっきまでの威勢は何処へやら…僅かにビクビクと怯えているように見える。 ワキワキ…ワキワキ…ワキワキ… 宙をくすぐるように蠢くその指先がふわっと動き、爪の先でカリッと腋を軽く引っ掻いた。 そして、指先が腋の下にあてがわれ勢いよくコチョコチョコチョコチョと動き出した。 ハッピー・ポップ「コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョー!!!!!!」 「なっ!?あっ!?あっ!?あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは ははははははははっ!?や、やめっっ…!!うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっっ!!?ひぃひひひひははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」 けったいなコチョコチョボイスと共に繰り出されたその"罰ゲーム"は、瞬く間に磔にされている男をこしょばい地獄に突き落とした。 見ている側が想像している以上にくすぐったいのだろう、グネグネグネグネと身を捩らせ、拘束具が許す限り男は目一杯体を暴れさせている。 ステージの上に取り付けられている特大のスクリーンにはハッピー・ポップがくすぐっている手の様子がアップで映し出されているのだが、その指さばき、爪の滑らせ方を見ると思わず見てる側もゾクっとしてしまうほどくすぐったそうだ。 ハッピー・ポップ「はーいコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ〜!」 「これが馬鹿にしていたくすぐりの罰ゲームですよー?」 からかうような口調でハッピー・ポップは男にそう言ってコチョコチョコチョコチョと腋の下をこそばし続ける。 「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!わがっだ!!わがっだがらっ!!わがっだっでぇ!!うへへへへへへへへへへへへへへへへへはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!げほっ!!わがっだがら止めろっでぇぇ!!っへへへへへはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」 指先で掻き回すように、また…爪でなぞり上げるように…ハッピー・ポップは慣れた手つきで腋に指を滑らせて男を苦しめる。 既にくすぐられ初めて二十秒ほどだが、男はもう顔を真っ赤にして苦しそうに口をぱくぱくさせており肉体が限界を迎えているようだ。 しかしそれでも罰ゲームは終わらない。ハッピー・ポップは目の前で男がどれだけ苦しんでいようともニコニコと不気味な笑みを浮かべながら腋の下をコチョコチョコチョコチョとくすぐりまくる。 ハッピー・ポップ「コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョー!!!ほらほらほらほらっコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョー!!!」 「ギブ!!ギブ!!ギブだがらっ!!もういいっ!!いいっでぇ!!っっへへへへはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!くすぐっだぃ!!わがったがらっっ!!!っっはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!うひひひはははははははははははは!!」 大勢の前で磔にされて、女にコチョコチョされて笑いたくないのに笑わされることにより感じる屈辱は凄まじいものだろう。さらに呼吸だって苦しいに決まってる…なるほど確かにくすぐりの刑は罰ゲームと呼ぶに相応しいモノだ。 この罰ゲームを見せられている大勢の参加者がそう理解し始めていた。 だが、妙だ。 罰ゲームにしては長い時間やり過ぎではないか、しかも罰ゲームのデモンストレーションならもう十分のはず。それなのに、ハッピー・ポップは指を止めずに男の腋の下をこしょばしまくっている。 「ぎゃっっははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははっっ!!?へへへへへへへへへへへへへははははははははははははははははははははははは!!ちょっ!!?もぅっ!!もぅっいいっっでぇ!!ッへへへへははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!笑い死ぬっ!!!くるしぃっっっ!!っひひひひひははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」 やはり様子がおかしい。やはり…やはり明らかにやり過ぎ、明らかに"くすぐり過ぎ"だ。 磔にされている男はくすぐられて笑っているのにまるで、生命の危機でも感じているかのような顔であり、その四肢と胴体は激しく暴れ、彼が受けている苦しみを表していた。 いくら罰ゲームと言えど普通ならここまでくすぐらないだろう。参加者たちは徐々にその光景に不穏な空気を感じ取り始めていた。 ハッピー・ポップ「笑い死ぬって?この程度で?」 「…笑い死ぬっていうのは"こういうこと"された時に使うんだよ?」 腋の下をくすぐっているハッピー・ポップの指…それらのうち人差し指と中指だけが伸ばされた状態となり、その2本の指の先っちょが腋の下にあるクボミにグニョッと押し当てられた。 「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああっっ!!!?」 男の体がビクンッと異様なまでに大きく跳ね上がり、絶叫が響く。 一体何をされたというのか、妙な指圧のようなことをされてから男はぶるぶる震えておりガチガチと顎を震わせている。 ハッピー・ポップ「ここでみなさんに豆知識を1つ。」 「人体には、絶対にほじくられてはいけないくすぐったーーーいツボがいくつか存在します。」 「私が指の先で押さえているのが、そのうちの一つ…腋の下のツボ。」 「今からここをクチュクチュとかき混ぜるように、ほじくり回します。そうすると、彼は涙を放出させて淫らに笑いまくります。」 「よーく見ててくださいね!」 ハッピー・ポップは参加者たちに向けてニカッと笑う。 「ま、待ってくれぇ!!はぁ!はぁ!!そこはやばい…!!やばいがらっ!!」 くすぐられまくって既に汗だくになっている男は、カタカタと震えながら首を横に振る。 ただ腋の下のツボとやらに指を添えられているだけであるにも関わらず、男の怯え方はまるで銃口を突きつけられているかのようだ。 ハッピー・ポップ「それじゃあいっくよーん?」 「腋の下ツボこちょの刑…!執行〜!!」 ハッピー・ポップが高らかにそう宣言した瞬間、グニュッと指がツボに食い込み、そして指先だけを器用に使ってグニュグニュクチュクチュとツボを掻き回すようにくすぐり始めた。 クチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュ!!! 「いッ!!!!!?」 「うわぁぁぁぁぁあははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!?はぎゃぁぁあああああああああはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!やばいっ!!!やばぃっっ!!!?やばぁぁぁあああああああはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」 凄まじい電撃を浴びせられているかの如く、男は体を激しく暴れさせた。だが、拘束具がよほど頑丈なのか、男がいくら暴れても大の字拘束は一切緩まない。男は首をブンブン振り回し、涙を滝のように流し、白眼を剥いて叫び声を上げている。 どよめいたり、ざわついていた会場からは声が消えていた。皆、呆然としていたのだ。罰ゲームという軽い響きからは想像もつかない…拷問と呼ぶに相応しいレベルのくすぐりが一人の男に与えられていることに。 ハッピー・ポップ「はぁーいクーチュクチュ!クーチュクチュ!クーチュクチュ!!クチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュ!!」 ハッピー・ポップは心底楽しそうに、不気味な笑みを浮かべながら人差し指と中指の2本を巧みに使って腋の下のツボをこねくり回す。 クチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュクチュ!! 「ぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははっっ!!?はぁぁあああああはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!はへぇぇへへへへへへへへへへへへ!!もうゆるじでっっ!!お願いだがらっっ!!俺が悪がっだがらぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」 腋の下のクボミに押し込まれているあの二本の指。あの指の先っちょがちょっと動くだけで男には爆発的なくすぐったさが襲いかかっている。ツボを刺激されれば腹が震え、肺が震え、頭の中がめちゃくちゃになる。 いくら暴れたって逃げられず、ひたすらにクチュクチュクチュクチュと弄ばれるのだ。 ハッピー・ポップ「このテーマパークに入った時点で棄権は認められません。もし逃げたらルール違反…即座に失格となります。」 「みなさん、こうはなりたくないでしょう?」 「あぁっ。もちろん…こんなもんじゃ済まないですけど。」 ハッピー・ポップはそう言って、最後にツボに押し込んだ指の関節をクイッと曲げ、くすぐったくて堪らないツボを指というフックに引っ掛けるようにして猛烈な刺激を与え、男を叫ばせたのちに指を抜いた。 「はぁ!!はぁ!!はぁ!!!死ぬっ!!死ぬっっ!!!!!」 青ざめ、ハァハァと死にそうなくらい息を切らしている男。 やっと解放された…そう安堵しているのだろう。だが、他の参加者たちからは見えていた…舞台裏から複数の女ピエロたちが指をワキワキさせながらぞろぞろと現れてくる様が。 ハッピー・ポップ「脱落者には終わりのない無限のくすぐり地獄が待っています。」 「ついでだからそれもお見せしましょうか。」 「な、なんなんだよお前らはっっ!!!」 男が自分を取り囲む無数の女ピエロたちの存在に気づいた。バッチリ決めたピエロメイクのせいでどんな顔かは分からないが、皆、不気味に笑っているのは確かだった。 「待って!!待っでぐれ!!もぅくすぐらないでぇ!!頼むがらぁぁぁ!!」 ハッピー・ポップ「さぁ…記念すべき最初の脱落者を地獄へご案内…」 パチンッ!! ハッピー・ポップが指を鳴らしたその瞬間、ワキワキと指をワキつかせていた8人の女ピエロが一斉にその指を男の体に喰らい付かせた。 ある者は腋の下に指を滑り込ませ、ある者は脇腹を捕まえ、ある者は足の裏に爪を立て…一斉にくすぐり始める。 コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!! モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ!! カリカリ!!コチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョコチョ!! 「うわぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!?やばぃ!!これはっっ!!!これはぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」 集団から受けるくすぐりがこんなにもムゴイ光景であることに、大勢の参加者はこの日初めて気がついた。逃げられないように体を縛られ、触られたらくすぐったくてたまらない所を無理やりくすぐりまくられ、無理やりに笑わされる。これは罰ゲームなんかではない。れっきとした拷問…いや、処刑というべきか。 男は壊れたような顔を浮かべながら舌をだらんと垂らし、コチョコチョコチョコチョと自分の体に這い回る指たちから送り込まれる耐え難い刺激に悶絶する。 「ぎぃぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!たすげでっ!!だれかっっ!!!だれかたすげでぇぇぇぇぇぇへへへへへへへへへへへへへへへへへははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!ぁぁぁあああああああああああああああああ!!!」 男が複数人からのくすぐりリンチを受けている中、男を縛り付けている拘束台が舞台裏へと運ばれ始める。もちろん、その間もコチョコチョは続行中だ。やがて、男の姿は舞台裏へと消えたがそれでもまだ悲痛な笑い声は聞こえて来る。 ハッピー・ポップ「さて。これにて説明は終了となります。」 「みなさん…これより1分以内にこの会場から出てゲームに参加してください。」 「この会場を出る際、スタッフからデバイスを受け取るのをお忘れなく!」 こうして不穏な空気を残したまま、ゲームが始まった。 その場にいた全員がすぐにこのテーマパークから去りたかった。誰もが後悔していた…ここに来るべきではなかったと。