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おはことめ
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天使ちゃんとの生活文書

天使ちゃんがうちに来て一週間が経った。天使ちゃんは、毎日朝早く起きて、私を起こしに来る。 「おはようございます。ご主人様」 「うん。おはよう。今日もいい天気だね」 「はい。いい天気ですね。今日は卵焼きを作りました。召し上がってください」 天使ちゃんは私のことを『ご主人様』と呼ぶ。私は別にそう呼ばなくていいと言ったんだけど、「私にとってご主人様はご主人様なのです。どうかお気になさらず」と言われた。なのでそのままにしている。まぁ、呼び方なんてどうでも良いかと思っている。 ちなみに料理や掃除などの家事全般が得意らしい。しかし全部任せると自分が駄目になりそうだから分担することにしている。 「いただきます」 私は手を合わせて言う。そして箸を手に取り食べ始める。美味しい。 「美味しいよ。ありがとう」 「いえ。お口に合って良かったです」 天使ちゃんは嬉しそうな顔をする。それから一緒に朝食を食べる。これが日課になっている。 食後は、二人でソファーに座ってテレビを見る。この時間は幸せだなと思う。 「ご主人様。今日のご予定は?」 「特にないけど……何かしたいことある?買い物とかでも行く?」 「はい。行きたいです。あとゲームもしましょう」 「良いよ」 私は天使ちゃんの要望に応えることにする。案外自分のやりたいことも言ってくれるみたいなのは助かる。天使ちゃんは楽しそうに笑っている。可愛いなと思いながら頭を撫でる。天使ちゃんはくすぐったそうに身を捩らせる。しばらくすると落ち着いたのか天使ちゃんは俺にもたれかかってきた。天使ちゃんの体温を感じる。 「えへへ。あったかいです」 「そっか」 天使ちゃんが嬉しそうならそれでいいかなと思った。それにしてもこんなに甘えたりしてくれるとは思わなかったな。もっとクールなのかと思ってたけど意外と子供っぽいところもあるんだな。 まぁ、そういうところも可愛いけど。 昼食を食べた後は、天使ちゃんと一緒にゲームをしたり、本を読んだりする。天使ちゃんはゲームをしている時が一番生き生きとしている気がする。表情豊かだし。普段無表情だから尚更それが分かる。やっぱり好きなことがあるというのは幸せなことだよね。 夕食の時間になると、また天使ちゃんと一緒に食べる。その後二人で風呂に入る。天使ちゃんはとても綺麗好きだ。本人曰く、『ご主人様に不快な思いをさせるわけにはいきません』とのこと。そこまで気を使わなくてもいいのになと思う。 そんな感じで日々を過ごしているうちにあっという間に一ヶ月が経ってしまった。その間も天使ちゃんはよく働いてくれていた。正直ここまでしてくれるとは思ってなかった。今度何かしてあげようと思う。 「ご主人様。もうお仕事は終わりですか?」 「うん。終わったよ」 「ではお散歩に行きましょう」 「分かった。じゃあ行こうか」 私たちは家を出て、近所を歩くことにした。季節は夏だ。蝉の声が煩く聞こえる。 「暑いですね」 「そうだね」 「どこか涼しい場所へ行きたいです」 「うーん。それなら喫茶店でも行こっか」 「はい!」 私たち二人は手を繋いで歩き出す。こうして歩いていると親子みたいに見えるかもしれないなと思った。 「ここだよ」 「いい雰囲気のお店ですね」 店に入ると冷房がよく効いていた。気持ちが良い。アイスコーヒーを飲むと少し気分が良くなったような気がした。天使ちゃんはオレンジジュースを飲みながら目を輝かせてメニューを見つめていた。何を頼もうか悩んでいるようだ。 「決めました!私はこのプリンパフェというものが食べてみたいです」 「わかった。すみませ〜ん」 店員さんを呼び注文をする。しばらくして運ばれてきたパフェを見て天使ちゃんは更に瞳をキラキラさせていた。 「美味しそうです!ご主人様も是非召し上がってみてください」 「うん。ありがとう。いただきます」 スプーンで掬って口に入れるとバニラの風味が広がってとても甘い。これは確かに美味いな。 天使ちゃんの方を見ると幸せそうな顔でパフェを口に運んでいた。その様子が可愛くて思わず頬が緩む。 「ご主人様!これ凄く美味しいですよ」 天使ちゃんは満面の笑みでこちらに話しかけてくる。 「それは良かった。また来ようか」 「はい!」 天使ちゃんは本当に嬉しそうだった。そしてパフェはあっという間になくなってしまった。 「ごちそうさまでした」 「ご馳走様でした」 「さてと、帰るか」 「はい」 会計をして外に出ると太陽が沈みかけており、空が赤く染まっていた。 「綺麗ですね」 「そうだね」 「夕焼け、好きになりました」 「そっか。よかった」 天使ちゃんは微笑んでいた。それから二人でゆっくりと歩いて家に帰る。 「ただいま〜」 「おかえりなさいませ」 「今日はどうする?まだ早いしゲームでもする?」 「はい。やります」 私たちはリビングにあるソファーに座る。天使ちゃんは隣に座っている。私は天使ちゃんの頭を撫でる。天使ちゃんは気持ちよさそうな顔をしていた。 「ご主人様の手、あったかいです」 「天使ちゃんも温かいよ」 「えへへ……」 天使ちゃんは嬉しそうな顔をしている。そのまましばらく二人でゲームをした。天使ちゃんは負けず嫌いなところがあるようで結構本気で勝ちにくる。私も頑張らねばとつい熱中してしまう。 「やったぁ!!」 天使ちゃんは嬉しそうな声を上げる。 「また負けたよ」 「ふふん」 天使ちゃんは得意げな様子だ。こういうところは子供だなと思う。それからしばらくゲームを楽しんだ後夕食を食べる。 夕食を食べ終わると天使ちゃんは食器の片付けを始める。私はソファーで寛いでいる。天使ちゃんが洗い物をしている音を聞きながらぼーっと天井を見る。 天使ちゃんと一緒に暮らすようになってから随分経ったな。最初は不安なところもあったけど、今では天使ちゃんがいない生活なんて考えられないくらい大切な存在になったなと思う。 天使ちゃんは私が仕事に行っている間は掃除や洗濯などの家事をこなしてくれている。料理に関しては私は壊滅的にできないので天使ちゃんに任せっきりになってしまっているが、それでも天使ちゃんは文句一つ言わずに毎日頑張ってくれるのだ。天使ちゃんには感謝してもしきれていないな。 天使ちゃんは私のことを慕ってくれている様に感じるけど、実際のところはどうなんだろう。まぁ、嫌われてはいないとは思うんだけど。 天使ちゃんは天使ちゃんなりに何か考えがあって一緒に暮らしているんだろうと思っている。どうして私のところへきたのかもいつか教えてくれたらいいな。 そんなことを考えているうちにいつの間にか天使ちゃんが側にきていた。 「ご主人様。お風呂に入りましょう」 「うん。入ろっか」 天使ちゃんとお風呂に入るのは何度目だろうか。もう慣れたものだ。いつものように身体を洗う。天使ちゃんの白い毛皮が泡に包まれていく様は美しい。 「ご主人様。頭を流しますね」 「うん」 天使ちゃんがシャワーをかけてくれる。 「ありがとう」 「いえ。これが仕事ですので」 「そっか」 天使ちゃんは楽しそうに頭を洗っている。 「痒い所はないですか?」 「大丈夫だよ。気持ちいい」 「よかったです」 天使ちゃんは優しい手つきで髪を洗っていく。 「終わりました」 「じゃあ今度は私が天使ちゃんを洗ってあげるね」 「はい」 私は天使ちゃんを優しく洗ってあげた。白く長い髪がシャンプーで濡れてとても綺麗だ。天使ちゃんはとても気持ち良さそうにしている。 「次は体も流してあげようか?」 「お願いします」 「よし。任せとけ」私は天使ちゃんの背中を丁寧に流す。白い毛並みが水にぬれてとても艶っぽい。 「はい。終わったよ」 「ありがとうございます」 天使ちゃんは嬉しそうに微笑んでいる。 「ご主人様。気持ちよかったです」 「それは良かった」 私たちは湯船に浸かる。天使ちゃんは嬉しそうにこちらを見つめてくる。 「ご主人様。これからもずっと一緒ですよ」 「もちろんだよ」 「えへへ……」 それから少しの間他愛もない話をしながらゆったりと過ごした。そろそろ上がらないと逆上せるかもしれないなと思い、先に上がることにした。 「私、もう少ししたら出るね」 「わかりました」 私はバスタオルで体を拭く。天使ちゃんはドライヤーで自分の毛を乾かしている。 「ご主人様。先に行っててください」 「わかったよ」 私は脱衣場を出て部屋着に着替える。天使ちゃんはまだ時間がかかるようだ。 「ごめんなさい。お待たせしました」 「全然待っていないよ」 「では行きましょう」 私たちは寝室に向かう。 「ご主人様。今日は何を致しましょうか?」 「そうだねぇ……」 天使ちゃんと二人で過ごす時間は穏やかで心地よいものだった。こんな日々がこれからも続けば良いなと思うのだった。

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