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【15,957字】美少女魔王様が人間の姫を落とそうと頑張るお話(前編)

※このお話には残酷な表現が含まれています。 [newpage]  魔族の世界の最深部。  人族だけではなく魔族からさえも恐れられる強大な存在、”魔王”が暮らす豪奢な城がそこにあった。 「魔王様。ミーシャ姫をお連れしました。」  その城の地下、高位の魔族でさえ簡単には到達できないとされる閨の戸を叩く者が一人。  いわゆるサキュバスと呼ばれる種族であり魔王の最側近にしてこの城唯一のメイドでもある彼女は、傍らに人間の少女を連れ立っていた。 「ん、ありがと。入っていいよ。」  中から聞こえてきたその声は普通の少女のような透明感がある可愛らしいもので、どんな恐ろしい存在が待ち受けているのかと身構えていたミーシャ姫は意表を突かれる。  故郷の王宮にて和やかに過ごしていたところを突然拉致されたとはいえ、ここまでの道中においても極めて丁寧に遇されたことで今の自分の置かれた立場を図りかねていた。 「魔王様のお許しが出ました。さ、ミーシャ姫。中へどうぞ。」 「わ、わかりました…」  それでも多少魔術の心得があるミーシャ姫には、にこやかに微笑んでいる目の前のメイドが王宮一の賢者でさえ足元にも及ばない強大な存在であることを簡単に理解できてしまう。  丁寧ながらも有無を言わせないその言葉に当然従う他はなく、恐る恐る開いた扉の向こうにあったのはいかにも年頃の少女のものといった風の可愛らしい寝室だった。 「いらっしゃい。ミーシャ姫。」 「ど、どうも…」  そこに居た”魔王”の外見はミーシャ姫よりも幼い人間の少女のようで、魔族の象徴である角や尻尾といったものさえ見当たらない。  それどころか、隠し切れない魔力が溢れ出ているメイドとは異なり彼女からは魔力の欠片さえ感じられず、これまでの流れがなければ魔族であることさえ信じられなかっただろう。 「わざわざ来てもらってごめんね。その辺に座って楽にしてくれていいよ。」 「いえ…えっと、これは一体どういう…」  その辺と指差されたのは明らかに彼女のベッドの端っこで、一通りの礼節を学んで育ったミーシャ姫には当然ながらそこへ腰かけることは躊躇われた。  部屋に入ったはいいものの寛ぐどころか怯えた様子が消えないミーシャ姫に、魔王は少し残念そうな顔をしながら部屋の入口に立つメイドへと視線を送る。 「お茶でも飲みながら説明するね。カミラ、紅茶とお菓子持ってきて。」 「かしこまりました。」  カミラは恭しく首を垂れたかと思えば、次の瞬間には煙のようにかき消えてしまう。  それが膨大な魔力を行使して行われる転移魔法であることを辛うじて理解したミーシャ姫は、たかがお茶くみ程度にさえ最上位級の魔法を使う魔族という存在に改めて恐怖心を抱く。 「素敵な靴だね。似合ってるし可愛い。」 「あ、ありがとうございます…?」 「でもヒールだとずっと立ってると疲れちゃうでしょ?だからほら、遠慮せず。ね?」 「ですが…」 「あ、わかった。ベッドだと遠慮しちゃうのかな。それならこっちのイス使って?」 「…わかりました。」  そこまで丁寧に勧められては流石に断り続けるのも失礼と、魔王が立ち上がってベッドへ移動するのと入れ替わりでそのイスへとゆったり腰かける。  幼少期から身に付いた癖で浅く腰掛け綺麗に脚を揃えて座るミーシャ姫を、魔王はまるで憧れの存在を見るようなキラキラした表情で眺めまわしていた。 「うんうん…!やっぱり綺麗だね。カミラにも負けてないよ。人間とは思えない。」 「そ、それほどでは…魔王様も、お可愛らしいです。」 「えへへ。ありがとっ。」  容姿を褒められることには慣れているミーシャ姫とはいえ、まさか魔族の頂点に立つ存在からまで同じように言わるとは思わず、慌てて相手を褒め返すことで話を切り上げる。  もちろんそれは社交辞令などではなく事実として魔王は恐ろしいほどに欠点の見当たらない美少女で、絶世の美女であるサキュバスのカミラともども同じ女であっても油断すれば簡単に心を溶かされてしまいそうだった。 「ミーシャ姫…ミーシャお姉ちゃんって呼んでいい?」 「それは構いませんが…」 「やった!それじゃ私のこともイヴって呼んでね。」 「えっ?それは、魔王様のお名前、ですか?」 「そーだよ。でもね、誰も呼んでくれる人が居なくて寂しいの。」 「…なるほど。そのお気持ちは、少しわかります。」  魔族の頂点として”魔王様”と呼び恐れられるイヴと、両親以外のほとんどから”姫様”としか呼ばれないミーシャには共通点があった。  双子の姉妹のように育った幼馴染がある日突然、主人と従者という関係になり名前を呼んでくれなくなった日の気持ちを思い出す。 「では…イヴ様。」 「様付けはやーだ。」 「…イヴさん。」 「私はお姉ちゃんって呼ぶのにおかしくない?」 「わかりました…イヴちゃん。」 「むぅ…本当は呼び捨てがいいけど、ちゃん付けも新鮮だから嬉しいかも。ありがと、ミーシャお姉ちゃん!」 「…はい。イヴちゃん。」  そう言って満面の笑みを浮かべるイヴはどこからどう見ても普通の女の子でしかなく、ミーシャは目の前の少女の寂しさを満たすために呼ばれたのだと理解する。  自分自身としてもどこかで近しい存在を欲していたことに気付くとつられて笑顔になるのだった。  ☆ ☆ ☆ 「魔王様。お茶とお菓子をお持ちしました。」 「あ、カミラ。」  それから数分としないうち、消えたのと同じように突然現れたカミラに驚いたミーシャが慌ててイヴから距離を取る。  その様子を一切気にする風もないカミラは手に持ったトレイをテーブルへ置くと、そこから2人分のカップをイヴとミーシャへ差し出した。 「ありがとうございます。」 「ありがと。今日は遅かったね?どうしたの?」 「申し訳ございません。少し邪魔が入りまして。」 「ふぅん。ま、その間にお姉ちゃんと仲良くなれたから許してあげる。」 「恐縮です。」  明らかに強力な存在であるカミラに対してこの態度であることだけが、ミーシャにとってイヴを魔王だと思わせる唯一の事柄だった。  と、そこまで考えてからここが魔王城の一角であったことを思い出し、邪魔が入ったという表現からミーシャはとある存在に思い当たる。 「あの、カミラ様…よろしいでしょうか…」 「ミーシャ姫?なんでしょう。」 「もしやその邪魔というのは…人間では?」 「ご明察です。」  魔王城とは魔族の本拠地に他ならない。  それは、魔族の討伐を目指す人間たちの最終目的地という意味でもあった。 「また侵入者ー?四天王は仕事サボってたの?」 「いえ。今回も正面から戦った結果、敗北して侵入を許したようですね。」 「使えなーい。」 「仰る通りですね。既に二度警告済みですし、処分を進言いたします。」 「ん、カミラの好きにしていーよ。」 「承知しました。」  この会話を非現実的なものとして聞き流していたミーシャは、魔王城へと入って来る際に正面門を守るように居並んでいた4体の強力な魔族を思い浮かべる。  カミラを見かけた途端慌てて道を譲りはしたもののそれぞれ並の魔族でないことは明らかだったはずが、その四天王を倒した存在でさえカミラにとっては少しの邪魔程度でしかないということなのか。 「侵入者は殺したの?」 「いえ。無力化し捕えております。」 「ってことは…カミラが気に入るような子が居たんだ。」 「…さすがは魔王様でございますね。」  イヴのニヤニヤ顔の指摘に、これまで一貫してクールな態度を保っていたカミラが一瞬だけ驚いた表情を見せる。  そんな2人のやり取りを見ていたミーシャは微笑ましい気持ちになりながらも全く別のことを考えていた。 「あの、カミラ様…よろしければその方たちに会わせては頂けないでしょうか…」 「ミーシャ姫。助けを求めても無駄かと思われますが。」 「そういう意味ではないんです!ただ、ちょっと気になって…」 「はぁ。」 「カミラ。お姉ちゃんが会いたいって言うなら会わせて。というかここに連れてきて。」 「…それでは魔王様のお部屋が汚れてしまいます。」 「いーから。はーやーくー。」  魔王の急かす声に慌てて姿を消したカミラは、ミーシャが心の準備をするまでもなくあっと言う間に戻ってくる。  その両手には2つずつ小さな鳥籠のようなものが釣り下がっていて、自分と同じ人間が連れて来られることを想像していたミーシャにはそれが一体何なのかすぐに理解できなかった。 「こちらです。人間の男と女が2人ずつ。愚かにも魔王様の討伐を目論んでいたようですね。」 「ふぅん。」 「…っ!勇者様…!?」  イヴが興味なさげに空返事した横で、鳥籠の中を覗いたミーシャが驚きのあまり声をあげる。  ミーシャの手のひらに乗っかるほどしかないその小さな監獄の中に居たのは、全身を痛々しい血で真っ赤に染められた男勇者その人だった。 「ん?ミーシャお姉ちゃんの知り合い?」 「えっと…その…」 「…ミーシャ姫の故郷、マリーナ王国が派遣した勇者一行のようですね。魔王様の討伐に加え、ミーシャ姫を奪還することも目的だったかと。」 「!!」  肯定すべきか否定すべきか悩んでいたミーシャの気苦労は、カミラが端的に述べた事実によっていとも容易く消し去られた。  隠し事などなんの意味もないのかとカミラのほうを恐る恐る見上げたが、彼女は何も特別なことなど言ってないとばかりに平静な表情を崩さない。 「…その通りです。彼らは父が集め派遣した勇者様方…あぁ、なんとおいたわしい姿に…」 「カミラ。話をさせてあげて。」 「はい。」  イヴの意外な言葉にミーシャが驚いていると、勇者だけでなくそこに入っていた4人全員の傷が一瞬のうちに癒されていく。  そうして意識を取り戻した勇者はまず自身の傷が癒えていることを確認すると、すぐ目の前に迫っていた巨大な顔にようやく気付く。 『…姫様っ!姫様ですかっ!?ど、どうしてそのように大きく…』 「これは…私が大きいのではなく、勇者様が…皆様が小さくなっているのです…」  ミーシャはイヴとカミラが見守るなか、一つずつ言葉を選びながら勇者たちに対して状況を説明する。  簡潔かつ迅速に行われた数往復のやり取りの結果、ミーシャはカミラが予想していた通りの言葉をイヴに対して投げかけた。 「イヴちゃん…お願いです。勇者様たちを…返してあげてはもらえないでしょうか…」 「うーん。私としてはそんな人間たちどうでもいいし、お姉ちゃんの頼みなら聞いてあげたいけど…捕まえたのはカミラだからね。カミラはどう思う?」 「私は魔王様のお言葉に従うのみです。ただ…ミーシャ姫がお助けしたい方はこの勇者と呼ばれる男ですよね?」 「は、はい…もちろん他の方もですが…」 「では、その前に一つご覧いただいたほうが良いものがございます。」 「…?」  なんだろうと疑問を感じたミーシャがカミラのほうを見上げると、紅く光った彼女の瞳に中てられて意識が一瞬で飛ばされる。  そのままベッドに倒れ込んだミーシャの横に寄り添ったイヴもまた自身の瞳を光らせると、同じように瞼を閉じて添い寝を始めるのだった。  ☆ ☆ ☆ 『おい、あの二人は?』 『…アイツらなら今日も仲良く別部屋借りてギシアンしてるよ。』 『けっ…せっかく男2人女2人パーティでヨロシクやれると思ったのによ。』 『それな。まさかアイツらがソッチだったとは。俺たちもヤるか?』 『キモいこと言ってんじゃねーよ!…良いよなお前は。”勇者様”として、帰ったらあの姫様が待ってるんだからよ。』 『親友のよしみで10日に1回くらいならお前に使わせてやってもいいぜ?俺の中古でガバガバになってるだろうけどな。』 『ガハハハッ!!お前は本当にサイテーな勇者だな!!』 『ふん。年頃の男なんて誰だってこんなもんだろ。』 『ちげえねえ。』  ☆ ☆ ☆ 「おはよう、お姉ちゃん。」 「ん…イヴちゃん…?あれ、私なんで寝て…」  意識を取り戻したミーシャが見たのは、優し気に微笑むイヴの綺麗な顔だった。  あまりにも現実離れしたその美しさに心を奪われそうになりながらも、頭の中にはさきほど見せられた男勇者と男戦士が交わしていた猥雑な会話がこびり付いている。 「今のは…夢…?」 「いえ。今のは確かに過去にあった事実です。この人間たちの本性を知っておいたほうがよろしいかと思いまして。」 「そんな…勇者様があのよう…な…」  カミラの言を否定しようと勇者のほうを見やると、その顔面は蒼白となっていた。  すぐ隣の鳥籠に居た戦士の顔も同じように蒼く、反対側にある鳥籠に居た女格闘家と女賢者は正反対に冷めた表情になっている。 『アンタたち…そんなこと考えてたの…』 『こんなクズとパーティ組んでたなんて…』  カミラによってあの映像を見せられたのはここに居る全員だったため、ともに命を預け合った2人でさえ完全に軽蔑の眼差しを向けていた。  当の本人たちも見られるとは思っていなかったやり取りが明るみとなったことで混乱していたが、勇者は持ち前の対応力を発揮してこの場を乗り切る方法を試みる。 『ひ、姫様っ!あれは幻覚、まやかしです!あの魔族はサキュバス…思うままの夢を見せることなど簡単でしょう!』 「…もう、いいんです、勇者様。私にはなんとなくわかってしまうので…あれが、本物だってことが。」 『そん、なっ…』  失望の表情がハッキリと現れているミーシャを見て、勇者たちはもはや命がないものと絶望する。  その反応が狙い通りだったカミラは、ここぞとばかりに新しい提案を持ちかけた。 「それでは、この人間たちは処分でよろしいですか?」 「…いえ。それでも、返してあげて欲しいんです。」 「あのような存在だとわかっても、ですか?」 「はい…勇者様たちが多くの人を救ったのは確かですから。」 『姫様…!』 「わかりました。それでは…男2人は先に返しましょう。」 『『「えっ?」』』  カミラからの予想外の返答に、ミーシャだけではなく鳥籠の中からあがった小さな2つの声が綺麗に重なる。  一転して自分たちにだけ危機が訪れたのかと震え出した2人に対して、カミラは腰を曲げて視線の高さを合わせるとぺろりと舌を出して唇を妖艶に舐めあげた。 「こんな美味しそうな上物…一度も味合わずに返せだなんて、たとえ魔王様の命令であっても聞けません。」 「あはっ!カミラならそう言うと思った。お姉ちゃんもそれくらいなら許してくれるよね?」  ☆ ☆ ☆ 『…ッ…!』 「へぇ~!お姉ちゃんは本当にマリーナ王国のことが好きなんだね。」 『ーー…っ…』 「はい。実際に目にすればもっと素敵な場所だって思えますよ。」 『っ…ッ…』  イヴの願いを聞き入れてなんでもない雑談に興じていたミーシャだったが、2人の会話を邪魔しない程度の小さな音が紛れ込んでくることを努めて意識しないようにしている。  それでも会話の空白が生まれるとハッキリと聞こえてしまうそれは、カミラの二股に分かれた尻尾の先端に陵辱されている2人の小さな女性の声だった。 「あの、カミラ様…」 「なんでしょう。」 「えっと、声が気になって…」  平然とした顔のまま受け答えしているカミラの尻尾は、丸裸にされた女性たちの身体を肉感的に縛り上げそのまま大切な場所へと激しく出し入れされている。  逃げるどころか両手足をピクリとも動かせない彼女たちは、強制的に与えられ続ける快楽に対して悦びの声をあげることしか出来ないでいた。 「それはそれは。喉を潰しておきましょうか?」 「そ、そうではなくて!その、別のお部屋で、とか…」 「それは出来かねます。」 「ですよね…」 「見ないようにするから気になるのではないでしょうか。いっそミーシャ姫もよくご覧ください。」 「えっ?」 「あ、それいいかも!こっち持ってきてー。」 「かしこまりました。」 「えっ、えっ!?」  ミーシャが驚いている間にも話はとんとん拍子に進んで行き、カミラは小人を尻尾の先で縛り上げたままベッドのすぐ傍までやってきた。  硬質なヒールがコツコツと床を鳴らす音に混じって甲高い悲鳴が混じっており、見ないわけにもいかなくなったミーシャはそちらのほうへと視線を向ける。 『ひぐっ!あぅ…っ!姫、様っ…見ない、でぇ…』 『あたしは、負けなっ、ひぅんっ!』  年上の女性たちのあられもない姿を目の当たりにして顔を真っ赤に染めたミーシャに対して、大きく綺麗な瞳に凝視されたことで羞恥心が加速して2人の快感はさらに高まっていく。  それらを敏感に感じ取ったカミラは平静な顔のまま尻尾をより激しくジュポジュポと動かしていき、恥ずかしい形に広げられた両脚の付け根からは快楽の証がポタポタと滴り落ちていた。 「すっ…ごい…」 「ねー。カミラの尻尾テクはサキュバスで一番なんだよ。お姉ちゃんもしてもらう?」 「ええっ!?」 「魔王様。申し上げ辛いのですが、ミーシャ姫の精神力では数秒と持たずに焼き切れてしまうかと。」 「そっかぁ。ごめんね、お姉ちゃん。」 「い、いえ!私は大丈夫ですので!」  あまりにも平然と述べられたもののサキュバスのカミラによる尻尾責めはれっきとした攻撃に他ならず、並外れた戦闘力を有する2人だからこそ耐えられているだけだった。  そんな事実を知って残念なのか喜ばしいのか判断しかねていると、一人がビクンと跳ねるのと同時に滴った体液が放物線を描いてベッドシーツに小さなシミを作ってしまう。 「これは…魔王様。大変失礼いたしました。」 「ううん、これくらい大丈夫だよ。それより、そろそろ始めよっか。」 「かしこまりました。最初の座標は…こちらがよろしいかと。」 「ん。」 「…?」 [newpage] 「ここは?」 「マリーナ王国第5の都市キートだそうです。人間の数はおよそ13万ほどのようですね。」 「ふぅん。お姉ちゃんは知ってるの?」 「はい。行ったことはまだありませんが、この地方特産の果物は好物なんです。全体を俯瞰で見ると…こんな風になっているのですね…」  ミーシャとイヴが仲良く隣同士腰かけたベッドのすぐそば、真っ白な壁面には大きな街の風景が映し出されていた。  キートと呼ばれたその巨大な城壁で囲まれた円形の古都は、長い歴史を持つ家屋が所狭しと敷き詰められるように密集している。 「それじゃ、お姉ちゃん。右足をこの穴に入れてもらってもいい?」 「穴?…えっ、何もない空中に穴が…ここに、ですか…?」 「うんうん。あ、危険はないから大丈夫だよ。」 「わかりました…では、失礼して…」  ミーシャはその穴が何なのかもわからないまま言われた通りに右足を踏み入れていく。  ベッドの半分ほどの高さでどこへともなく消えてしまったそのミーシャの足は、彼女が見ていない壁面に映る都市の上空からぬぅっと姿を現していた。 「本当だ。何もないですね…あ、床に着いたみたいです。」  そのこと気付いていないミーシャは、1万倍サイズとなっているその右足を自国の都市であるキートに向かって何の躊躇いもなく踏み下ろした。  接地面が狭いピンヒールにも関わらず靴底は市街地の2割を一瞬で踏み潰し、その圧倒的重量が着地した衝撃によって街の東半分が同心円状に吹き飛ばされ消滅してしまう。 「ふふっ。お姉ちゃん、ご感想は?」 「え?いえ、特に何もありませんが…」 「うんうん、そうだよねー、わかるわかる。」 「…?」  イヴの意図を図りかねたミーシャが小首を傾げている間にも、キートに残る微小な生存者たちは必死になって巨大な何かから距離を取ろうと逃げ惑っていた。  アーチの下を一直線にくぐり抜けるだけでも数分はかかるその物体がまさか、国民から圧倒的な支持を受ける姫様のおみ足とその高貴な靴だとは理解できるはずもない。 「良かったら反対の足もどうぞ?今度はゆーっくりがいいかも。」 「は、はい…では、こちらも…」  致命的な被害はなくとも大多数の建物が倒壊したことで避難が進んでいなかった街の西側へ、先ほどと同じようにミーシャの左足が降臨していく。  ゆっくりであることは人々にそれぞれ希望と絶望を与え、どうしようもなくその場で泣き崩れる者も居れば、最後まで諦めず靴底部分から逃れるように走る者も居た。 「…こちらも着きました。えっと、さっきと何が違うんですか…?」 「あはっ。何も違わないかもね。」  ゆっくりに見えたところでそれはあくまで巨人サイズの感覚であって、実際には接地までの時間が数秒延びる程度でしかない。  同じようにミーシャの左足によって市街地に靴跡が刻み込まれ、希望を持っていたものも絶望していたものもどちらも等しく一瞬のうちに消滅していた。 「上出来だよお姉ちゃん。それじゃ…あれを見て?」 「あれ…?って、えっ…そん、なっ……」  イヴが指差したことで始めてキースを映し出している壁面に視線をやったミーシャは、ど真ん中に鎮座する2つの足が何なのか最初はわからなかった。  それでもそこに映る王家専用のハイヒールと昨晩従者が丁寧に手入れしてくれた自分の足を見間違えるはずもなく、自分のした何気ない行いが実は大勢の命を踏み躙っていたことを理解する。 「えっ、うそ…嘘…ですよね…?」 「カミラ、どれくらい死んだか教えてあげて?」 「人間の脆弱性を勘案すれば10万はくだらないかと。」 「じゅうまっ…」  ミーシャにとってはただ言われるがままに両足を穴の中へと入れただけに過ぎない。  武器と魔法の発達により魔族を魔界へ追い返して以降平和を享受していた人間にとって、ほんの一瞬で都市が崩壊し膨大な犠牲者を出すことになる初めての出来事がたった一人の少女によるものだとは賢者でさえ予想できなかった。 「わ、私は…そんなつもりじゃ…」 「…ねぇ、お姉ちゃん。」 「な、なんですかっ…」 「その素敵な靴。見る人が見ればお姉ちゃんだって分かっちゃうんじゃない?」 「それは…そうかもしれませんが…」 「…目撃者が王都に報告しちゃったらどうなるのかなぁ?」 「っ…!」  左足による衝撃は大きく低減されていたことで街の西半分には未だ多くの生存者が残っている。  彼らは瓦礫に埋もれた他の者を懸命に救助しながらも、自分たちの街を襲った凶悪な存在の正体を突き止めようと必死になっていた。 「今のお姉ちゃんならぜーんぶ”なかったこと”に出来ちゃうよ?とっても簡単にね。」 「私にそんな酷いコトは…!」 「お姉ちゃんは足を下ろしただけ。それだけで死んじゃうほうが弱いだけじゃない?」 「…そ、れは…」 「10万も13万も対して変わらないと思うけどな~。」 「…」  ミーシャは何の罪もない10万もの民の命を奪ってしまったという事実を知り理性では愕然としたものの、あまりにも現実味がなさ過ぎて罪悪感さえ今一つ感じられないのが本当のところだった。  可愛らしい妹のような純粋さで囁いてくるイヴの言葉はその内容こそ魔王そのものであったが、そのハイトーンの響きはどこまでも蕩けそうなほどに甘美でミーシャの心は今にでも折れそうになっている。 「わかった。優しいお姉ちゃんのために私が手伝ってあげる。」 「え、な、何を…」 「いいからいいから。くすぐったかったらごめんね。」  そう言ったイヴが新しい2つの穴を作り出しそこへ両手を突っ込んだのを見て初めて、ミーシャは自身が未だに両足を持ち上げようとしていなかった事実に気付いて困惑する。  しかし、今さらながら持ち上げようとした両足は横から飛び出てきた少し小さな手のひらにガッシリと掴まれてしまい、見た目とは裏腹なとてつもない力で自分の意思に関係なく好きなように動かされてしまう。 「わぁ…お姉ちゃんの足すべすべだね。ずっと触ってたいよ。」 「…ありがとうございます。」 「えへへ。そんな素敵な足で~、街の残った場所を綺麗にしていっちゃうよー。」  ミーシャはこれから起こる惨劇を予期しながらも、最低限の責務としてその行く末を最後まで見届けようと壁に映ったキートの街へ視線を移す。  そこに自身の足があるというだけで街並みは一転してただの地面の模様にしか見えなくなっていて、その模様よりもさらに微小な人間がそこに居るだなんて想像するのも難しかった。 「せっかくだし脱がせちゃうね~。素足ならもしかしたら存在を感じられるかも。」 「え、待っ…」  驚くほどの器用さでテキパキとアンクルストラップを外したイヴは、両足分のハイヒールをクレーターとなっている街の東側に揃えて並べる。  街の上空であてもなく彷徨っているミーシャの両足はそのすべすべした表面が太陽光を浴びてキラキラと眩く輝いていた。 「それじゃお姉ちゃんの足で3万の人間を殺しちゃいまーす。」 「や、ちがっ…」 「これもしょーこいんめつのためだよお姉ちゃん!ほら、足に集中して~。」 「うぅ…」 「まずはつま先から…ちょんっ。」  崩壊を免れた一部の城門をくぐり抜けて民がキートの外へと逃げ出しているのを目ざとく見つけたイヴは、そこへミーシャの左足を近付けていくとつま先部分だけを優しく押し当てた。  足指にさえ遠く及ばない小さな城壁は壁の意味を成さないままあっけなく押し潰され、周辺一帯はそこにいた無数の小人ごと指の形に圧縮されてしまう。 「どう?何か感じた?」 「……何も…」 「うんうん。お姉ちゃんにはこんな人間たちなんて存在すら感じないゴミ同然ってことだね!」 「そういう、意味では…!」 「同じだよー。ほらほら、逃げられないように囲っちゃうよ~。」  イヴの言葉を否定したいミーシャだったが、いくら集中したところで自分の足裏からは人間はおろか頑丈なはずの建物の存在さえ感じることができない。  そんなミーシャが思い出していたのは、幼馴染と城を抜け出し『大切な足が汚れてしまうから』と禁じられていた素足での土遊びに夢中になった幼き日の思い出だった。 「ふふ。お姉ちゃんが足で線引いただけで人間には越えられない溝が出来ちゃったね。」 「…」 「今何考えているか当ててあげよっか。『足が汚れちゃったな…』でしょ?」 「なっ…どうして…」 「魔王を舐めたら困るよー?でも、たくさんの人間を殺してるのに気にするのは足が汚れちゃうことなんて、お姉ちゃんたらいーけないんだーっ♪」  イヴが放つ言葉はどれも真実であったためにミーシャの心はザクザクと抉られる。  しかし、どれほど心を痛めようと彼女の足がひんやりする柔らかい地面にぺたぺたと足跡を残すたびに、無数の小人たちの命はあっけなく消滅しただの足裏の汚れへと変えられていく。 「ふふっ。さっきまで街があったのに今はもうお姉ちゃんの足跡だけになっちゃった。」 「ああっ…」 「もう足抜いていいよ。靴は私が取り出しとくね。」  ミーシャは茫然としながらも解放された両足を抜き出してみれば、その足裏は差し込んだときと同様に綺麗なままだった。  驚いた顔でイヴのほうを見るとニコッと屈託のない笑顔でこちらも綺麗なままの靴底を見せてくる。 「あっちのモノはこっちに持ち帰れないようにしてあるの。だからいくら壊しても汚れないんだよ。便利でしょ?」  もしかしたら今のはただの映像に過ぎなくて本当は誰も死んでなどいない。  そのような都合のよい期待を持っていたミーシャは、落ち込んだ表情のままイヴにハイヒールを履かせてもらうのだった。  ☆ ☆ ☆ 「もう、お姉ちゃん。元気出してよー。」 「…それなら、聞かせてください。どうして、あんなことを…?」  魔王でありながらも本当の妹のように懐いてくれた彼女を悪しからず思いかけていたミーシャにとって、無邪気な残忍さを突きつけられたのはショックだった。  それでもイヴを憎み切れず理由を知りたいとまで思ってしまうのは、罪のない13万もの命を奪ったという実感がないことだけでなく、彼女に対して既に心を許している部分があるのかもしれない。 「それは…えへへ。恥ずかしいから後でね。」 「え?」 「カミラ。次はその2人の故郷がいいなー。」 「かしこまりました。座標は…こちらとこちらですね。」  すぐ傍におりながらずっと気配を消していたメイドの鑑のようなカミラは、尻尾の先に2人の小人を縛り上げたまま新しい街の場所を提示する。  その会話の意味するところを理解しているミーシャは2人の故郷として新たに映し出された街並みを見て思わず顔を背けたくなった。 「マリーナ王国第3の都市ポロと第4の都市サカです。人口はそれぞれ20万程度ずつのようですね。」 「お姉ちゃん、ここはどんな所なの?」 「…漁業と交易が盛んな港湾都市と、学問が盛んな教育都市です…」 「へぇ~!さすがお姉ちゃんは自分の国のことをよく知ってるね!」  それでもイヴの質問に答えないわけにもいかず、自らが知る特徴を簡潔に述べながらもそこに住む40万もの民に対して思いを馳せる。  知らずに殺してしまうのでも口封じのためでもなく、全くの無傷な街を蹂躙してしまうことはこれまでよりも更に大きな抵抗感があった。 「お姉ちゃん、そんな顔しないで?お姉ちゃんは何もしなくていいから。」 「へ?それじゃ、なぜ…」 「カミラ、良い感じによろしくね。」 「お任せください。」  そう言って目の前の穴に向かってそれぞれ2股の尻尾を別々に差し込んでいくと、先端に縛り付けられた彼女たちは1,000倍サイズとなって故郷への凱旋を果たすことになる。  既に幾度とない尻尾攻撃によって精神力を限界まですり減らされていた彼女たちは、不意に尻尾の先端から体内に向かって莫大な魔力を注ぎ込まれ身体をビクビクと震わせ始めた。 「あの、彼女たちに一体何を…?」 「回復させてあげてるだけだよー。ちょっとカミラらしい刺激的なやり方ってだけで。」  人間の限界を遥かに超えた魔力は快感という形になって2人の中に溜まっていき、嬌声をあげながらだらしない液体を迸らせるその姿は街の住民すべてが見上げるところとなっている。  そんな彼らは生暖かい液体が降り注いでもまだ危機感を持っていなかったが、いよいよその巨体が街の上に振り下ろされようとした頃になってようやく逃げ始める有様だった。 「…っ!また、罪のない人たちが…」 「お姉ちゃんは気にしなくていいのに。今回はなーんにもしてないんだから。」  その言葉の通りミーシャにはどうすることも出来ないうちに、カミラの尻尾が再び激しく動き出し彼女たちの陵辱を再開する。  これまでとは違い体への拘束を解かれたことで彼女たちは圧倒的な快楽に逆らえずにその身を激しくよじらせていた。 『ひぐぅっ!?そん、なっ、大きす、ぎぃ…っ!』 『や、ぁ…っ!!壊れ、ちゃうぅぅ!!』  カミラは尻尾の形状を変えて抜けないよう入り口で固定すると、先端部分を少しずつ大きく膨らませながら彼女たちのナカをジュポジュポと何度も突いていく。  脳が処理しきれないほどの快感と痛みが入り混じった彼女たちに砂粒のような故郷の人たちを思いやっている余裕はなかった。 「たった一人のオンナが快楽に喘ぐために人の街が壊れ滅びていく。滑稽ですね。」  自分がそうさせていることを理解したうえでそう呟くカミラの表情はどことなく恍惚に染まっている。  その言葉を直接脳内に届けられた2人は屈辱感と罪悪感にまみれながらも、本能的にカミラの尻尾から逃げようと力も入らないまま這いずり回ってその柔らかい全身であらゆる矮小な存在を磨り潰してしまう。 『やめ、てぇ…みんな、潰し、ちゃうよぉぉ…!』 『私から、逃げっ、ひゃぅぅぅん!!』  真犯人であるカミラを認識できない住民から見れば、激しく喘ぎながらその巨体を擦り付け無辜の民を蹂躙している彼女たちこそが街の平和を脅かす怪物以外の何ものでもなかった。  既に数多くの偉業を成し遂げ故郷の英雄として多くの人々に知られている彼女たちだったが、今では身じろぎ一つで数多の命を成すすべもなく奪い去っていくその様子に恐怖と憎悪が向けられている。 『や、だめっ…動かさな、っきゃぁああああ!!』 『みんな逃げてぇええええ!!』  徐々に動きが鈍くなったと感じたカミラは尻尾を操って彼女たちの身体を直接揺り動かし始めた。  当然ながらそうして動く速度は先ほどまでの比ではなく、1,000倍サイズの女体が肉の津波となり胸から太ももにかけて地面に接している部分が逃げ惑う群衆を居並ぶ建物ごと一瞬で磨り潰し押し流していく。 「お掃除はメイドの基本。やはりオンナの身体というものは地面の汚れを落とすのには最適ですね。」  集会所や学校といった住民が多く集まっている”特に汚れた場所”は重点的に狙われ、この世界の何よりも巨大なはずの彼女たちをカミラはまるで道具のように扱いながら無力な人間たちを殺戮していた。  時にはたき時に薙ぎ払いそこに慈悲も老若男女の別もなかったが、とある場所を磨り潰す寸前で片方の身体に繋がった尻尾が急に止まる。 「これは…さすがは教育都市というだけあって大きな学校ですね。」 『!?』 「…ほぅ。貴女はここの卒業生でしたか。それでは、せっかくですし卒業生から在校生にささやかな贈り物を差し上げてはいかがでしょう。」 『はっぐぅ!?あ、ああ…ッ!!』  そうやって学校を両足の間に挟むように彼女の巨体をゆっくり近付けてみれば、いくら大きいといっても敷地全体が足の間にすっぽりと収まる程度しかない。  さらには両側に聳え立つ太ももの壁が快楽によってビクビクと震える影響で激しい揺れが発生していて、そこに集まっていた数千名の生徒たちは逃げることもままならなかった。 「そんなに激しく動いては母校が壊れてしまいますよ。」 『ちがっ、やめっ、むり、むりぃ…ぃぃ…っ!!』  少しでも距離を取ろうと目の前に広がる無傷な市街地を搔きむしってでも這いずろうとするものの、下手に動かせない足を使えないせいか全く進むことができない。  それどころか尻尾が太ももにグルグルと巻きついていきビクとも動かせない状態にされ、そのまま両脚を恥ずかしい形に開いた状態で学校の上に掲げられてしまう。 「ふふ。立派な卒業生ですね。こんなに大きくなって帰ってきました。」 『ひぐっ!や、あっ、見ない、でぇ…っ!』  涙目の懇願もむなしく、学校から見える空のほとんどを埋め尽くす彼女の秘所と轟音を響かせながら激しく出入りする先端を、そこに居た数千もの年頃の女子たちが顔を真っ赤にしながら凝視していた。  幼い頃から男子禁制の清らかな生活しか知らない彼女たちにとってその光景は余りにも刺激が強かったが、そこから降り注ぐ生暖かい体液を浴びた生徒はさらにその様子がおかしくなる。 「対サキュバス戦闘の授業も座学だけではつまらないでしょう?」  未熟な彼女たちはカミラの強大すぎる魔力のほんの一端にさえ抗うことはできず、自分の意思で動くことも出来なくなると自分よりひ弱そうな少女を襲い服を脱がせてまぐわい始めた。  至る所で年端も行かぬ少女同士が性的快楽を求め襲い合うという異常な状況に数少ない女性教員たちでは到底対処できるはずもなく、上空で繰り広げられている規格外のピストン運動を茫然と見上げることしかできない。 「あぁ…貴女のおかげで学校は楽園のようですよ…このまま潰してしまうなんて惜しいほどに。」 『や、だっ、それだけ…はっ…うぅ、んっ…お願い…です、からぁ…!』  もはや四肢に力が入らないほどに蕩け切っている彼女はなけなしの精神力だけで言葉を絞り出して懇願する。  しかし、その声を聞いたカミラの顔は無表情ながらも愉悦に染まるばかりで、ジュポジュポとイヤラシイ音を立てながら飛沫を飛ばすその場所は今や、屋上から手を伸ばせば届きそうなほどすぐ真上にまで接近していた。 「大切な後輩たちですし、最期くらいは大切に使ってあげましょうね。今の貴女には物足りない大きさかもしれませんが。」 『やめ、て…っ…!』  その言葉とは裏腹にトクトクと蜜が溢れ続けるソコから尻尾の先端が引き抜かれると、そのまま地上へ擦り付けるような体勢でゆっくりと学校へ近づいていく。  割れ目の長さだけでも校舎より大きいその巨体がこれほど接近しているにも関わらず、そこに居た少女たちは逃げるどころか淫猥な交わりを止めることが出来ない。 『あっ……ん、んぅ……っ…』  敷地内で一番外側にあった校舎へと襲い掛かった彼女のソコは、まるで何も存在しないかの如く一切の抵抗を感じさせないまま5階建ての建物を一瞬で押し潰してしまう。  地面に触れた感触でようやく少女たちを磨り潰してしまったことを実感した彼女は、背徳感によって快感を増幅させながらも漏れ出る声を必死に押し殺していた。 「未来ある少女たちの命を快感のために奪っていく気分はどうですか?」 『んっ…んんっ…』  屋外も屋内も関係なく敷地全体が少しずつ彼女によって擦り潰されるように飲み込まれ、巻き込まれた少女たちはぷちぷちとその儚い命を散らせていく。  催淫に抵抗できた一部の者だけがそのグロテスクな洞窟に対して必死に攻撃していたものの、ヒクヒクとただ蠢くだけのその口は彼女たちの無駄な抵抗を嘲笑っているかのようだった。 「…つい一か所に時間をかけ過ぎましたね。」 『ひゃぁぁんっ!』  急に冷静になったカミラが尻尾を素早く動かすと、まるでよく消える消しゴムでなぞったかのように学校周辺の広大な地域が一瞬で更地と化す。  焦らすような微細な刺激が続いていたところに地面との激しい擦れ合いという快感が襲ったことで彼女はひと際大きな声を上げることになった。 完(後編へ続く)

Comments

ありがとうございます。 ”本人にその気はないのに大きいと言うだけで蹂躙してしまう”っていいですよね…! 多段シチュは複数の女の子が絡むのでわたし向きっ 展開については…あまり深い期待はしないでください><w 頑張って続きは書いて…ます(>_<)

もんてすきゅー

意に反して巨大化させられ街を蹂躙させられるの本当好きです 姫様だんだんと国民よりイブちゃんの方に気持ちが傾いてきて・・・? イヴがなぜ姫様をさらってきたのか・・・これからミーシャお姉ちゃんと何をしてくれるのか・・・続きも楽しみにしています!

シマキ


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