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②賭けに負けたせいで顰めっ面でチンポにキスしまくるゲヘナ風紀委員行政官、天雨アコの葛藤 後編《2万文字》

 先生から一言、「しゃぶれ」と命じつけられたアコはもう恥じらったり躊躇ったりしなかった。大きく笠の膨らんだ亀頭をまるごと包み込めるように、付け根まで見せびらかすぐらいに舌をまろび出す。そして遊女が客の手を引いて褥へ連れ込むような、艶めかしい舌遣いで腔内へと導いていった。 「んぢゅぅっ……っ♡ んむぅっ……♡ んふぅぅ~っっ……♡♡ んもっ、んももぉっ……♡♡」 「んぁ゛ー……っ♡ あったけぇ~っ……♡ …んだこれぇ、ふざけんなよ、アコぉ…っ♡」  羞恥心を強く意識してしまう女のほかほかな口内と、とろっとろの唾液。それがふわふわの粘膜と一緒くたになって絡みつく。アコは生のチンポを目の当たりにするのも今日が初めてな耳年増だったはずだ。なのにその口は性器を彷彿とさせるほど甘やかで、天雨アコらしからぬ、オスに媚びつく甘さを生んでいた。  予想以上の異様な心地よさに、先生は声を荒げながら、彼女の頭を撫でまわす。  対する彼女もまた勿論余裕はない。お仕えする男性から罵声を浴びせられたアコはまたしても何か無作法をはたらいてしまったのではないか、と急激に不安な気持ちになった。原因はわからないけれど、とにかく気を悪くさせてしまったのなら謝らなければならない。咄嗟に謝罪の言葉を繕おうと口の中に音を鳴らすための空間を確保しようと試みる。  しかし、それがいけなかった。 「んふぅ……っ♡ んむぅぅ……♡ んぐぅっ!? んむむむぅっ♡♡ ん、ぐ、ぐぅ、ぐぅ……♡ ぶもぉっ……♡ んひゅぅ、んひゅぅぅ……♡」  口の中にある空気を鼻から逃がそうとしたことで、かえってむせかえるようなオス臭さが鼻腔いっぱいに充満する。 (うぉえッッ♡ くぅぅっさっ♡♡ くぅぅぅっさぁっ……♡ ちょっとちょっとちょっとぉっ……! 改めてやばすぎです、なんですかこれぇっ♡ ぜったい毎日洗ってないっ!洗ってないでしょこれぇっ!! 射精したら射精しっぱなしにしてますよねぇっ!? …っとに、もぉっ……♡ んっっっとに、もぉぉぉ~~っっ♡♡ 綺麗にしてあげないと、いけないじゃないですかぁっ……♡♡)  不潔で、不衛生を思わせるしょっぱいような、酸っぱいような味が肺の中に充満する。それでもえづきたくなるのをぐっと堪えて、ビクビクと脈打つ太いマラをさらに喉の奥へと受け入れた。アンモニア臭と汗臭さが入り混じった便所水同然の粘液ではあるが、それが先生のチンポから分泌されたものであるというだけでアコには、喉を鳴らす理由になった。 「んろろぉっ……♡ んろろろぉっ……♡ っむぢゅっ、むぢゅぢゅぅぅ~っっ♡ んくっ…んくっ……♡ んんむぅ……♡ むふっ、むふぅぅ~っっ……♡♡ んっ、ごきゅっ……ごきゅんっ♡」 「っ。あー、くっそきもっちぃなァ、畜生が」 「んぢゅぅぅ……♡ ぢゅぅるるるぅっ……♡ んぢゅぅっ……♡ んむっ、んぼっ♡ んぼぉっ……♡」  とはいえどんなに一生懸命になろうとも、今日初めて生の男性器と相対したばかりの女はフェラチオのイロハを知らない。舌の動かし方も頬の内側での圧のかけ方も、すべてが不慣れで見よう見まねでただただ必死だ。だが隙あらば、お小言、皮肉、ヒナを横取りする先生へのやっかみばかり言う口が今は我慢汁すら一滴残らず啜ろうと下品な音を立てている。不要なボディタッチをしてこない指先もまた、先生の性感を高ぶらせるために鼠径部をしきりに撫でまわす。更には色気を安売りしない主義はどこへやら、踵の上に座らせたボリューミィな尻さえくねらせている。そのどれもがおそらくは計算づくで行われている仕草ではなく、逸った奉仕欲が無意識に体の反応に表れているのだろう。  意図的であるか否かにかかわらず、拙い技巧の代わりにせめて全身でオス様の劣情を催させようという姿勢はそれ自体が普段のそっけないギャップと相まって興奮を促す、極上のオカズだ。また同時に「あの刺々しい天雨アコがこんなにメロメロにしてしまった俺は魅力的な男性様なんだ」と優越感を満たす糧にもなる。まさに二重の意味で男を“たてる”気質が彼女には備わっていた。 「んごぉっ♡ んもぉっ♡ れんろ、れんろ、れろれろぉっ……♡」  呼吸路を確保することすらむずかしいのだろうに、アコはチンポを離そうとしない。多少苦しくても強烈なニオイに思考を犯されていてもチンポを気持ちよくさせるべく、狭っこい口の中でどうにか舌を転がしてみせている。  その意固地なまでの献身っぷりを目の当たりした先生はいじらしくてたまらないと思う反面、彼女の反応をもっと引き出してやりたいと思うようになった。要するに好きな子に意地悪をしたくなる、年甲斐もない横着さが引き出されたのだった。 「ふぅぅ~っっ……♡ 俺のこと大好きな女の、愛情たっぷりフェラさいっこう……♡」 「っっ……♡♡」  アコが食ってかかりそうな言葉に困り眉が動いたのを見て、先生は内心にやりとした。普段どおりの彼女であれば美少女台無しのブチギレ剣幕で声を荒げているだろうが、一度男にかしづくことを受け入れた女はどの程度の羞恥まで許容するだろうか。たっぷりの唾液でコーティングされたどろどろチンポを口から引き抜き、息も絶え絶えな赤らんだ顔のくせに冷めた態度を装って、「は?勘違いしないでください。愛情なんて全く込めてないんですけど?」ぐらいの強がりを見せてくれるのではないか。  恥じらう顔、慌てふためく顔、悔しそうに本能に屈する顔。想像するだけでゾクゾクするのだから、実際に目にしたらさぞ気持ちがイイにちがいなかろう。 「んむむむぅっ……♡ んむぅっっ♡♡ ごぽぉ♡ んぽっ♡」 「っ……!?」  ところが、だ。先生の期待とは裏腹に、アコの口はチンポを吐き出すどころか、むしろ深くまで頬張った。カリ高の亀頭を大きく開いた喉の奥にゆっくりと格納していき、やがて唇の先がチン毛に埋まるまで深く咥え込む。そのあいだもずっと視線は先生の目を見つめたままで、自分が苦しんでいるところさえもオス様の征服欲を満たすための演出として活用している。必然的に前かがみになったことで、ただでさえデカいケツもダイナミックにぷるぷると揺れている。まるで仕込まれた芸を披露しながらも、褒められる瞬間を待ちきれずに尻尾を振っている犬の姿を思わせる格好だ。  そしてその格好のまま喉奥フェラの苦しさに体を慣らすと、口の中いっぱいの唾液とカウパーの合いの子で今にも溺れそうな音を鳴らしながら前後に引き抜く動きをし始めた。 「んっ……♡ んむぅっ……♡ んぢゅぅぅっ♡ んむっ、んむむぅっ♡ ぶぽぉっ♡ んぶっ♡ ぐぶぽぉっ♡」  アコが先生に食って掛からなかった理由はふたつ。自身の羞恥心を拭うつまらない強がりのために、たとえ一瞬であってもフェラチオを途中で辞めようとは思わくなっていた優先順位の変動がまずひとつ。そして、肝となる二つ目は彼の視線を身体のある場所に引き付けることにあった。深いフェラチオをするようになって突き出す格好になった尻――そう、アコはずっとそのデカい尻を踵の上でグラインドさせ続けている。  今にもはちきれそうなタイトスカートにくっきりと浮かび上がった下着の形。装飾のレースや花の立体刺繍がふんだんにあしらわれ女の尻を豪奢に飾り立てているそれが、特別な相手と特別な思い出を作るために身に着ける気合の入った逸品であると先生の目にもわかると思って敢えて見せつけていた。今日のために自分がどれほど入念に準備を整えてきたかを知ってもらえれば、おのずと真意に感づいてもらえるだろうと期待して。  ランジェリーショップの在庫を全てひっくり返す勢いで吟味してこの下着を選んだのも、鏡の前でМ字に足を開く恥辱を感じながら陰毛のお手入れをしたのも、気を抜けば涎のようにだらだら垂れてくるイライラ愛液のカモフラージュに膣内には美容液と保湿ジェルを塗り込んで潤いと匂いのケアも万全に整えたのも、毎晩2時間ずつ合計48時間超の寸止めオナニーで処女がハンデにならないふわとろ穴に仕上げようとしたのだってそう。繰り返すようだが、アコは何も始めから賭けに勝てると思い込んでいたわけではない。ただほんの数パーセントでも先生にクンニされる可能性があるのなら、文句の付け所のない満点評価の花丸をもらいたくって、できるかぎりのおめかしをおまんこに施してきた。  ――先生がもし『愛情たっぷり』なフェラが好きなら、今日までの行動のすべてが『愛情たっぷり』であることをほのめかしたくて、喉の奥の奥まで使うディープフェラとケツフリで、生まれて初めてオス様に媚びてみたのだった。 (本当は私、先生に気に入られたくって、約束を取り付けた日からずっと準備してたんですっ……♡ ほら、おチンポ奥まで咥え込める女ですしっ、期待して可愛い下着を着用しているところから、ご推察いただけるとおりっ……愛情たっぷりおめかしおまんこも準備済みですっ……♡ ……どう、しますっ?♡ お、お召し上がりになりますっ……?♡) 「んぢゅっっ♡ ぢゅぽぽぉっ♡ ぢゅぷぷぷぷっ♡ んぷぶっ♡ んぶぅぅ~~っ……♡♡」 「ぅっ、ぐぉぉっ……♡♡ っ、く、そがっ……♡ おいてめェ、かわいすぎんだろうがよぉっ……♡♡」  アコが取り乱す反応を愉しむつもりだった先生は、まるで恋人と奴隷を掛け合わせたような奉仕に腰が抜けそうになった。拙さはあるものの、うっとりさせられるほど甘やかで、気の強い処女に男を仕込むその最初の一回でしか摂取できない刹那的なエロスに満たされている。一晩ウン十万が相場な高級ソープ嬢相手でもこうはいかない。「処女のくせにこんなフェラをするメスはもう心の底まで俺のモノにちがいない」と思わせる、素晴らしいフェラチオだ。  この瞬間を永遠に残しておきたい。そう思った先生は上着のポケットからスマートフォンを取り出すと、下半身にかしづく女を見下ろす位置に構えた。 「っ、ふぅ~っっ…♡ きもっぢぃ~……♡ ほらアコぉ、撮るぞ~っ……♡」 「じゅるるぅっ……んぷぅっ!?!?」  スマホを向けられたその瞬間、すっかり瞳孔の開いていたアコの目に光が戻った。  背中側に写り込むであろう紫を基調とした豪奢なインテリアは、他でもないアコ自身が敬愛するヒナをイメージしてゲヘナ中から厳選した家具ばかりだ。この部屋に出入りするものならば一目見てすぐにここが風紀委員執務室と判ずることができ、撮影者が腰かけているチェアの意味まで推し量るに易い。況や、チョーカーもとい首輪にカウベル、鎖付きの手錠、横乳を曝け出した改造制服を着用する女とくれば、最早満場一致で特定されてしまうだろう。  いくら言い訳を取り繕おうとも、スマホのカメラが切り取っている一幕は『同僚にさえ譲らなかった特等席を奪い取った憎くてたまらないはずのチンポに、たっぷりの愛情と風紀委員の矜持さえ捧げて奉仕する天雨アコの姿』だ。尊びたいものの存在など頭からすっぽり抜け落ち、本能に征服されてしまった滑稽で哀れなメスのとんでもなく恥知らずな痴態。その姿をレンズを介して客観視してしまったアコの心臓は、急速に鼓動を早めてゆく。 (今の私はっ、さながら元の飼い主《ヒナ委員長》を裏切って、新しい飼い主《先生とそのおチンポ》に飼われることを選んだ、最っっっ低な不貞ペットだっ……♡♡) 「んっっ……ごぼぉっ♡ ん、ほ、ごぉっ……♡ ぉ、ぶっ……♡」  自覚するや否や、喉奥を突き刺されて呼吸路が閉塞するのとは別な、精神的に息が詰まる苦しさに苛まれて、アコは耐えきれずにチンポを吐き出してしまった。すっかりまんざらでもないと感じるようになっていた興奮状態が罪悪感に鎮火され、フェラチオと酸素を取り込む行為――その本来あるべき優先度の序列を思い出すに至ったのだった。  とはいえ、一度踏みつけた轍は決してなかったことになどならない。口内から勢いよくまろび出たチンポは、白く泡立った愛液を思わせるとろみの濃い唾液をたっぷり纏っており、これを咥え込んでいたメスがどれだけチンポに媚びつくのに長けていたか、かろうじて人間的な理性を取り戻した女が目を逸らしたくなる事実を突き付けて聳え立つ。 「げっほッ♡う゛ぇっほッ♡おぇッッ♡」 「どうしたアコ。チンポ嫌いになっちゃったか?」 「はーっはーっっ♡ひゅーっ♡ひゅーっ♡ ふぅっ…ふぅぅー…っ…ごっ、くんっ……♡」 「ほらほら笑顔笑顔。ヒナにも見せてあげんだからさ」 「だっ、だめ゛ぇっ……げほげほっ、ぜったい、だめっ…! ぜっだい、だめぇっっ…!!」  欠乏しかかった酸素を必死になって取り込んでいる最中であっても、アコは叫ばずにはいられなかった。彼女にとっての空﨑ヒナは文字通りの全てである。だというのに今しがたまでの媚びへつらいは表面上の仕方なくムーヴという言い訳が効かないくらい、完全に“その気”になってしまっていた。だがやはり裏切れない、裏切りたくはない。目の前のオスを崇拝したがっている本能を、奮い立たせたヒナへの忠誠心で抑え込みながら、彼女は抵抗を試みる。 「フェラチオでも、なんでもっ、しますっ……! でも、ヒナ委員長にだけはっ、委員長にだけはっっ……!」  “私のいちばんはやっぱりヒナ委員長なんです”と声高に響かせる懇願。その叫びを届かせたいのは、カメラの向こうにでもなければ、先生にでもない。ヒナを差し置いて先生のことが本気で××になりかけている自分自身に、である。  この不純で歪な関係が招いた一幕は、誰にも――とりわけ先生に対して、親愛以上の感情を抱いているヒナ委員長にだけは絶対に――知られてはならず、今日ここであったことは綺麗さっぱりなかったことにしなければならない。彼女の眉間の皺にはその覚悟が刻まれていた。  アコの切羽詰まった表情を見て、先生は真顔のまま鼻先をひくひくとさせた。期待した通りの展開になってにやけてしまいそうになるのを堪えている時の繕った顔だった。そして、いかにも白々しい口調で用意していた“とっておき”の存在をほのめかす。 「じゃあ、見せあいっこなら文句ないか?」 「ぇっ、は、い…?」 「こういうの撮られるの恥ずかしいよなー。でも、大丈夫だって、アコちゃんだけじゃないから」  録画の停止を思わせる小気味よい電子音を鳴らし、そのまま先生は「ちょっと待ってろよ」と言いながらスマホを操作し始めた。だが録画をやめてもらえたはずなのに、ぴくぴくと跳ねているペニスと心なしか愉快そうな先生の物言いに、むしろ嫌な予感が増長しているのをアコは感じていた。  やや待たず、眼前に突き付けられたスマホの画面がとある動画を再生され、その懸念は最悪な形で的中する。 『ん~……っちゅ♡ ちゅっ……♡ ちゅぱ♡ っちゅ♡ カウパー液って、こんなにたくさん出るものなのね。吸っても吸っても、きりがない…♡ 先生、ダメなところがあったら、教えてちょうだい♡ ほんと? ふふっ、おだて上手なんだから』 「えっ、あっ、あぇっ」 『“結婚式でする誓いのキスをイメージして”、って、またそんな恥ずかしいことをっ……♡ あぁ、もうっ…する、するからっ……だからそんなに寂しそうな顔をしないで。……ええと、瞼は下ろして、唇を捧げる感じで……んっ、んぅ~っ♡♡ ……“フェラチオの才能”って、そんな大袈裟。そもそも先生が教えてくれたのだし。別になくてもいいわ、そんな才能。うん、先生のおちんちんが好きなこと、ひとつひとつ、がんばって覚えてく…♡』 「は、ぇ、いいんちょうっ、なんでっ、なんっ」 『ちゅっぱっ♡ ちゅっ♡ちゅぅぅ~~っ♡ ちゅっちゅっ♡ んふふっ♡ もう、撫でないで……っ♡ うれしくて、集中できないわ……っ♡ あぁ、もうっ……♡ んふふっ……♡ すーりすり♡ くすっ♡ おかえしの、頬ずりよっ…♡ おちんちんに懐いちゃう女の子は……ちょっと、はしたない、かしら……?♡』 「えっ、あっ♡」 『……えっ!?今の、撮ってたのっ!? ちょ、ちょっと、撮るときは言ってって念を押したじゃないっ…! あぁ、先生はいつもそうやって…ずるいっ……ちゅっ♡ ちゅっ♡ ひどいわ、もうっ…♡ ふふっ♡』 「うそっ……いいんちょうの、キスっ、おちんちんにっ、あっ、だめっ、だめぇっ……!」  そこに映っている人物をアコが見間違えるはずもない。けれどあまりに衝撃的な映像――いじらしくチンポに口づけて愛を囁いているヒナ委員長の姿――を目の当たりにして、アコはまるでその空間に体を縫い留められてしまったかのように指一本動かせなくなった。全身からぶわっと脂汗が噴き出てきて、喉の奥でチンポを締め付けていた時よりもうまく呼吸ができない。そうして心は現実を受け止めきれない一方、ゲヘナ有数の頭脳はこんな時でも優秀で、映像の中に散見される情報をかき集めて彼女の脳を焼く無慈悲な仮説を淡々と組み立ててゆく。  汗で乱れてべたついた髪、首筋から綺麗にくぼんだ鎖骨、真っ白なデコルテに散らばった鬱血の跡。愛らしい口元には縮れ毛が付着しており、それに気づかないほどに夢中で“可愛がってもらった”チンポを労っている。おかげで亀頭の先から幹の根元に至るまで、ヒナの唇と同じ薄桃色のリップ痕でべとべとだ。極めつけはヒナの左手の薬指にいくつも括りつけられた、下品なほどのショッキングカラーが目を引く中身のたっぷり詰まった使用済みコンドーム。まさしく画面に映る全てが、この映像が撮られる直前まで熱情的な行為のあった痕跡が至る所に映り込んでいる。 「はっ♡はっ♡ はっはっ♡ はっはっはっはっ♡」 『あー、えっと……アコ?見てるかしら?』 「ッッ!?!?♡♡」  甘ったるい空気感を漂わせたヒナの姿はまるで別世界のフィクションのようだった。けれども、ヒナにレンズ越しに呼びかけられ、アコは一瞬、自分がフィクションの中に取り込まれたのか、あるいはフィクションが現実の世界に侵食してきたのかわからなくなった。  画面の中のヒナは間違いなく自分に向かって話しかけている。ということは、ヒナ委員長はこのハメ撮り映像を自分に見せることを許諾したことになる――そこで、ようやく目の前の映像が自分のいる現実と地続きになっていることを理解して、彼女の顔色は一瞬で青ざめた。  ヒナ委員長が何の理由もなく先生とのハメ撮りを他の生徒に見せるなんて真似はしない。もしありえるとしたら、その関係を突き付けてまで説得力を持たせたい何らかのメッセージがあるということだ。そう。たとえば、ヒナが絡むと途端に融通が利かなくなってしまう友人に対しての――。 『私は、その、気にしないから。あなたもあなたの気持ちを大切にね。……いちばんがふたつあってもいいと思うから』 「ッ~~~♡♡」  気遣いはするくせに、察しが悪い。アコは同僚からそんなふうに揶揄されることも少なくない。なのにこんな時にかぎって、ヒナが言わんとしていることを彼女はおよそ完璧に理解できてしまったのだった。 『先生もあまりアコに意地悪ばっかりしちゃダメよ?』 『えー…そんなに悪ノリするように見える?』 『先生にかぎって、ないとは思うけれど、一応。アコの嫌がることはしないであげてね』 『ってことはさぁ……仮にアコが意地悪されたがってるなら、どう?』 『えっ……そう、そういう可能性も、あるのね。あー、うん、それなら、まぁ、いいんじゃないかしら』 「ぇ、ぁっ、委員長っ、ちがいますっ、私はっ、そっ、そんなんじゃっ♡」  動画の中に言い訳が届くはずもなく、向こうからのメッセージは発信され続けている。アコはさながら意見陳情の場も設けられないまま、判決をお上の采配に委ねられた虜囚のような気分になった。冷や汗をたらたら流しながら、液晶画面を食い入るように見つめていると、再び視線が捕まえられてしまう。 『あぁ、それから最後に……アコ?』 「っ!」 『先生は私の大切な人でもあるから、できるだけ望みを叶えてあげてくれると私も嬉しいわ』 「えっ、そ、それってっ……」 『ちょいちょいヒナ。あの意地っ張りアコの眉間の皺が、そんな曖昧な指示で取れると思う? もっと強く命令してあげたほうがいいんじゃない?』 「へっ……?」 『あぁ、うん、確かにそうね。えっと、なら……アコ、命令よ』 「あっ、ま、まさかっ……♡ い、いいんちょうっ、まってっ、まってくださっ』 『他でもない貴女自身が、嫌と思わないかぎりは』 「そんなっ、めっ、命令なんてされたら、わたしっ……♡」 『先生の言うことには』 「うそっ、うそぉっ……♡」 『絶対服従しなさい。わかった?』 「あっあっ♡」    たった一言の言いつけが、アコの人格アルゴリズムを瞬く間に書き換えてゆく。その過程で、彼女の背筋はピンと伸び、関節が強く硬直し、肘や膝、腋などがぎゅっと閉じた。踵の上にデカい尻を載せていることもあって、犬の躾にある『ちんちんのポーズ』になった。  ビクビク痙攣しながらすっかり引き攣ったアコの笑顔に、チンポをべちべちと振り下ろしながら、先生は笑う。 「おーい、アコぉ、ヒナなんつってた~?」 「っっ♡ ぁ、んぷっ♡ んむっ♡ んぷぅぇっ♡」 「嫌ならいいんだよ、嫌なら。でもそうじゃないならなんつってた~?」 「あっ、うむっ、うぷぷぅっ……♡♡ ふっ、ふごっ♡ っぷっ♡ うぷぅっ♡」  チンポで頬を交互に引っぱたかれ、唇に押し付けられ、豚っ鼻を作らされる。毎日手間暇を惜しまずに仕上げているふわもち肌に恥垢とオス汁を塗りたくられるという、オスの征服欲を満たすためだけに女の美が踏み躙られるひどく屈辱的な仕打ちだ。ところが、アコの中にはもうこれを押しのけられるだけの正当性が存在しない。  ヒナ委員長の言いつけは絶対だ。いかにこっぴどい扱いを受けようとも、嫌じゃないと感じるかぎり、アコはもう自分の気持ちに背くことは許されない。 「アコ、唇突き出せ」 「うぅっっ……♡」  命令されて、即座にちゅー顔をつくってしまうアコ。彼女のマゾ的な気質が赤裸々に暴き出されていた。 (うぅっ~~っっ♡ 命令拒めないからっ、せせら笑いされてるっっ……♡ これ、私が『されたいこと』だって見透かされてるッ……♡♡ ちがっ、私だけ、変態なわけじゃなくってっ、そもそもっ、女の子はみんな、マゾなところあるんですっ……♡♡ だって男の子のおちんちんが、イジメる形になってるならっ、女の子はっ、イジメられる形に決まってるじゃないですかっ……♡♡ そ、それにっ……××な人からの恥ずかしい命令なんてっ、さっ、逆らえるわけないじゃないですかぁっ……♡♡) 「もっとアホみたいに鼻の下伸ばせ」 「ッッ……♡ んっ、んぅぅぅ~~~っっ♡」 「うっわ、眉毛すっげぇ八の字のくせに必死にチンポに吸い付こうとしてるじゃん。そっかそっか~。こういうくっそ下品なのが好きなんだなぁ、アコちゃんは。動画撮っとくからあとでそこのデカい液晶画面で一緒に見ような~?」 「さいっ、てぇっ……♡♡ んっっ♡♡ んぅぅ~~~~っっ♡♡」  ピコリン、と人を舐め腐った軽快な電子音が録画の再開を告げた。頬と鼻下を伸ばした、女の子失格な最低のタコ面。そんなものが電子の記録として永遠に残ると思うと、不安や焦燥感がアコの心臓を破裂させんばかりに叩きまくっていた。手足はかすかにふるえていて、「やっぱり無理です」という言葉がすぐ喉元まで出かかっている。けれども、その一言が吐き出せない。嫌がることができない。命令が効いているというのがいちばんの理由だろうけれど、それとは別に、過激な命令に従うことがそれだけ強固な隷属関係を証明することになるという倒錯感が異様な興奮を生んでいた。命令されてもいないのに、舌をちろちろさせたり、角度を変えながらチンポをついばむふりをしたりしている。  そんなアコを見下ろしながら、先生もまたまらなく愛おしい気持ちを募らせてゆく。彼女が生徒としてではなく女として扱われることを望んでいるとくれば、彼もまた先生ではなく一匹のオスとして向き合うことができる。なにしろ双方が好意で結ばれた上で行われる異性交遊は枕詞から不純の二文字が消失する。本気の愛情さえそこにあって互いに合意であるならば、どれだけこの牝をイジメたっていい。その免罪符をようやく手に入れたのだ。  実質的に自分のモノとなった女に、先生は命令を言い渡す。 「じゃあ、チンポにちゅーしまくりながら、思いつく限りのくっそ恥ずかしい自己紹介しろ」 「っっ……♡♡ ゲヘナ学園っ、んちゅ♡ 風紀委員会所属の行政官っ、あ、天雨アコですっ…ちゅぅっ…♡ 住所はっ、ゲヘナ自治区××××の××××、×××号室っ……ちゅっ♡ スマホの電話番号は、×××ー×××××ー××××…っ、ちゅっ♡ モモトークのIDはっ、×××ー××××××ー××××れふっ……ん~、ちゅっ♡ スリーサイズはっ……上からっ、105、67、94のっ……Jカップですっ……ちゅっ♡ 男の人とは、付き合ったこともっ、キスしたこともないっ、しょ、処女、ですっ……ちゅっ♡ でも、このおちんちんにはっ、今日だけでっ……か、数えきれないぐらいキスしましたっ…♡ んちゅぅ~っっ……ちゅぽっ♡」  頭の後ろで手を組んでこのオス様には絶対逆らわないという無防備を強調する姿勢を取り、身バレ上等な個人情報をあげつらってゆくアコ。何も知らないで映像を見た第三者が『この女はチンポにキスをせずにはいられないんだ』と本気で思い込むのをねらって、一言二言発するたびに彼女は亀頭の裏に口づけた。生涯の隷属を誓う首輪を自らの手で拵え、そのリードの先端を先生の手に硬結びで巻き付けているような宣誓である。それでも無様で最低で他人に見られたら絶対に『終わる』映像になるほど自分は先生から離れられなくなると考えると、なおのこと興奮に拍車がかかり、彼女を心地の良い窒息に導くのだった。 「先生とのっ、勝負に負けたのでっ……♡ んちゅっ♡ おちんぽちゅっちゅっ女に、んちゅっ♡ されてしまいましたっ……んちゅっ♡ んちゅっ♡」 「されたなんて人聞き悪ぃなァ。そういう勝負だったろ? っていうかそもそもさぁ、モモトークのともだち登録者数で勝負って、初めから勝つ気あった?」 「っっ……♡♡ そ、れはっ……っ♡ なくは、ない、と、いいますかっ……んちゅっ♡」 「こら、濁すな」 「っっ……♡ 特に、努力はっ、しません、でしたっ……ちゅっ♡ 約束を取り付けた時点でっ、勝ってもっ、負けてもっ……んちゅっ♡ どっちでもよかったのでっ……♡♡」 「へぇ~~……?」 「ほんとですっっ…んっちゅ♡ 先生が、どれだけの女子生徒を誑かしているかっ、気が気じゃなかったんですっ……♡♡ 履歴、見たかったんですっ……♡♡」 「うわ、エグ、この女っ……♡」 「っ♡ それに、えっちなことができればっ、私はどっちでもっ、よかったっ、のでっ……♡ なのにっ、先生がっ……ちゅっ♡ この、おちんちんがぁっ……♡ 私の初めてのチンポキス無視するからっ、ぜんぜん見てくれないからっ……♡♡ おまんこのイライラ止まらなくなってっっ♡ それで、ついっ……ちゅっ♡♡』 「横着して約束破っちゃったんだ?」 「っっ……♡ ちゅっ、ちゅ~ぅぅ……♡♡♡」 「んで叱られて、小賢しい魂胆見破られて……なのに、好きだぞ、って言われた途端、叱られまんこがきゅんきゅん疼いちゃったんだ? チンポに頬ずりし始めちゃったもんね」 「うぅぅぅ~っっっ……♡♡♡」 「でも、あんなくっそマゾい惚れ方しちゃったらこれから大変じゃない? 新しい男できるたび、チンポにちゅーするんでしょ?」  鎧のごとき頑強なプライドを脱ぎ捨て、カメラの前で剥き身の姿を晒した高飛車な女が今更他のオスに靡くはずもない。そんなことは百も承知なうえで先生は白々しく嘯く。すると案の定、先生の「新しい男」発言が、垂らされた釣り餌とも知らず、気性の激しい魚がまんまと食らいついた。 「なっ、なりませんっそんなことっ…!!」 「そんなことって何さ」 「だからっ、お、おちんちんにキスして惚れる、とかっ…♡」 「へぇ~、じゃあもう一生チンポにはキスしないってこと?」  「ちがっ…! これにしかキスしないって意味ですっ♡ 惚れませんっ、他のおちんちんにっ♡ ちゅっ♡」 「俺のこと忘れちゃうまで?」 「わ、忘れませんってばぁっ♡」 「いつまで?」 「っ、い、一生ぉっ……♡♡」  口づけしたおちんちんに見境なく惚れる女だと思わないでください、と語気が強まる。しかしその発言が全く以てフォローになっていないばかりか、並々ならぬ思いの丈を打ち明けていることを、羞恥心で頭が馬鹿になった聡明な行政官は気づけない。賢明な左脳が弾き出した、“この動画を握られている以上、自分は先生から一生離れられない”という演算結果が彼女を論理的に狂わせていた。 「へぇー、散々イジめられたチンポを一生好きでいてくれるんだ~……♡」 「っっ♡ ん…っとに、さいってぇっ……♡♡ ちゅっ♡ んれぇ~~~ぇろぉんっ♡♡ んちゅ♡」  裏筋にべっとり舌をつけて根元から先端までを舐め上げながら、アコは思いを馳せる。子宮を持って生まれ落ちた役目を否応なしに意識づける、チンポの持つ理不尽な暴力性。その摂理を惜しげもなく発揮され、調伏される雌雄の構図にはやはりドキドキさせられる。  しかし、一方でヒナ委員長は、自分と同じ先生の女であるはずなのに、イジメられた女特有のトロけた雰囲気はなく、見るからに愛情に満たされた表情をしていた。肉欲をぶつけ合う関係でありながら、お互いの気持ちも満たし合っているようだった。  その扱いの差を比較しているうちに、アコはだんだんと拗ねたような、羨ましいような気持ちになってきて、二度と消えないキスマークをつけてやろうと躍起になった。 「っ……ん~~っっ……ちゅぅ♡ ん~~っっ……ちゅっ♡ きらいっ♡ ちゅっ♡ ちゅ~っっ……♡ きらい、ですっ♡ ちゅっちゅ~♡ んちゅぅ~~~……♡♡♡ こんなっ、いじわるばっかするっ、さいってぇないじめっ子おちんちんっ♡ きらいっ……♡ ちゅっ♡ だいっきらいなんですから……んっちゅ~~っっ♡ ヒナいいんちょぅとっ、ふたりのときはっ、いじわるしてなかったくせにっ……♡ れろっ♡ れろぉ~~っ♡♡ ちゅっちゅっ♡」  嫌い嫌いと詰って上目遣いで睨むくせに、滴り落ちる我慢汁は一滴もこぼさず舐め取るあたりが本意をほのめかしている。本気でふてくされているわけではない。ただ自分だけ仲間外れにされたような疎外感が、先生の気を惹こうとするいじらしいフェラチオをさせていた。 「いや、そんなことないと思うけど」 「そんなこと、ありまふっ♡ あるんれふっ♡ むちゅぅ~っっ……れろれろれろ♡♡」  意地悪な扱いが好きな一方で、甘い雰囲気に憧れないわけではない。相手があのヒナ委員長であっても嫉妬してしまう程度には、先生に執着の矢印が向いていることを、当の本人だけが未だ自覚できていなかった。 「わかったわかった、じゃあもうヒナと仲良ししてるとこアコには見せないよ。ハメ撮りなんか見せてごめんな」 「んぢゅ~~っっ♡♡ ちゅぽっ♡ …んでっ、そうなるんですかっ♡♡ そうじゃないっ、そうじゃないでしょーがぁっ……♡♡ 私のこと……す、好きっていうならっ、私にだまってっ、んちゅ♡ そういうことしないでほしいって、言ってるんですッ♡♡ ふぅ~っ、れろれろれろぉっ♡♡」 「あー、じゃあヒナをハメるためのチンポ、毎回アコがこうやってフェラしてくれるってこと?」 「れろれろっ……はぁっ!?」 「だってアコの目が届くとこでセックスしろってことでしょ? んなもん、ヒナと俺にメリットないじゃん。だったらせめて俺とヒナがベッドの上で恋人同士のベロキスしてる間、アコの愛情たっぷりフェラでチンポ磨いといてくれるとか、忠誠心たっぷりクンニでヒナのまんことろっとろにするとかしてくれないとさぁ」  先生は今自分のチンポに熱心に吸い付いてる女の執着心がいったいどれほどのものなのか試してみたくなって、並みの感性を持った女では到底容認しえない惨め極まりない扱いをちらつかせた。もちろんアコとてひとりの女である以上、他の女との逢瀬をほのめかすなんて許容しかねるライン越えの要求であることは心得ているし、何よりアコのことを大切に思うヒナがいい顔をしないだろうから、実現は難しいことを理解してはいる。だがそういった現実的な問題を差し置いくとしたら、アコの中に眠るマゾ女の気質がそのシチュエーションに興奮を催すだろうことについて、先生には確信めいた予感があったのだった。  そして、その予感が正鵠を射ていることを、かえってきた反応が告げていた。 「なっ…なっ…なっ……」  怒りを装って駄々をこねていた態度から一転して、アコは先生の正気を疑うような本気で不安そうな顔になった。ぱくぱくとさせている唇は彼を非難する言葉が大量に喉元でつっかえて渋滞を起こし、かろうじて空気だけが吐き出されてゆく。  信じられません。その発想は冗談で済まされないぐらいに最低すぎますよ。私を大切に思ってくれているヒナ委員長がそんな性奴隷みたいな扱いを許すわけないでしょう。そう言ってやろうと思って、実際に言ってやるつもりでいた。しかし、常識的な思考を走らせている一方、アコの中ではしてはいけない妄想があるじの許諾を得ぬままに、勝手に輪郭を構築し始める。  ――ベッドの上でいちゃいちゃと睦みあう先生とヒナ委員長。ふたりは小鳥が啄むようなさりげないキスを交えた軽いペッティングでじゃれつき合っている。そんな彼らの足元で性器への前戯に従事させられている自分。これからヒナ委員長を――他の女の子を犯そうとしているチンポにたっぷりとキスを浴びせ、舌で恥垢を削り落とし、かっこいいフォルムに磨き上げる。そうやって準備が整うと、今度は委員長の小さなおまんこをとろっとろになるまで念入りにクンニする。もちろん、ふたりは見向きもしてくれない。足元で飛び跳ねるペットの犬をあしらうみたいに、ふたりして私の頭を撫でてくれるだけ。  先生のおチンポを恵んでもらえる羨ましさと、敬愛する委員長が犯される準備を自ら推し進めている倒錯感――相反するふたつの感情がアコの心を大いにかき乱した。 「く、ぅ、ぅぅ~~っっ……♡♡ さいってぇっ……♡ さいってぇですッ……♡♡」 「そうだよなぁ。さすがのアコちゃんもそんなことできないよな~♡」 「っっ……♡♡ はぁぁ……っむっ♡ ぢゅ、ぞ、ぞ、ぞぉ~っっ……♡♡」 「う、ぉッ、まじかっ……♡ ちょ、口の中あっつッ…♡」  その光景に興奮してしまった自分自身に悔しさを滾らせながら、アコは目の前のチンポをゆっくりと頬張っていった。ぶちゅぶちゅっ♡っと唾液が弾ける卑猥な音が鳴るのも気にせず、頬の内側のふわふわした肉でチンポを揉みしだく。端正な顔立ちを不細工にこけさせた、無様なひょっとこフェラ顔に成り果ててしまうのは分かっていても、この意地悪なチンポに訴えたい意志だけが彼女を突き動かしていた。 「ひへほひいなあっ、ひまふよぉっ……♡♡ ひろっへ、いふなぁっ、やいまふっ……♡♡ んぢゅっ♡んぢゅっ♡ じゅっぽじゅっぽじゅぽっ♡ んぢゅぅぅ~~っっ♡ ぉごっ♡ んぶっ、ん、む、うぅぅ~っっ♡♡ んれっ♡ ひまふっ……♡ ひまふったらぁっ……♡ へんへぇほっ、おひんふぉさまほっ……♡ ひないいんひょうのっ……じゅっぽっ♡じゅっぽっ♡ じゅぽっ♡じゅぽっ♡ めふろれーにっ♡ まろめふふぇっほにっ♡♡ ないまふぅふぇふぁっ♡ んぢゅぅ♡ ぢゅぅぅぅ~~っっっ♡♡♡」 《してほしいならしますよッ♡ しろっていうならやりますッ♡ しますっ♡ しますったらっ♡ 先生とおチンポ様とっ、ヒナ委員長の奴隷にっ、ふたりのペットになりますってばっ♡》 「その、ふぁぁぃっ……♡ んぢゅっ♡ ひょっほふぁい、わふぁひもぉっ……♡♡ ふぉい、ひふぉみふぁいに、あふふぁっへふあふぁいよぉっ……♡♡ んぢゅぅぅ~~~っっ♡♡♡」 《その代わり、ちょっとくらい私もっ……恋人みたいに扱ってくださいよぉっ……♡♡》 「ぁっ、クソ、ちょ、まてっ、まてっ、わかっ、わかったから」 「ん、んもっ……んもっ、んもっ、ぢゅぅぅ~~ッッ♡♡」  怒りをぶつけるでもなく、取り入ろうとするわけでもなく、ただ奉仕で以て訴えられる、純然たる好意。「俺のことが大好きな女を孕ませたい」と云うオスの本能に刻まれし交尾欲を的確に刺激する甘やかなフェラチオは、ニヤついていた男を激しく狼狽させた。  彼がこれまで性根の悪い態度を貫いてこられたのは、アコが己すら騙して本心を蔑ろにし続けていたからだ。その堅牢な自我の殻をうちやぶってまで希(こいねが)ったのならば、先生の矜持にかけてその勇気を嘲り笑うことなど断じてできはしない。 「んぢゅっ♡♡ んぢゅぅぅ~~っっ♡♡」  彼が粗雑な手つきでアコが頭を撫でまわすと、睨むのがデフォルトな目つきがうっとり細まる。股座にチンポを生やしたものであれば、とうとう逃れえぬ雌雄の性(さが)を受け入れたのだと一目でわかる表情だった。その恥辱を受け入れてまで、アコは、彼からの愛情を受け取りたいとせがんでいるのだ。絶対に靡きそうもなかった、気の強いメスをここまで惚れこませて手に入れたという征服感が、射精を堰き止めていた弁を無理やりこじ開ける――!! 「あー、…っべ、出る、出る、出るッ……」 「んむっ♡ んむんむんむむぅ~~っっ♡♡」 「……彼氏のザーメン、こぼすんじゃねーぞ?」 「っ♡♡ んむぅ、んぢゅぅぢゅぅぅぅ~っっっ……♡」  殺し文句を囁かれて感極まったアコは、自分という一個の女そのものが丸ごと女性器になったつもりでチンポをもてなした。ふわふわして柔らかい頬の内側はまんこの肉で、チンポをぎゅーっと締め上げる喉奥は期待にふるえあがっている子宮。彼の腿の下から腕を回して、自分自身にセルフ・ヘッドロックを掛けているのは、男性の腰に足を絡みつかせる、いわゆる『だいしゅきホールド』を意識してのことで、つまり、種付けをせがむほどの愛情がアコという名のおまんこには満ち溢れていた。 「おぁッ、くそッ。可愛いなァ、お前ぇッ……!!」  びゅるるるッッッ♡♡ びゅ~~っっ♡ びゅくくっ♡  ぶびゅっっ♡ びゅっ、びゅっ、びゅるる~っっっ♡♡  喉の奥でぶりゅぶりゅと音をたてて精液が弾けてゆく。脳からほど近い場所に勢いよくオスの遺伝子が叩きつけられる衝撃に目を白黒させながら、アコは決してチンポを吐き出さず、またえづきもしなかった。征服されたことを思い知らされるすさまじいオスの気配に意識を塗りつぶされ、酸欠も相まって思考がホワイトアウトしかける。しかし、その苦しさの中にありながら、まるでアクメの余韻に揺蕩っている時のようなふわふわとした気持ちよさに包まれてもいて、アコは言葉にならない幸せに満ち溢れていた。そして、その幸せを態度で示すことができる方法といえば、先生が解き放つ精液を余さず受け止め、最後の瞬間まで快感を愉しんでもらうことだったのだ。 「んふっ……♡ んふーーっ……♡♡ んふぅぅーーっ……♡♡」  逆流した精液が鼻提灯を作るのを意にも介せず、アコはびゅくびゅくとふるえるのが治まるまで、チンポを離さなかった。先生が、こんなに面倒くさい女であるところの自分を、一匹のメスとして懐に迎え入れてくれたことが嬉しかった。その証左として吐き出された精液が、体の中にじんわりと染みわたってゆく感覚を愛おしんだ。  髪は汗で張り付き、唇の色はおろか、チンポビンタを食らったせいでチークすら滲んでいる。呼吸孔を確保するために必死な収縮を繰り返す鼻の穴なんかは、指摘した瞬間、全世界のフェラチオを経験した女どもから大バッシングを受けること間違いなしだ。  そんな、本気であるがゆえに不細工になった顔を先生は撫でまわす。その手つきは女を揶揄って意地悪をするためのものではなく、慈しむ気持ちだけで編み上げられていることだけは、いくら疑りぶかいアコであっても、信じざるをえないものだった。   ーーーーーafter talkーーーーー 「仲直りのちゅーする?」 「デリカシーなさすぎません? こっちはたった今精子飲まされたばっかりなんですけど」 「俺は別に気にしないよ?」 「私が!気にするんですっ!」 「したくないの?」 「ちがっ…!初キスで精液の味がする女だと思われたら死ねるんですッ。言わせないでくださいよ、こんなことっ」 「ほーん。なら、そろそろ膝から降りてもらってもいい?」 「…………拒否します」 「疲れてきたし、頭撫でるのもやめていい?」 「…………だめです」 「まんことろっとろになるまでクンニしてあげるからさー」 「は? ありえないんですけど、その返し。本当に癪に障ります」 「って言いながらずっと膝の上座ってんじゃん。なのに、減らず口ぶっ叩いて、アコちゃんは意地っ張りなんでちゅね~」 「んっ…とに、嫌って言ってますよねぇっ!? そうやって、女の子が甘えてるときにふざけるとことかっ……! もうきらいっ、きらいですっ、せんせいなんかっ……!」 「えー、じゃあ、俺もアコちゃんのこときらーい」 「……っ」 「…………ぇ。アコ?」 「ふぇっ……えぐっ、えぐぅっ……」 「あれ……あー、ごめん。ごめんて」 「なんでっ……なんで、そんな意地悪ばっかり言うんですかぁっ……ぇぐ」 「やりすぎちゃったね。うそだよ、うそ。好き。ちゃんと好きだよ、アコのこと」 「っ……うそっ…! ぜったいうそぉっ……! どうせ、委員長が本命でっ、わたしは、にばんなんでしょぉっ……!」 「嘘でも二番でもないってば」 「いいんちょうが、にばんめなのもイヤっ!! さいってぇっ! このヤリチンっ!」 「うーわ、メンドクサ」 「うぅぅぅ~~~ッッ……!!」 「ウソウソ。どっちも本命だってば」 「ずっ……う、そぉっ……うそつき、うそつきぃっ……」 「どっちも特別だよ。アコとヒナのふたりだけ、特別」 「っぐ……ぇぐ……っ…」 「よしよし……ごめんね。いじわるして」 「もっと、ぎゅって……してっ……」 「こんな感じ? 痛い?」 「……もっとっ、つよく……っ」 「はいはい。ほかに何かしてほしいことある? ヒナ呼んで3Pする?」 「ぐすっ……まじで殺しますよっ……」 「えー……なんでよ、まんざらでもなさそうだったじゃん」 「すくなくともっ、今じゃ、ないですよねぇっ!? 今はっ、わたしのばんでしょぉ……っ!」 「どうどう。ごめんて。つい意地悪したくなっちゃうのよ。アホでごめんね?」 「……ずびっ。委員長の前じゃ、優男ぶってたくせに……」 「それはだって、ねぇ? ヒナは約束やぶんないし、いい子だし?」 「っ……どうせ、可愛げないですよ、わたしは」 「ちがうちがう、そうじゃないって。アコはてっきり嫌がると思ってさ、ああいう感じ。でも意外だなぁ。さっきのプレイでもずいぶん喜んでくれてたみたいだったけど、もっと恋人チックな空気感の方がよかった? 羨ましくなっちゃった?」 「うっ。だっ、そんっ……!! す、すきか、きらいかで二分しなきゃダメなんですか!?」 「いんや。好きな女の子が喜んでくれるなら、是非やりたいなって」 「…………はぁ、もうっ。ふぅぅ……はぁぁ……。まぁ、その。かわいい、下着、つけてくる、程度には…………期待、してましたよ……」 「そっか。なら、仲直りのクンニ、させてくれる?」 「………………すきに、すれば、いいでしょ……」 「おっ、じゃあ寸止めしまくるのと鬼イカせすんのとどっちが――あでででっ!?」 「…んっとに、だいっっっきらい!!!!」 《おしまい》

Comments

こちらこそ、お付き合いいただきありがとうございました!! うれしいです!! 99%靡いてるのにわずかに残った1%がそれを認めないメンドクサさをどうすれば暴き出せるのか、思い悩ませて至った結論でした。

おはこ

今まで読んだアコで一番解像度高いと思う 素晴らしかったです!!!

TR


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