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愛で女、悪寧惨堕ち【4】

前回のお話はこちら

愛で女、悪寧惨堕ち【3話】

Unauthorized repost prohibited. おくるみに包まれた「こた」の身体は、残されたお下げごとぷるぷると震えている。 近くから、A子とこちゃのはしゃぐ声が聞こえ……片目だけが、うっすらと開く。濁った瞳が、光を探すように部屋をさまよい、やがて──A子がいないことを、認識した。 「ままちゃ……? ゆう、どきょ?」   …...




A子に抱かれながら、こちゃはわくわくで、

心のあんこさんがあったかくなるようだった。




「いもーちょ、もうしゅぐあえるにぇ……!」


「こちゃ。

昨日も話したけど、妹は身体にお怪我をしているの。

だから、優しくしてあげてね。」


「ゆう! こちゃ、いもーちょとゆっくちしゅるにぇ!」


しかし、目の前に現れたこたの姿を見た瞬間、その表情は凍りついた。


片目にはパッチ。

もう片方の目は、涙と怯えで真っ赤。

お帽子を身につけてはいるが、全身に傷が走っていた。ちゅぱちゅぱと残されたおさげを吸い、震えながらこちらを見ている。


「ゆっくち……ち……」


口を開ければ歯もなく、声は掠れている。

それでも、こたにとって「おねーしゃ」との出会いはゆっくりしたものだった。

こたが「ごあいさつ」をしようとした時……。


そのあまりの姿に、こちゃは「ピィ……ユピェ……!」と喉をつまらせ、次の瞬間、ちょろちょろと温かいものが下に広がった。


「ぴえええっ……!! ま、ままちゃぁ……!! ゆっくちいいい!」


失禁しながら泣き出すこちゃを、A子があわてて抱き上げる。


「大丈夫、大丈夫……妹はね、怪我をさせられてしまったの。

怖い子じゃないよ。優しく、優しくしてあげてね」


必死に説明するA子の声に、こちゃは涙を吸い込みながら、

小さく「ごめんなちゃい……!」とうなずいた。


それでも、こちゃにとって目の前にいるのは「かわいい」妹の姿ではなかった。

けれど──こちゃは、自ゆんなりに、なんとか声をかけようとした。


「いもーちょ、こちゃはこちゃにゃにょじぇ……

ゆっくちちちぇいっちぇにぇ……」


震える妹を見つめながらも、まだ赤ちゃんなこちゃには「なぐさめる」という行為そのものが、よく分からない。ただ、何かを伝えたい、ゆっくりしてほしい


──そんな気持ちが胸いっぱいにあふれていた。


そして、次の瞬間。こちゃは小さく息を吸い、声を弾ませた。


「こりぇが、こちゃにょかっきょいいこたちゅしゃんでしゅ……!」


妹の前に、もるもると進み出ると、はにかみながらも得意げに続ける。

自慢のゆっくりしたこたつさんをみれば、だれだってゆっくりできる。

ママがそうであるように。


「こちゃのこたちゅしゃん、ふわふわで、ぴかぴかでかっきょいいでちょ?

こたちゅしゃんに、こちゃにょ、にばんめにょたかりゃもにょ!

びーだましゃんもありゅにょにぇ!」


ひゅる、ひゅると細い息をもらしながら、妹はその声に小さくうつむいた。


「こちゃ……」


A子は、その光景に胸がときめくのを止められなかった。


(こんなに上手に自分の宝物の紹介ができるんだ……♡)


小さなおちりをふりふりしながら、こたつさんを誇らしげに見せつける。


「ゆっ♡ ぬーくぬーくぽーきゃぽーきゃ♡

こたちゅしゃん、ただいまなのにぇ♡」




そしてついにこちゃは気付いた。いもうとの1番不思議なところ。

背中──そこにあるはずの「こたつさん」が跡形もなく消えている。


「いもーちょ、こたちゅしゃん、どこにゃにょ? こたちゅしゃんがにゃいと、しゃむいしゃむいにゃんだよ? こちゃはね、いつもちゅっぽりあったかいんだにぇ♡」


──その問いは、こたの胸を突き刺した。


自分には、もう何もない。

ひっぷだんすに失敗した無力を責めるように浴びせられた罵声。

その後で受けた、さらに深い傷。

あんこのにじむ皮膚、剥げ落ちた毛並み、潰れて濁ったおめめ。

欠けた歯、もるんもるんと弾んでいたはずのおちりには痛々しい痕。

まむまむもあにゃるも、裂けて壊れてしまった。


あの日、溶かされ、折られ、ちぎられ食べさせられ、泣き叫ぶ声も無視されて。

冷たく乾いた床の上で、命よりも大切だった「宝物」を失ってしまった。

命より大切だった、あのこたつさんが。

もう、どこにもない。


こちゃの言葉は、何気ない笑顔とともに、その失われたものを次々と突きつけてくる。


ふさふさのおぐしさん。

白くきらめく小さな歯。

濁りのない、星のように澄んだおめめ。

傷ひとつない、もるんもるんのおちり。

そして──背中に光る、命の象徴であるこたつさん。


「…ユピッ……ぴぃ、ぴいい……」


こたの体が小刻みに震え、涙が一度にあふれた。

身体中のあんこが焼けるように痛い。

なにもかも失ってしまった自分と、目の前で笑う「ゆっくりとした姉」。

その落差が、こたを容赦なく引き裂いた。


「いやぁぁぁぁぁぁぁ!! こたちゅしゃぁぁん!! 

かえちてぇぇ!! かえちぇちぇよぉぉ!!」


小さな身体をくちゃくちゃに歪ませ、こたは泣き崩れた。


「ぴぃ!?」



どうしてこたつさんがないの?


無垢な問い。

だがその問いは、こたの胸を突き刺した。


「ゆっ……ピィっ……! こた……こたは、

ゆっくちできにゃいのぉぉぉ……!!」


片目をぎゅっと閉じ、こたは震えながら泣き出した。


「ゆんやぁあああ!」


突然泣き出したこたに、こちゃはきょとんと目を丸くした。


「いもちょ! どうちたにょ? ゆっくちしちぇにぇ! 

こたちゅしゃんにはいっちぇおちちゅくにょにぇ!」


こたは地団駄を踏むように泣き喚き、暴れまくる。


「こ、こた……!」


てんとう虫のお帽子がぱさりと床に落ち、おぐしさんを失った痛々しいハゲ頭が顕になる……。


こちゃは気づいてしまった。

こたの頭には、自分のようなふさふさのおぐしさんすら生えていない。


「ゆゆっ!? いもーちょ、へあーしゃんもないにぇ!

……ハゲちゃだにぇ」


まるで小鳥が思いつきを鳴くように、悪意もなく、ただ気づいたことを口にしてしまう。


その一言は、こたの胸に深く突き刺さった。


「ピ、ピイイ……こた、こただもん……っ! ハゲちゃじゃにゃい……っ」




こちゃは、まるで分からない、という顔でママちゃを見上げ、不安そうに首を傾げる。



「ママちゃ、ママちゃぁ……いもーちょ

こたちゅしゃんも、へあーしゃんも、どうちてないにょ?

いもーちょ、ゆっくちしちぇにゃいにぇ……」


「……ゆあぁぁぁぁぁぁん!!!」


声をあげて泣き出したこたの嗚咽が、部屋を震わせる。


A子は、こちゃがぽつりと放った残酷なひとことに胸を痛めながらも、


(赤ちゃんだもん、悪気があるわけじゃない……仕方ないことなんだ)


と自分に言い聞かせた。

そして、こちゃをそっと抱き寄せる。


「こちゃ、妹にすーりすーりしてあげて。

それから、ぺーろぺーろしてなぐさめてあげるの。

そうしたら、きっとゆっくり出来るからね」


言葉を聞いたこちゃの顔がぱぁっと明るくなった。


「ゆん! こちゃ、じょうじゅにできるにぇ!」


こちゃはもるもると妹へと近づき、

ころんと小さなからだを寄せていく。

そして、まだ涙でぐちゃぐちゃの妹のほっぺに、


すーり、すーり。

ぺーろ、ぺーろ。


「いもーちょ、しゅーりしゅーり……♡」


こちゃは赤ちゃんらしい甘えが混じったような声で、

ちいちゃな舌をちょろりと出して、ぺろ、ぺろ。


ぺろぺろは、決して器用ではない。

けれど、こちゃの小さな顔にはどこか満ち足りた色が浮かんでいた。

いもうとを慰めるというより――すりすりしたり、ぺろぺろする行為そのものが、

こちゃにとって心地よく、「じぶんのゆっくり」を確かめる甘えの時間になっている……。


「ゆっゆーん♡ ゆっくちぃ♡」


じょうずにぺろぺろできまちた! と言いたげな笑顔。

その様子に、A子は胸をぎゅっと掴まれ、気づけば頬がゆるんでしまっていた。


「……なんて、かわいいの」


それでも、小さなからだが、さらにちいちゃな存在を慰めようとしている。

その一生懸命さが、たまらなくいじらしい。


A子はそっとスマホを取り出し、


――カシャ。


音が響かないように設定して、夢中でシャッターを切った。


画面には、涙ぐむ妹と、健気にぺろぺろする甘えん坊のこちゃ。

「うっとり」する自分の顔が、レンズの反射にかすかに映り込んでいることに、

そのときのA子は気づかなかった。


一方で、ひっくひっくと震えるこたは、

目の前で展開されるその「かわいい光景」に声をかすらせる。


「いもーちょ、にゃかにゃいでにぇ♡」


こたはふらつきながらもおねーしゃにお顔を向けた。

涙でぐしゃぐしゃになったお顔に、

それでもどうにか「伝えたい」と思う表情を浮かべて。


「……ゆ、ゆっく……ち……ちぇ……ちぇいっ……ちぇ、にぇ……」




こたはひっくひっくと喉を震わせ、

歯のない口を必死に動かして、言葉を絞り出した。

まるで、それだけが自分の最後の尊厳であるかのように。



ーーーーーーーーーーーーーー

その晩

A子は、布団の中でスマートフォンを握りながら、偶然流れてきた動画に見入っていた。

画面には、三匹の赤ちゃんが、一つのこたつさんにぎゅうぎゅうに押し合いながら収まっている。こたつさんに入っているのは、動画投稿主の飼いまりちゃと、投稿主の友達が飼育している赤れいみゅ姉妹だ。


A子は思わず声を漏らす。


「え、うそ! かわいい……」


しかも、このこたつさんは投稿主が作った手作りのチョコレートと綿飴のこたつさんだという。だが、よく見ると中央の赤ちゃんは、真っ黒なお帽子をかぶっていた。


「……なんだ、こたつむりまりちゃじゃ、無いんだ……」


もしこれがこたつむりまりちゃなら、こたつさんのシェアなど、まず考えられない光景だろう。

けれど画面にいるのは、お帽子をもつ通常種のまりちゃ。

赤ちゃんまりちゃは、にこにことした表情のまま、れいみゅたちに居場所を分け与えている。コメント欄では「通常種はこたつのシェアができるよね」「かわいすぎる」といった声が並び、動画はほのぼのとした空気で広がっていった。



こちゃとこたを見やる。こたが疲れて眠ってしまったので、こちゃのスペースから移さず、今夜はそのままにしてみた。

こちゃは自分のこたつさんの中で丸くなり、安心しきった寝息を立てている。

ほのかに甘い匂いを漂わせながら、ときおり「ゆぅ、ゆぅ」と小さな寝息。

体の上下に合わせて、こたつさんの縁がかすかに揺れている。


そのすぐ横に──こたがいた。


けれど、こたつさんの中には入っていない。

入れてもらえなかったのだ。

こちゃの家に近づくように、外側へ身を寄せ、冷たい床の上に身を横たえている。

眠っているはずなのに、こたの体はときおり小さく震えた。

夢の中でもまだ、痛みや寒さから逃れられないようだった。

こたつさんの中のぬくもりを分けてもらえず、それでも──わずかに触れる距離で、姉の存在にすがるようにして眠っている。


二つの寝姿は、まるで異なる世界を映していた。

ひとりは守られた甘いゆりかごの中で。

ひとりは、守られるはずだった場所のすぐそばで。

A子はその光景を見つめながら、胸の奥に重いものを感じた。



A子はその光景を見つめ、胸の奥で言いようのない痛みに包まれた。


(やっぱり、こたつさんの共有はできないか……)


こちゃは幸せそうに眠っている。

こたは、ただ寄り添っているだけ。

その対比が、どうしようもなく残酷に見えた。


──やっぱり、こたつむりまりちゃには、こたつさんが必要なんだ。



ーーーーーーーーーーー

2日後。



夜明け前、A子は気配に目を覚ました。

こたはまた、眠ったまますすり泣いていた。

小さな声で「ままちゃ……ままちゃ……」と呼ぶ。




A子はもう何度目か分からないほどに目を覚まし、

力の抜けた手のひらでその体を包み込んだ。

眠い。

頭は重く、視界も霞む。

こちゃの探検に付き合い、食事を作り、片付けをして、こたをケアして……

それでも、A子の腕は離れない。

むしろ、こたの小さな身体をさらに優しく包み込んだ。


(……この子を守れるのは、わたしだけだから)


他の誰にも任せられない。

あの子は、痛めつけられ、拒まれ、居場所を失って、ようやく自分のところに来てくれた。

この胸にすがって「ままちゃ」と呼んでくれるのは、自分しかいないのだ。

だが同時に、不安も刺すように広がる。

今はまだ体力が足りず、泣き疲れて眠ってしまう。

だからこそ何とか夜をやり過ごせているけれど──もし元気になったら?

もっと長く泣き続け、もっと激しく求め、もっと甘えてきたら?

自分は本当に応え切れるのだろうか。

笑顔を崩さず、抱きしめ続けられるのだろうか。


「……いいんだよ、こた。

泣いても、甘えても、全部ママが受け止めるから」


自分に言い聞かせるように、震える声で囁く。

こたの涙が頬に落ちる。

その温かさに、A子の胸はぎゅっと締め付けられた。


(だって──この子を愛してあげられるのは、わたしだけなんだもの)


その思いが胸の奥で炸裂した。

疲れ切ったはずなのに、涙が込み上げ、笑みが浮かぶ。

愛おしい。

壊れるほどに、愛おしい。

もしこの小さな命を見捨てたら、この世の誰が救えるというのだろう。


「大丈夫、大丈夫だからね……ママがいるから、こたはもう怖くないんだよ」


声を震わせながら何度も繰り返す。

愛は救済であり、同時に鎖だった。

A子はただ酔うように、目の前の小さな命を抱き締め続けた。

こたの寝息が落ち着き、また短い眠りに戻っていく。

A子はその姿を見下ろし、涙を拭うことなく、ただ微笑んだ。


この命を抱いて「ママ」であり続けること。

それが自分の存在理由であり、救いであり、誇りであり、そして何よりも「運命」なのだと、A子は心の奥で確信していた。



A子の手のひらの中でこたが小さく身じろぎしている。


「こた……起きたの」


A子はそっとこたを毛布の上に下ろす。

体温はまだ心許なく、支えていなければ崩れてしまいそうだ。

けれど傷口は殆ど塞がり、出餡の滲みも少なくなってきた。

ゆっくりの生命力は、やはり強い。


「……ゆち、ゆち……! ままちゃ……」


こたはふらりと立ち上がり、ゆちゆちと三歩だけ前に進んで、またこてんと倒れた。

まだ危なっかしいけれど、確かに歩けている。


「えらいね、こた。よく頑張ったね」


A子はガーゼで身体をなぞり、残された前髪を梳いてやった。

触れられるたびに、こたは小さく震える。けれど、もう泣きはしない。


「ままちゃあ……だっこちて……?」


求めるままに抱き寄せる。


小さな体がもちっと手のひらにぴったりと収まり、その重ささえ愛おしい。


「よしよし……いい子だね、こた。ママがずっと抱っこしてあげる」


「ままちゃ……ずっと、ここに……」


かすれた声で囁くこたの目には、まだ不安が残っている。

でも、A子の腕の中で、少しずつ安心が溶け込んでいくのがわかる。


「こたが安心して眠れるようになるまで、ママは離れない」


こたはしばらくA子の手にすりすりと寄り添っていたが、


「こた……あんちん……ゆっくちだいじょうぶ……」


その声に、A子の胸は強く締めつけられた。


──でも、本当に「大丈夫」だろうか?


今の暮らしは、こちゃが元気いっぱいに探検をしたり甘えたりする、

その横で、こたはただ見ているだけ。

夜になれば虐待の記憶に怯えて泣き、A子は何度も抱き上げて眠れぬまま朝を迎える。

まだ体力が戻りきらない今は泣き疲れて眠ってくれるが、元気を取り戻したら


──もっと長く泣き、もっと強く甘え、もっと「ママ」を求めるようになるかもしれない。


それを思うと、不安が胸をよぎる。

けれど同時に、A子はこたを抱き寄せた。


(……大丈夫。わたしがママなんだから。

この子を愛してあげられるのは、わたししかいないんだから……!)


「ままちゃ、ゆっくちぃ……」




こちゃがおうたを歌ったりひっぷだんすアピールをみてみて言い出すと、すぐに騒がしさでこたの訴えもゆっくりも掻き消されてしまう。


(……こたに、ゆっくりできる時間を作ってあげたい)


A子はそう思いながら、こちゃが昨夜まで遊んでいた探検トンネルに目をやる。

そこで、ふと気がついた。


──こちゃに「探検に行かせれば」いいのだ、と。


元気を持て余しているあの子なら、きっと喜んで出ていくだろう。

そのあいだだけでも、こたをこたつさんに入れて、ゆっくり休ませてあげられる。


「……そうしよう」


A子は小さくつぶやき、こたのオムツを変え毛布に寝かせ直した。

今にも泣きそうな小さな顔を見つめながら、彼女は心の中で決意を固めていた。


ーーーーー


「こちゃ、今日も探検に行ってみない?」


A子は明るい声で呼びかけた。


「たんけんっ!? こちゃ、たんけんちゅりゅにぇ!」


ぱっと顔を輝かせるこちゃ。

小さな体を弾ませ、待ちきれないようにおちりを揺らしている。


A子はそんなこちゃを抱き上げ、そっと目を細める。


「でもね……そのあいだ、大事なこたつさんは──こたに守ってもらうんだよ」






「ゆ? いもーちょが……?」


呼ばれたこたは、びくりと身体を震わせた。

しばし黙っていたが、その目がきらりと光る。


「お、おねーしゃのこたちゅしゃん……こたが、つかっていいにょ……?」


声はかすれている。

けれど、そこには確かに期待が滲んでいた。


「うん、こたが守ってくれるなら、こちゃも安心だよ」


A子は微笑んで頷いた。

──だが、その言葉に反応したのは、こちゃだった。


「ままちゃ! こたちゅに、こちゃのこたちゅしゃん……

いもーちょがはいりゅにょ……?」


小さな眉をぎゅっと寄せ、声を震わせる。


「こたちゅしゃんは、こちゃの!

こちゃのゆっくちしたこたちゅしゃんにゃのにぇ……!」


A子は一瞬、言葉を探すように視線を落とした。

けれど、すぐにこちゃの目を真っ直ぐに見据えた。


「あなたの妹に──守ってもらって、ゆっくりを分け合うんだよ。

……ママもこたつさんを見ているから、大丈夫」


その声は、普段より少し強かった。

こちゃは口を開けたまま、しばらく固まり、視線を泳がせ、やがてぽつりと返す。


「ゆぅ……ままちゃがみてりゅなりゃ、こちゃ、

ゆっくち、わかっちゃにぇ……!」


その声は、どこか引っかかりを残したまま、

探検ごっこの支度へと向かっていった。



A子は、机の上にティッシュの箱や本を重ね、

定規を渡して即席の迷路を作り上げていた。


「ほら、今回の探検はお宝盛りだくさん! 

美味しいあまあまもあるよ。

いっぱい見つけて、妹にも持って帰ってあげようね」


「あみゃーみゃ!♡ たかりゃもにょ!♡」


こちゃの瞳が輝く。


「こちゃたんけんたいっ! しゅっぱーちゅ♡」


おちりをもるもると小さく揺らしながら、

こちゃは迷路の入り口へと駆け出していった。

A子はそっと視線を戻し、まだ横たわるこたのそばに近寄る。

小さな体が震えながら、恐る恐る口を開いた。


「ままちゃ……おねーしゃのこたちゅしゃん……

ほんちょに、はいっちぇいいにょ……?」


A子は微笑み、頷いた。


「いいんだよ。今だけはこたのものでもあるから。

……ゆっくりしておいで」

こたは震えながら、こたつさんの縁におさげを伸ばした。

それは、自分のものを壊されて以来、ずっと夢のように求め続けてきたものだった。けれど、いざ目の前にあると、どう触れてよいのか分からない。

小さく身を沈めてみる。身体の半分まで潜り込むと、綿飴の壁がふわりと頬に触れ、甘い香りが鼻をつく。けれど、そのまま固まってしまった。心の奥で「壊される」記憶が疼いて、奥まで進む勇気を奪っていく。

そんなこたに、A子がそっと声をかけた。


「大丈夫。もっと奥まで入ってごらん。こたの体を、ちゃんと守ってくれるから」


「……まも……ちぇ……くりぇりゅ……?」


おそるおそる呟き、こたは一歩、また一歩と奥へ進んだ。


次の瞬間、全身が優しく抱きしめられる。


チョコレートの天井が頭を撫で、ふわふわのこたつ布団が全身を受け止める。

失われていた「お家」の感覚が、一気に胸に押し寄せた。


「……にぇぇ……あ、ああぁぁぁ……!」


こたは頬を綿飴に埋め、泣きながら声をあげた。


「ゆえええええんっ……!! ゆええええええんっ!!!」


涙と嗚咽のあいだから、心の底から湧き上がる歓喜があふれ出す。

あまりにも長く待ち続けた「ゆっくり」が、ようやく自分に戻ってきたのだ。


「……あったかい……にぇ……! ゆっくちだにぇ……!」


声は震えていたが、すぐに安堵の吐息に変わる。

胸の奥がぎゅうっと締めつけられ、そして溶かされていくようだった。

小さな瞳からはとめどなく涙が零れ落ちる。

けれどその涙は、悲しみではなく、久しく忘れていた「居場所」に触れた喜びの証だった。

こたつさんの中で身を丸めるこたの表情は、次第にとろんとした夢見心地に変わっていく。

外の音が遠ざかり、ただふわりと甘く優しい膜に守られている。

そこには、何も失うものはない、そう錯覚させるほどのぬくもりがあった。


──たとえそれが、ほんの一瞬の、借り物であったとしても。



その始まりは、ほんの序章にすぎなかった。

こたにこたつさんを一瞬だけ使わせてあげる──ただそれだけのこと。

けれど、その取引の背後で、すでに静かな歯車が狂い始めていたのだ。

部屋の隅には、遊戯のための迷路やアスレチックが整然と並び、甘やかな宝物がきらめきを放つ。無邪気なこちゃは歓声を上げ、弾む足取りでその小宇宙へと駆け込んでいった。

一方、こたは久方ぶりにこたつさんの前へ座り、身を沈める。


──ぬくもり。


それはあまりに優しく、そしてあまりに危ういものだった。

失った者にとって、温もりとは毒にも等しい。

たとえそれが一瞬の貸与であろうともその胸に落ちた熱は

やがて抗えぬ渇望と歪みを生む。


誰も知らぬまま、この日の「小さな貸し借り」は、

確かに運命の糸を手繰り寄せていた。

その糸の先に待ち受けていたのは、甘美な日々の延長ではなかった。

ひそやかに芽吹いたのは、愛の名を借りた影。

その影は、やがてこたたちを包み込み、

ぬくもりを与えるはずの手を、冷たく残酷なものへと変えていく。


――ほんの短い貸し借りが鳴らしたのは、

静かな破滅の前触れにほかならなかった。



ーーーーーーーーーーーーーーーー

次回


愛で女、悪寧惨堕ち 5話【29イラスト】

前回のお話はこちら こちゃが探検から戻ると、おさげには小さな金平糖がひとつ、 お顔は満足げにほころんでいた。 「ままちゃ、たんけんたのちかったにぇ!」と駆け寄ってくるその姿を、A子はほっとしたように迎え入れた。 「こちゃにょこたちゅしゃん! いもーちょ、 ……こちゃ、ただいまにゃにょ!」 探検から戻ったこ...


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最初から読む

愛で女、悪寧惨堕ち【1話】

【全6話、完結しました!】 次の話はこちら💁‍♀️ ーーーーーーーーーーーーー 以下ダイジェスト


愛で女、悪寧惨堕ち【2話】

前回はこちら 愛で系雑誌に掲載されたA子のポエム ◆おまけ◆ テキストですが結構エグめの描写ですのでご注意ください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 配信停止の後。 ──再生画面の周囲に、鍵マークのアイコンと共に、 「支援者限定アーカイブ」というラベルが小さく浮か...


愛で女、悪寧惨堕ち【3話】

Unauthorized repost prohibited. おくるみに包まれた「こた」の身体は、残されたお下げごとぷるぷると震えている。 近くから、A子とこちゃのはしゃぐ声が聞こえ……片目だけが、うっすらと開く。濁った瞳が、光を探すように部屋をさまよい、やがて──A子がいないことを、認識した。 「ままちゃ……? ゆう、どきょ?」   …...


リクエストの状況によりますが、

あと2回で終わりです!

誤字直しました!!(まだあったら教えてください!)

愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】 愛で女、悪寧惨堕ち【4】

Comments

こたつの動画を見て私も作ろう!ってならないところがもう何かズレてますね。社不お兄さんも直そうとしていたのに。 こちゃからこたつを借りたのをきっかけに、湯呑みやおくるみの譲渡、果ては髪や目玉の移植と要求をエスカレートさせようと思った私は立派な鬼威惨です。

トチロウズ

お疲れ様です、今回も素敵な作品をありがとうございます! A子さん、すごいですね。 下手な虐待派よりもよっぽど精神的に追い込む才能があると思います。 特に最後の「こたつの貸し借り」は、さすがにやめてやれよと、苦笑いしてしまいました(笑) 悪意のない善意、という表現が正しいか分かりませんが、すごいですね…! これからも、お体にお気をつけて作業されてください!

きんたろうあめ

自然に格差責めが出来て偉いね! 代用こたつを用意すらしない無能ままちゃのせいで、たった1つのこたつを巡って争っていってね!

アンコ

コメントありがとうございます!! 確かに妹がこたつをめぐってお姉ちゃんを襲う…というのも、ゆっくり界隈なら充分にありそうで、想像が膨らみますね。 「大切なものを取り合う」という構図は、キャラクターの立場や背景によっていろんなドラマが生まれるので、考えるだけでも楽しいです。 そういう視点で読んでいただけるの、とても嬉しいです!

Pakojiryu

ご感想ありがとうございます! 「一見可愛い行動に見えるけれど、詳しく見れば虐待」という例え、とても的確で頷いてしまいました。今回のA子もまさにそうで、善意のつもりでもこたの気持ちを汲み取れていない、その“素質”を表情や仕草から感じ取っていただけて嬉しいです。 こたつの件についても、確かに、教材扱いの子供ですら自作できていたのに、A子はあえてそこに手を伸ばさない。それは「解決策を探すよりも、“可哀想なこたを守る自分”という美談に酔っている」からで、本人も無自覚なまま自己満足に浸っている姿を描きたかった部分です。 「絶妙な綻び」と表現していただいたのも嬉しいです。作品の中でほんの少しの違和感が積み重なって、やがて大きな破綻に繋がるように意識していますので、そうした点に注目していただけるのは励みになります。 続きもぜひ楽しみにしていただければ幸いです!

Pakojiryu

ご感想ありがとうございます! 「れいむはりょうさいけんぼさんっ!」という、ゆっくりたちの無邪気な自己陶酔を、金と現代の技術を持った人間がスケールアップして実行したら…というご指摘、なるほど……!となりました。 まさにA子は「こたを救っているようで、実は自分が気持ちよくなるためにその状況を作っている」存在で、純粋なはずの行動がどこか歪んで見えてしまっているんですよね。今後もゆ虐ワールドを描く中で、「ゆっくりの思い込み」と「人間の自己満足」の奇妙な共鳴を描いていけたらいいなと思っています!

Pakojiryu

「慰めているようで実は自分に陶酔しているこちゃ」「保護しているようで自分に酔っているA子」この二重構造に触れてくださって、まさに作品の核を射抜いていただいた気持ちです! 表面上は優しさや思いやりに見えても、掘り下げてみれば「相手のため」ではなく「自分のため」。その歪んだ優しさこそが、ゆ虐らしい“深淵”だと考えて描いていました。 「心臓が痒くなる」と表現していただいたのも、とても嬉しかったです。違和感と愛しさが同居する感覚を、少しでも届けられていたなら作者冥利に尽きます!!!

Pakojiryu

今回も丁寧に深く読み込んでくださってありがとうございます!こちゃの発達段階を踏まえた考察は、本当にその通りで、こちらも描いていて「こちゃには他者の痛みをきちんと理解するにはまだ早すぎる」という前提がありました…!それでも“こちゃなりに慮った行動”として見ていただけたのは嬉しいです。 また、A子についても、「自己満足のために飼っている」という無自覚さを問題として指摘していただいたのは核心で、まさにそこから歯車が狂っていく物語だと考えています。 おっしゃる通り、一番惨めで無様で救いがたい存在は、悪意ではなく無関心や誤解から踏みにじられるもの、、この感覚をしっかり受け止めてもらえたことは、作者冥利に尽きます。 他作品も含めて何度も読み返してくださっているとのこと、本当に励みになります。こちらこそ、いつも素晴らしい視点を届けてくださってありがとうございます。続きも必ず形にしていきますので、ぜひゆっくりお付き合いください!

Pakojiryu

愛で女にそんな風に反応してもらえて嬉しいです! A子は“善意の押し付け”をしてる自覚が全くないので、結果的に“どっちも大切に”しているつもりが、核心であるこたつを見落としてしまってるんですよね。 そして“貸してあげたのよ”というおこがましさこそ、彼女の危うさの象徴でもあります。 制裁する対象が“こちゃ”から“愛で女”に移っていく感じ、まさに狙っていた部分なので伝わって嬉しいです!

Pakojiryu

ご感想ありがとうございます!こちゃ自身からすれば“事情なんて知る由もなく、普段通りにふるまっただけ”、本当にそうだと思います。だからこそ、善意と空回りの間にある“どうしようもなさ”が描きたい部分でもあって…読んで頂いた上でここまで整理して言葉にして頂けたのが嬉しいです〜! A子が説明責任を果たさない限り、こちゃの態度は制裁どころかまだ穏当、という指摘も納得です。

Pakojiryu

おっしゃる通りで、愛でラボの「善良保証」って、実は“悪意を消しただけ”であって、本質的な性質や欲求は全然変わってないんですよね…! 「優しく見せかけている」だけの存在だからこそ、A子の世話もすべて空回りしていく。 そして決定的なのはご指摘の通り、こたつ(=おかざり)を軽々しく貸すというA子の行為で、これがまさに「自覚なき虐待」の象徴になってしまったと思います。 結局、誰もが自分の都合や欲求しか考えていない。けれど当人たちはそれを「愛」や「善意」だと信じ込んでいる。 そこにこそ、この物語の不気味さを出したかったので、しっかり拾っていただけて嬉しいです。 次回からますます暗くなっていきますが、その先をぜひ見届けてもらえればと思います!

Pakojiryu

ほんとうにその通りで、A子の「良かれと思って」のお世話は、結局ぜんぶ自分の物差しで選んでいるんですよね…。 まだ若さゆえの未熟さで、相手を思いやっているつもりでも、結局「A子が思う理想の赤ちゃん像」に押し込めてしまう危うさがある。 それがもし現実の育児にスライドしたら…と考えると、ぞっとするのにぇ…。

Pakojiryu

ありがとうございます! おかざり=アイデンティティという大切さを、A子はまるで理解していない。その軽視が「静かな残酷さ」になってしまっているんですよね……。 この先の破滅への道のりも、じっくり描けたらと思います!

Pakojiryu

おお……まさに愛でラボの「善良保証」って、結局「悪意を取り除いただけ」、その通りです。言語化ありがとうございます! 他者を見下しても、自分が世話されて当然と思っても、そこに悪意がないから善良。 でも、それは根本的な意味での「善良」とはちょっと違うかも。 今回のこちゃの「はげちゃ」発言もまさにその象徴で、まさに仰るとおりだと思います。 このあとどうなっていくか、ぜひ見届けていただけたら嬉しいです!

Pakojiryu

代理ミュンヒハウゼン症候群─ぐぐりました(!) 「スマホのレンズに写り込む顔」という演出は、無意識に「見てほしい/理解してほしい」欲望が透けてしまう象徴として書き入れました。ご指摘いただいた病名で整理されると、A子の行動がさらに陰鬱でリアルに見えてきますね…!!!?

Pakojiryu

丁寧な読み取りをありがとうございます。おっしゃる通り、誰もが「分かっているのにやめない」という点こそが本作で描きたかった「静かな虐待」の本質です。 「しょうがないよね」という一言が、安易な逃避でありながら現実を覆い隠す強力な呪文になってしまう。その果てがどこへ行き着くのか、最後まで見届けていただければ幸いです。

Pakojiryu

ありがとうございます。 この先は「楽しい」と思えるか「胸が苦しい」と感じるか──本当に読まれる方の立場や視点次第で変わる部分かもしれません。どちらにせよ、続きを楽しみにしていただけてとても励みになります!!

Pakojiryu

新品こたつ問題、まさに皆さんが触れてくださった通りで、当時の時系列では愛でラボが既に傾き始めていて「正規の新品こたつ」はもう手に入らない状況でした。結局は中古やフリマ経由に頼るしかなく、それも高騰していたのでA子には手が出せなかった。 それでもなお「保護の衝動」を優先してしまったあたりが、彼女の限界でもあり不幸の始まりでもありますね…。 ペットショップなんかを探せば、ワゴンセールで売れなかったこちゃたちのこたつさんだけ売られている事もあるし、フリマサイトではこたつさんだけ売られてる事もある世界を描いているので、A子がきちんとこたたちの性質を理解してこたつを用意してやれば……!しかし、そうならなかった背景と、その先に起きる格差や依存の歪みを描きたいエピソードでした!

Pakojiryu

ご感想ありがとうございます! こちゃの無知ゆえの発言が、単なる子供っぽさに留まらず「自分のことしか考えられない性質」にまで見えてしまうのは、まさにゆっくり的な悲しさですよね。 A子についても「こたを支えているつもりで、実際には自分を良い人間だと思いたいだけ」という部分をしっかり読み取っていただけて嬉しいです。A子自身がその矛盾に気づけない限り、こたにとっても、こちゃにとっても救いにならない──そんな危うさを描きたかったので…。 また、善良そうに見えるこたつむりたちが「無自覚に甘えを繰り返すことで人間を縛る」存在に見えてしまう→興味深いです。おっしゃる通り、横暴な通常ゆっくりとの違いは意図的にグラデーションを入れて描いており、どちらもまた人間社会に通じる醜さを照らしているのかもしれません。比喩としてヒモ男・パパ活女子に通じるという読み方は、自分では思いつかなかったので新鮮に感じました。

Pakojiryu

読んでいただきありがとうございます。 おっしゃる通りで、本来ならば「顔合わせ前にA子がしっかり教育しておくべきこと」を怠っているのが最大の問題なんですよね。そこがまさに彼女の弱さであり、罪でもあります。 そして「今だけはあなたの」という言葉、残酷ですよね😨持ち主以外が言えば責任のない甘言になり、持ち主が言っても結局は「時間制限付きの所有」を突きつけるような残酷さがある…。A子がその言葉を口にすることで、かえって関係の歪みや残酷さを際立たせてしまう──それを感じ取っていただけたのは本当にありがたいです。 誤字も教えていただきありがとうございました!

Pakojiryu

ありがとうございます!「貸出」って表現まさにそうですね。取り上げられる前提の幸せって、最初から仕掛けられた残酷さがあると思います。探検ワードが出るだけで不穏さMAXですねw まさに二度目の喪失、その辺を次回かけたらと思っています…!

Pakojiryu

感想ありがとうございます!格差モノ……いいですよね😌A子も決して悪人じゃないけど、言い訳しつつ無自覚に踏み抜いていく感じを描きたかったんです。「こたつを分け合える関係」はほんとに狭き門で、だからこそ切実なんですよね。 実はA子が不在のときは、こたつをめぐるトラブルを避けるために2ゆは別々で管理されています。 ただ、生後はまだ3週半ほどで、どちらもこたつを背負えない段階。そこから生まれる依存や格差が強調されていく予定です。 まさに「根は悪くないけど…」なA子とこちゃ、そして不具こたの関係性がどう転がっていくか、見守っていただければ嬉しいです❗️

Pakojiryu

ありがとうございます!その視点めちゃくちゃ本質的だと思います。多頭飼いに耐えられるほどA子のキャパは広くないし、結果としてどちらも「不幸の分け前」を背負うことに…。その危うさを含めて“ワクワク”と受け止めていただけるのは嬉しいです。

Pakojiryu

ああ…これ、妹がこたつを奪おうとして お姉ちゃんを襲うんですかね…

哀れなこたの表情、ほんと素晴らしいです! よくバズってるペット動画で、一見可愛い行動に見えるけど詳しい人が見ると虐待…なんてのがありますけど 今回のお姉さんはすっかりそっち方面で、こた側の気持ちがスルーされているあたり お姉さんの「素質」が見えて良いですね こたつ、再購入は難しくても、動画で自作してる人を見て作る方面に行かないのは お姉さん本人も自覚しないまま「可哀想なこたを守る美談」に酔ってるんだろうなぁ…と(教材扱いの子供達ですらこたつを作っていたのに…です) そこかしこにある絶妙な綻びが巧みで、続きが楽しみでしかたないです!

T3

A子さんの振る舞い、個人的にですがおチビちゃんはゆっくりできるんだよ!とれいむはりょうさいけんぼさんっ!を、金と現代の技術を持った人間がやるとこうなるのかな……と少し思いました

ぽてこ

相変わらず可愛すぎて心臓が痒くなる描写…さすがです。 相手の為に慰めているようで、 結局は慰めてる自分に陶酔しているこちゃ。 そして、こたを保護している自分に陶酔しているA子。 深淵ですね。

虚無感

ヤングケアラーの辛さと生態に合わない飼育方法をされたペットの苦しみ、地獄のハイブリッドなのぜ……! こちゃは悪くないと思うのぜ、いきなり新しい家族だって身体中に拷問を受けて身も心も限界でズタボロの奴を紹介されたら、大人の人間さんだってビビり散らかすのぜ。更に言うなら、こちゃは明らかに幼過ぎて、発達心理学的に言えば他者視点の獲得に至ってない段階なのぜ。他人がどう感じるかなんて考えられなくて当然、下手したら自分以外に心があることも知らないくらいなのぜ。それを考えたらむしろこちゃなりにすごくはげちゃを慮った言動と言えるのぜ。 では、お姉さんが悪いのかというとちょっと違うと思うのぜ。や、悪いは悪いんだけど、ペットなんて基本的に自己満足の為に飼うものであって、動物愛護法にすら守られてないゆっくりなら余計どう扱っても自由、自分が一番気持ちよくなるように使い倒すのは当然と言えるのぜ。強いて言うなら、お姉さんがその「自分の気持ちよさの為にペットをいいように使っている」自覚が無いことが問題とも言えるけど、それだって、ペットの為に考えて試行錯誤をしてる人が傍から見て失敗してるからって責められることじゃないのぜ。 長々と、何が言いたいかと言いますと。一番惨めで無様で可哀想なのって、悪意すらなく踏みにじられる存在だと思うんですよね。自分が悪いことをしたからと制裁されるでも、悪党に襲われるでもなく、他者の無関心や無理解、誤解によって不幸に襲われ、どん底に突き落とされる存在。ぱこさんの作品はそういった描写が素晴らしく、本作も続きが楽しみで仕方ありません。勿論、人形遊びのお話も、こちゃがいた教室も大好きで、何度も読み返しています。素晴らしいお話をありがとうございました。

もくたん

愛で女待ってました! なのに内容にうわーしか言えないのがこたつむりの恐ろしいところ。 どっちも大切にしているように見えて、こたつというどちらの赤ゆの大切なものが見えていないA子さん。 なんで会わせたんですかね… そしてなんで貸そうと思ったんですかね… こたつむりの愛でて!という態度にはビキビキ制裁ものなんですが、だんだんA子さんに制裁したくなってきました笑 こたつさえあれば精神的満足を得られるいきものに私が貸すように仕向けてあげたのよというのがすごくおこがましいし、癒しをあげたかもですけどそれは借り物なんだから継続しないというのに。 もしこの2体を本当に救いたいなら制裁して二人でわけあえという以外に方法がなさそうです

てんかい

こちゃなりに頑張ったよ。そもそも事情知らないわけだしね…。 生まれてから転んだぐらいしか痛い思いしかしてないこちゃに、あにゃるとまむまむとお髪と片目と歯とこたつを失ったこたの気持ち想像しろって言っても無理でしょ(そもそも怪我してるって伝えただけで、PTSD持ちの要介護者って説明してない) 個体によってはゲスとして制裁する可能性があったことを考えるとこちゃの対応はかなり穏当と言える部類。 A子が詳しくこたの事情を説明してこちゃに協力して貰わないから、こちゃはいつも通りふるまってるだけなのに「騒がしさでこたの訴えもゆっくりも掻き消されてしまう」とか「元気を持て余しているあの子なら、きっと喜んで出ていくだろう」とか邪魔者扱いはちょっとおかしい。

bbb

こんばんは。愛で女第4話というわけですが、とりあえず総合的に言って問題点がひたすら露呈してる、誰も一切の自覚がない虐待描写みたいなことになりましたなぁ。 思えば、愛でラボこたつむりのほとんどは人に甘える動作と、善良としての振舞いを仕込まれている(要するに『人間に偉そうに歯向かう、自分を優位な存在だと思い込むという、典型的なゲスの思考』を搔き消している)だけであり、そのため個体の生まれつき本来の性格の悪さや、欲望に忠実な姿勢が変わっていないんですなぁ(その上で、こたつむりという種類な事と、愛でラボの浅はかさが混ざり合って貧弱さが増しているのが)。 ただ何より問題なのは、先住こたつむりのこたつを新入りに貸し与える事を行った愛で()女。 (こたつへの過度な依存は一旦置いておくとして)ゆっくりにとっておかざりが重要なもの故に、それを安易に『貸す』のはどう考えてもなんですが…… 色々綺麗ごとを並べようとしても、結局全員が自身の欲求が何より大事なだけなのはリアリティも凄いわけですよなぁ。 毎度長文を書きましたが、今回もありがとうございました。明らかにここから鬱みたくなってくるのが目に見えてますがそれはそれとして次回も楽しみにしています。

oさん/おろさん

格差だー!悪意のない言葉の刃だー!! しかし「良かれと思った」という全てにおいて自分の物差しでこちゃとはげちゃへの施し方を選択しているあたり、A子の人間性もまだまだ未熟っ!さんなのにぇ!! まぁ人間なんて30代になっても40代になっても人間性っさんを磨き続けないといけないようなもにょだから、A子なんてまだせいぜい20代なんだろうし、まだまだお子様っなのにぇ!!! このままだとA子はもしこの先自身に子供ができても、「A子自身が良かれと思った」ことばっかりやってあげそうにぇ。 それで子供はいつしか「ママはママの中の私像しか見ていない…本当の私を見てくれてない…」っていうモヤモヤが心の中で膨れ上がっていくのにぇ…。

レイディース

飼い主がおかざりを軽視しすぎてる感じがいいですね これから訪れる破滅が楽しみです

gggg

そうでしたね、確かなんかのっぴきならない事情で新しいこたつを用意してやれなかったはず…って思って見ていましたが、はげちゃをおむかえするにあたって、この話の時系列だと既に愛でラボが経営崩壊しかかってて新品のこたつを生産できない状態なんだった。 フリマサイトで高い備品を買ってやれる経済的余裕と覚悟がないのに衝動ではげちゃを保護してしまったというのも一つの大きな要因ですね。 経済力も覚悟もないならペットを飼うなってそれリアルでも一番言われてることなのにぇ!!

レイディース

こたのお迎え時にはもうこたつの作成や修理も受け付けてないようでしたので、フリマサイト等でしか売ってないうえに高かったとかだと思います。 愛でを自称しているならyuuq476さんの言う通り買えと思いますけど。

ジョン・ドゥ

以前からこたつむりの善良保証には違和感を持っておりました。 今回のこちゃがこたに「はげちゃ」と悪意無く言った描写からようやく言語化する事ができました。 愛でラボで言うところの善良は悪意を取り上げた状態なのだと私は考えています。他社を見下すし、何もかもやって貰って当然、与えられて当然でそこに悪意が無いだけでゲスな野良と本質は一緒なのかと思います。 勿論個体によっては優しさや知性があるのもこれまでのイラスト等で見てとれるので、全部がゲスとは思わないですけどこのお話のこちゃはゲスだと思います。どんな末路を辿るのか楽しみで仕方ありません!

ジョン・ドゥ

代理ミュウヒハウゼン症候群。スマホのレンズに飼い主の顔が写りこんでいる…という一文で何となく前述の病名が浮かびました。

せら

後2回ですか… 今作だけでも、充分濃厚な虐待描写だと思います。 よくある家庭に潜む静かな虐待 多分、A子さんも、こちゃも 更に他ゆんのこたつを拝借するこたでさえ、(ゆっくりにとってのおかざりの大切さは今までも、特に表現されていますし。) 内心理解していると思いますね。相手を傷つけている事を。ただ、鈍感、幼さなどを言い訳にしているんですよ。 「しょうがないよね」 この言葉による逃避の果て どうなるか期待しかないです。 いつも誠にありがとうございます。リクエストもいつもご対応頂きまして誠にありがとうございます。

K

この後の楽しい(個人差による)時間が楽しみです。

ボン

新しいこたつ買ってやればいいのに

yuuq476

この2ゆ、「ままちゃ」のいないとこではどんなコミュニケーションをとるのでしょう(全くとらなさそうな気もする) そういえば、2ゆは生後何週間くらいなんでしょう?こたつを担げないから4週間いってないのかな

ベロン

今回も堪能させていただきました。 これほどのクオリティの作品を次々に発表なさる事に頭が下がるばかりです。 どうぞ、お体にはお気をつけ下さい。 悪意は無いが配慮も無い言葉というものはしばしば人間社会でも諍いの火種になりますが、冒頭の態度は、こちゃが単に無知で想像力が欠如しているという以上に、自分のゆっくりしか考えられないゆっくりの滑稽で哀しい性質もあるのでしょうね。 そしてA子さんは結局こたの痛みに寄り添っておらず、自己満足しか考えていない、ゆっくりそのものの精神をお持ちでいらっしゃる描写が更なる地獄を予感させてくれます。 最悪の事態のトリガーはずっとA子さんが握っているのに、A子さん自身が自分の悪い側面を直視できていない、自分は良い人間ですと自分に言い訳しているのが、人間の弱さや醜さを鋭く描かれており非常に感心致しました。 話は変わりますが、一見すると善良そうなこたつまりさ達も「甘える」「可愛いそうアピール」で飼い主をコントロールしようとするあたり、普通のゆっくりと変わらぬ見苦しさがある、という意図の感想を述べられている他の読者さんがいらっしゃいました。 自分も全く同意です。 普通の横暴なゆっくりが愚かさと異常な自己肯定感でそう振る舞うのに対して、こたつまりさ達は半ば無自覚に振る舞っている差があるとは思いますが。 どうにもこたつまりさ達のその振る舞いが、自分は現実のヒモ男やパパ活女子の比喩でもあるのかな、と勝手に妄想しております。

灰色猫

うーむ…… ゆっくりなんて(生きている時間の関係上)成体ですら子供と同程度の精神性なことが殆どだろうし、ただひたすらに顔合わせ前にA子が色々教えておくべきだったとしか…… あと、こういう場面でありがちな「今だけはあなたの」というワードだけど、これ持ち主以外が言うと途端に無責任かつグロいワードすぎる……持ち主が言っても割とグロいのに…… >妹の存在にすがるようにして眠っている。 多分 姉

絵贄川

『与えられた』のではなく『貸出』。つまり、いつかは返さなくちゃいけない。こたつ帰還の喜びに震える不具こたが二度目の喪失に耐えられるのか。そしてまりさ種共通の破滅ワードである探検。 もう嫌な予感しかしない・・・

me

今回は格差モノの要素もあり大変ゆっくりしました。不穏な引きで続きが気になりすぎます! A子さんとこちゃ、この飼い主にしてこのペットありですね。紹介するときに「根は悪いやつじゃないんだけど、ちょっとその……」と言いたくなる感じの。 やはりこたつを分け合えるのは本当に限られたこたつまりさだけなんですね……

ベロン

こちゃは安楽死させてあげた方が幸せだったんじゃないかと思いました。こたもこちゃもどちらか1ゆなら幸せになれただろうけどA子に多頭飼いは向いていない。虐待鬼威惨なのでこたもこちゃも不幸になりそうでワクワクしています。

はにぃ@でゅう


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