俺は冴えない下っ端職員。
どこにでもいるようなオッサンだ。
それに比べ、ここのマスターは――。
俺とは違って年も若く、サーヴァント共にも慕われ、こんなオッサン職員のことなんか気にもせず、毎日楽しそうに過ごしてやがる……
……それは良い。少しくらいはな。
俺が許せないのは、あの――。
「んっ、あ♥ 良い、ですよっ……我が夫……♥ その調子ですっ……♥ もっと、キテくださいっ……♥」
「う、うんっ……!」
サーヴァント、モルガン。
つい先日召喚されたばかりなのに、もう既にマスターと「そういう関係」になっている目障りなサーヴァント。
俺が何やっても靡かなかったくせに、あのクソ女はマスターにはすぐ心も股も開きやがった。
……俺とあのガキの何が違う。
あんなにサーヴァントがいるなら、一体くらい俺のモノになっても良いだろうが、くそっ。
だから俺は考えた。そして作り出した。
相手を催眠状態にできる特殊な携帯アプリ――その名も『催淫令呪』。
これのすごいところは、人間は勿論、サーヴァントにも効き目があるってことだ。
俺はまず、あのモルガンにそれを使った。
サーヴァントにはせいぜい暗示……認識を誤認させるのが関の山で、動きを完全に封じたり、俺のことを好きにさせたりするにはまだまだ改良が必要だが、今はそれで十分だ。
「俺が誰か分かるか、モルガン?」
「? それは――当然、我が夫でしょう。何故そのようなことを訊くのですか?」
どうやらちゃんと効いているようだな。
俺とマスターを誤認させる催眠――モルガンは今、目の前にいる「俺」が「最愛のマスター」だと錯覚している。
「それじゃあ始めるね」
「ええ、期待していますよ。以前教えた通りに……貴方には我が夫として、相応しい所作を身につけてもらわねばなりませんから」
「ああ、任せてよ。『前』の俺とは違うからさ……それじゃあ――」
(ずぷぅぅぅっっ)
「ほおっ♥♥♥」
「あっ……は、ぁ……これ、はっ……♥」
「どうした? まだ始まったばかりだろ。随分と息が上がっているようだけど、勝手に続けさせてもらうよ」
「待っ……」
「あっ♥ あんっ♥ んんっ……はっ♥」
「どうかな? 前までと全然違うだろ?」
「え、ええっ……とても……♥ 貴方も、すごく……成長……されているのですね……♥ それでこそ、我が夫です……んんっ♥」
(くく……馬鹿が。違うのは当然だろ。あんなガキと俺を一緒にすんじゃねえ。経験もチンポのデカさも、俺の方が上に決まってんだからよ)
「んんっ、はっ♥ あっ、ダメっ……いくっ♥ イって、しまいますっ♥ こんなに、はやくっ……我が夫のチンポで……いく、いくいく♥」
「モルガンのまんこはすっかり俺のに馴染んだみたいだな。それじゃあ、このままたっぷりとイカせてやるよ。これがお前を愛してやれる本当のチンポだからな。しっかり記憶しとけ」
「は、はいっ♥ しっかり、刻み込んでくださいっ♥ 私の中に……貴方の、チンポの形を……我が夫の……一番、大好きなカタチっ……♥」
(びゅるるるるっ!)
「ほおんおおぉっ♥ んっ、んっ……んぉぉっ……ぉぉぉ、ほぉぉおっ……♥」
「おっ、おっ……でる……! 英霊の極上まんこに中だしっ……! 子宮で味わえ……もう俺なしじゃ生きられなくしてやるからなっ……!」
「はぁ……はぁ……♥」
「ふぅ……出した出した。流石は異聞帯の王? だっけか。噂に違わぬ名器だったよ。こんなに出したのも久しぶりだぜ……♥」
「我が夫……今日は一段と凄いのですね……♥」
「当たり前だろ。あんなガキ……じゃなくって。俺も日々成長してるってことだよ。今日はまだまだする予定だからな。覚悟しとけよ」
「っ♥♥♥ …………はい♥」
結局、その日はコイツが失神するまで犯してやった。
サーヴァントだから多少無茶しても平気なのはありがたいな。
この調子でたっぷりと犯してやれば、いずれ……くくっ、その時が楽しみだな。
その後――。
【マスターside】
(モルガンに部屋まで来るよう呼び出されたけど、いったい何の用事だろう。最近全然会えてなかったし、もしかして……)
期待に胸が膨らむ。
俺も前より勉強したし、成長もした。
以前はぜんぜん上手くできなかったが、今日こそはモルガンのことも満足させられるはずだ。
そう意気込んで部屋を開けた。
そこには――。
「おっ、来たな。待ちくたびれたぜ」
「…………え?」
そこにいたのは、モルガンと――。
(あ、あれは職員の……でもなんでっ……)
「? 誰か来られたのですか、我が夫……?」
「ああいや、ちょっとした余興にね。最近マンネリだったしさ、少し面白いことをしようと思って」
「面白いこと……ですか……」
「お、おいっ! お前、何して……!」
「あー、はいはい。お前は『黙ってろ』」
「!?(声が……!?)」
(くくっ……まあそう睨むなって。見ての通り、モルガンは今俺のことを『マスター』だと思ってるみたいでな。お前を呼んだのはちょっとしたゲームを思いついたからだよ)
(ゲーム……だと……!?)
「今から俺と『助手くん』が交互にモルガンとセックスするからな。どっちが本物の『マスター』か……俺のことが本当に好きなら当てられるだろ?」
「はぁ……それが余興、ですか……」
(お前にもチャンスをやるよ。もしモルガンがお前のことを選んだら催眠も解くし、今後一切お前たちには関わらない。どうだ? わかりやすいゲームだろ)
選択肢は無かった。
この男が何を考えているのかは分からないが、いずれにせよ、こんなゲーム前提から破綻している。モルガンが俺を選ばない理由がない。目隠しをしているとはいえ、それでも俺のことは分かるはずだ。
(頼むモルガン…! 俺だと気づいてくれ…!)
「ふぅ、んっ……んっ……んんっ……」
「はぁ、はあっ!」
「んっ……ん……はぁ…………ふぅ」
「……これは……違いますね。ええ、ハッキリと分かりました」
「……………………え?」
「おいおい、まだ二人目を試してもいないぞ。もう答えちゃっていいのか?」
「はい、試さずとも分かります。これは違います。我が夫のチンポではありません。我が夫のものは、もっと……大きく、たくましく……こんな粗末なものではありませんから♥」
(なっ……モルガン、何を言って……!?)
「まあそういうことだ。一応答え合わせしないといけないからよ。ほら、退いてな」
(待っ……!)
(ずぷぅぅぅぅっ)
「んぉおおおおおっ♥♥♥」
「はっ♥ はっ♥ これっ、このチンポですっ♥ マスターの……我が夫の、おちんぽっ♥ 先ほどのとは、ぜんぜん違うっ……太くて、硬くてっ……私の、いちばん大好きな……マスターのおちんぽっ♥♥♥」
「ははっ、正解だ。にしてもよく分かったな」
「間違えるはずが、ありませんっ……貴方の、たくましいチンポと……あんな、粗末な……クズチンポっ……♥ 比べることも、失礼ですね……♥」
信じがたい思いだった。
モルガンは今、本気で目の前の男を『マスター』だと認識している。
催眠の有無ではない。心から純粋に彼を本物の雄として認めてしまっている。
本当のマスターは俺なのに……俺が聞いているとも知らず。
「おおっ、んおおっ♥ これっ、すごいぃっ♥ ますたーの、ほんものチンポっ♥ あんなクズちんぽ挿れた後だから、余計にすごく感じてしまいますっ♥ 子宮、下がって……孕む準備、できてしまいますっ……♥」
「!?」
「ははっ、孕むねえ……サーヴァントだけど万が一ってこともあるからな。一応訊いておくけど、もしサーヴァントでも妊娠できるってなったらどうする?」
「んっあ、それ、はあっ……♥」
「妊娠、しますっ♥ 貴方の子を孕みますっ♥ あなたのチンポ専用に作り変わったこのメスまんこにっ、マスターの精液たっぷり流し込まれて、妊娠してみせますっ♥♥♥」
「おら、じゃあイクぞ! 絶対孕ませてやるからな、マスターの子種で妊娠しろ!」
「は、はいっ♥ イキますっ♥ 中出しセックスで妊娠しますっ♥ 貴方だけの卵子、しっかり命中させてくださいっ♥♥♥」
(ぶびゅるるるぅぅうッ――――!!)
「んおっ、おっ、んおぉぉぉぉおおっ♥♥♥」
「はっ……はっ……♥」
「ふぅ……お疲れ様。流石はモルガン、正解だ。今してるのが本物のマスターだよ」
「ええ……とうぜんです……♥ 簡単に、すぎましたね……♥」
「あ、それと助手くんもありがとな。もう帰っていいよ。ごくろうさん」
「…………」
「ふふ、気にする必要はありませんよ……我が夫のものと比べると、確かに貴方のそれはひどく矮小で、入っているかどうかも怪しくなる代物でしたが……それはただ、比べる相手が間違っていただけのこと。きっと貴方にも相応しい相手が現れてくれます。……私は遠慮しますが」
もう何も言えなかった。
仮にもしここで全てを明かしたとして、モルガンは俺を選び直してくれるだろうか。
選んでくれる……かもしれない。けれど、それはあくまで契約上の話だ。
彼女が本当に愛しているのは俺ではない。
契約とは別のただ一つからなる感情は、もう既に俺の方を向いてはいない、取り返しのつかない場所へ行ってしまったのだから……
その後――
『ほら、ちゃんと挨拶しろよ。画面の向こうのマスターくんにさ』
『? 我が夫はここにいますよ……?』
『まあまあ、いいからいいから』
『んっ……仕方ありませんね』
『ふふ、見ていますかマスター♥ やはりこのお腹が気になるようですね。ええ、妊娠中です。サーヴァントですが、我が夫に孕ませていただきました♥』
『サーヴァントですら孕ませるとは……ふふ、流石は我が夫です。ええ、もちろん信じていましたよ。私が愛する男は、この世界で貴方一人だけですから♥』
『……まあそういうことだ。聞いただろ、画面の向こうのマスターくん。モルガンはこの通り俺が幸せにしてやるからよ、お前はそこで一人寂しくオナってろよ(笑)』
あれ以来、定期的に映像が送られてくる……
モルガンの視線はまっすぐ目の前の男に向けられていた。
もう俺のことなどすっかり忘れたように。
俺はただ自分を慰め続ける。
彼女に否定された、自身の陰茎を。
ただ静かに……。
MK69
2023-04-15 23:20:24 +0000 UTC