くノ一くすぐり拷問⑥
Added 2023-07-23 11:55:01 +0000 UTC楓「んっ……?……ここは…、一体…?」 長いお仕置きから失神という結末で解放された私が目を覚ますと、今度は黒くて細い柱のような物に両手首を拘束しただけの簡単な拘束状態だった。私は相変わらずバンザイをしている状態で短い鎖を間に通した枷をはめられていた。そしてそれを黒い柱の後ろに回されるように拘束されていたため、少し自由は利くものの腕を降ろせない事に変わりは無いと言った感じだ。 ティクリア『聞こえるかしら楓ちゃん❤』 楓「…!?」 ティクリア『あっ、しゃべらない方が身の為よ?そこで大人しく私の話しを聞いていなさぁい?』 突如ティクリアの声が聞こえてきたが、それは私の耳に装着された機械から出ていた音だった。どうやら気を失っている間に装着させられたらしく、その機械からスピーカーのような物を使って離れた所から話しかけているようだった。 そして唐突に話しかけて来たティクリアが私からしゃべる事を止めてきた意味が分からなかったが、大人しくいう事を聞いて、ティクリアの話しに耳を傾ける事にした。 ティクリア『そこは“我慢の試練”と私が名付けた部屋よ?その名の通り楓ちゃんには、私が満足するまで永遠に我慢し続けて貰うわ。まあ我慢しないって選択肢もあるんだけど❤とにかくそこでお仕置きよりも辛い地獄を味わって貰うわよ。何たって楓ちゃんは特別だからね❤』 お仕置きよりも辛い地獄。それを聞いただけで精神が崩壊しそうだったが、我慢の試練という事は我慢すれば地獄を味わう事も無いのかも知れない。そもそも、一体何を我慢させる気なのだろうか?まあ、くすぐりを我慢させられるという事は間違い無いだろうが。問題はどう我慢するかという事だ。私が無言で聞いている事を悟ったのか、続けてティクリアが話し始めた。 ティクリア『そこには私が人工知能を持った機械が無数に潜んでいるわ。その機械の名前は“こちょこちょ蟲”。まあ蟲と言っても、さっきまであなたや椿ちゃんをくすぐってきたマジックハンドと同じような手の形をしてるんだけど。そしてそのこちょこちょ蟲は“音”に反応する習性と、人をくすぐるという習性しか無いわ。』 今回はこの説明だけでこれから行われる事の全てを理解した。私はここに潜むこちょこちょ蟲と呼ばれるネーミングセンスのかけらも感じない手にくすぐられ、声を出したり暴れて音を出したら最後、無数のそれに身体をくすぐられ続けるという事なのだろう。 ティクリア『どういう事か分かるわよね?じゃあ私の気が済むまで、そこでくすぐられ続けてね❤』 楓「…!!?」 ティクリアの声が途絶えた直後、私の耳に装着された機械がパンッと弾けるような小さな破裂音と共に壊れそのまま床に落ちていった。破裂は怪我をするような大きいものでは無かった、というより目的は怪我をさせるものではなく、こちょこちょ蟲を呼び寄せる為のものだろう。私が一切音を出さなければくすぐられる事は無いと思っていたが、そこは抜け目なかったようだ。 そして破裂音と共に、物陰から1体のこちょこちょ蟲が浮遊しながらゆっくりと近づいて来た。拷問やお仕置きに使われていたマジックハンドより指が細長く、人の手というよりは悪魔を連想させるような怪しげな風貌だった。機械というよりも異形の生き物のように動くそのこちょこちょ蟲は私のお腹に接近し、細長い人差し指を使って引っ掻くようにくすぐり始めた。 楓「んっ…、ふぅっ…。んふ…。」 細長く少し尖った印象の指による責めはまるで痛さを感じることは無く、確実にくすぐったいという感覚だけを与えに来ていた。私は少し息を漏らしながらも必死に身体を動かさないように耐えていた。そもそもどれぐらいの音に反応するのか分からなかったが、さっきの破裂音で現れたこちょこちょ蟲が1体という事は、このぐらいの音なら大丈夫なのだろう。 流石はくすぐる習性を持った機械。お腹の反応がイマイチと感じたのか、今度はすぐ下に位置していたへそに人差し指を入れてくすぐってくる。 楓「んんっ…。んっふ…ふふ。」 拷問の時より細い指が想像以上にくすぐったく、お腹の時より息が漏れてしまった。それでも身体は動かさず何とか耐える事ができたが、こんな調子で腋をくすぐられて耐えられるのだろうか。 そんな心配をしていると、早速こちょこちょ蟲が行動に移してきた。今度は左の脇腹のくびれの部分を人差し指で上下になぞる様にくすぐり始めた。 楓「んっくぅ…、んふふ…。」 そろそろ本格的なくすぐったさに笑い声を上げそうになり、必死に歯を食いしばる。腕も降ろしたくなるが、そもそも柱の後ろで拘束されている為に降ろすことは出来ず、それでも降ろそうと腕を動かしてしまうと柱と鎖がぶつかり音を立ててしまうのだ。腋をくすぐられて時の問題は声よりもそっちの方が心配かも知れない。敏感な腋をくすぐられて、腕を動かさずに無防備に晒し続ける事など出来るのだろうか? 楓「んんっふふふ、んっくくく…!」 突如左の脇の下をくすぐられ思わず大きく反応してしまった。幸い物音などは立てなかったが、腕を上げているのがあまりにも辛い。それに、こちょこちょ蟲の行動パターン的に次にくすぐられるのは間違いなく弱点の腋である。こんな事では本当に音を立ててしまうのも時間の問題だ。そしてこちょこちょ蟲は脇の下の反応を見て気付いたのか、すぐ上の私の弱点である腋を人差し指で円を描くようにくすぐり始めた。 楓「いひひひ、んんっくくくく…!」 やぱり腋のくすぐったさは群を抜いていた。そのくすぐったさに歯を食いしばるも、どうしても笑い声が漏れてしまう。それでも私は必死に腕を動かさずに上げ続けた。これを耐えればこちょこちょ蟲はいつか腋から離れていく。それまで耐え続けなければ地獄を見る事になるのだ。 楓「きししししし…、くひひひひひ…!」 これでは笑ってしまっているだろうと自分でも思ったが、奇跡的にこちょこちょ蟲は集まっては来なかった。そもそも最初の音で1体しか来なかったことが少し不思議だが、それならそれで構わない。後はこのくすぐったさに抵抗せずにじっとしていられるかだ。腋をくすぐられている状態で自ら腋を晒し続けなければならなくなるとは思っていなかったが、このぐらいの刺激ならギリギリ耐えられる。後はこちょこちょ蟲が腋から離れるまで我慢するだけだ。 楓「んひひひひひ、いっひひひひひひひ…!」 改めてくすぐりというのが恐ろしい拷問なのだと気付かされる。拘束されて無抵抗のままくすぐられるのはもちろん辛いが、間接的に自由を奪われてのくすぐりはもっと肉体的疲労が大きい。それだけくすぐったさに反して腋を晒し続けるというのが辛いのだ。 楓「くふふふふふふ、きひひひひひひ…!」 ここまで何とか耐えてきたが、こちょこちょ蟲は一向に腋から離れようとしなかった。お腹周りや脇の下はこんなに長くはくすぐられなかったのに、どうして腋だけこんなに長く責め続けてくるのだろうか。 楓「きひひひひひひひ、んっふふふ…、いっひひひひひひひ…!」 やはり腋を責める時間が明らかに長い。そう思い、始めからこちょこちょ蟲が私の腋を執拗に責めるようにプログラムしてあったのだと気が付いた。そもそもティクリアが作り上げた機械だ。私の弱点に合わせた行動パターンをプログラムする事ぐらい容易なはずだ。つまり私はランダムに弱点探しをする機械だと思い込まされたという事だ。 楓「んっくっくっくっく…、にひひひひひひ、いっひひひひひ…!」 そして、腋を責め続けるこちょこちょ蟲の動きが変化し始めた。ずっと円を描くようにくすぐっていたが、腋に最も効果的な刺激を探すかのように様々なくすぐり方を試してきたのだ。つんっと突っついて来たり、指の腹で撫でるようにくすぐったり、人差し指をぐっと腋に押し込んでみたりと複数のくすぐりをランダムに仕掛けてくる。刺激に慣れる前にくすぐり方が変わり、今まで以上に我慢が難しくなってきてしまう。 楓「くふふふ、んんっふふ…、んぁっひひひひひひひ…!」 その様々なくすぐり方の中で特にくすぐったかったのが、人差し指で引っ掻くようなくすぐりだ。一回の引っ掻くスピードはそこまで早くは無いものの、細長い指を最大限に生かすそのくすぐり方は、私の腋にはとても効果的だった。音をあまり立てないようにする為に、脚を内股にしてみたり小さく暴れてみたりするが、当然くすぐったさが変わる訳では無い。 楓「くひひひひひひひひ…、いっひひひひひひひひひひひひ…!」 私の腋を最も効果的に責める方法を見つけたこちょこちょ蟲は、徹底してその動きで腋を責め続けてくる。同じ刺激の繰り返しなら慣れてくると思ったが、やはり最もくすぐったく感じる引っ掻くようなくすぐりは手強い。全く慣れる気配が無く、今までで一番我慢し辛い刺激を受け続けていた。 楓「んひぃぃいいっひひひひひひひ、きっひひひひひひひ…!んんっふふふふ、んっくくくくくくく…!」 それでも何とか耐えられる刺激だと思っていたら、突如左の腋が異常なくすぐったさに襲われ大きな声を出してしまった。そして声を出してしまった事に気付き、今まで以上に歯を食いしばり必死に声を抑え込んだ。しかし、強烈なくすぐったさに腕も動かしてしまいガシャンと金属音が部屋に響き渡ってしまった。そしてその原因は左の腋にいるこちょこちょ蟲のくすぐった場所だった。腋をくすぐっていたのは変わらなかったのだが、腋のくぼみの部分をくすぐられた事で大きく反応してしまったのだ。腋の中にもさらに敏感な場所があったなんて知らなかった。おそらく、たった1本の人差し指だけで責められているからだろう。ピンポイントに刺激を感じる事で今まで気付かなかった弱点が発覚したのだ。 楓「んくくくくくく、んんっひひひひひひ…!いっひひひひひひひ!」 こちょこちょ蟲は私の腋のくぼみを弱点と断定したようで、そこを執拗に責め始めた。それにより抑え込んだ笑い声がまた溢れ出てしまう。そしてそれを堪えるのに集中していた私は右の腋に忍び寄るもう1体のこちょこちょ蟲に気が付かなかった。 楓「んひひひひひひ、きひひひひひひ…んひぃぃいいいっはは、ひぎぃぃぃいいいっひひひひひひひひひ…!」 そしてさっきの音で新たに近づいて来たもう1体のこちょこちょ蟲に右の腋をくすぐられた事でまた大きな声を出してしまった。当然腕も動かしてしまったため枷と柱が当たる音が響き渡ってしまった。折角声を抑えたのに、右の腋に不意打ちを食らってしまいさらに状況は悪化してしまった。今度は両腋を責められながら腕を動かさずに耐え続け、その上でさらに増えるこちょこちょ蟲のくすぐりも耐えなくてはならなくなった。 楓「きひひひひひひひ、んひぃぃいっひひひひひひひ…!」 腕は無意識に腋を守ろうと動いてしまい、それを防ぐ為に両腕を柱に当たらないように上げれば、また強いくすぐったさに襲われ笑い声が出そうになってしまう。そしてそのくすぐったさが腕を動かす原因を作ってしまう。まさに無限に続く地獄を耐えながら、3体目のこちょこちょ蟲が接近している事に気が付いた。こんな状態でまた腋をくすぐられたらさらに我慢は困難となり、今度こそ本格的な笑い声を上げてしまうかも知れない。 楓「んいぃぃぃいいいいひひひひひひひひ、あっひひひひひひひひひ…!!」 私の悪い予感は的中し、3体目のこちょこちょ蟲も私の左の腋をくすぐって来たのだ。今度は不意を突かれなかった分刺激に備える事が出来たが、やはり相当なくすぐったさだった。腕もしっかりと上げ続け、何とか口も開けずに耐える事が出来たがもう限界も近い。これ以上は絶対に音を出してはいけない、そう決心した直後だった。 楓「ひぎぃぃいいいいっひひひひひひひひひひんっひひひひひひひひひひ!」 また私は右の腋に不意打ちを食らってしまった。いつ増えたこちょこちょ蟲か全く分からないが、これだけ音を立ててしまっていたのだから無理もない。それより何故右の腋ばかり不意打ちでくすぐってくるのかと思っていたが、そんな事を気にしている場合では無かった。人差し指とはいえ、新たに見つかった腋の中の更なる弱点を同時に4本のこちょこちょ蟲がくすぐってきて、平気な訳が無かった。相変わらず腕は無意識に抵抗を続け、何度も何度も金属音を立たせてしまっていた。それと共に、私の笑いの我慢も限界を迎えてしまった。 楓「きひひひひひひ、あっひひひひひひ…んんふぅぅううあっははははははははははもうダメぇぇええええくすぐったぁぁあああい!!」 限界を超え一気に笑い声が溢れ出してしまった。すると大きな声に反応するかのように、人差し指でしかくすぐっていなかったこちょこちょ蟲達が5本の指を使って急に激しいくすぐったさを与えてきた。 楓「んあぁぁああああっはははははははははは待ってっははは急にぃぃいいいっひひひひひひ、きゃはははははははははあっははははははははは!!」 もう先の私の運命など考えている暇も無かった。こちょこちょ蟲によるくすぐりはマジックハンドを超えるくすぐったさで、その細長い指はくすぐりにかなり特化したものだったらしい。音を立ててはいけないという考えなどもはや脳内から消え失せていて、必死にくすぐったさから身を守ろうと腕を動かし続けていた。その音に加え、大声で笑わされている事で部屋中のこちょこちょ蟲達全てが音を感知し、一斉に私に群がって来たのだ。 楓「いやぁぁあああっははははははははははもうやめてっははははははははくすぐったいってばぁぁあああっははははははははは!!」 やはりくすぐられている状態で声も出さず、バンザイの状態で腋を晒し続けるなど無謀だったのだ。そんな事にも気付かず淡い期待を抱いていた自分の愚かさに腹が立ったが、その怒りはくすぐりによる笑いですぐに消え去った。いつの間にか全身を覆い尽くす量のこちょこちょ蟲にくすぐられ、頭の中が「くすぐったい」という感覚に支配されていたのだ。 楓「きゃっはははははははははははあっはははははははははくすぐったいっはははははははは誰か助けてぇぇぇぇえええっはははははははははははは!!」 全身をくすぐられ続けた私は猛スピードで疲弊していき、気を失ってしまった。しかし、薄れゆく意識の中で、ようやくこの地獄から解放されると安堵していた。が、しかし現実は甘くは無かった。 楓「んぁぁぁあああああっははははははははははははきゃっははははははははははは何これぇぇぇええええくすぐったいぃぃぃいいいっひひひひひひひひひひひ!!」 私は意識が戻った途端にくすぐったさを受けた。いや、くすぐったさで意識が強制的に戻されたのだ。私は気を失っている間もこちょこちょ蟲に全身をくすぐられていたらしい。 楓「きゃはははははははははは何でっはははははははははもうやめてぇぇぇえええあっははははははははははは!!」 そもそも、気を失った時点で笑い声も、金属音も止むはずなのに、何故こちょこちょ蟲は私をくすぐり続けていたのか。その答えは意外と簡単だ。私を一度ターゲットと認めた時点で、こちょこちょ蟲は永遠に私をくすぐり続けるのだろう。これで私は気を失ってもくすぐりで覚醒し、またくすぐられる。そして気を失い、またくすぐりで覚醒する。そうやって死ぬまでくすぐられ続けるのかも知れない。もう私に希望など無いのだ。 楓「あっははははははははははせめてっはははははははは腋やめてぇぇぇええ!!っははははははははははわきぃぃいいっひひひひひひひひ腋くすぐったぁぁあああっははははははははは!!」 これだけ数多くのこちょこちょ蟲が私をくすぐっているにも関わらず、腋のくすぐったさだけは飛び抜けているのが分かった。その腋だけでも解放されたいと願うが、やはりこちょこちょ蟲の動きに変化も無く状況は変わらなかった。 楓「んぁぁぁぁあああああああああっははははははははははははくすぐったっははははははははははくすぐったぁぁぁあああい!!もうやめてぇぇぇえええっはははははははははは何でもするっははははははははは何でもするからぁぁあああ!!きゃっはははははははははははもうくすぐらないでぇぇぇええええ!!」 無駄だと分かっていても、遠くで私の声を聞いているかも知れないティクリアに必死に訴えるが、当然こちょこちょ蟲によるくすぐりは行われ続けていた。 楓「きゃっははははははははははははあっははははははははははは誰かぁぁああああっはははははははは助けてぇぇぇええええっはははははははははははははは!!」 何故私だけこんな苦しい思いをしているのだろうか。こんな事になるぐらいなら情報をしゃべらずに拷問をされ続けていた方がマシだった。誰もいない、気にも留められない空間で、失神しても尚くすぐられ続ける。もし私が椿より先に捕まっていれば、立場は逆だったのだろうか。いや、そもそも捕まりさえしなければ、くすぐられる事なんて無かったのだ。 楓「もう嫌ぁぁああああっははははははははははははくすぐりはいやっぁああああっはははははははははははは!!腋ダメぇぇぇええええっへへへへへへ、あひゃはははははははははははははははこれ止めてぇぇぇええええええ!!」 気を失い眠ったことで僅かに回復してしまった体力も、ようやく尽きようとしていた。しかし、ここで気を失ってもまた同じことが繰り返されるだけだ。一時の休息は眠っている間にしか訪れず、意識がある時は永遠にくすぐったい思いをし続ける。 楓「んぁぁぁあああああああっははははははははははもうダメぇぇえええっはははははははははははは苦しぃぃいいいっひひひひひひひひひひひひくすぐったぁぁぁぁあああああい!!」 何度も何度も、くすぐったさを訴え続けながらようやく二度目の体力の限界を感じ始め、私は気を失った。もちろん、すぐにくすぐったさで意識が強制的に戻され、地獄を味わう事になるのだ。
Comments
ありがとうございます。そろそろ新作も作っていかないとですね。
こーじ
2023-08-09 22:00:35 +0000 UTCお忙しい中でのご投稿ありがとうございました。 リクエストに続いてくノ一の更新もしていただきありがとうございます。 今回も素晴らしかったです。
オッカ
2023-07-24 00:29:01 +0000 UTC