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こーじ
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裏社会の技術者、茉姫の苦難②

 私の両手足を掴み動けない様に拘束するこの機械。両手首を掴むアームは、私の腕を頭上に上げる事で、私は無理矢理身体ごと持ち上げられる様な状態となっている。そして私が一切抵抗出来ない様に両足首もガッチリ掴まれている。これは所謂X時拘束とこの世界で呼ばれる拘束だ。それでも基本的には足を身に着けた状態、つまり立たせた状態で壁などに磔にするのが基本だが、この“宙に浮いた状態”で拘束するのはかなり珍しい。これもここで行われる拷問と関係があるのだろうか?  私は薬品の類の拷問器具も作ってきたが、最近はその需要は減っている。というのも、スパイから情報を聞き出す前に、スパイの精神が崩壊してしまったり、最悪の場合に死んでしまう事もあるからだ。そうなったら、拷問に費やした費用も時間も、全て無駄になってしまう。だから最近は身体に直接ダメージを与え相手を屈服させる拷問が主流であり、この拘束もおそらくそれを考えての方法なのだろう。一体どんな拷問を開発し、それを私に行おうと言うのだろうか。 音葉 「お姉さんも私の開発した拷問を調べに来たんですよね〜?一体どんな拷問だと思いますか〜?」 茉姫 「そんなの分かる訳ないじゃない。いいから、さっさとそのご自慢の拷問を始めなさいよ。」 音葉 「そんなに慌てちゃダメですよ〜?拷問っていうのは、ただそれを行えば良いって訳じゃないんですから、ね?」 茉姫 「はぁ?どういう意味…?」 音葉 「拷問っていうのは〜、ただそれを行使するだけじゃ相手を屈服させられません。勿論、それで屈してしまうスパイさんもいるかも知れませんが〜、基本的にはその拷問を始める前に、言葉で責めるんですよ。」 茉姫 「言葉で、責める…?」 音葉 「そうです。言葉巧みに相手を揺さぶり、相手を動揺させたり恐怖心を煽ります。そして拷問への不安や恐怖を抱かせる事で、より確実に屈服させるんですよ〜。その恐怖心が強ければ強い程、相手は秘密を白状してくれますからね。」  流石は拷問の研究をしているだけの事はある。どうすればスパイを屈服させ、どうすれはその情報を確実に得られるのか、その術を熟知している様だ。私は、そんな相手から得体の知れない拷問を受けようとしている。正直それを考えただけで恐怖心が募ってしまった。  しかしそれでは彼女の思う壺だ。私はこの拷問の実態を、身を挺して知らなければならないのだ。ならば、意地でもその拷問が開始されるまでは彼女に屈する訳にはいかないのだ。 音葉 「そもそもお姉さんが思う拷問って、一体何ですか〜?」 茉姫 「は?……そ…そりゃ、鞭打ちとか、電流責めとか、拷問なんて沢山あるじゃない。」 音葉 「そうですね〜。今のお姉さんみたいに拘束された状態なんて、鞭打ちにぴったりですね〜。電流責めも拘束する事で効果を発揮しますし、お姉さんがここへ来たときにもお話した通り、今の時代は拘束具と拷問装置が一体化したマシンの需要が高まっています。そういう意味でも〜、鞭打ちや電流は拷問の主流ですよね。」  拷問装置を作った私ならそれぐらい分かる。ただ鞭打ちは基本的に拘束された相手に人間が鞭を振って痛めつける拷問であり、それまで機械に頼る必要はない。一方の電流責めは、文字通り電気を発生させる為の機械が必要で、それこそ一番拘束具とセットになった拷問マシンとして作る必要性のある物だ。 音葉 「でも〜、拷問の主流という事は〜、私の開発した拷問ではないという事ですよね〜。うっふふ…、一体私はどんな拷問を開発したんでしょうね〜?」 茉姫 「くっ…!お…、脅したって無駄よ…!どんな痛みにも、私は屈したりしないわ。」  そう。ここで弱気になっちゃいけない。私はこんな言葉に精神を揺さぶられる様な女じゃない。そう心に言い聞かせながら、私は強気な振る舞いを見せた。 音葉 「そうでなくては私も拷問のし甲斐がありませんよ❤あ、それから〜、私が行う拷問は、痛みを与えるものではありませんよ〜?」 茉姫 「痛みを与えない…?」  薬品の類で精神を直接責めるって事?いや、今の時代は捕えたスパイの処分より情報収集の時代だ。やっぱり薬品はあり得ないだろう。  他に痛みの伴わない拷問と言えば、火炙りや水責め…?ただ火炙りは場合によっては薬品よりスパイ処分に向いてる拷問だし、この拘束で水責めを行えるとも思えないが…。 音葉 「そうです。何も痛みを与える事だけが拷問ではありませんからね〜?まあ……、結果的にはお腹や喉が痛くなる可能性は大いにありますけどね〜?」 茉姫 「お腹や喉が痛くなる?どういう事…?」  風邪や病気の類…?そうか、薬品の様な強い効力が無くても良いとすれば、病原菌やウイルスを相手の体内に直接注入し感染させ苦しませるのも立派な拷問だ。 茉姫 「もしかして、ウイルスでも私に注入して、病気を患わすのが目的?」 音葉 「ウイルス?病気…?…………あ〜、喉やお腹の痛みで連想した訳ですね〜?違いますよ〜?私の研究した拷問は〜、もっと楽しい拷問なんですよ❤」 茉姫 「何が楽しい拷問よ。楽しいのなんて責めてるあなただけじゃない。随分と悪趣味な性格してるのね。」 音葉 「悪趣味だなんて失礼しちゃいますね〜。まあ、責めてる私が楽しいのは事実ですけど〜、楽しいのは私だけじゃないんですよ〜?」 茉姫 「は?どういう意味?」 音葉 「責められてるお姉さんも〜、楽しそうに笑っちゃうんですよ❤」 茉姫 「責められる私が楽しそうに笑う?それが拷問だって言うの…?」 音葉 「そう言ってるじゃないですか〜。私が開発した拷問は〜、と〜っても楽しい拷問だと❤」  一体この女は何を言っているのだろうか?拷問を受ける私が笑う拷問とは一体どんな拷問だと言うのだろうか?そもそも、それははたして拷問として機能するのだろうか?そんな様々な疑問がどうしても頭を過ぎってしまう。 茉姫 「馬鹿馬鹿しいわね。何が楽しい拷問よ。私が笑う様な楽しい拷問だなんて、ふざけてるのかしら?」 音葉 「ふざけてなんかいませんよ〜?これはれっきとした拷問ですから❤」 茉姫 「なのに私が笑うって言うの?」 音葉 「はい❤た〜っぷりと笑わせてあげますからね。お姉さんがどれだけ我慢しようとしても〜、私が無理矢理笑わせてあげます❤」 茉姫 「無理矢理?私は自分の意志に関わらず笑うって言うの?」 音葉 「その通りです❤どれだけ私に怒りや憎しみを抱こうが〜、どれだけ苦痛を伴おうが〜、お姉さんは一人楽しそうに笑い続けるんです❤」  どんな拷問をしようとしているのか、相変わらず謎めいている。しかし、無理矢理という言葉はどうしても恐怖心を抱かずにはいられない。拘束され抵抗出来ない私に対し、無理矢理何かを行うのが拷問である以上、やはりこの女が拷問を行うのは間違い無さそうだが、では無理矢理笑わせるとはどういう事なのだろうか?精神を犯す類でならやはり薬物系統だろうが、やはりそれでは無いだろう。 音葉 「では、そろそろ始めましょうか❤」  そう言って手に持っていたリモコンのスイッチを押すと、私を拘束するロボットから駆動音が聞こえてくる。拷問に使用する機能か道具を出すのだろう。いよいよ、拷問が行われるのか…。一体…、私は何をされるのか。  しばらくすると、ロボットの身体の側面から、黒いケーブルの先端に羽箒の様な猫じゃらしの様な物体が取り付けられたマニピュレータが、4本現れた。これは一体何なのだろうか。拷問に使う道具なのか…?こんな物で何をしようと言うのだろうか?  そう考えを巡らせていると、私はふとある事に気が付きゾクッと背筋が震えてしまった。このロボットから現れたマニピュレータと、私を無理矢理笑わせる拷問というヒントで、これから私に何をしようとしているのか、理解してしまったのだ。 茉姫 「な、何よこれ…?」  嫌な予感がする……!もし本当にこの女が開発した拷問が“アレ”だとしたら……、そう思うだけで身体が無意識に抵抗しようと動いてしまう。だが、四肢を掴まれ身動き出来ない私は、身体を捻りもがく事ぐらいしか出来ない。だからせめて強気な言葉で平静を装った。これから行われる拷問が私の予想と違う事を祈りながら……。 音葉 「うっふふ……❤これは拷問の為に私が試行錯誤して開発した特殊な羽根ですよ〜❤」 茉姫 「は、羽根……?そんなの使って、一体何をするつもり……?」 音葉 「だから言ってるじゃないですか〜❤これでお姉さんを無理矢理笑わせる、とっても楽しい拷問を行うんですよ〜?」  やはり間違いない。この女が開発した拷問は……“アレ”だ。 音葉 「あ、もしかして〜、気付いちゃいましたか〜?」 茉姫 「……!?なっ、何の話……?」 音葉 「私が行おうとしている拷問ですよ〜。何だかお姉さんが急に焦ってる様な気がして〜、もしかして自分が何をされるのかお分かり頂けたものと思いまして❤」 茉姫 「くっ……!」  流石は拷問を研究しているだけの事はあるのか、私の表情やちょっとした身体の動きだけでこちらの心情を把握した様だ。でもここで私が焦っている事を悟られる訳にもいかない。 茉姫 「分かる訳ないでしょ……。何が無理矢理笑わせる拷問よ。そんなの拷問でも何でも無いじゃない……!」  無理して強気な発言をしたのは、気持ちで負けない様にする為だが、実際問題、私に行われる拷問が本当に“アレ”だった場合、その“行為”を苦手としている私はきっと耐えられないだろう……。だからそうであって欲しくないという現実逃避も含め、私は強気な発言をしたのだ。 音葉 「いくら強がっても無駄ですよ〜?嫌な予感がするって、お姉さんの顔に書いてありますから❤」 茉姫 「は、はぁ……!?何を訳の分からない事を言って──」 音葉 「あ、書いてあるのはお姉さんの顔じゃなくて、そのマシンの顔のモニターでした❤」 茉姫 「マシンの顔のモニター?」  今は私の背後を取り拘束しているロボット。当然私からはその姿を確認する事は出来ないが、確かにこのロボットの顔に相当する部分がモニターとなっていた。そこに書いてあるとは一体どういう事なのだろうか……? 音葉 「はい❤そのマシンは、捕まえた人の心情、特に負の感情やこの拷問に対して抱いた感情、マシンに対する思いを正確に読み取り、それを文字に起こしてモニターに表示してくれるんですよ〜。少し時差があってワンテンポ遅れるのと、肝心なスパイをの目的までは分からないって言うのが難点ですけど。」  それは文字通り、書いてあるらしい。まさか人の心を読み取ってマシンに反映させる技術まであったとは……。スパイが潜入した目的は分からず、あくまで心情を読み取るというのは、拘束した相手の緊張感や心臓の鼓動などを機械が精密に読み取っているからだろう。だが、原理が分かったとしてもそんな機械を私でも作れるか分からない。そんな物まで開発できる技術者がここにはいると言うのか。 茉姫 「あ……、あり得ない!そ、そんな機械など作れるものか……!」 音葉 「嘘じゃありませんよ〜?あ、またモニターにお姉さんの心情が書かれました❤……へぇ〜、お姉さんは、拷問として行われるこの行為が苦手なんですね❤」 茉姫 「なっ……!?」  確かに、それが苦手で耐えられないだろうとさっき思った。まさか本当に私の拷問に対する負の感情が文字化されているのか……!? 音葉 「今までここで拷問したスパイさんは他にも何人かいましたけど〜、皆さん拷問内容を知った時は、それが拷問なのかと馬鹿にしていましたが、お姉さんは自分で認める程苦手なんですね〜❤そんなに冷静で強気なのに、耐えられそうにないんですか❤一体どんな笑顔を見せてくれるんでしょう❤」  私が「耐えられそうにない」と思った事も文字に起こされた様だ。確かに時差はあるものの、私の心情を読み取る能力はかなり高いらしい。 音葉 「というか、やっぱり気付いてたんじゃないですか〜❤私が行う、ご・う・も・ん……❤」  私がどれだけ強気な言葉で返そうが、心情が筒抜けならば、それを誤魔化そうとする発言など強がりでしかないし、恥晒しもいいところだ。 茉姫 「くぅっ……!中々卑怯な事をするじゃない……!」 音葉 「卑怯?」 茉姫 「こんな格好で拘束して無防備な状態で責める事が卑怯だって言ってるのよ。しかもこちらの感情まで浮き彫りにするなんて……。」 音葉 「うっふふ❤諦めて素直になってくれましたか❤でも卑怯だなんて心外ですね〜。スパイから秘密を吐かせるのが拷問なんですよ?如何に効率的に責めるかが大事なんですから〜、寧ろ理にかなった拘束だと思いますけど〜?」  確かにこの女の言う通り、“アレ”を拷問として行うならば、これはかなり理にかなった、都合の良い拘束方法と言える。だが私からすれば、それが卑怯だと言うのだ。こんな無抵抗な状態であんな事をされるなんて……。 音葉 「まあ……、よりにもよってそんな服装でここへ来てしまったお姉さんは、不運だと思いますけどね❤」 茉姫 「……!!」  そう。もう一つの不安要素はそれだ。“格好”というのは、この“X字の様な体勢での拘束”という意味も勿論あるが、“こんな服装で拘束されている”という意味でもあるのだ。スパイである事がバレたり、警戒されたりしないようにあえて選んだこの服装。これは素肌を多く晒す服装となっており、この拷問に対してとても無防備な服装と言える。  サンダルはこのロボットに拘束される時にいつの間にか脱げてしまい、今は裸足の状態だ。ボトムスはピチッとしたタイトなミニスカートであり、露出した太ももを大胆に見せる様に両足を少し開いた状態で拘束されてしまっている。  トップスも、ほんの少し腹チラしてしまうぐらい丈が短めな服を選んでいたせいで、両腕を頭上に上げる事で服も上へ引っ張られる形となり、お腹やへそが大胆に見えてしまっている。  そしてこのトップスは袖のないデザイン、つまりノースリーブであり、肩周りから腕全体が露出している。そんな服装で腕を頭上に上げているという事は、露わになったワキを自ら見せつける様な体勢となってしまっている。 音葉 「今のお姉さん、肌の露出の仕方が結構えっちですね〜。もしかして、こうなる事を分かっててあえてその服装で来てくれたんですか〜?」 茉姫 「そんな訳ないじゃない……!別にこんなのただの趣味よ……。」 音葉 「スタイルも良いですし、責め甲斐がありますね〜❤どこから責めて欲しいですか?」 茉姫 「どこでも良いわよ……!さっさとやればいいじゃない。足の裏でも、お腹でも……、ワキでも……!」  私が今言った、足の裏、お腹、そしてワキ。これら部位の素肌を露出してしまっているのが、この拷問において特に問題なのだ。何故なら……、あの羽根でこの露出した敏感な部位を撫で回す、“くすぐり”が拷問だからだ。

Comments

ありがとうございますm(_ _)m このクールな女性が笑わされる姿をお楽しみに…!

こーじ

はい、いよいよ茉姫がくすぐられます。

こーじ

音葉が茉姫を言葉で追い詰めていく様がよかったです。 それと服装を羞恥させる会話も入っていて素晴らしかったです。 くすぐりシーンも期待してます。

炙り蜻蛉

今回も素晴らしい作品をありがとうございました。 次回からくすぐり本番ですかね? 楽しみに待っております。

オッカ


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