くすぐり催眠学校、第二十一話 夏休み中の催眠術の使用が解禁されてから一週間ほどが経った。一般生徒達は少しずつではあるがくすぐりに関する催眠術を取得していき、風紀委員や教員を相手に練習していた。 真唯「いやあああああっはははははははははははははははもうやめてぇぇぇええええ!!」 美保「この“擽攻撃”って催眠術と“感度変化(相)”って別々で使うのと一緒に使うのとではこんなに違うのね!」 真唯は同じクラスの委員長、沖田美保の催眠術でくすぐられていた。 沙紀「擽攻撃は、慣れれば“腋の下のくぼみ”とか細かい部分まで狙えるんですわよ?ただし、それには相手のくすぐる部位をちゃんと見ておく必要があるわ。」 美保「見ておくことで、その部分のイメージがしっかり湧くから…ってことだよね?」 沙紀「流石委員長ですわね。よくわかっていますわね!」 美保「この一週間、徹底的に真唯を実験台にしたしね~」 真唯「あっははははははははははははははははならもういいじゃぁあああん!!」 美保「そもそも催眠解除すればいいんじゃないの?」 沙紀「風紀委員の仕事としてくすぐられている場合などは、基本的に催眠解除はしてはいけない決まりですわ。催眠解除されたら一般生徒の練習台になりませんもの。」 美保「いろいろ大変なんだね…。でもまさか真唯が風紀委員に入れてもらえるなんて思ってなかったな~!」 沙紀「学力や催眠能力レベルでしたら確実に委員長の方が上ですものね。真唯さんの場合くすぐりの弱さのみで風紀委員になってますし。」 真唯「とりあえずやめてぇぇぇええっはははははははははははははははくすぐったいんだってばぁぁぁあああ!!」 美保「まあ催眠術はやっと使いこなせたって感じだし、真唯がちょっとかわいそうになってきた…。催眠解除!」 真唯はようやく美保のくすぐりから解放された。 沙紀「確かに委員長の成長は早いですわ。風紀委員できそうですけれど。」 美保「まあ進路とかも有利なんだけどね…くすぐられるのはちょっと…」 真唯「はあ、はあ…、でも…、あたしでも一応できてるし、美保ならできると思うけど?」 理絵「風紀委員は催眠能力レベルより、くすぐり力、感度が最優先されるのよ!」 真唯、沙紀「理絵さん!?」 美保「えっと…誰?っていうかすごい格好!」 沙紀「大村理絵さんですわ。」 真唯「こんなんでも一応この学校の理事長なんだよ。」 美保「えぇ!?あ、たっ大変失礼なことを…!!」 理絵「いいのよ、この子達みたいに気軽に読んでくれていいわよ?それより真唯ちゃん、何か言った?」 真唯「なんでもないです…ごめんなさい…」 理絵「素直でよろしい。」 真唯「ってか、一週間近く何やってたんすか?ここの校舎で仕事するんですよね?」 美保「そうなんですか!?お、お世話になります!」 理絵「ええ、よろしくね~」 沙紀「で、一体何をなされてたんでしょうか?」 理絵「まあ明利の言うところの“例の件”ってやつよ。」 真唯「例の件?」 理絵「まあ近いうちにわかるわよ!それよりさっきの話だけど。」 美保「風紀委員の採用基準ですか?」 理絵「ええ。条件として、くすぐり力、つまりくすぐる能力か、くすぐりにどれだけ弱いか、このどちらかが大前提としてなきゃ風紀委員にはなれないのよ。あなたは多分その条件に入らなかったのね。」 真唯「確かにあたしより催眠能力レベルが高い人はいっぱいいるもんなぁ~」 理絵「そういうこと!まあ実力が上がれば追加採用もあり得るわよ!…っと、もうこんな時間か、私今日から臨時で作られた理事長室にいるから、催眠術の特訓とかしたかったらいつでも来てね~!」 沙紀「結局…何をしにここに来たんでしょうか…?」 真唯「さあ…?あの人よくわかんないからな~」 薫「キャットファイトサークル?」 智恵「正確に言うとくすぐりキャットファイトサークル。攻撃はくすぐりのみで相手に参ったと言わせれば勝ちっていうシンプルなルール。で、勝った方が相手の言う事を聞くっていう罰ゲームみたいなのがあるんだけど。」 薫「それを、私がやっていいんですか?」 智恵「うちの友達っていうか…知り合いっていうか…、まあその部の部長が「風紀委員で一番強い奴と戦わせろ!」ってしつこくて…。ある意味薫がうちらじゃ一番強いかと思って。」 薫「でも多分その罰ゲームってくすぐりですよね?それだったら私、わざと負けるか、降参せずにずっとくすぐられてると思いますけど…?」 智恵「油断しない方がいいよ?相手は一応三年で今一番風紀委員に近い存在って言われてて、風紀委員に入れなかったことを恨んでうちらを敵視してるんだけど、それだけあって実力はそうとうなものなんだよ。それに、今言った通りこっちを敵視してる以上、勝たないと風紀委員解散なんてことにもなり兼ねない。だからくすぐられたかったら、試合に勝ってくすぐってもらいなさい。」 薫「あっなるほど!そういうこともできるか。じゃあ、私がやりましょう!」 智恵「じゃあ部室に行こうか。」 智恵は薫を連れて、キャットファイトサークルの部室に向かった。 智恵「明日香!連れてきたよ!」 部室に着くや否や、智恵はドアを開けるとそこにいる者全員に聞こえるように叫んだ。 ???「来たわね!…見ない顔だけど、二年?」 薫「あ、えっと、一年の篠原薫です。」 ???「一年!?…まあいいわ。私は柳 明日香(やなぎ あすか)。くすぐりキャットファイトサークルの部長よ。ルールは聞いているわよね?」 薫「はい、大丈夫です!」 明日香「じゃあ、まずはこの服に着替えてリングに上がりなさい?」 薫「はい。」 薫は渡された服に着替える。その服はレザー生地の黒い服で、上は胸を隠すぐらいの量、下はきつめのホットパンツのような物だった。着替え終わりリングに立つと、真ん中にカメラのようなものがあり、こちらを向いていた。 明日香「じゃあまずは薫さん、そのカメラの方を向いてバンザイしなさい。そうすると、カメラが捉えた者の弱点をサーチするのよ。」 薫「すごいですね!でも、バンザイしただけで足の裏とか背中も判断できるんですか?」 明日香「バンザイはカメラの起動の合図のようなもので、人を捉えたら必ずサーチするわ。」 薫「わかりました。」 薫はカメラに向かってバンザイをした。すると、カメラから機械音が聞こえた。そして少しするとカメラがある所の床が空き、太いミミズのような小ぶりの触手が3つでてきて薫の方へ動き出した。 薫「うわ、何ですかこれ!?」 明日香「私たちはくすぐり虫って呼んでるわ。まあ機械なんだけど。」 くすぐり虫は薫の足から這いずって身体を登って行く。 薫「あっははは!これ、くすぐったい!!」 明日香「敏感なのね。その虫でそんなにくすぐったがるなんて。」 くすぐり虫は薫の身体を登っていくと、1つはへそにたどり着くとその場で静止した。そして残りの2つは、左右の腋の下に一匹ずつ静止した。 明日香「なるほど、あなたの弱点は腋の下とへそね。腋の下なんてくすぐり甲斐がありそうね。じゃあ次は私の番ね。」 明日香も薫と同じように、カメラの前でバンザイをした。今度はくすぐり虫が二匹現れ明日香のかかとの近くで静止して、身体を登ることはなかった。 明日香「私の弱点は足の裏。だから登っては来ないわ。そして、この虫は試合開始のゴングと共に対象をくすぐるのよ。そのくすぐったさに耐えながら戦うことになるわ!」 智恵「あんたは足の裏じゃくすぐられないじゃん!ルール違反だろ!」 明日香「これも作戦の一つよ?それにくすぐってる間は足の裏だって晒される訳だし問題ないでしょう?」 薫「私はいいですよ!」 智恵「まあ薫がいいなら…」 明日香「じゃあゴングを鳴らして!それで開戦よ!!」 薫「はい!」 部員「じゃあ試合を開始します!」 部員の声と共にゴングが鳴り試合が始まった。それと同時に両腋の下とへそに配置されたくすぐり虫が動き出した。 薫「あっはははははははははははちょ、くすぐったいぃぃ!!」 想像以上のくすぐったさに薫は半開きだった腋を閉じ、両手でへそを隠した。腕と体で挟まれたくすぐり虫は動くことが出来ず、へそを隠すことでそこをくすぐっていたくすぐり虫もくすぐる対象を失い静止した。それにより弱点をくすぐるくすぐりから解放されたが、そのわずかな隙に明日香は薫の背後を取っていた。 薫「しまった!!」 明日香「遅いわよ!」 明日香は薫の背後から薫の肩を掴むと、その腕を勢いよく下に降ろした。肩を掴まれていた薫はそのまま仰向けに倒されてしまった。勢いが付いていたものの、リングの床はクッション性があり痛みはそんなになかったが、明日香にさらに隙を与えてしまった。今度は薫のへそを隠す両手の手首を掴むと、バンザイするように両腕を動かし、薫の頭上に持って行かれた両手の手首、腕の辺りに体重をかけ座られてしまい、さらに足で薫の両腕が動かないように挟み拘束した。それと同時に動かなくなっていたくすぐり虫は再び薫の弱点である腋の下のへそをくすぐり出した。 薫「きゃあああっはははははははははははははは嫌あああっはははははははははははははくすぐったぁぁぁあああい!!」 智恵「おかしい…、薫が虫によるくすぐりを嫌がってる。」 明日香「やっぱりそういう事だったのね?」 智恵「どういう事!?」 明日香「この試合、私は紀子さんか、二年の聡美さんか美雪さんが来ると思っていたらまだ認知されていない一年の風紀委員が来たから、彼女には特別な何かがあると考えたわ!そしてその特別な何かがくすぐられ好きと考えた私はくすぐり虫を使ったのよ?このくすぐり虫にくすぐられている間は、くすぐられている時の感情を真逆にする催眠効果があるわ!」 智恵「キャットファイトは催眠術が禁止されている。なのにくすぐりを嫌がってるから不自然だと思ったら、やっぱり虫が原因か…!卑怯じゃない!!」 明日香「そっちこそ卑怯じゃない!くすぐられ好きなんていくらくすぐろうが降参しないんじゃ絶対負けないじゃない!」 智恵「…そ、それは…そうだけど…」 明日香「外野は黙ってなさい!さ~て、私は両手が余ってるのよ?」 そう言って薫の真の前に両手を出すと、意地悪くワキワキとくすぐるマネをする。薫は自由な足をバタつかせたり、腰をひねったりして抵抗するものの、明日香の拘束能力が高すぎてびくともしない。 薫「ひゃはははははははははははははダメぇぇぇぇえええっへへへへへへへへへ!!くすぐらないでぇぇぇっはははははははははははは!!助けてぇぇぇえええええ!!」 薫はくすぐったさに耐えながらも明日香を狙うくすぐり虫を探すと、自分のすぐ横を通っているのに気が付いた。 薫「きゃははははははははははははははくすぐったいくすぐったぁぁぁああい!!(あの人だって弱点をこんな強いくすぐり力を持ったくすぐり虫にくすぐられたら、拘束だって緩めるはず…!その隙を付けば…!!)」 そう考えている内に、明日香の足の裏にはくすぐり虫が到達していて、くすぐり虫は、明日香の足の裏をくすぐり出した。 明日香「あっはははははは!!くすぐったい、きゃはははははははははもっと、っはははははははははくすぐったくしてぇぇえええっへへへへへへへへ!!」 薫「きゃっははははははははははははははそんなぁあああっはははははははははははははは!!(そうか、感情が真逆になるってことは、あの人がくすぐられ嫌いだったらくすぐられ好きになっちゃうって事なんだ!)」 智恵「こんなんルール違反だろ!」 明日香「あっははははは、くふっ、ちょっと慣れて、いっししし、来たわね…!くっくく、ルール違反でも、何でもないわよ…!か、身体にぃぃっひひ!纏わりついた虫を、っふふ、取り払っちゃいけない、ふふふふなんて、いってない、わよ…?」 智恵「そもそも、くすぐり虫のことだって説明してなきゃすでにフェアじゃないだろ!」 そう言って、智恵は薫を助けるためにリングに入ろうと手をかけると、そこから触手が何本も現れ、智恵の両手足を拘束してしまった。 智恵「ちょっと、何これ!?」 明日香「リングに外野が入ろうとした瞬間、ペナルティが発生するのよ。試合を邪魔しようとした人にとっての敵、つまり私に纏わりつくくすぐり虫は相手に襲い掛かるようになる。くすぐられ好きになったって、辛いものは辛いのよ。これで、何の邪魔もなくくすぐりに専念できるわ!」 明日香をくすぐるくすぐり虫は明日香の足の裏から離れていき、二匹はそれぞれ一匹ずつ薫のがら空きの腋の下をくすぐり出した。これにより、薫の両腋の下に二匹ずつ、へそに一匹のくすぐり虫がくすぐったいることになる。 薫「きゃあああああっははははははははははははははもう無理ぃぃぃぃぃぃいいいやあああっははははははははは!!くすぐったすぎだってばぁあああっはははははははははははははははははは!!」 智恵「薫!大丈夫!?頑張ってぇ!!」 明日香「あなた、他人の心配してる場合じゃないわよ?邪魔しようとした人は触手によるくすぐりの刑よ?」 智恵「くすぐりの刑…って、嘘でしょ!?」 気が付くと智恵の周りにはいくつもの触手がウネウネと蠢いていた。 智恵「ちょっと待って!こんな状態で…!」 智恵は両腕をバンザイした状態で拘束され、両足も天井から伸びた触手に持ち上げられ、空中でエビ反りのような状態で拘束されてしまっている。 明日香「むき出しで閉じれないキレイな腋、重力で張ったおなかやへそ、くびれた脇腹、無防備な足の裏、くすぐったいでしょうね。」 智恵「人の身体を解説するな!く…!ダメだ…全く動けなぁぁぁああっははははははははははははは!ちょっと、っははははははははははははいきなりくすぐらないでぇぇええええ!!」 明日香「さて、これでようやく邪魔者がいなくなったわ!」 薫「あははははははははははははははは腋やばい!っはははははははははははははは腋はやめてぇぇぇぇぇえええ!!」 明日香「まあくすぐり虫二匹はそりゃ辛いわよね~?でも、ここからじゃへそはくすぐり辛いのよね~。そうしたらやっぱり~」 明日香はじらしながらゆっくりとしゃべり、右手を薫の右腋の下に、左手を左腋の下に配置させ、ゆっくりネチネチとくすぐり出した。 薫「いやあああああっははははははははははははダメぇぇぇぇ!くすぐったああああああいぃぃぃっひひひひひひひひひひ、っはははははははははははははははは苦しいぃぃぃぃ!!(せめてくすぐり虫さえいなくなればくすぐられてるのが辛くなくなるのに…!)」 明日香「さあ!降参しなさい?降参したところで待ってるのはくすぐり地獄だけどね!はっははは!!」 その頃、校長室では… 早乙女「彼女たちはいつから来るの?」 理絵「明日こっちの寮に来て、明後日には風紀委員の皆と顔合わせって感じかしら?」 早乙女「今回の件、腑に落ちない生徒が正直殆どだと思うわ。だからこそ、風紀委員の素質が試される。」 理絵「そうね。一般生徒から認められなければ、ルール違反が増え続け、それを罰すればさらに逆恨みされる。」 早乙女「そしてまたルール違反をする。これを繰り返さない為には風紀委員にもいろいろなルールを作って、権力を振りかざさないような態度で一般生徒と接して貰わないとね…」 理絵「だから今のこのルール違反をすぐに取り締まりに行かないの?」 早乙女「キャットファイトサークルのことでしょ?」 校長室にいながら、二人は、今行われている明日香の限度を超えた行動に気付いていたのだ。 早乙女「智恵さんは触手による拘束だからどうしようもないけど、薫さんは明日香さんを催眠術で取り締まることが出来る。それをしないで耐えてるのは立派ね。」 理絵「風紀委員になったばっかりで、それがルール違反って気付いてないなんて事ないわよね…?」 早乙女「真唯さんならあり得るけど、薫さんは気付いてると思うわよ?まあ“風紀委員に敵視した生徒の攻めを受け止めなければならない”っていう思いがある訳じゃないだろうけど、こういう事も重要な仕事だと理解してもらうには良い機会よ。もう少し様子を見ましょうか。」 明日香「そろそろじらすのも飽きてきたわ。こっからは激しくくすぐってあげるわ!」 薫「ひやああああああああああっはははははははははははははははそれダメ、っははははははははははははくすぐったいくすぐったいくすぐったぁぁぁぁあああい!!」 智恵「きゃははははははははははははこれ止めてぇぇええええ!!はははははははははははははは助けてぇぇぇえええええ!!」 明日香「さあ!負けを認めなさい!!そして風紀委員なんて権力使って、好き勝手取り締まる組織なんてなくなれば良いんだわ!!」 智恵「きゃははははははははははははあんたぁあっははははははそれが狙いだったのねぇぇっへへへへへへへへ!!(薫、あんたなら明日香を取り締まることが出来るし、その権限もある。だけどただ取り締まってたら風紀委員としてはまだ半人前。最善の行動をとってくれると信じてるよ!…それにしてもこれくすぐったい!!)」 薫「きゃはははははははははははははははくすぐったぁぁああっははははははははははは!!(ここまで来たらルール違反で取り締まることはできるけど、そうしたら罰を受けたこの人はもっと風紀委員をうらむのかなぁ…。もちろん、悪いことをしたら罰せられるのがルールだけど、風紀委員だけ勝手に取り締まれる立場っていうのはずるいよね…。)」 明日香「降参したら少しは優しいくすぐりにしてあげるわよ?それとも今の激しいくすぐりの方がいいかしら?」 薫「あっははははははははははははははどっちも嫌ぁぁぁああああっはははははははははははは!もうやめてぇぇぇええええっへへへへへへへへへへへ苦しいぃぃぃいいっひひひひひひひひひひひひひひひ!!」 明日香「なら降参しなさい!負けを認めたら解放してあげるわ!」 薫「いやああああっははははははははははははは降参もしなぁぁああっははははははははははははははは!!絶対しないからぁぁああっははははははははははははははは!!」 明日香「強情ね。もう容赦しないわよ!」 明日香は薫に催眠術をかけた。 明日香「これであなたは私の言う事に逆らえなくなったわ!(これで降参させて、風紀委員なんてくすぐられるためだけの弱小組織だと証明してやれば…!)」 早乙女「そこまでよ!」 明日香「え!?」 明日香が早乙女の存在に気が付いた瞬間、早乙女の催眠術にかかった明日香は身動きが取れなくなった。それと同時に薫をくすぐっていたくすぐり虫、智恵をくすぐっていた触手の動きも停止した。 智恵「はあ…、はあ…、はあ、さ、早乙女先生…!」 薫「はあ、はあ、助かったぁ…」 明日香「ちょ、何これ!?催眠解除もできない…!?」 早乙女「柳明日香さん。ルール違反なので生徒指導室まで来てもらうわよ?」 明日香「はっ…!」 明日香は気を失ってしまった。 早乙女「二人とも大丈夫?」 薫「はい…、なんとか…。すみません…ちゃんと取り締まらなくて…」 智恵「いや、薫…あれは…」 早乙女「そのことで、明日話があるのよ。とりあえず、今日はいつも通りの仕事に戻って?」 薫「わかりました…」 明日香「…ん、こ、ここは…?」 早乙女「気が付いた?」 明日香「こ、校長先生…!…あっ、この格好って…!」 明日香は、下はキャットファイトの衣装である、レザー生地の短パンだったが、上半身は生徒が罰を受ける時の黒い裾の短いノースリーブだった。さらに明日香は、両手は後ろ手に拘束され椅子に座らされていた。そして、腰と胸を椅子に取り付けられたベルトに固定され、足首は天井から吊るされた触手に固定されている。 早乙女「三年生のあなたが、ルール違反するなんて。どうしてあんなことしたの?」 明日香「風紀委員はずるいです!人によってはテストもなく入れて権限を振りかざして、はっきり言って良い印象はありません。」 早乙女「だからって仕返ししたって罰を受けなければならなくなる事ぐらいわかるでしょ?それに、明日香さんは風紀委員に取り締まられた経験もないわよね?」 明日香「風紀委員が、本当に実力や普段の素行で選ばれるならまだ納得いきます。だけど、実際はくすぐりに関する能力が高い人が最優先されていることが納得いかないんです!特に、委員長の智恵なんて、催眠術のレベルは私以下、ただ全身くすぐったがりなだけで委員長になって、進路だって他の人より有利で、でも実際は私の方が優れてるんです!だから、委員長が無能なことを証明したかったんです!」 早乙女「気持ちはわかるけど、あなたに風紀委員は務まらないわ。それに、風紀委員は誰よりも辛い思いしてるのよ?」 明日香「そんな!彼女たちより私の方が確実に違反者を取り締まれます!」 早乙女「だからって、それを恨んで仕返しするようじゃ風紀委員の仕事は任せられないわ。くすぐって仕返ししたかったら、ちゃんと書類を申請すれば風紀委員を自由にくすぐる権利だって貰えるわ。そうやって一般生徒は日頃のうっぷんを晴らしているんだから。」 明日香「くっ…!」 早乙女「とにかく、罰は受けてもらうわよ。」 早乙女は手をパンっと叩くと、明日香の足を拘束している触手と同じような触手が天井から何本も現れ、明日香の弱点である足の裏を激しくくすぐりだした。 明日香「きゃあああああああっははははははははははははははははは何これぇぇぇえええあはははははははははははくすぐったすぎぃぃぃいいい!!!」 早乙女「この触手は最近開発した、“くすぐりながら弱点をピンポイントに見つけ出す”触手よ。くすぐられる度にどんどんくすぐったくなっていく仕組みって訳。しばらくしたらまた来るわ。それまでしっかり反省してなさい。」 明日香「そんなぁぁぁぁあああああっはははははははははははは助けてぇぇぇぇぇえええええええ!!!」 早乙女はくすぐられ身動きの取れない明日香を1人残し、部屋を後にした。 智恵「ごめんね薫。まさかあんなことしてくるとは思わなくて…」 薫「いえいえ、いい経験できました。たまにはくすぐられ嫌いになって動けない状態でくすぐられるのも良いかなって思いました。」 智恵「ポジティブだな…」 薫「それより、今日の事、明日話すって言ってましたけど、どういうことなんですかね?」 智恵「それは明日皆そろった時に先生が話してくれるから、それまでのお楽しみって事で!」 薫「えぇ!?先輩は何の話か知ってるんですか!?」 智恵「まあね!(実力行使で取り締まる訳でもなく、降参もしないで耐えるなんて、薫はやっぱり風紀委員に向いてるな。)」 明日香が罰を受けてから30分程経過して、早乙女が様子を見に来た。 早乙女「どう?反省した?」 明日香「きゃははははははははははははははしましたぁぁあああっははははははははははは!!もうしませんからぁぁぁああああっははははははははははははくすぐったぁぁぁぁああああい!!」 早乙女「風紀委員の皆は普段催眠術を使っていい許可をされている代わりに、こうやって毎日くすぐられてるのよ?それに普段から催眠術の暴発なんかをしないように厳しい練習をしているからこそ安全に取り締まることができるのよ?皆の知らないところで辛い思いをしているのよ?」 明日香「きゃああああああっははははははははははわかった、っはははははははははははははわかったからぁぁぁあああっはははははははははは!!もうやめてくださああああっははははははははははははははは!!」 早乙女はパンっと手を叩き、くすぐっている触手の動きを止めた。 早乙女「これに懲りたら風紀委員に逆恨みなんてしないことね。じゃあ拘束を取るから、今日はもう帰りなさい。」 明日香「はあ…、はあ…、わかり、っはあ…ました…(許さないわよ…絶対に仕返ししてやるわ…!!)」 この時、早乙女はこれから訪れる地獄を知る由もなかった。
分析法
2023-10-19 19:49:58 +0000 UTC