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くすぐり催眠学校 25

くすぐり催眠学校、第二十五話 静香「くぅっくくくくくくくくくくくく…!」 美保「どう静香?私のダブル催眠術攻撃は!?」  夏休み中の特訓で修得した擽攻撃、感度変化(相)を同時発動して攻撃するという技を身に着けた美保は、静香を相手にして催眠術の特訓、もとい、美保の催眠能力レベルと静香の我慢対決が、風紀委員である沙紀の監視のもと、繰り広げられていた。 静香「ふっ…、っふふふふ、こ、んなの…!くっくくくくくく、全然…平気…!」 美保「ん~、やっぱりくすぐりに強いだけあるな~」 沙紀「擽攻撃の催眠術はどんなに能力レベルが上がってもその威力は変わりませんのよ?静香さんを笑わせるなら、感度変化の方をもっと使いこなす必要がありますわよ?」 美保「まだまだってことか…あ~悔しいぃ!」  美保は負けを認め、静香の催眠術を解いた。 静香「っはあ…、はあ、はあ…(くすぐったかった…)」 沙紀「それにしても、静香さんもよく催眠解除せずに耐えましたわね!くすぐりが元々効かないといえど、催眠解除せずに耐えられるのはなかな出来ることじゃありませんわよ?」 静香「…ありがとう。」 美保「でも沙紀ならやっぱり静香を笑わせられる?」 沙紀「当然ですわよ?わたくしの催眠術があれば簡単ですわよ?」 静香「…頭に来た。…そこまで言うなら勝負して。」 沙紀「後悔しても知りませんわよ?」 美保「おぉ!何か面白くなってきた!!」 沙紀「じゃあ催眠術をかけますわよ?」 静香「……!」  静香は催眠状態になった。 沙紀「全身擽攻撃と感度倍化を同時にかけるわよ。静香さん、目が覚めたらあなたの身体の感度が全て倍増するわ。その代り、わたくしはバンザイのまま動けなくなりますわ。ですがさらに、全身感度が倍増した状態で激しいくすぐったさに襲われますわ。」 静香「…………」 美保「沙紀はバンザイのまま動けなくなるの?」 沙紀「感度倍化は、通常の感度変化とはレベルが違いますわ。ですけど、催眠能力レベルはそれほど必要な術ではありませんの。ただし、代償としてわたくしはバンザイのまま動くことが出来なくなりますわ。」 美保「そうすると、催眠術でくすぐり攻撃をするしかないって訳か。」 沙紀「えぇ。これがわたくしの得意技ですのよ。さあ、静香さん。目を覚ましてください。」  沙紀は、静香の催眠状態を解く。静香が目を覚ますと、沙紀は自分の意志に反して、勝手にバンザイの体勢になる。それと同時に静香は、感度が倍増した上で激しいくすぐったさに襲われる。 静香「…!?くっくぅぅううぁっははははははははは!!あっはははははははははははは待って、っははははははははな、っはははは何、くぃいいっひひひひこれ…!」  体験したことのないくすぐったさに、静香はその場で転げまわるが、催眠術によるくすぐったさは当然抑えることなどできなかった。 美保「静香の爆笑…。初めて見た…!静香って、こんなに笑えるんだね!」 沙紀「どうです?静香さん。これが風紀委員の実力ですわよ?」 静香「ひぁぁあっはははははは!!わかったから、あははははははははははやめ、はははははははははははやめてぇぇえええ!!」 美保「そういえば今日薫と真唯は?」 沙紀「真唯さんは今日は2年生や3年生のトレーニング相手でこちらには来ませんわ。薫さんは理絵さんの実験に付き合うとか…」 美保「そっか~」 静香「いやああっはははははははははあははははははいいから、あ~っはははははははははくすぐり、やめてぇぇええっへへへへへへへへ!」 美保「静香が自分で催眠解除すればいいんじゃない?」 静香「くぃっひひひひひひひひひひ!くすぐったくてぁあああっははははははははははできないぃぃやあああっはははははははははあはははははははははは!!」 美保「じゃあ静香は催眠解除の練習してればいいじゃん。私もくすぐり力上げるトレーニングでもしてよっかな。薫も真唯もいないんじゃ、ねぇ?」 沙紀「な、何を…!?」  美保は、静香にかけた催眠術の代償でバンザイ状態で動けない沙紀の背後に回り込むと、そのがら空きの腋の下をこちょこちょとくすぐりだした。 沙紀「きゃはははははははははははは待ってくださぁぁあああああっはははははははははははははは急にくすぐらないでぁぁああっははははははははははくださいぃぃぃいいいっひひひひひひひひひひひひひひ!!」 静香「あっははははははははははこんなの、くぅぅうううっふふふふふぁああああっはははははははははははは無理…!っはははははははあははははははは助けてぇぇえええ!!」 美保「二人とも頑張ってぇ!!私も頑張るから!」 沙紀「あっはははははははははははははは頑張れないでくださぁぁああああっはははははははははははははは!!」 静香「ははははははははは、もうダメぇぇえ!!くぁああははははははははくすぐったいぃぃぃ!!」  その頃、薫は理絵に呼ばれ理事長室に来ていた。 薫「理絵さん?あれ?理事長室に来いっていってたはずだけど…?」  理事長室に来たものの、そこに理絵の姿はなかった。 理絵『幻覚術はやっぱり便利ね。郁里ちゃんの視覚変化みたいなことができないかやってみたけど、上手くいったみたいね。幻覚術があればたいていのことができそうねぇ。うっふふ…!』  理絵は、部屋に入ったものに幻覚術をかけ、対象である薫はその幻覚術により、理絵の姿が見えず、声も聞こえてはいなかった。 薫「仕方ないな。理絵さんに電話してみようかな。」 理絵『無駄よ?ケータイは今電源を切ってるわ。それに、実験はまだ始まったばっかりよ?』  理絵は幻術を使って、次の実験を開始した。 薫「電源入ってないのか…。困ったな…。…っ何!?ちょっと、何これぇ!?」  幻術により突如部屋の中に雷雲のようなものが現れると、その雷雲は天井を覆い部屋全体が薄暗くなると、ゴロゴロと雷の音を立てる。 薫「……もしかして、理絵さんの幻術!?ってか、幻術ってこんなリアルな景色まで作れるんだからすごいよな~」  関心していたのも束の間、その暗雲からピカッと光を放つ稲妻が走り、薫はその眩しさと音に驚き目を瞑った。 薫「きゃあああああ!?な、何これぇぇぇええ!!」  薫はあまりにリアルな雷を目の当たりにし、怖くなり部屋を急いで飛び出した。 理絵『さて、これで準備は完了ね。あとはあなたが好きにしていいわよ?』 ???『は~い!』  薫は、結局訳がわからないまま風紀委員室に戻って行った。 玲「あれ、薫?随分早いわね。理絵さんの用事はもう済んだの?」 薫「いえ、それが…、理絵さんどこにもいなくて…」 玲「理事長室には他に誰もいなかったの?」 薫「正確に言うと…」  薫は理事長室で起きた出来事を玲に話した。 玲「それって、やっぱり理絵さんの幻術の一つ、幻覚術によるものよね?」 薫「…ですかね?」 玲「薫を呼んだのってその幻術を使って脅かしたかっただけなのかしら?」 薫「何なんですかね…っ!?…あっははははははははははははちょっ、何でぇぇぁああああっはははははははははははははくすぐったぁぁぁああああ!!」 玲「ちょっと、薫!?どうしたの急に…!」 薫「きゃははははははははははは…、っはあ…、はあ、急におへそがくすぐったくなって…っ!?あれぇ…!?おへそが…ない…!?」  突然へそに襲い掛かったくすぐりから解放され、不思議に思い自分のへそを見て薫はさらに驚いた。薫のへそがなくなっていたのだ。 玲「…幻術ね。私には薫のへそがちゃんと見えてるわよ?」 薫「幻術の雷でおへそを取られたってことですかね…?でも、だからって何でくすぐったくなったんだろう…?」 ???『びっくりしたかな?』 薫、玲「!?」 ???『ワタシは雷様のライデンだよ~ん!ライデンでもライちゃんでもいいよ~!好きな方で呼んでね!』  薫と玲の目の前に現れたのは、宙に浮く自称雷様と名乗る女の子だった。 玲「まさか幻術で!?でも、私は幻術にはかかっていないはずよね…って薫!?へそがなくなってる…!?」 薫「もしかして、玲先輩も幻術にかかったんじゃ…!」 ライデン『むー人が自己紹介してるのに無視する気~?』 玲「…え~っと、ライデン…?あなた、理絵さんの幻術よね…?」 ライデン『そうよ!でも植物の化け物とかと一緒にされちゃぁ困るんだよね!ワタシは幻術が使えるんだから!』 薫「じゃあもしかして、今玲先輩に幻術をかけたのって…!」 ライデン『ワタシだよ~ん!でも~、ワタシがかけられる幻術は、今薫にかけられた幻術を他の人にも同時にかけるだけのものなんだよね~!まあ、とっても面白い特殊能力があるからいいんだけど~?』 玲「特殊能力って…何よ…?」 ライデン『じゃあ見せてあげよう!ほいっ…!!』  ライデンは人差し指を玲に向けると、そこから小さい稲妻のようなものが現れ、玲に向かってくる。 玲「いやあっ!?…な、何だったの…今の…?」 薫「玲先輩!おへそがなくなってる!?」 玲「えぇ!?嘘でしょ!?まさかあんたが取ったっていうの!?」 ライデン『そーゆーことー!これで女の子のおへそをコレクションするんだ~!』 薫「コレクションなんてしてどうする気…!?」 ライデン『こうやって遊ぶんだよ~!』  ライデンはどこから出したのか、分厚いアルバムのようなものを取り出し、ページをめくると、そのページのある部分を人差し指でこすり始めた。 玲「ひやぁぁあああっはははははははははは何これぇぇぇええっへへへへへへへへ!!」 薫「玲先輩!?…もしかしてそのアルバム!?」 ライデン『そう!アルバムに取り込まれたおへそをくすぐると、そのおへその持ち主が実際におへそをくすぐられてるような感覚になるんだよ~!』 玲「…っはあ…、はあ、はあ、こんな、ことして…っはあ、どうしようって言うの…?」 ライデン『どうしようも何も、ただそれを楽しむだけだよ~!さ~て、他の女の子のおへそも取ってこよ~っと!!』  ライデンは宙に浮いたまま風紀委員室を飛び出していった。 薫「どうします…?追いかけますか?」 玲「理絵さんの仕業なのは間違いないわ。理絵さんなら一般生徒にこんなことしちゃいけないって事ぐらいわかってるはずだから、被害を受けるとしたら風紀委員のメンバーだけだと思うけど…」 薫「でも、もしかしたら私たちをテストしてるんじゃないですか?」 玲「今更私たちのテスト?まあ明日香のこともあったし、転校生3人のテストならわかるけど…。もしかしたら“くすぐり”というものに関わることになった一年生をターゲットにしているのかもしれないわね。」 薫「だとしたらやっぱり追いかけましょう!」 玲「でも、ここを空ける訳にもいかないし…、よし、薫!そっちはお願い!私は風紀委員全員と早乙女先生に連絡するわ!」 薫「わかりました!お願いします!」  薫は風紀委員室を飛び出し、ライデンを追いかけて行った。 真唯「はぁ…、あたし、毎日こんなくすぐられてたらいつかホントにくすぐったく感じすぎて死ぬんじゃないかな…」 聡美「確かにくすぐられる度に敏感になってしまうということを考えると、少しくすぐられる頻度は考えた方が良いかもしれないわね。」 紀子「そもそもどこまでくすぐったくなってくんだろうね~?催眠術で敏感になったのを受け入れて敏感になるならまだしも、ただくすぐられるだけで敏感になるっていうのはね~」 薫「はあ…、はあ…あ、…っ真唯!」 真唯「薫?どうしたのそんな慌てて。」 聡美「何か事件?」 薫「あの…、っはあ…、はあ、ライデンっていう、雷様を…、見ませんでしたか…?」 紀子「雷様~?」 真唯「ちょっと薫…?何言ってんの…?」 薫「こっちには来てないってことか…。どこ行ったんだろ…。」 聡美「何かあったの?協力しようか?」 薫「実は…っひやぁぁああっははははははははははははははは待ってぇぇえええっへへへへへへへへへへ!!」 紀子「薫ちゃん!?」 聡美「どうした…っはは!くぃっひひひ…!何だ…!?くっくくくくく急に…へそがぁっはは!」 薫「っはあ…はあ、そんな、何で取られてないはずの先輩が…?って、真唯と紀子先輩のおへそも無くなってる…!?」 真唯「へそがなくなってる…?何言ってんのホントに…って…マジで無くなってる…!?」 紀子「あれ~?さっきまで気付かなかったけど、薫ちゃんもおへそ無いよ~?」 ライデン『そこの3人のへそも貰ったよ~!』 聡美「っはあ…、はあ、何…?っはあ…あれ…?」 薫「ライデン!?3人のおへそをどうやって…?」 真唯「あれが雷様!?」 ライデン『薫に最初にあてた雷覚えてる~?薫をくすぐると、その雷が放射されて、周りの人はそれを浴びておへそが無くなると同時に幻術にかかるんだよ~!すごくない!?』 紀子「幻術…?理絵さんの催眠術に今、私達がかかってるの~?」 ライデン「さ~て!もっともっとおへそを集めよ~っと!!」  ライデンは再び消えて、どこかへ行ってしまった。 聡美「事情がまだよくわからないけど、今の話が本当なら薫はあまり人前に行かない方がいいのかも…」 薫「…みたいですね。」 紀子「あっ…!玲から一斉送信のメール来てるよ!」  3人は、メールの内容を見て、現状を把握できた。 真唯「これ、理絵さんを問い詰めた方がよくない…?」 聡美「よし、真唯はとにかく理絵さんを探し出して。薫は玲先輩と交代して風紀委員室に待機がベストかな。」 紀子「だね~!私達はさっきのライちゃんを探し出そう~!」  その頃、他で見回りをしていた智恵と美雪も玲のメールを見ていた。 美雪「被害を出さないためにも、一般生徒を寮に帰らせるっていうのも手ですよね。」 智恵「気になるのは、理絵さんの目的だな。」 美雪「考えられる理由としては…風紀委員のテスト、一般生徒のテスト…ですかね?」 智恵「風紀委員のテストなら今更私達を試す理由がないし、転校生の3人のテストだったとしても3人は今くすぐりの特訓中、一般生徒のテストならちゃんと授業で行うはず…。他に考えられる理由があるとしたら、理絵さん自身のトレーニング…」 美雪「なるほど…。確かに今まで感情がある生物を幻術で作り出したことなんてないですんもんね…。となると、理絵さんの独断の可能性が高いですね。」 智恵「理絵さんは考え付いたことをすぐ行動にしちゃうタイプだかなら…その可能性は高いか…」 美雪「早乙女先生って今転校生3人と一緒にくすぐり室ですよね?」 智恵「トレーニング中なら、玲のメールは見れてないか。よし、美雪はくすぐり室まで行って皆に今の現状を伝えてきて!うちは一般生徒に放送で伝えて寮に帰ってもらうよう呼びかける。」 美雪「わかりました!」 香里奈「沙紀さーん!」 沙紀「はあ…、はあ…、あ、先輩…?どうしたの、ですか…?」  沙紀は美保のくすぐりトレーニングからようやく解放され疲れ切っていた。 香里奈「玲先輩からのメールは…その様子だと見てないようね…」 沙紀「メール…?っあ、本当ですわ…。」 香里奈「理絵さんが何かやらかしたのかもしれないわ。とりあえず…」  ピンポンパーン 智恵『風紀委員委員長の田代智恵です。こちらの都合により、申し訳ありませんが本日の校舎開放を終了します。直ちに一般生徒は寮に…ぁっはははははははははははは!!何これぇぁぁああはははははははははははははははくすぐった~い!!』 美保「な、何…?」 静香「沙紀、これは…?」 沙紀「(先輩、幻術にかかってしまわれたようですわね。)お二人とも、すぐに寮へお帰りになって下さい!」 美保「う、うん…!わかった!静香行こう!」 静香「うん。」  美保と静香は急いで昇降口に向かった。しかし… 美保「あっははははははははは!何でぁぁああっははははははははははおへそくすぐったい~!!」 静香「美保、どうしたの?」 沙紀「美保さん!?まさか理絵さんの幻術…?」 香里奈「先輩が放送で一般生徒を帰らそうとした理由は一般生徒も巻き込まれるからだったのね…!理絵さんの幻術なら一般生徒には手を出さないと思っていたのに…!」 智恵『はあ…、はあ…助かった…。…生徒の皆は急いで寮に帰って下さい!』 美保「っはあ…、はあ、何だったの~?」 静香「美保、とりあえず寮に急ごう。もしかしたら誰かの催眠術の暴走かもしれない。」 沙紀「わたくしが寮まで送りますわ!」  沙紀は2人を連れて、再び昇降口へ向かって走り出した。しかし、昇降口の扉は閉ざされて開かなかった。 美保「あれ…!?扉が開かないよ!?」 静香「閉じ込められた…?」 沙紀「これも…理絵さんが…?一体何が目的ですの…?」 薫「玲先輩!」 玲「薫?どうしたの!?」 薫「私がライデンにおへそをくすぐられると、私にかけられた幻術が放射して、周りの人も幻術にかかっちゃうみたいで…玲先輩かわりに校舎の方、お願いできますか!?」 玲「そんな能力があったなんて…、あ、ちょっと待って。沙紀からメールみたい。」 薫「あ、私にも…!…嘘!?校舎の出口が開かない…!?」 玲「閉じ込められたってことね…!折角智恵が放送したのに…!」 薫「そもそもだれがこんなことしたんでしょう…?ライデンは私にかけられた幻術しか他の人にもかけられないって言ってましたよね?」 玲「多分、かけられたものはライデンの姿が見え、へそを取られてはくすぐられ、ここから逃げることもできないっていう幻術なんじゃないかな。それなら同じ幻術にかかるだけでも閉じ込められたと錯覚してもおかしくないわ。」 薫「メールにもありましたけど、一般生徒まで幻術にかかってるんじゃ、理事長である理絵さんだって罪になりますよね?」 玲「そうね。それを考えると、理絵さんは罰を受ける覚悟で何かをしようとしてるとしかぁああはははははははははははは!?た、助けてぇぇえええっへへへへへへへへへ!!」 薫「先輩!!理絵さんの幻術じゃレベルが高すぎて催眠解除も効かないし…。真唯、理絵さんを見つけられたかな~」 玲「はあ、はあ、くすぐられるのが一瞬で助かるわ…。真唯が今理絵さんを探してるの?」 薫「はい、さっき聡美先輩、紀子先輩と真唯に会って。」 玲「それなら私も理絵さん探しに専念するわ。あ、またメール?」 薫「美雪先輩からだ!くすぐり室に行って綾先輩を呼んでくるって…そうか!綾先輩の催眠無効ならもしかしたら!」 玲「考えたわね美雪!…でも、綾の催眠無効で幻術の効果を消せても、綾1人で幻術のかけられた生徒全員を助けるには時間がかかるし、またすぐにかけられたらきりが無いわ。」 薫「じゃあやっぱり理絵さんを探し出さないとですね!」 玲「えぇ!薫はここで待機。私は理絵さんを探してくるわ!」 薫「わかりました!じゃあ皆にメールして、何かあったら私にメールしてもらうように連絡しておきます!それで現状を常に私がメールで一斉に伝えます!」 玲「お願いね!」  その頃、真唯は理絵を探して、ひたすら校舎を駆け回っていた。 真唯「ったく、どこにいるんだあの人は…。あといそうなのはこの理事長室か…ん?薫からメールだ。『今の皆さんの状況を私にメールしてください!また他にわかったことがあれば一緒にお願いします!皆さんの現状を把握したうえで、こちらから連絡事項があれば一斉送信します!』か、とりあえず理絵さんを探してる最中って連絡しとくか…」  真唯が薫に返信しようとしていると、突然、理事長室からドアをドンドンと叩く音が聞こえてきた。 真唯「うわっ!?な、何!?誰かいるの?もしかして理絵さん!?」  真唯は理事長室のドアを開けた。 真唯「だ、誰も…いない…?なんだったの…!?さっきの音…」  すると、今度は真唯の両肩が突然見えない手に掴まれた。 真唯「うわぁぁあああ何々!?何かに掴まれたぁぁぁあああああ!!?」  突然の心霊現象のような事態に驚き真唯は暴れ出し、どうにかその手から逃れることができた。 真唯「ここヤバい!!幽霊だよ完全に!!逃げよう!!マジで取り憑かれる!!」  真唯は急いで理事長室から逃げ出した。 理絵『やっぱり真唯ちゃんじゃ気付いてくれないか…。ケータイは何故か電源が入らないし、幻術は暴走してコントロールが効かないし…。理事長室から出ることもできない…。誰かもっと勘の良い人が来てくれないと…』  理絵は、幻術の暴走が原因で理事長室から動けなくなっていたのだ。そして、理事長室から逃げてきた真唯は薫にメールしていた。 真唯「えっと、理絵さんを捜索中!これでいっか!さて、理事長室には近づかないようにして…理絵さんを探さなきゃ!」 沙紀「香里奈先輩、そっちはどうでしたか?」 香里奈「理絵さんはやっぱり見つからないわ。それにライデンっていう娘も見当たらないわね。」  今日の1年生のトレーニングやその階の見回りを任されていた沙紀と香里奈は1階をとにかく調べ回っていた。 香里奈「それから、1年生の一般生徒も全員幻術にかかってるみたい。とりあえず1階の現状はこんな所かしらぁぁあああっはははははは!?また急にぃぃぃいいやああああっははははははははははははは!!」 沙紀「私がじゃあ薫さんにメールして伝えますわぁあああっははははははははわたくしもですのぉぉぉ!?」 香里奈「あっはははははははは同時にくるなんてぇえっへへへへへへどこかで見てるのかしらあはははははははははははは!!」 沙紀「きゃはははははははははこれじゃぁっははははははメールすらっははははははははできませんわぁぁ!!」 美雪「くぅっふふ…!全く…、くくくくく、知らない…間にぃっひひ!?幻術にかかってた、なんて…!ふふふふ、早く、先生に伝えないと…!」  美雪は、ライデンによるへそ攻めを我慢しながらくすぐり室に向かっていた。それを、透明になって姿を隠していたライデンが背後から見ていた。 ライデン(む~、この娘はあんまりおへそが効かないみたいだな~。残念なことに、雷様であるワタシはおへそしかくすぐれないんだよね~) 美雪「ひひひ、っ…はあ、あ、解放された…。さてと、急いでくすぐり室に行かないと…!あ、薫にメールしておいたほうがいいわね。」  美雪は、くすぐり室に向かい早乙女や転校生メンバーに今の事態を直接伝えに行くというメールを薫に送った。 ライデン(どこ行くんだろ~。コレクションはかなりできたし、ワタシにはどんなに遠くにいてもおへその持ち主が見える便利な能力があるし~、いろんな娘をくすぐりながら追いかけてみよっと!!)  ライデンの背中についているいくつもの太鼓のような物がモニターになっていて、そこから指定した相手の姿を観れるようになっている。ライデンは、そのモニターを自分の正面に移動させ、くすぐり攻めを楽しみながら美雪の後を追いかけた。 聡美「くっふふ…!まずいな…、いっひひ!?…2年生の、うっふふふ…一般生徒も、っふふふふふ、ほとんど幻術に、ひっひひひかかってるみたい、くっくく…ですね…」 紀子「ライちゃんもいないし、理絵さんも2階にはいなそうだね~。とりあえず、このことだけでも薫ちゃんに伝えておかなくちゃ~!それにしても聡美ちゃん、さっきからくすぐられっぱなしだよね~…?」 聡美「くふふふふ、何故でしょう…?あっはは!?…こんの…!いつまでくすぐるんだ奴はぁあっははは!!」 紀子「真唯ちゃんはまだ理絵さんを見つけられないのかな~?」 聡美「いぃぃっひひひひひひ!!やっぱり、くふふ真唯に頼んだのは…いひひひ、失敗でしたかね…!」 紀子「じゃあ私達も理絵さん探しに専念しよっか~!」 聡美「そうですね…っ!?っはははははははははははははちょ、それダメぇぇええっははははははははははくすぐったぁぁああい!!…っはあぁ…、はあ……長かった…」 紀子「きっと、笑わせたかったんだね~…。さ~、じゃあいこっか~」 聡美「…っはあ、は、はい…!」  聡美と紀子も、理絵を探すため可能性のあるところを片っ端から探しに出た。  校内放送を終え、3階の巡回をしていた智恵は、玲と合流していた。 玲「3年生もやっぱり全員幻術にかかってるようね。」 智恵「こうなってくると、やっぱり理絵さん自信が自分の幻術の実験をしている可能性が高いか…。一般生徒をここまで巻き込むなんて普通じゃない。」 玲「だとしても、それなら姿を見せてもいいはずよね…?電話も繋がらないし、もしかしたら幻術の暴走でコントロールが効かなくなっているんじゃないかしら…?」 智恵「そうか。理絵さんだからそんなことは無いと思って考えなかったけど、それなら今のすべての事に説明がつくぅぅぁぁああっははははははははははははははまた変なタイミングでぇぇぁぁはははははははははははは!!」 玲「…隣で急にくすぐったがるのを見ると、こっちもこれからくすぐられるんじゃないかって変に緊張するわね…。とりあえず、薫にその可能性を伝えておくわよ。」 智恵「あっははははははははははそんな冷静にぁあぁあああっはははははははははははマジこれいやぁぁああああっははははははははははは助けてぇぇぇええ!!」 玲「申し訳ないけどそれは無理よ…。」  そして、風紀委員メンバーのメールをもとに、あることに気が付いた薫は真唯と直接電話で話していた。 薫「真唯は理事長室に行った?」 真唯『行ったけど誰もいなかったよ?』 薫「部屋の中も見た?」 真唯『見たよ!さては疑ってるな?』 薫「今回の事件、私が1番最初の幻術の被害者なの。それに理絵さんは、今日の朝私を理事長室に呼んでるんだよ。」 真唯『それがどうしたの…?』 薫「もしかしたら、幻術で理絵さんの姿が見えなくなってるんじゃないのかなって。」 真唯『理絵さんがそういう幻術を使ってるって事?』 薫「私を驚かすってイタズラ目的ならその可能性はあるでしょ?玲先輩から来たメールで、もしかしたら理絵さんの幻術のコントロールが効かなくなってる可能性があるって事なんだけど、もしそうなら姿を見せたくても見せれないかもって思って。」 真唯『………あぁーーーーーーーーー!!』 薫「…何…?急におっきい声出して…」 真唯『あたしって薫がかけられた幻術と同じ幻術にかかってるんだよね…?』 薫「そう。だから、もし私が幻術で理絵さんの姿が見えなくなってたとしたら、真唯も見えないはずだからもう1回理事長室を探してもらおうかなって。」 真唯『…理事長室入ったら、いきなり肩を見えない何かに掴まれて…。』 薫「…!?」 真唯『怖くて逃げてきたんだけど…それって、もしかして…?』 薫「きっとそうだよ!真唯、もう1回理事長室行って!私、皆にメールでそのこと伝えるよ!」 真唯『わかった!!あ、でも、理絵さんを見つけたとして、どうやってそれを解くの?理絵さんの催眠術なんだし、あたしらじゃどうしたって…』 薫「それに関しては多分大丈夫!真唯はとにかく理絵さんがそこにいるかどうか確認してきて!」 真唯『りょ~かい!』  薫は、他のメンバーにメールを送信した。 玲「薫からよ!そういうことね!見えなくなってたら探しても見つからない訳よね!智恵!早く理事長室に向かうわよ!!」 智恵「きゃははははははははは無理ぃぃぃ!!先行ってぇぇぇええっへへへへへへへへへ!!」 玲「役に立たないわね…」 智恵「あっはははははははははははあんたねぇぇええっへへへへへへへ逆の立場ならっははははははははははははは同じこと言えないだろぉぉぉっはははははははははははくすぐったぁぁぁああい!!何でうちばっかりぃぃぃぃいいっひひひひひひひひひ!!」 美雪「薫は結構わかってるね。確かにそれなら理絵さんのコントロールが効かなくなった幻術でも解除できる!」  美雪はくすぐり室に到着した。 早乙女「あれ、美雪さん?」 郁里「そんな慌ててどうしたの?」 ライデン(おぉ!こんなところにも女の子が…!)  くすぐり室では、早乙女が機械を操作して千佳を、郁里はIの字に拘束された綾をくすぐってトレーニングしていて、ちょうど少し休憩しているタイミングだった。 美雪「とりあえず綾先輩、すぐに一緒に来てください!理事長室です!」 綾「事情がありそうだな。別に私は構わないのだが、この状態を何とかしてくれないか?」 早乙女「わかったわ。」  早乙女は綾の拘束を解いた。 美雪「さあ行きましょう。先生は薫に電話で事情を聞いておいてください。」 綾「よし、じゃあ行こう。」 ライデン(ワタシも行くー!)  美雪は、綾を連れて理事長室へ向かった。  その頃、真唯が最初に理事長室に到着していた。 理絵『あれ!?真唯ちゃん戻ってきてくれたの!?…でも、さっきみたいに肩掴んだらまた驚かれちゃうし、どうやって私がいることを伝えれば…』 真唯「理絵さんいますかー!?いたらあたしの肩軽くポンッと叩いてください!」 理絵『わかったわ!』  理絵は真唯に自分の声が聞こえないことも分かっていたが、返事をせずにはいられなかった。そして、理絵は真唯に言われた通り方を叩いた。 真唯「うおぉ…!びっくりするなやっぱり…。でも指示通りしてくれたってことは理絵さんなんですよね!?よかった~、とりあえず皆にメールしなきゃ!」 理絵『とりあえずわかってもらえたみたいね…、あとは、綾ちゃんを呼んできてもらわないと…。綾ちゃんじゃないとこれは解除できそうにないわ…!』  理絵が心配していたのも束の間、理事長室の隣に位置する校長室(くすぐり室)から出てきた美雪と綾が合流した。 理絵『美雪さんに綾さん!?誰かが解決策に気が付いてくれたのね…!』 美雪「理絵さんいた?」 真唯「美雪先輩!ちょうどメールしようと思ったところです!ここにいますよ!私の肩を今掴んでます!」 綾「理絵さんがそこにいるのか?状況が全く分からぬが…」 真唯「綾先輩も幻術にかかってるんですか?」 美雪「多分この部屋に入った時点でかかったんだと思う。」 綾「とりあえず私は、そこにいるであろう理絵さんに催眠無効を使用すればいいのだな?」  綾は真唯周辺に催眠無効を使った。催眠無効はどんな催眠術であろうと無効化する強力な催眠術の一種で、その催眠にかけられることで、かけられた者、かけている者の催眠術など、どんな催眠術であろうと消してしまうのだ。綾の催眠無効を受けた理絵の幻術も同様、催眠術の一種であるためその効力は消え、理絵の姿が見えるようになり、理絵の幻術が解けたことで、その幻術によって作られたライデンによって奪われた生徒達のへそもすべて戻った。 理絵「助かった~!ありがとう綾ちゃん!」 綾「理絵さん、無事で何よりです。(結局何があったんだろうか…)」 真唯「助かった~じゃないってば!!こっちは大変だったんすよ!?」 美雪「一般生徒まで巻き込んで!罰を受ける覚悟できてますよね?」 ライデン「罰って何~?」 綾「……何だこいつは…?」 理絵「ちょっ、何であんた消えてないの!?」 美雪「ライデンは幻術で作られた生物のはずですよね…?」 ライデン「ワタシ~、作られたきっかけは理絵の幻術だけど~、生まれた時点でちゃんとした生き物なんだから~!そーゆー風に言われるのは心外だな~!」 真唯「でも、ちゃんとへそ戻ってるよ?」 美雪「催眠無効でライデンの持っていた幻術能力だけが無くなったってこと…?」 ライデン「全く~!おかげでせっかく集めたコレクションがなくなっちゃったよ~!!」 美雪「とりあえず…、校内放送で謝罪して罰を受けて下さい。」 理絵「…はい。」  こうして、事件は無事解決した。その後、理絵は風紀委員メンバーと早乙女に散々怒られた挙句、くすぐり室に連れて行かれて地獄を味わうのだった…

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