くすぐり催眠学校、第二十八話 夏休みが明け、二学期が始まった。二学期と言っても初日は始業式と午前中のホームルームのみである。そのホームルームが終わり、一般生徒達は皆下校しているが、風紀委員メンバーと早乙女、理絵は風紀委員室に集まっていた。 早乙女「さて、今日から本格的に合同イベントに向けたトレーニングを始める訳だけど、まずは皆に催眠術を1から練習してもらうわ。」 智恵「1から?」 綾「まあ初心に戻るというのも大事だとは思うのですが…」 美雪「今からやる事なんですか?」 沙紀「合同イベントまで二週間しかありませんのに…」 理絵「1から、と言ってもホントに初歩的なことから始めるわけじゃないわ。」 薫「どういうことですか?」 早乙女「催眠術のかけ方を改善するのよ。」 玲「催眠術のかけ方!?」 真唯「かけ方って、意味わかんないんだけど…?」 紀子「催眠状態にさせてから暗示をかけるっていうのが今のやり方ですけど~、他にどうやってやるんですか~?」 香里奈「そうですよね。それが催眠術の大前提だと思ってましたけど…」 理絵「コードな技術になるけど、例えば静止催眠の術をそのままかけることで、催眠状態にさせずに静止させることができるのよ。」 郁里「確かに楽で良いけど、それを今やる必要あるんですか~?」 千佳「それに、そこまでメリットを感じないんですが…?」 理絵「これは単純に催眠状態にして眠らせてから術をかけるより強力になるわ。眠らせることで催眠術師は催眠状態に入って眠らされると、術に対して抵抗力を自然に生み出すのよ。つまり、催眠解除がしやすくなるし、抵抗力次第では相手によっては効力があまり発揮されないこともあるわ。」 早乙女「そして、この術式を胡蝶女子の生徒全員が使えるとしたら?」 聡美「その術を身に着けないとこちらの術は簡単に解除される上、相手の催眠術を解除できず、不利になる。それに加え能力レベルの差があるとその力の差はより大きくなる。」 理絵「そういうこと!今から能力レベルを胡蝶女子の生徒レベルまで引き上げるのは難しいわ。だからせめて同じ条件で催眠術を使えるようにしておかないと勝機は無いわ。」 薫「でも、くすぐりのレベルが上だからって勝てるものなんですか?相手だってくすぐりの技術上げてきますよね?」 早乙女「もちろんこっちもくすぐり特訓はするわよ!それに合同イベントの戦いは催眠術を使ったくすぐり勝負だし、競技によっては催眠術無しのくすぐり勝負もあるわ。」 真唯「それ、催眠学校でやるイベントじゃなくね…?」 薫「楽しそー!!」 早乙女「とにかく、今日1日で皆は催眠術の術式を変えるトレーニングをクリアして、くすぐり特訓に励んでもらいたいのよ。」 理絵「さあ、早速トレーニングよ!一年生の4人は私が見るわよ!もちろんスパルタで!!」 真唯「嫌な予感しかしないわ。」 早乙女「じゃ二、三年生集まってー!」 こうして、催眠術の術式改変トレーニングが始まった。生徒達はそれぞれ自分の催眠人形に催眠術をかけて練習をする。 聡美「静止催眠…!…はあ、うまくいかないな。」 早乙女「やっぱり、根本的にやりかたが違うと難しいわよね。」 智恵「そもそも先生はできるんですか?」 早乙女「えぇ、昨日練習してできるようになったわ。」 美雪「何かコツとかありませんか?」 早乙女「そうねぇ、私達が使ってる催眠術っていうのは普通とちょっと違って、催眠エネルギーって言われる普通の人にはない力をもってるわ。私達はそのエネルギーを使って相手を眠らせて、また別のエネルギーを使って様々な催眠効果を与えるわ。つまり、眠らせるためのエネルギーは使わずに催眠効果を与えるエネルギーを放出すれば良いんだけど…」 香里奈「そのエネルギーっていうのを使ってる自覚が私達にはないんでしたっけ?」 早乙女「そうみたいね。エネルギーの違いを理解さえすればすぐできるはずよ!」 紀子「エネルギーの違いですか~、よ~し!」 紀子は催眠人形相手に静止催眠をかける。 紀子「はあ、…先生~できました~!!」 智恵「嘘っ!?」 早乙女「流石紀子さんね!」 玲「静止催眠…!っふう、私もできました。」 綾「クリアです。」 美雪「私も、何とか…!」 香里奈「やっぱりレベルが違うわね~。智恵先輩が出来てないのに美雪が先にできるなんてね~」 智恵「うちの部長としての能力が問われるぞこれ…」 聡美「静止催眠…!…うん、やっぱり違いさえ理解できれば簡単ですね。」 郁里「わ~聡美もできたの?マジか~良いな~!!」 智恵「ま、まあ…催眠能力レベルは同じだしな~あっははは…」 郁里「っていうか~、あたしの場合レベル考えたら千佳ちゃんより下なのに、早乙女先生から教わって、千佳ちゃんは他の一年生と一緒でいいんすか?」 早乙女「学校で教えてる期間の違いよ。いくらレベルが高くても勉強してきた経験値は郁里さんの方が上でしょ?新しいことを覚える時ほどそういうのが高い方が早く覚えられたりするものよ。」 智恵「ちょ、これ以上言わないでください…」 早乙女「慌てなくても大丈夫よ。人それぞれ自分のペースがあるわ。」 郁里「そっか~!よぉし!智恵さん、香里奈、あたしらも頑張ろ!!」 香里奈「そうですよ先輩!」 智恵「そ、そうだな!一年に負けないように…!」 千佳「やった~!できました~!!」 智恵、郁里、香里奈「………………」 早乙女「ほら、練習練習!できた皆は精度を高められるようにもっと練習よ!」 玲「わかりました!」 それから二時間ほど練習し、ようやく全員が新しい術式をマスターできた。 薫「もう疲れた~」 沙紀「流石に、苦労しますわね…」 真唯「でもあたしができるとは思えなかったわ…」 沙紀「ホントね…」 理絵「さ、これでやっとくすぐり特訓に移れるわね!」 早乙女「そうね、じゃあ香里奈さんと郁里さんはここに残ってくれるかしら?私がトレーニングに付き合うわ。」 香里奈、郁里「わかりました。」 早乙女「理絵、他の皆をお願いね?」 理絵「はいは~い。じゃあ皆くすぐり室に移動するわよ~!」 理絵は香里奈と郁里以外のメンバーを連れて行った。 郁里「先生、あたしらはここで何をやるんですか~?」 香里奈「私達2人っていうと、共通してるのは足の裏が弱点ってことですけど…」 早乙女「その通り。これからの仕事はもちろん、今回の合同イベントの為に、2人にはもう少し我慢するってことを覚えて欲しいのよ。」 郁里「それって綾さんみたいに笑いを堪えるって事っすか!?」 早乙女「そっちよりは薫さんや聡美さん、智恵さんみたいな動かずに耐えるって方ね。合同イベントにはそういう競技もあって、できればそういう人材を増やしたいのよ。」 香里奈「まあ確かにそれは仕事上でも役に立つスキルだとは思いますけど、それが何で足の裏が弱点の私達なんですか?」 郁里「真唯ちゃんじゃ流石に無理そうですけど、千佳ちゃんとかなら努力次第でできそうですけど?」 早乙女「千佳さんの場合、脇腹ならまだ可能かもしれないけど、単純に考えて、同じ姿勢のまま動かない訳だから、バンザイするより足の裏の方が楽だと思わない?腕に力も込められるから我慢もしやすいと思うのよ。」 香里奈「確かにそうかもしれませんね。」 早乙女「ということで、早速トレーニングするわよ!」 早乙女は2人を椅子に座らせ、長机の上に両足を置かせる。 早乙女「目標は、上半身は動いてもいいから、足だけは動かさないこと。」 郁里「時間はどれぐらいですか?」 早乙女「それは私が十分だと判断できるまでよ?まあ仮に3分と設定しても、その間動かさずに耐えただけで十分我慢できるって判断できるし、時間を決めてしまうと逆にいつも以上の力が発揮されて、いざという時思ったほどできなくなってしまうから、時間は決めない方が良いわ。」 香里奈「でも正直、私自信ないです…」 郁里「あたしも~…」 早乙女「最初からそんなに強くはくすぐらないわよ?じゃあ、いくわよ?」 早乙女は2人の正面に置いた椅子に座り、右手の人差し指で郁里を、左の人差し指で香里奈の足の裏をくすぐった。 郁里「んひぃゃぁぁああっははははははははは無理無理~!!」 香里奈「っはははははははははあっはははははははダメぇぇええ!!」 2人はすぐに足を動かしてしまった。 早乙女「いくらなんでも早すぎるわ!は、もう一回!!」 香里奈「はい…」 郁里「こんなん無理だよ~…」 2人は渋々足を置き、我慢しようと試みる。早乙女は合図と共に再び同じようにくすぐり出す。 香里奈「んんっぐぅぅうぁああっはははははは!!やぱりダメぇぇえっへへへへへへ!!」 郁里「いやぁっはははははははははくすぐったぁぁぁあ!!」 早乙女「ん~…参ったわね…」 結局2人は数秒も我慢できなかった。 香里奈「はあ、はあ、すみません…。我慢しようとは思うんですけど…」 郁里「やっぱりくすぐったさには勝てないよ~」 早乙女「仕方ないわね…じゃあまずは5秒でも良いわ。これじゃ埒が明かないし、時間設定してでも耐えてもらえればそれだけでもトレーニングにはなるわ。」 香里奈「わかりました!」 郁里「5秒か…よっし!」 2人は気合を入れ直し、足を定位置に置いた。 早乙女「さあいくわよ!」 早乙女は先ほどよりもさらに軽く2人の足の裏をくすぐった。 香里奈「んひぃぃいっひひひひひひひひ…!!」 郁里「ひゃぁぁああっはははははははははははははは!!」 2人は頑張って耐えるが、2秒で我慢できずに足を動かしてしまった。香里奈も4秒で我慢の限界が来てしまい、2人共5秒という時間すら耐えきれなかった。 早乙女「香里奈さんなんてあと1秒だったのに…」 香里奈「はあ、はあ…あ~、足の裏ムズムズする~!!」 郁里「これはあたし無理っすわ…」 早乙女「ならご褒美を用意してあげるわ!さすがに5秒でご褒美じゃあまりにも簡単だし、10秒我慢出来たら誰か1人だけ好きにくすぐっていいわよ!」 香里奈「よし!真唯さんをくすぐるために!!」 郁里「綾さんくすぐりた~い!!」 早乙女「これなら頑張れるでしょう?(真唯さんと綾さんには申し訳ないけど、こうでもしないとトレーニングになりそうにないし…。それにしても、真唯さんはともかく、綾さんまでそういうキャラになってたのね。まあ郁里さんだけがって可能性もあるけど…)」 香里奈「さあ先生!早くやりましょう!絶対に真唯さんをくすぐるわよ~!」 郁里「早くしないと綾さんくすぐる時間なくなっちゃう!!」 早乙女「ま、まあやる気を出してくれてよかったわ。それじゃあ再開しましょう?」 それから一時間ほどトレーニングは続いたが、香里奈は最大6秒、郁里はわずか3秒しか耐えきることが出来なかった。 香里奈「っはあぁ…、はあ…これじゃあ、真唯さんをくすぐれない…」 郁里「これなら…っはあ、直接、っはあ、綾さんに…頼んだ方がっはあ…はあ、早いかも…」 早乙女「ここまでできないとは思わなかったわ…。やる気あるのかしら?これじゃあ話にならないわよ!」 香里奈「そんなこと言われましても…」 郁里「そうっすよ!くすぐったいのはくすぐったいんですからしゃあないじゃないっすか!!」 香里奈「そこまで言うなら、先生は耐えられるんですよね!?」 早乙女「え!?」 郁里「そっすよ!先生ができないんじゃそんなこと言われる筋合いないっすよ?」 早乙女「も、もちろんよ!?」 香里奈「じゃあお手本を見せて下さいよ!」 郁里「そうだそうだー!」 早乙女「…全く、仕方ないわね。私が我慢出来たらあなた達を磔にしてたっぷりくすぐった後で出来るまでトレーニングして貰うわよ!」 香里奈「うぅ…、そ、それは…」 郁里「良いっすよ!その代り、もし我慢できなかったらこっちが先生を拘束した上で好きなだけくすぐらせて下さいよ?」 香里奈「あ、なら私達の我慢トレーニングも無しにして下さい?」 早乙女「な、何でそうなるのよ…!」 郁里「あっれ~?我慢できるならどんな条件でも構いませんよね~?それとも、自信ないんすか~?」 早乙女「わかったわよ!そこまで言うならそれで良いわよ!(何か…、これじゃあ前に胡蝶女子のスパイ2人の時と同じじゃない…)」 香里奈「でも郁里、先生はくすぐられ好きでもあるからあんまり罰ゲームにもならないわよ…?」 早乙女「悪いけど今回は自分の欲求で負ける訳にはいかないわ。あなた達にはどうしても我慢できるようになって欲しいのよ。それから忘れてないかしら?私はくすぐる方も好きなのよ?(それに、よく考えたら前のスパイ事件の時にくすぐられる方の快感は堪能できたし。何より、このトレーニングだけはやって貰わないと困るのよ!)」 郁里「決まりですね!じゃあ足出してください?」 早乙女は香里奈と郁里の正面に足の裏を向けるように両足を長机に置く。 早乙女「いつでも良いわよ?(今思えば、香里奈さんも郁里さんも胡蝶女子のくすぐりより遥かにくすぐり力は高い…。正直この勝負、厳しいかも…)」 香里奈「行くわよ郁里!」 郁里「オッケー!始めますよ~先生?」 2人はそれぞれ片方ずつの足の裏を両手でこちょこちょくすぐり出した。 早乙女「んひゃあぁぁぁああああっははははははははははちょ、っはははははははいきなり強すぎぃぃぃぃいいいいっひひひひひひひひひひひひ!!」 予想もしない強いくすぐりに早乙女は驚いたが、何とか動かさずに耐えることができた。 香里奈「くっ、さすが先生…!これぐらいじゃ動かないか…」 郁里「まあ自信あっただけあるって感じ?」 早乙女「きゃははははははははははぜ、っははははは絶対ぁぁああははははははははははは耐えてやるわよぉぉぉぉお!!」 香里奈「じゃあこれならどうですか?」 香里奈はくすぐる場所を土踏まずから足の指の付け根に移動させた。 早乙女「いやははははははははははははははそれダメぇぇぇええっへへへへへへへへへへへへ!!」 香里奈「なるほど~先生は指の付け根が弱いみたいですね~?」 郁里「おっ、じゃああたしも~!!」 郁里も香里奈と同じように、指の付け根をくすぐり出した。 早乙女「きゃぁぁぁぁぁぁぁああああっははははははははははははくすぐったすぎぃぃぃいいいっひひひひひひひひひひひひ!!(ヤバい!2人のくすぐり力を侮っていたわ…!)」 郁里「これでもまだ動かないの!?こっちがくすぐったくなってきたんだけど…」 香里奈「郁里、土踏まずをくすぐって!2人でもう一回土踏まずを責めるわよ!」 早乙女「きゃっははははははははははくすぐったぁぁああっははははははははははは!!(香里奈さんはこの手の攻略法を完全に把握してるわね…。かなりマズいかも…)」 郁里「何で?先生は多分こっちの方が苦手だよ?」 香里奈「いいから!」 郁里「うん、わかった!」 郁里は香里奈に促され土踏まずをくすぐり出す。しかし、香里奈は土踏まずではなくかかとをくすぐり出した。 早乙女「あっははははははは何でぇぇぇええっへへへへへへへへへやめ、っはははははははははははは!!」 郁里「おっ、足また動きそうだった!ってかかかとくすぐってるじゃん!?」 香里奈「次、郁里はかかとをくすぐって!私は土踏まずをくすぐるから!」 香里奈は郁里に目で合図する。郁里は、さっきの香里奈の行動を思い出し合図をし返した。そして、香里奈は予告通りの土踏まずを、郁里は指の付け根をくすぐった。 早乙女「いやぁぁああっはははははははははははもう無理ぃぃぃぃいいい!!」 そして、ついに我慢できなくなった早乙女は足を引っ込めてしまった。 香里奈「私達の勝ちですよね、先生?」 早乙女「はあ、はあ、はあ…、はあ…、そ、そうね…」 郁里「結果的には上手くいったけど、さっきのはどういう事?」 香里奈「先生の弱点が指の付け根だったわ。なら普通は弱点であるそこを責めるべき、と思ったでしょ?」 郁里「うん。」 香里奈「でもこの手のものはとにかくくすぐったくするんじゃなくて、足を動かさせるっていうのが目的でしょ?弱点とはいえ、同じ場所をくすぐってたら先生みたいに我慢強い人はその刺激に慣れてしまうわ。」 郁里「そうか、だからすぐ別の場所にすることで、弱点である指の付け根への刺激に慣れさせないようにしたのか!でも、2人で土踏まずをくすぐるって言っておいてかかとをくすぐったのは?」 香里奈「次にくすぐる場所を言ったら、くすぐられる場所が把握されてるから我慢しやすいわ。だから言った場所とは別の場所をくすぐったのよ。こうすれば相手は予測していない刺激に足を動かしてしまうわ。特に、先生はこの作戦に気付いてた可能性が高いから、普通の人以上に我慢できてしまうから、嘘の情報を与えないと絶対に足を動かしてくれないわよ。」 早乙女「そこまで、わかってたのね…。確かにその作戦には気付いていたわ。」 香里奈「それでも動かさなかったのはかかとが1番我慢できる場所だったから、ですね?」 郁里「じゃあ最後に予告通りにくすぐったのも作戦?」 香里奈「そうよ。最初の私の行動で郁里も予告と違う場所をくすぐるのがいいっていう事は読めたわよね?そうすると、人間の心理としてはこうなるわ。『かかとをくすぐれと言われて、実際はそれ以外となると指か土踏まずしかない。』じゃあそこでどっちをくすぐるかって考えると、『現段階で刺激しているのが土踏まず、そして予告と別の場所くすぐるとなるとかかとでもない、弱点である指以外くすぐる場所がない』って考えられるわ。そして当然先生もそう推理した。さらに先生は私も指をくすぐると考えたわ。なぜなら嘘をつくっていう前提があるから。かかとをくすぐってる人が土踏まずをくすぐると嘘を言っていたら指しかくすぐる場所が残っていないからよ。だから先生は弱点である指に神経を集中した。私はそこまで予測して、土踏まずをくすぐることで先生の意表を突き足を動かさせることに成功したって訳よ?」 早乙女「香里奈さんの作戦通りね。確かに私は指にしか神経を集中していなかったもの…。むしろそうやって同時に弱点をくすぐって足を動かさせるんだと推理したから耐えられると思ったのに…(ここまで考えられるなんて…!香里奈さんはくすぐり役としてここまで力を付けていたのね…)」 郁里「すごいな~香里奈は!」 香里奈「一応くすぐり役だしね。さて、先生?約束覚えてますよね?」 早乙女「本当に完敗よ。約束通り、好きなだけくすぐりなさい。」 3人は風紀委員室の奥にある、くすぐられの間に入って行った。そして、足枷付きのテーブルの様なものを使って早乙女の両足を拘束した。テーブルと言っても、かかとを乗せるほどのスペースしかなく、両足も肩幅より少し広めに開くようになっていて、くすぐり易いようにテーブルが弧を描くようにできていた。 香里奈「先生、もう1つ種明かししてあげましょうか?」 早乙女「突然何の話?」 香里奈「私、本気でくすぐってませんでしたよ?」 早乙女「…え?」 郁里「あ~それならあたしもまだ本気じゃなかったっすよ?」 早乙女「ちょ、ホントに…?」 郁里「あたしが編み出した綾さん攻略くすぐりも使ってないし!」 郁里の編み出した綾攻略のくすぐりとは、指を弾くようにしてくすぐるテクニックの事である。指を弾くことで、郁里の得意技であるツンツン突っつくようなくすぐりの刺激を常に与えながらくすぐれ、激しさもあるため綾のように激しくこちょこちょされるのに弱い人相手にも通用する、郁里の最大のくすぐり術なのだ。 香里奈「私も最強の催眠術、擽体感増加術使ってませんし?」 擽体感増加術とは、対象がくすぐったいと思う程身体を敏感にする催眠術で、くすぐりに関する催眠術の中でもレベルの高い術である。 早乙女「…ま、待って!やっぱりやめましょう!?ほら、真唯さんと綾さんを好きなだけくすぐって良いから!!」 郁里「先生がそんなこと言っちゃ2人がかわいそうですよ~?」 香里奈「ということで、擽体感増加術!」 香里奈は早速催眠術を早乙女にかける。 早乙女「ちょっと待って!?それ使うのは…」 早乙女が香里奈に話してる最中に郁里が先に早乙女の足の裏をくすぐり出した。 早乙女「待ってっはははははははははははは急にやめぁあっはははははははははははは!!」 香里奈「くすぐったがってますね~!そんなにくすぐったがってると、どんどん足の裏が敏感になっていきますよ?」 そう言って香里奈も反対側の足の裏をくすぐり始める。 早乙女「きゃぁぁああっははははははははははははくすぐったぁっはははははははははははは息できな、っははははははははは苦しいぃぃぃいいっははははははははははあっはははははははははは!!」 強烈なくすぐったさから逃れようと暴れるが、足枷によって足の裏は2人に晒したまま動かない。そして、香里奈の催眠術により、早乙女の足の裏はさらに敏感になりどんどんくすぐったくなっていく。 早乙女「あはははははははははははははやめ、っはははははははははははもう無理ぃやはははははははははははははははくすぐったいくすぐったいくすぐったぁぁああああい!!」 香里奈「残念ですけど、もうどんどんくすぐったくなる一方ですよ?くすぐったいと感じることで敏感になる、それによりさらにくすぐったいと感じてしまいもっと敏感になる。このサイクルは絶対に止まりませんからね。」 郁里「香里奈ちゃんすごいな~!こっちの足の裏と全然感度が違うのがよくわかるよ。」 香里奈「時間が経つほど感度の上昇も早くなるのよ?くすぐったいと感じる強さに比例して敏感になっていく催眠術だからね。」 早乙女「ひやぁぁぁあああああああっははははははははははははははもうやめでぇぇぇぇええええええっへへへへへへへぁぁぁああっははははははははははははははホントにゃぁあっははははははははははははは死んじゃうからぁああっはははははははははは!!(これは辛すぎるわ!もう何も考えられなくなりそう!これから解放されるには…!)」 郁里「まあ罰ゲームだから諦めてくださいね~!」 香里奈「私達に利益のある条件を出して頂ければ考えますよ?」 早乙女「わか、っははははははははあっはははははははははわかったからっははははははははははは一回ぃぃいっひひひひひひひひひひやめ、っははははははははははははやめてぁあはははははははははははははははしゃべれなぁっははははははははははははくすぐったすぎぃゃぁぁああっはははははははははははははははは!!」 あまりの訴えに、香里奈と郁里は仕方なくくすぐりを止めた。そして香里奈は早乙女にかけた催眠術も解いた。 早乙女「っはあ……、はあぁ……、っはあ…、っはあ……」 香里奈「さて、約束通り私達の我慢トレーニングを無しにして下さいよ?先生だって出来なかった訳ですし。」 郁里「それから、罰ゲーム中止してあげたんですから、何か代わりを用意してくれるんですよね?」 早乙女「っはあ…、っはあ…、はあ、わ、わかって、るわ…っはあ…、はあ、はあ…(ごめんね、真唯さん、綾さん…)」 結局、早乙女は勝負に負け、真唯と綾がくすぐり地獄を受けることで、早乙女は罰ゲームから解放されるのだった。
こーじ
2025-01-17 21:43:18 +0000 UTC炙り蜻蛉
2025-01-17 11:46:58 +0000 UTC