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それはまるで私の為の異世界③

 魔力の注ぎ方を教わり、その技術を習得する事が出来た。やはり私はセンスが良いのか、こんな事は誰にでも出来るのか、とにかくあっさりとそれを習得し後はヴァレリアさんのくすぐりに耐えるエロい姿を堪能するだけとなった。 ヴァレリア 「くすぐりが始まって笑わされたらもう終わりだ。集中できず魔力を注げなくなってしまうからな。だからくすぐられる直前まで集中力を切らしてはならない。くすぐり攻撃を行なってくる敵を捉え、くすぐられると同時に魔力を注いで抵抗するんだ。」 紫乃 「って事は、不意打ちされると対処出来なくなっちゃいますね。」 ヴァレリア 「まあこれはあくまでトレーニング方法だ。実際の戦闘中は、まず最初に拘束された時点でその拘束に対し魔力を注ぐ事が大事だ。拘束攻撃はこちらの魔力を吸収しない代わりに魔力に対する耐久力が高い。だからくすぐられる前にまずは拘束を優先して壊し、そもそもくすぐられないようにする。拘束を壊す前にくすぐり攻撃が来るのが分かっていれば、魔力を注ぐ相手を拘束からくすぐり攻撃にシフトする。くすぐり魔物らと戦う方法はこれしかない。だがそれでもくすぐり攻撃に確実に勝てる保証はない。だから私は仲間を探していたんだ。」 紫乃 「確かにやられたら終わりって思うと、お互いに助け合うのが一番の必勝法な気がしますね。」 ヴァレリア 「そうだな。それをより確実にする為、そして万が一互いに捕まっても対処出来るように、ここで魔力の増幅と抵抗するトレーニングをしっかり積んでおくのが大事だという事だ。」 紫乃 「はい!」 ヴァレリア 「じゃあ始めるぞ。」  ヴァレリアさんは再び小部屋から出ようと一歩踏み出した。すると先程と同じように罠が起動し拘束される。そしてすぐさま機械のアームが飛び出し、ヴァレリアさんをくすぐりに掛かる。  けど今回はしっかりと集中していたヴァレリアさんが、魔力で応戦する。アームの指がヴァレリアさんに触れた瞬間、私は一気にヴァレリアさんの魔力がアームに注がれたのを感じた。 ヴァレリア 「んんっくくく……!っふふふふ……!」  必死に笑いを堪える(エッチな)ヴァレリアさん。その間もヴァレリアさんの魔力が少しずつアームに注がれ続け、その魔力がアームを侵食しているのも感じる。これがくすぐり攻撃に対する魔力の抵抗なのだとすぐに理解できた。 ヴァレリア 「うっふふふ……!んんっ!っくくくく……!!」  それにしてもエロい!!魔力を注いで応戦しながら笑いを堪えているが、身体はくすぐったさに負けて身体をくねらせている。あんなにかっこいい美女が脇腹をくすぐられて悶えながらも、歯を食いしばり負けないように我慢する。なんて堪らないシチュエーションなのだろう。 ヴァレリア 「くぅ……!んふ、っふふ……!」  ヴァレリアさんの魔力がアームを殆ど支配している。それに伴い徐々にヴァレリアさんにも余裕が出てきた。魔力を注いで耐えれば耐える程、くすぐったさが和らぎ抵抗力も上がる、という事を体現してくれている。しかし、個人的にはもう少しエロさを出して欲しいものだと思ってしまう。ヴァレリアさんには申し訳ないけど……。 ヴァレリア 「んっく、シ……シノ。っくく、くすぐってくる敵を……、んっふ、ちゃんと目や身体の感覚で追い、んんっ……!くぅ……、常に……、その動きを、予測し捉えておくんだ。」 紫乃 「どういう事ですか?」 ヴァレリア 「んふ…、くすぐってくる、場所が……お腹なら、お腹から……直接っくく、魔力を注ぎ、くすぐる場所がワキに……っふふふ、移動するなら……、ワキから魔力を注ぐ……!っくくくくく、それが……、一番効果的に……抵抗できる。」 紫乃 「責めてくる相手が移動すれば、その移動に合わせて魔力の放出する場所変えてく必要があるんですね。難しそう……。」 ヴァレリア 「だからこそ、っんく…!油断せず、集中するんだ……!」  私はワキだけが極端に弱いってタイプだけど、ヴァレリアさんはさっきの反応的に、ワキが一番弱いってだけで、他も敏感な全身くすぐったがり体質なのだろう。そんなヴァレリアさんはお腹や脇腹をくすぐられている最中も、必死に笑いを堪えながら私に抵抗する方法をレクチャーしてくれている。  それなのに私はヴァレリアさんの笑い悶える姿が見た過ぎて、ヴァレリアさんが不幸になり苦しむ妄想ばかりしてしまっている……。私って、性格の悪いドSなんだろうか……?今日何度目の後悔だろう……。これ以上はヴァレリアさんに申し訳ないし、もう少し自分がくすぐられる方向で妄想するとしよう……。 ヴァレリア 「んんっ……!?っくくくくくく…!」  ヴァレリアさんで妄想をしないよう自重していたのに、そのヴァレリアさんが突然エロい声を出すもんだからまた興奮してしまった。というのも、ヴァレリアさんをくすぐるアームが弱点のワキへと移動しくすぐり始めた事で、ヴァレリアさんはよりくすぐったさを感じ反応してしまったのだ。 ヴァレリア 「うぅっふふふふふ、くっくっくっくっくっ……!!」  ワキのくすぐったさに余裕がなくなってきたのか、ヴァレリアさんの集中力が少し乱れてしまい徐々にアームが送る魔力がヴァレリアさんの魔力を押し返している気がする。この攻防に負けてしまうと我慢の限界を超えて笑わされてしまう、という訳だ。 ヴァレリア 「うひひひひひ、いぃいぃっひっひっひっ!んぐぅううっ、くくくく!」  それにしてもやっぱりワキくすぐりはエロい!!エロ過ぎてやっぱりヴァレリアさんでの妄想と興奮が抑えられない!これ、魔王が本当にカメラとか仕掛けてるなら映像くれないかな……?強くてクールな女性がワキをくすぐられて悶える姿とか、私好みすぎてヤバいわ……。 ヴァレリア 「んんっふふふふふふ……!きひひひひ、あっひひひひひ……!!」  ヴァレリアさんとアームの魔力それぞれが、互いを押し合い拮抗している。それはつまり、ヴァレリアさんがアームを壊せずずっとくすぐったい思いをし続けているという事だ。ヴァレリアさん程の強い人でもこのくすぐり攻撃に勝てないとなると、この旅は思ったよりハードにくすぐられる事になるかも知れない。というより、2人がくすぐられて笑わされたら終わりか……。  まあ……、個人的にはくすぐられるのは良いんだけど、ってか寧ろどんな敵にどういうシチュエーションでくすぐられるのか妄想が捗って仕方ないんだけど、そもそもヴァレリアさんと私が捕まってくすぐられた挙句、2人とも笑わされたら……と思うとやっぱり恐怖が勝ってしまう。どうしよう、この旅も不安になってしまった……。 ヴァレリア 「うぅっくっくっくっくっ……!!んっ…!っふふふふふ、あひひひひひ……!」  魔力の感知に私の意識を集中させると、時折ヴァレリアさんの魔力が一気にアームを押し返す瞬間がある。でもその後、まるでヴァレリアさんが自ら力を抑え込むかのように、アームの魔力がヴァレリアさんを押し返す。  その不自然な動きに疑問を抱いていたが、私はこのトレーニングの目的をふと思い出した。くすぐり攻撃に抵抗し笑いを我慢している間、相手の魔力を吸収し自身の魔力が少しずつ増幅するのだ。  つまりヴァレリアさんは、魔力の上昇に加え私にくすぐりに対抗する手段を見せて教えるために、わざとアームを壊さないように調整していたのだ。 ヴァレリア 「ぷっふふふふふ、やはり……、腋はっ!っくくくくくく、ひひひひひひ……!く、くすぐったい……!ぃひひひひひ!」  ずっと晒されているヴァレリアさんの綺麗なワキ。そこをカリカリと引っ掻くようにくすぐるアーム。くすぐったいのにワキを守れず身体を捩りながら悶えるヴァレリアさん。そんなエロさ全開の光景が目の前に広がり、私の興奮も高まり続け心臓が破裂してしまうのではと思う程ドキドキしている。それと同時に、私のワキも何だかムズムズしヴァレリアさんと同じようにくすぐられたいと思ってしまう。 ヴァレリア 「うひひひひひひ、腋……、っくくくくく、くすぐったいぃ……!私は腋が弱いっ、ひひひ弱いんだ……!あひひひひひひ、くすぐったいぃ、くすぐったいいぃいぃ……!!」  さっきから何故かヴァレリアさんはワキがくすぐったい事をやたらアピールしている。私がくすぐりフェチなのを察して興奮させてくれているのだろうか。実際、「ワキが弱い」とか、「くすぐったい」と発言してくれるだけでも私は興奮してしまうし、ワキをくすぐられながらその発言をするなんて、もはや弱点をくすぐってくれと自ら求めているようでより興奮してしまう。 ヴァレリア 「そこ、っふふふふふふ、腋はくすぐったいって……いっひひひひひひ、言ってるだろぉお!んっくくくくくく、腋ぃい……、腋いぃいいぃっひっひっひっひっ……!!」  ヴァレリアさんがアピールするような発言をする度、ヴァレリアさんをくすぐるアームの魔力がヴァレリアさんの魔力を押し返している気がする。と言うより、まるでアームの魔力が元気になっているというかパワーアップしているような……? ヴァレリア 「きっひひひひ、くっくっくっくっくっ……!シ、シノ……!」 紫乃 「あっ、はい!!何でしょう!?」  私の脳内は妄想と興奮(9割)、アームの考察で(1割)一杯になっていた事で、突然私を呼ぶヴァレリアさんの声に驚いてしまった。 ヴァレリア 「こうやって、いっひひひひひ!自分が置かれている……、状況……、んっふふふふふ、それから、如何に自分が、っひひひひ、今の責めに対し、苦手意識を……っくっくっくっく、持っているか……。きひひひひひ、んんっふふふふふ、それを口にする、事で……、相手の魔力が高まり……、っひっひっひ!より、トレーニングになるんだっ……!」  どうやらこれもトレーニングの一環だったようだ。くすぐり攻撃を行う敵はその言葉に興奮して元気になるらしい。私と一緒じゃん。 ヴァレリア 「んんっふふふふ……!くっくっくっ……、はぁあ!!」  一通り説明を終えたのか、ヴァレリアさんは一気に魔力を解放しアームの魔力を支配した。するとアームの魔力が完全に消滅し、それと同時にアームと拘束具が破壊された。 ヴァレリア 「っはぁ、っはぁ、っはぁ、っはぁ……。これが、くすぐり攻撃に対抗する方法だ……。」 紫乃 「確かに、ヴァレリアさんの魔力がさっきより上昇してる気がしますね!」 ヴァレリア 「……そんな事より、何故だか私のトレーニングを見ていただけのシノの魔力も上がっている気がするんだが、気のせいか……?」 紫乃 「えっ、ホントですか!?ん〜、自分じゃよく分かりませんが……。」 ヴァレリア 「まあ良いか。よし、今度はシノの番だ。」 紫乃 「あ、はい!」  いよいよ私もくすぐりトレーニングか……。さっきみたいに拘束されてワキをくすぐられるのかと思うと、緊張と興奮でまた心臓がドキドキして抑えられない。しかも今回は、くすぐってくると分かっていてその罠に自ら飛び込む訳で、その緊張感はさっきよりも遥かに大きい。  そんな期待と緊張感を持ったまま、私はくすぐりトラップが仕掛けられた小部屋へと入った。今の私は魔力を消費している訳じゃないから、この部屋に施された魔力回復の効力は感じない。 ヴァレリア 「よし、ではそのまま部屋を出てくれ。そうしたらすぐに罠が発動するからな。気を付けろよ?」 紫乃 「は……、はい……!」  あぁ……、すっごい緊張してきた……!私が一歩踏み出してこの部屋から出た途端くすぐられる。そう考えるだけで胸が高鳴るが、その楽しみより拘束されてくすぐられる緊張感の方が強い。  それでも私は一歩踏み出す事を選ぶしかない。実際、くすぐりを我慢するトレーニングを積んどかないと、この先ただくすぐったい思いをするだけで戦えないし。  強い緊張感で心臓が破裂しそうな中、私は一歩踏み出した。そして瞬く間にそれは始まった。 紫乃 「うわっ……!?」  すぐさま罠が発動し、金属の枷により私の両腕、両足が拘束されてしまう。これだけでも緊張と興奮で胸が高鳴ってしまうが、本番はこれからである。小部屋の両サイドの壁からアームが飛び出し、私の脇腹に襲い掛かった。 紫乃 「んっ……!」  私はすぐに脇腹から魔力を放出し、アームから送られる魔力を食い止める。元々 脇腹はくすぐりに強いからか、魔力を込めた瞬間にくすぐったさは殆ど無くなった。 紫乃 「……ふふ、……………っん。……っく、……ふ…!」  しかし、この優しくむず痒い刺激もまたくすぐりフェチの私には興奮材料でしかない。気を緩めても笑い出すには至らない焦れったい刺激。この焦れったさが私を興奮させてくれる。 紫乃 「っくくく、んふふふふ……!ふひひ!」  試しに注ぐ魔力を抑えてみた。するとそれに応じて感じるくすぐったさが強くなった。が、ワキだけが極端に弱い私にとって、脇腹へのくすぐりはやはり焦れったさが強い。早くワキをくすぐってくれないかな? 紫乃 「んっ……!?くくく……!」  そう思った矢先、アームが脇腹からワキへと向かうかのように徐々に上がってきたのだ。それに伴い、くすぐったさも少しずつ大きくなっていく。それに危機感を覚えた私は手を抜かずしっかりと魔力で応戦する。 紫乃 「うひひっ!っくふふふふ、んぃっひっひっひっ……!くぅっ……っふふふふふ、ひぃいぃっひひひひひひ!」  アームが責めてくる場所に合わせて魔力を送るのに慣れず、追いついた瞬間はくすぐったさが軽減されるものの、すぐに上へと動き出すアームに魔力の抵抗が置いていかれるとくすぐったさが増幅する。それだけ魔力による抵抗がくすぐりに対して有効なのだろう。 紫乃 「ひいぃいいぃ!!?」  アームを追いかける事に夢中になってしまい、ワキを狙われていた事を忘れていた。アームがワキへと触れてしまい、私はそのくすぐったさに思わず悲鳴を上げる。 紫乃 「んあっははははははははははははははははははははは!!ひははははははははははははははははははははははははやめてええぇえへへへへへへへへへ!!」  私のワキに触れたアームは間髪入れずにその指を動かし、私はあっさりと笑わされてしまった。どうせワキをくすぐられるなら、アームがワキに触れる瞬間にワキから魔力を出して抵抗すれば良かった。 紫乃 「ひゃははははははははははははははははははははははははワキやだぁぁあああっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!」  アームの硬く細い指が私のワキをカリカリと素早く引っ掻く。うん、想像以上にくすぐったくて興奮する。やっぱりくすぐられている女性がくすぐったさに負けて笑わされるというシチュエーションは神がかってる。 紫乃 「嫌ああぁあぁああっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ無理ぃ!!っひひひひひひひひひあぁっはははははははははははははははははははははははははくすぐったああぁい!!」  このシチュエーションに興奮している場合では無かった。ヴァレリアさんの話では、このくすぐりによって笑わされてしまったら最後、魔力での抵抗が困難になりくすぐり攻撃を行う敵によって魔力が底を尽きるまでくすぐられてしまうのだった。 紫乃 「きゃあっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!助けて、あはははははははははははははははははははははははははははははは助けてええぇえ!!」 ヴァレリア 「シノ…………。はぁ、仕方ない。」  ヴァレリアさんも呆れてしまった。まあそれも無理もない。これは我慢するトレーニングなのに、私はあっさりと笑わされてしまったのだから。こうなると、ヴァレリアさんに助けて貰わなければ私は抵抗も出来ず笑わされるしかない。  …………筈なんだけど。 紫乃 「んぐぅううぅぅっ、ふふふふふふふふ、いっひっひっひっひっひっひっ……!!」  笑わされたらもう無駄だと言われていても本能的に抵抗しようとしてしまうもの。だから私は無意識に、アームに対抗しようとワキから魔力を送ろうと試みた。すると、私の魔力はしっかりアームに注がれくすぐったさを和らげたのだ。 紫乃 「んんっふふふふふふふ、きひひひひひひひひひひひ……!!」 ヴァレリア 「なっ、あの状態から抵抗した……!?そんな事があり得るのか……!?」  ヴァレリアさんのこの反応的に、やはり一度くすぐりで笑わされた人間が魔力で抵抗する事は本来あり得ないようだ。だがワキが特に弱い私がワキをくすぐられて笑い声を抑える事など出来る筈がない。という事は、やっぱり私は今しっかりと魔力で抵抗出来ているという事だ。 ヴァレリア 「それに何だ?この魔力の上昇量は……!?」  それは自分でもよく分かる。ヴァレリアさんの時は、アームの魔力を徐々に自分の魔力へと変換し、その分だけ自身の魔力を上昇させていた。だけど今の私は、その倍近く自らの魔力を上昇させている。でもアーム側の減る魔力はヴァレリアさんの時と同じぐらいな気がする。 紫乃 「んんっ………!んあぁあっ!!」  凄い勢いで私の魔力が上昇した事で、アームに注ぐ魔力量も増えてしまい、私はあっさりとアームの魔力を押し返しそのまま破壊してしまったのだ。 紫乃 「っはぁ…、っはぁ…、っはぁ…、っはぁ…、っはぁ…」 ヴァレリア 「驚いた。異世界から転生した人間にこれ程の力があるとは……。」 紫乃 「っはぁ……、っはぁ……、や、やっぱり、はぁ……、はぁ……、私が、特別なんですか……?」 ヴァレリア 「多分な。くすぐられて笑わされていても魔力がコントロール出来る上に、敵の魔力を2倍の魔力に変換し自らの魔力として吸収するなんて普通じゃないからな。それに、シノは他者がくすぐられている間も何故か魔力が上昇している。原理は分からないが、転生者であるシノだけが持つ特別な力なのだろう。」  他の人がくすぐられている間も魔力があがってるの?……もしかして私の魔力って、私の興奮度に影響されてるんじゃ……。  私がくすぐりという行為やそのシチュエーションで興奮するとそれが魔力に変わり、普通の人より上昇値が高いんだとしたら、魔力の上昇に関する2つの謎は辻褄があう。  それから、笑わされても魔力がコントロール出来たのは、私がくすぐったさに必死に耐えるシチュエーションも好きだからかも知れない。ハッキリ言って、ここは私の理想が詰まった世界だ。つまり、私がこうしたいとか、こうだったら良いなと思えば、それがここでは現実になってしまう。ここがそういう世界だとすればこの現象も納得出来てしまう。これこそあり得ない話かも知れないけど、ここへ来てからの全ての状況や世界のルールが私の理想そのものだ。私の為に作られた、なんて言い方をするとこの世界で生きている人達に失礼かも知れないが、本当に私が興奮する要素しかないのが現実だ。  くすぐったさに必死に抵抗して、耐えきれなくなって笑わされるのも興奮するし、呆気なく笑わされたらもう少し抵抗する姿を見たいと思うのが私だ。とは言え、この世界で当たり前だったルールを私のその思いだけで常識ごと改変するのは難しい。だから多分、急に本能的に私がそう思った事で、私にだけその能力が開花してしまったんだろう。ヴァレリアさんにも理由は分からないみたいだし、そういう事で納得しておくしかない。 ヴァレリア 「とは言え、今までそんな事が無かったから私もこれは保証出来ない。今後も基本的には笑わされないように我慢する事を心掛けてくれ。」  それはそうだ。ヴァレリアさんも知らないという事は、ハッキリ言って何一つ確証のない異例な事象なのだろう。実際私の考察もあくまで考察であり、仮定の話だ。ヴァレリアさんの言う通り、危機的状況でどこまで私の理想が現実になるかは分からないし、この仮説には保証も無いから、基本的にはこの世界のルールに従っていた方が良さそうだ。でないと、私自身が最大のピンチを求めて自ら危険な状態になった時に、私の理想が現実ならなければそれで終わってしまうかも知れないからだ。 ヴァレリア 「よし、それじゃあもう一度だシノ。」 紫乃 「えっ……?」 ヴァレリア 「え、じゃないだろう?シノは魔力を高めるトレーニングはあまり必要ないかも知れないが、我慢するトレーニングは必要だろう?さっきみたいな事がいつでも出来る保証などない。だから今後も我慢する事を心掛けろと言った筈だ。だからくすぐってくる敵に対し、しっかり魔力で抵抗する練習は必要だ。」 紫乃 「いやぁ……、そうだと思うんですけど〜……。」  それはそうだろうけど、さっきくすぐられて私はもう満足したって言うか、さっき興奮したばかりの同じシチュエーションではしばらく興奮は出来ないと言いますか……。要するに今はもうくすぐられたくない訳で……。 ヴァレリア 「良いから練習だ!もうこの先は魔王の配下の魔族が待ち構えているんだ。しっかりくすぐりに耐える術を身に付けておかないと戦いにならないのだからな。」 紫乃 「ちょ、やめ……!ヴァレリアさん押さないでぇえ!!ヴァレリアさんで散々妄想した事は謝るからあぁぁ!」 ヴァレリア 「言っている意味が分からん。しっかり練習しろ。」  私は無理矢理この小部屋に押し込まれ、何度も何度も我慢の練習をさせられたの後、いよいよ魔王討伐へ向かうため先へ進むのだった。  そして、今度からはヴァレリアさんで散々妄想してくすぐったい思いをさせてやろうと、私は心の底から思うのだった。

それはまるで私の為の異世界③

Comments

ここまでくすぐりという行為に対し興奮し自らくすぐられたがるキャラは確かに僕の作品の中では珍しく、書いてて楽しいですね(笑) まだまだ続きます! ティックリーアドベンチャーと敵やシチュエーションが似てしまいそうなので、そちらと敵が類似しないように考えつつ、それよりは短くしようかと思っているのですが、推定あと5話以上はあるかなと思っています。しっかり魔王との対峙は考えております。

こーじ

仲間のヴァレリアがレクチャーするさまを見て興奮し、次は自分が責められることを愉しむ、やはり紫乃は新鮮な印象を受ける主人公ですね。 それにしても >くすぐり攻撃を行う敵はその言葉に興奮して元気になるらしい。私と一緒じゃん。 --→いい性格してますね(笑)。 ところで >ハッキリ言って、ここは私の理想が詰まった世界だ こういった台詞があるということは、このシリーズは今回で完結でしょうか?

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