痴ノ底学園4章が完成いたしました。
また隔週でお届けして参りますので、どうぞお楽しみに!
高校を卒業し、あまりパッとしない会社に学校のコネでなんとなく入社した貴女。
身長168cm 女子としては高い身長に、長い黒髪、切れ長の目。
周りからも「冷静」や「クール」と呼ばれている貴女の本当の中身は、
自虐的で、依存的なマゾヒスト。
事実とは真逆の、周囲から期待される姿を演じている貴女のストレス発散はコスプレ。
銀髪のウイッグに、赤いコンタクトを入れて今日も即売会へ向かう。
★
「フフ、お買い上げ、ありがとうございまーすぅ♪
たーくさん、楽しんでくださいねぇ」
小悪魔のような貴女の囁きを受け、犇めく人々の波の中に消える少し前かがみになった男の背中。
18禁の同人誌がずらりと並ぶ同人即売会の一角。
今日はラバーコスチュームのコスプレサークルとして写真集を頒布している。
2次元ならば修正を入れていればOKなのだが
生身の写真はいつの頃からか規制が厳しくなり、性的なモノは頒布が難しくなっていた。
もちろん、アダルトビデオに出演するとか
成年向けのライブビデオをするとか、露出をしようと思えば他に手段はある。
けど、安全が保証されたデジタルデータで痴態を見られても貴女は満足できない。
ナマの人間たちが理性の薄皮の下で性欲をみなぎらせて闊歩する
狂気漂う現実にあってこそ、貴女は興奮できる。
さっき、写真集を買っていった男の舌なめずりや、前かがみになった姿勢は
心の中で貴女を犯している妄想をしていたからに違いない。
いや、あの男だけではない。
あなたのサークルブースの前を行く男たちが、時には女達もまた
貴女を視姦している。
けど、それも無理もない。
だって貴女は、ぴっちりとしたらラバースーツに身をつつみ
その性的魅力あふれる肉体を、公衆の前にさらしているのだから。
ある人は貴女の露出させた胸の谷間、その間を流れる汗を凝視し、
ある人はあなたの腰に出来たくびれと、そこに浮かぶラバーのしわを見て、鼻の下を伸ばし
またある人は、貴女の丸くてきれいなお尻のラインを見ては目尻を緩める
けれど、彼らのだれも「それ」を知らない。
貴女がまとっているラバースーツの中に、
彼らが犯したいと妄想するソコに、小さなローターを入れている事を。
ヴヴヴヴヴウーーーーー…
小さな小さなモーター音が、貴女を快感に誘う。
「(はぁ…あ…、いい…、まるで会場全体が私を犯したいと思ってるみたい)」
厚塗りした化粧の下で、貴女は誰にも気づかれずに紅潮する。
『写真集、3冊いだけますか』
また、性欲をみなぎらせた男が貴女の前に立つ。
差し出した右手の3千円、左手は…ポケットの中から勃起した股間を押さえているように見える。
「(この人も…私を邪な目で見ているんだ…あはは、ゾクゾクする)」
背筋を快感が走り、膣がギュッと絞まるとローターの振動がよりダイレクトに感じられて
貴女は思わず声を上げそうになる。
その声を飲み込んで、とびきりの猫なで声と媚びた笑顔で男から金を受け取り、
写真集を手渡す。
「ありがとうございまぁす♥ お兄さん好きね…前も買ってくれたでしょ?」
「3冊も買って…か け る の?」
貴女は本当はもっと小さな背丈に生まれ変わって、
可愛い女子として猫なで声で甘えたいなんて思っている、甘えベタで甘えたがりの困ったちゃん。
だけど、イベントの時は自分の容姿と求められている姿になりきる事がとてつもなくゾクゾクする。
クールで冷徹なサキュバスのように振る舞って、人々を弄ぶのが楽しくてたまらない。
あなたの声を聞いた瞬間、真っ赤になって顔を赤らめる男。
「そう、かけるのね。いいよ、たっぷり汚してね」
犯してほしいといわんばかりに尻を突き出して深々とお辞儀して、頭の中で肉欲に震えながら、また前かがみになった男を見送る。
でもー…
貴女は一抹の物足りなさを感じていた。この感覚はもう、いつもの事だ。
少し途切れた客足に、すぅ、と目をつぶって妄想に入る。
太い、太いバイブを前後に入れた自分を想像する。
★
「(本当はもっともっと激しい事をしたい。もっと淫らに狂った私を見てほしい…)」
「(物足りない、もっと本当の私をさらけ出したい)」
「(こんなふうに、バイブを咥えて淫らな愛液を垂れ流す姿を見てほしい、想像してほしい。)」
「(そしてそんな私を、もっともっと汚いものを見るような目で見て、慰み者にしてほしい……)」
「(そして、私はたくさんのけだものに囲まれて…ボロボロに弄ばれて……)
「(あああ…たまらない、想像しただけでイきそう…♡)」
だが、それはこの社会のルールでは叶わない。
虚しい妄想に浸っていると…
??『ほう、たまには現場に出てみるものだな。いい素材に出会えた』
??『少々年齢は過ぎているようだが、コンセプト的には好都合だ』
目をあけると甘い香りを漂わせながら一人の女が私の前に立っていた。
銀髪の地毛に冷酷な赤い瞳の女、精気のない白い肌の彼女はまるで本物のサキュバスのようにも見えた。
写真集を手に取るとそっと私に耳打ちをした。
女『この程度の事では物足りないと思っているのだろう?わかるぞ。』
「えっ…」
★
先程までの「演技」を含め、
全てを見透かしたような女の声に思わず貴女は小さな声をあげて素に戻ってしまう。
女『お前の秘めている本当の願望、見られたい…犯されたい…もっと惨めに淫らに…フフ、顔に描いているようだ。』
女『…私ならばその全てを叶えてやれる。……そう、必ずな。』
その声を聞いた瞬間、貴女の中のマゾヒズムが色めき立ち、歓喜するのがわかった。
そして、同時に意識がぐらりと歪む。
目は開いている。体も動く。なのに、どこか自分が自分でないようなぼうっとした感覚になっていく。
サキュバスの催眠にかけられたみたいに。
ただ、その感覚の先にあるものが貴女にとっての喜びである事だけは違いないと本能がつげていた。
★
「はぁ…はぁ…それ…は、どういう…意味…ですか?
変な事…いわないでくださいよ。
運営に…言っちゃいますよ……」
女『なら私も、お前がソコに挿れているものの事を言うまでだが…』
「ッ…」
女『なんてな…。そのような事をせずとも、お前は必ず導かれる…フフフ…』
女「とりあえず、1冊もらっておこう」
千円札をおいて去っていく女を、私はじっと見つめるしかできなかった。
「み…導かれるってなによ。」
そして…イベントの片付けを終えて、夜の街を歩く貴女。
どこからか漂ってくる甘い臭い。あの女から香ったの同じ、不思議な臭い。
それに導かれて歩く貴女、だんだん周囲を歩く人の数が減っていく。
だんだん、周囲の明かりがなくなっていく。
だんだん、あなたの意識も遠く遠くなっていく。
そして…あなたは「そこ」へたどり着く。
痴ノ底学園へと…
4-2へ続く
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「こんな姿の少女になって…こんなふうに出荷されたい」みたいな。
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