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鷹取リュウゴ
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ペニス スレイブ 6

6ペニスの奴隷    土曜日。 蒲原を解放した明け方には降っていた雨がすっかり止んで、眩しい日差しが降り注いでいる。 遅い朝食を食べ終えた俺は、破れてしまったスーツの代わりを買いに馴染みの紳士服店に行こうとしていた。 すると、社交辞令だとばかり思っていたのだが菊川が俺の部屋にやって来て俺の買い物に付き合ってくれる事になった。 「ふ~ん? ほぉ~? すっかり仕上がったみたいだなぁ。一皮どころか丸ごと全部剥けたみたいじゃん」 「その前に聞きたい。菊川、お前ってば俺がこうなると分かった上であの薬を、『ペニスレイブ』を使わせたんだろ?」 マッチョになった自分を指し、誤魔化しや言い逃れはならぬとばかりにじぃっと菊川を睨んだ。 苦笑する菊川は会社で見るスーツ姿と違ってデニムのハーパンにボディラインにフィットしたハイネックパーカーと言うラフな恰好。 だが、単にラフなだけじゃない。明らかにその体格も雰囲気も違っていた。 バッキバキのマッチョボディにデカさをうかがわせる股間の膨らみ。濃厚な雄フェロモンがドバドバ出ているようなエロい雄筋肉ワイルド野郎なのだ。 「っへへ。まぁ、使えばバレるとは思ってたんだが、黙ってて悪いとは思ってんだぜ? けど、自分に自信はついただろ?」 「そりゃぁな」 男とだがセックスもできたし、脱・童貞と同時にアナル処女まで卒業しちまった。おまけにザーメン好きでチンポ狂いのド淫乱にもなっちまったがな。 「だが、どうすんだよ? いきなりこんなマッチョになっちまったら会社の連中が変に思うだろう?」 「それなら筋肉を戻せばいいのさ。ちゃんとカラダに命じればいい」 「命じる? 命令すんのか?」 「そう。元のつまらない、……じゃなくて、スリムなカラダに戻れ! って命令するんだ。もちろん頭の中で」 半信半疑のまま頭の中で「カラダよ元に戻れ!」と命令してみた。 すると、ギシギシと音を立て筋肉が縮んでしまった。 ものの数十秒で俺は平均よりやや筋肉がある程度の、「以前の」スリムボディに戻っていた。 ぶかぶかなロングTシャツと、だぼだぼに余ったチノパンを身に付けている男。それが今の俺だ。 「マジで簡単に戻った……」 「だろ? そうやってプライベートとパブリックを使い分ければいいんだ。 俺もマニア友達とプレイする時はマッチョになってやってるしな」 「分かった。じゃぁ、俺もそうする」 「けど、そうだなぁ……」 「なんだ? 問題でもあんのか?」 「いや、せっかくスーツを新しく買うのだから普通のカラダ用とマッチョボディ用の二種類をゲットしてはどうかと思ってな」 「その心は?」 「俺さ、もういちいち切り替えるのが面倒になって来てんだよ。だから島田っちもそんな風に面倒に思う日がくるだろうな、って思って。 だったらジムで鍛え始めたと言う事にしといて少しずつ筋肉を増やして仕事をしていけば怪しまれないだろう? ま、本当にジムへ行くのも有りだがな」 「増やす? 少しずつ?」 「こんな風にさ」 マッチョな菊川が一旦「いつもの」スマートボディになったかと思うと、小刻みに筋肉を追加して見せた。 「これが20%アップ。これで30%くらい」 ギチギチ、メリメリと露出している腕や脚の筋量がアップした。 「30%を超えたらいつものスーツは入らなくなる。逆に、スーツが着られるなら3割増やしても誰も違和感を感じない。 何故断言できるのか、って? それは俺自身で実証済みだからだ」 つまり、菊川の奴はこれまでにも筋肉3割増しの状態で仕事をしていた日があったと言っているのだ。 「お前に『ペニスレイブ』を勧めるためショップに行った日も30%筋肉増量してたんだぜ? 気付いて無かっただろ?」 「そうだったのか?」 「そうだったんだよ」 ほら、気付いて無い。席が隣でしょっちゅう顔を合わせる同僚でこれなんだから、他の連中だともっと気付かないぞ、と菊川は言う。 「ま、今日着て来た服の場合は50%くらい筋肉を増やしといた方が見栄えがいいんだ」 メリメリと菊川は全身の筋肉を追加した。 すると、さっき俺の部屋に来た時と同じ程度にマッチョな菊川になった。 「50%増量でそのカラダなのか? だったら100%増やしたらどうなる?」 「どうなるって、そいつはお察しの通りもっとすんげぇマッチョになるんだよ。トップクラスのボディビルダーにも負けないメガマッチョに」 「と言う事は俺も?」  「島田っちの場合はあと2~3回は『ペニスレイブ』を使う必要があるかなぁ? さっき見たのが今のお前のMAXだとするとな」 確かにさっきの俺のカラダはMAX、「最大」だった。減少させていないのだから。 「まぁ、『ペニスレイブ』を使わなくたって精液をたっぷり摂取してりゃ結局ムキムキになっていくんだけどな」 「そうなのか?」 「ああ。そいつも俺で実証済みだ」 「つうか、菊川ってゲイだったんだ?」 「うわ、今更かよ? つうか、まぁ、そうかもな。そうじゃないかも知れないけどな?」 「違うのか?」 「ペニバン付けた女に掘られるのも良いもんだぞ? アブノーマルな感じがクセになる」 「う? う~ん? それって結局どっちなんだ?」 「全身ラバースーツに身を包んで、互いに男か女か分からんまんまカラダをまさぐり合うのも素晴らしいし、目隠しをされた状態でケツん中にディルドや本物を交互にぶち込まれんのも超興奮モノだ。 気分が緩んだあたりで鞭でしばかれりゃ本当、最高すぎて口からもチンポからも涎が出てきちまう」 「あ~、分かった分かった。もういいよ。聞いた俺がバカだった」 菊川にとっちゃエロい行為さえできれば相手の性別など関係ないのだろう。 欲望に忠実と言うか本能には素直と言うか。これで会社の中では虫も殺さぬ爽やかイケメンで通っているのだから、タチが悪いとしか言いようがない。 菊川の正体を知っているのって俺くらいなもんじゃないか? そういや、どうして菊川は俺にだけこんな「他人には見せない部分」まで見せるのだろうか? 同僚・同期なら他にもいるし、一緒に飲みに行ったり温泉に行くプライベートでも仲の良い奴だっているってのに。 「あ、島田っちってばそれ聞いちゃう? マジで知りたい? 本当に?」 「聞いたら都合が悪いのか?」 「いや、そうじゃないけど。でも、どうしよう。言ったら引くような気がする」 「グロい話?」 「グロくは無い。むしろ純粋(ピュア)」 「純粋?」 「そう、俺ってさ、お前が、島田が好きなの。だからお前には俺の事を全て知っていて欲しいのさ」 「……は?」 「ああ、やっぱり引いてんじゃん。言わなきゃ良かった。失敗したなぁ」 「こら。勝手に結論づけるんじゃねぇ。引いたのは引いたが単に驚いたからだ。気味悪がってドン引きしたって訳じゃねぇ」 「ええ~? でも、ほら、よく言うじゃん? 思いが重い、とかさ。俺もお前も会社で毎日顔を合わせる関係だしさ、 ドロドロとした恋愛感情とか実はあんまり表に出したくは無いんだよ。 俺は勝手にお前の事好きになってるけどお前が俺を意識して、変に壁を作られちゃう方が嫌なんだよなぁ~」 「概ね分からなくもないが、俺の事が好きだってのを言わなければ、俺は菊川の全てを知っているとは言えないんじゃないか? むしろ凄く肝心な、コアな部分がすっぽり抜け落ちたままじゃないか」 「あ~、これは一本取られたなぁ。確かにそうだ。でも、マジでお前との関係性をややこしくする気は無いんだ。 性欲は金さえ払えばフーゾクで発散できているし、普通とは違う面白いプレイも愉しめる。好きとかどうとか関係なく俺はお前と一緒に仕事ができるってだけで幸せなんだ」  ああ、何てことだ。 菊川ってここまで殊勝な、俺を困らせないよう耐え忍ぶヤツだったなんて。 「だから、俺は島田が好きだけど、島田は俺を好きになる必要は無い。今まで通りで良いからな」 「はい、菊川先生。質問があります」 俺は手を挙げた。 「もし俺も菊川くんの事が好きになったらどうしましょう?」 「俺を好きに? そんな事があり得るのかな?」 「分かりません。ですが、有り得るかもしれません。まだ菊川くんについて知らない部分もありますので」 「知らない部分? そんな部分あったかな? 大抵の事はお前に喋ってたと思うけど」 「菊川くんとのカラダの相性がまだ分かっていません」 途端に菊川の顔が真っ赤になった。 え? 何でこんな純情なチェリーボーイみたいな表情になってんだ? 「あのさぁ、『ペニスレイブ』を使ったら俺も男好きのチンポ狂いになるって知っていて勧めた、とさっき言ったよな?  つまりそれって俺と肉体関係を結びたいって下心が菊川にもあったって事だろ?  待て待て。お前を責めている訳じゃねぇ。そうじゃなくて、菊川の望み通り俺は男ともセックスできるようになったし、 お前とのカラダの相性もチャンスがあるなら確かめてみてぇ、と思っているんだがな」 少しだけ間を置いてから菊川が答えた。 「やべぇ、俺のチンポがさ、すんげぇ喜んでるんだ。島田っちとセックスできると知って。と、その前に、島田っちの質問に答えるが、下心? もちろんたっぷりとあったさ。無ければわざわざ『ペニスレイブ』を勧めたりする訳が無い」 こうして手の内を明かすのは殊勝なんじゃなくて菊川がチンポの指示に従っていただけなのかも知れないな。 「――そう言えば菊川も、チンポの奴隷、なのか?」 「もちろん。島田っちと一緒さ」 「俺はどうなっちまうんだ? これから」 「それはお前次第。チンポと島田っち次第だけど」 「俺次第?」 「そうだ。奴隷っつっても主人は自分のチンポ。言わば自分の性欲そのもの。 そんな主人の命令を尊重しつつ、出来ない事はできないと命令をスルーする時もあるし、こっちの言い分をなんとか聞いてもらう時もある」 「絶対服従って訳じゃないんだな」 「そうさせたい時はそう言う命令をしてくるだろう。だけどさ、俺らの主人であるチンポが俺らの都合や立場を危くするような命令を出すと思うか?」 「いや、その辺は俺はまだ分からないんだが」 「まぁ、安心していいと思うぜ? 俺が『ペニスレイブ』と出会ってチンポの奴隷になったのはもう2年も前になるが、 トラブルの原因になるような命令は一度も出ていない。むしろ体力も精力もアップするしストレスが溜まらないから仕事へも集中できるし、セックスについては最高に、ってこいつは言わずもがな、か」 「2年も前から? 少しも知らなかったな」 「島田っちにも早く教えてやりたいとは思ってたけど、中々そのタイミングが掴めなくてさ。それに、一つ気を付けなくてはいけない事があって、 俺らの精液を他の奴がアナルで摂取しちまうと、そいつも俺らの奴隷になるんだ」 特大コンドームもセットで俺に渡していた理由はそれだったか。 それに、蒲原くんのケツを犯す直前、俺の脳内に響いた声はこの事を指していたのだと理解した。 迂闊に精液をぶっ放してしまうとマズいんだったら、それだけでも教えてくれても良かったのにな。 信じるか信じないかは別にしてでも。 蒲原くんとのセックスを終えた時、あまりにもぼんやりと腑抜けていたから少し心配になったのだ。 「蒲原くんもほら、そろそろ自分の部屋に戻って少しは眠って置いた方がいいんじゃないか? いつも通りに行動できなくなるだろう?」 「あ~、――いつも通り、っすか? 俺、いつもの通りにした方が……、良いんすか?」 と、やけに抑揚のない声で俺の股間を見つめながら確かめていた。 「? ああ、いつも通りの方がいいだろ?」 「いつも通りにしたら、またご主人さまのチンポを味わわせてくれますか?」 奇妙な問答が面倒臭くなって来たこともあって、俺は少し投げ気味に「ああ、もちろんだ」と答えていた。 すると、表情を明るくシャキッとしたモノに変えて、「いやぁ奴隷になるのも良いもんですね! 島田さんのチンポがご主人って、最高っすよー!」 と、言ったのだ。 この時はただ単におかしな事を言うもんだな、と思っていたが菊川の今の説明で合点が入った。 「精液で相手を奴隷にか……。だったら、菊川も俺をさっさとお前のチンポの奴隷に変えちまえば良かったんじゃないか?」 「正直に言うと、そう考えた時期もあった。だけど、さっきも言った通り俺はお前が好きだからさ、できればお前と同じ立場でありたいなと。 島田っちとは上下関係じゃなく対等で居たいんだよ」 『ペニスレイブ』を使った者なら精液を注ぎこんでも奴隷にはならないからさ、と菊川は補足した。 ここまで菊川の話を聞いていて思うのは、自分の事を全部知って欲しいと言いながらどデカイ秘密を抱えてて、 俺とセックスしたいと思いながらも手を出さず、俺がチンポの奴隷に仕上がるのを待っていて、自分は俺が好きなクセに俺には好きになる必要は無い、と言う。 優しいようで残酷で、傲慢でありながら殊勝で、欲が無いようでいて欲深い。 ここまで自己矛盾しているヤツも珍しい。ひねくれ過ぎててむしろ分かりやすいとさえ思えて来た。 一周回って何とやら、だ。 「菊川もさ、欲しい物があるならストレートに欲しいって言えば良かったな? 自分に自信が無かったのはお前も、だったんだ?」 『ペニスレイブ』を使って自分をチンポの奴隷に堕としてからでないと俺へのキモチ、もはや整理が付かなくなっていたんだろう。 仕事じゃ俺よりも一足早く高い評価を得て、何事もスマートにこなしていくエリートのくせに。 「うーわ。なにその表情? おいおい~! ちょっと止めてくれよ~。その『わがままな子供を甘やかす』みたいな目、止めろっての~!」 「そんな目になっているのか? まぁ、それはともかく、これからどうする?」 「これから? そりゃぁ、普段通りで良いんじゃない? 社の連中に色々と勘繰られるのも嫌だろ? 表面上はお互い仮面を被って仕事していこうぜ」 「あ~、そっちのこれからも大事だけど、今日のこれから、って意味だったんだが」 「今日? 今日って、今からスーツを見に行くんだろう?」 「しかしながら俺の主人は菊川とセックスをせよ、と申しておられる」 俺はチャックを開け、メキメキと勃起したチンポを菊川に見せつけた。 「そ、そうか、だったら仕方がないな……。俺のご主人さまも、その、島田っちとセックスしろって言ってるし」 俺のチンポに目を釘付けにしたまま菊川も股間を膨らませた。 「ご主人さまの『命令』を優先しようぜ? スーツを買うのは明日にするさ」 俺は菊川のカラダを抱き寄せ、堅くなった俺のチンポを同じく堅くなっている菊川の股間に押しつけた。


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