4計画 翌日の夜、日付が変わる頃だ。 円が生活するアパートの部屋の中で六度の精液授乳を受けたグロセクトの卵はついに蛹(さなぎ)へと至った。 初め20cm程だった卵が、今や長径1m近くある巨大な蛹へと成長し、上部の突端には触角がニョキリと生えていた。 黒いカブトムシが巨大になったようにも見える蛹は翅も生えて無いのにふわりと宙に浮かんでいる。 「あとはコイツが俺に寄生するのを待つだけだな」 円は一糸まとわぬ素っ裸になり「その時」を待った。 傍らに控えている晃が寄生体形態のまま正座して黙っている。 黒い外殻は固そうに見えるが、実際はかなり自在に硬度を変えられるのだと晃は円に言っていた。 とすると、膝を二つに折って座している今の晃の外殻は柔軟なゴムくらいになっているのだろう。 複眼と化している二つの眼(まなこ)は常に「開いている」状態なので、ピクリとも動かないで居るとうたた寝をしているのか或いは起きているのか他の者には判断が付きづらい。 「――いよいよ、か」 蛹がふわりと宙を飛んで円の背にピタっと張りついた。 「……ん? いよいよ? あ、ホントだ。ならあともう少しで円も生まれ変われる。待ち遠しいよ」 どうやら晃はうたた寝をしていた、と判明した。 円の背に密着した蛹から六本の細い足が伸び円のカラダを拘束した。 あらかじめ晃から聞いていた通りだったので慌てる事無く円は余計な力を抜いてカラダを預けている。 タイルのように割れ裂けた黒い蛹の外殻がメリメリと剥がれて円の方へ移動し、位置取りを決めてしっかりとしがみ付いた。 しがみ付く外殻それぞれの裏側には触手がうねうねと生え揃っており、定位置についた順に円の皮膚と融合、一体化を急速に進めて行く。 「んっ! ぅあ、う、くぅ……」 外殻が張りついた部分から快感がぞぞっと流れ込む。 次々と蛹から離れ、もぞもぞ、ズルズルと円に移動して行く外殻たち。 やがて本体の蛹には触角のある最上部部分が脊椎のような尾を下げたまヘルメットのように残った。 円は、と言うと首から下がすっかり昆虫のような黒い外骨格に覆われ一つに融合を果たし終えていた。 「こっからちょっと我慢してくれな、円」 「ああ、分かった」 晃との短い応答が終わると最後まで残っていた触角のある頭部が円の後頭部からバクンッ! グチュン、ブジュゥ、と一気に飲み込んだ。 「ん゛ぐぅ!」 視界が効かない。呼吸も出来ない。覚悟していてもこれは苦しい。息継ぎのできない潜水をしているのと同じだ。 わずかな時間であっても長く感じる。 まだか? まだ終わらないのか? 円が焦りを濃くしてそばに居る筈の晃に助けてくれと手を伸ばした。 その手を晃は力強く握り返した。 「頑張れ! もう少しだ!」 黒い頭部の後ろにズルンと細い管が脊椎のように伸び、円の背にズブズブと潜り込む。寄生体の神経が円の全神経と融合する。 「ぶはぁっ! はぁ、っはぁ、はぁ、はぁっ、はぁ……」 呼吸が可能になった。 視界も回復した。 もちろん円の目は昆虫が持っているような大きな「複眼」と化している。 額の上部から突き出ている触角が脳神経と繋がり外界の情報をダイレクトに伝えるように機能し始める。 背面から会陰をぐるりと跨いで前に踊り出た爬虫類の尻尾状の組織が、円のチンポを股間ごと飲み込み蓋をするとジュブグチュと睾丸ごと咀嚼する。 「んを! おふぅ、んぐ!」 股間を覆う蓋の内部で円のチンポが強制的に改造されて行く。 陰茎はよりグロテスクなサイズと形状に、睾丸は新しい機能を加えられ数倍のサイズに。 男性器の奥では産卵器官が造り出されそこから伸びる産卵管が尿道と接続される。 また、会陰を覆う組織の一部と円の「内側」の肛門とが貫通し、チンポとは別種の強い快感を創り出す性器へと変貌。 その間にも円の脳内にはグロセクトとグロセクターについての情報が流れ込み、理解しがたい未知の情報や言葉は人間時代の記憶にある単語で理解可能なレベルのモノに置き換わって伝えられていく。 本能も人間のモノとは少し異なり常識さえもグロセクトを上位に置くものへと取って代わる。 つまり、円の意識は元から持っている情報を利用しながら徐々に、しかし確実にグロセクト「寄り」に、新たな寄生体・グロセクターになった自分を受け入れ認めるものへと更新させられていくのだ。 さらに、どちらが先とは言えない誤差の範囲内で円のカラダが筋肉肥大を開始し、元々逞しかった肉体が外骨格をまといながらマッチョにビルドアップしていく。 「あ、イィ、あぁぁ、すげぇ、気持ち、イイ……」 股間を封じていた外殻が縦の筋に沿って左右にズズッと開いた。 内側に押し込められていた円のグロセクターペニスがズブリュ! と放出。 ドリルのような螺旋の溝を陰茎の根元からカリ首まで巡らせた巨大「ドリルチンポ」が赤黒い亀頭を頂いて突き出している。 ねじれた亀頭が緩んで解けると尿道の内部には晃のモノと同じように細かい触手がびっしりと生えているのが見て取れる。 「はぁ、ん゛っ、はぁ、はぁ、はぁ、あ~、マジ気持ちイ、ィ、こ、これが、寄生体の、快感、なのか?」 「俺の時は慌てまくってたから同じ状況とは言えないけれど、確かにある程度寄生が進んだら快感がどんどん強くなってくるんだよなぁ~」 晃は正座しながらも股間から抑え切れなくなって飛び出してしまったチンポを高々と聳えさせている。 円の大胸筋と腹筋が仕上げとばかりにググッと前に迫り出すと、堪らず円はチンポから白濁液をぶっ放した。 「いっただき!」 晃は円の精液が床に落ち切る前に軽く腰を浮かせてチンポで全て受けてバキューム。 ジュルンと吸って飲み込んだ。 「あ~、美味ぇ~! 円の精液、超美味ぇ~! 人間の時と変わらず最高に美味しい精液だ!」 こうして円へのグロセクト寄生が完了し、円は人間から寄生体・グロセクターへと新生した。 「おめでとう! 待ってたぜ! 円!」 「よぉ、待たせたな。 しっかしマジで最高なんだな、このカラダ。できる事、一個一個確かめてみたい所だが、まずは――」 「俺のチンポをアナルで受けてみたい、だろ?」 「言わなくても分かってる、って顔だ」 「っへへ、そりゃぁね。一応俺って経験者なんだぜ?」 「そうだ。晃は先輩でもあるんだ。こいつは失礼。後輩の戯言と受け止め見逃してくれ」 「うーん、そうだなぁ、じゃあ、まずは円のケツで5発ぶっ放す。その後は俺のケツに10発で手を打とう」 「うわ、結局俺の倍は搾り取るつもりだぜ、このモンスター」 「もう円も俺と同じモンスターなんですぅ~。そんな言い方したって少しもピリつきまっせーん」 「くそう、なら、俺にも10発寄越せよ~。カラダの芯まで精液で潤して欲しいぜコノヤロウ~」 「分かったよ。じゃぁお互い10発ずつ射精し合おう。それで文句ないだろ?」 円が四つん這いになって尻を晃に向けた。 晃はビキビキと音がしそうなほどパンパンに張り詰めたイチモツを円のアナルへと近づけ、そして小さな声と共にズブゥと突き挿した。 「う゛はぅ゛う゛! んご、ごひぃ! す、げぇ! あ゛! あひ! こ、んなに! 感じる! 俺の! 俺のケツが! すっげぇ! すっげぇなぁ!」 四つん這いの窓かが頭を上下に振って喘ぎまくる。 まだ晃のチンポが少し潜っただけなのに、それだけでもドクドクと快感の律動がアナルから生じて脳天まで駆け抜けていく。 「だろ? アナルの気持ち良さ、すんげぇだろう? 寄生体・グロセクターになって良かっただろう?」 円は声を噛み殺しながら今度は「肯定」を意味して上下に頭を振った。 ◇ 朝まで晃と寄生体同士のホモセックスを愉しんだ円。 自宅へ戻る晃を見送った円は午後からの部活に備えて人間形態になってシャワーを浴びた。 「うわ、マジで晃の言ってた通りなんだな。こっちの姿の時の方が違和感があるなんて」 もう人間ではなくなった証拠だとは言え、さすがに人前でグロセクターの姿を晒す訳にはいかないしな、と苦笑した。 まだ日の高い14時に円はラグビー部の練習場へ到着した。 主将やコーチから短く「大丈夫か?」と聞かれた円は「うす! もう大丈夫っす!」と返した。 それからの円は少し大変だった。 ――どうして大変なのか? 姿こそ人間『観音寺 円』ながら、基礎的身体能力が人間離れをしてしまっていたからだ。 軽くボールをパスしようとすると大暴投。 スクラムを組めば円一人の押しだけが強すぎて自陣も相手もすぐに崩壊。 キックをしたらボールが重力を無視して空の彼方へ消え去る始末。 「あは、は、はは……、は……」 「どしたー? 観音寺はまだ不調かぁ~? ゴールポストは雲の上じゃないぞ~」 「すんませーん! 少し頭冷やして来ます!」 グラウンドから一番近い水場へやって来た円は「力の加減が結構ムズイじゃんか」と愚痴りながら頭から水道水をかぶった。 首にかけたタオルで水をぬぐってひと息ついていると、背後に副主将の『伊吹 多々良(いぶき たたら)』が近づいて来た。 「ほえ~? さすがに未来の主将になっちまいそうな男は違うもんだなぁ~? 再来週から始まる6大学リーグに備えて必死で追いこんでるってぇ時期に、当欠しなさるなんてよぉ~」 昨日、部活に来なかったことを嫌味ったらしく咎めにきたのだ。 しかも、円が一人きりになる時を狙って。 「……伊吹先輩、マジすんませんっした! 体調管理にはさらに気を付けるっす!」 「いやいや。気にしなくたっていいんだよ。俺は別に怒っちゃいないんで。観音寺がチームに居ようが居まいが、関係ないっちゃぁ関係ないからさ~」 「返す言葉も、無いっす……」 「一日くらい休んだって構わないって思っちゃったのかなぁ? それとも俺たちを舐めてんのかなぁ?」 「舐めてなんかいないっす。そんな事は、絶対有り得ないっす」 「つかさぁ、体調不良ってのは嘘で大方ダチと遊んでただけってオチじゃないのかぁ?」 図星だったので思わず円の肩がビクッとした。 「お? やっぱそうなの? 正解だったか? だとしたらやっぱ舐めてんじゃん~。ラグビーもチームも、そして俺の事も。 遊び半分でやってんの? 本気でキツイ練習をこなしてるメンバーに悪いとは思ってないのかぁ? つか、遊び相手のダチってこの前グラウンドに顔を出してたアイツだろ? 能天気なアホ面してる明神って奴」 円の肩が二回、ビクビクと撥ねた。接点を持たない伊吹がどうして晃の名を知っていたのかも疑問だった。 こそこそと円の交友関係を調べていたのだろうか? 少々ストーカーじみてて気味が悪いものの伊吹だったらやりかねないな、と円は感じていた。 「へへぇ? また当たりかよぉ~? 俺、超勘が鋭いじゃん~。ま、それは置いておいてさぁ、ダチと遊んだらダメとは言わねぇし、主将もコーチも観音寺だったら許して忘れちまうんだろうけど、俺はちゃーんと覚えてるぞぉ?」 伊吹はラガーマンとしての能力は副主将に抜擢されるだけあってすこぶる高いのだが、残念な事に品性が下劣だった。 チーㇺ内での人望は致命的なほど無いのだが、立ち回りの上手さで監督やコーチ陣からの覚えだけは目出度い。 そんな伊吹を円は内心嫌っていたが、部の先輩として一定の線を引いて失礼の無いように努めて来た。 しかし、この日この時の伊吹は限度を超えていた。 別の先輩から後から聞いた話になるが「セフレの彼女と喧嘩してこのところセックスできていないそうだ」と。 なるほどつまりは発散できない性欲の憤懣を円に思いっきりぶつけている、いわゆる「八つ当たり」そのものなのだ。 ――しかし、現時点での円は伊吹の細かい事情など何も知らない。 円が「しまった!」と思った時にはすでに遅かった。 「明神ってお前のダチ、部活もやらずバイト三昧なんだってぇ? そう言うの俺に言わせりゃ何のために大学入ってんの? って感じなんだよなぁ~。 ま、あれだろ? 遊ぶ金欲しさにバイトして目標も無いままダラダラ大学生活送ってんだろう? そんな時間の無駄遣いをするんなら大学なんか辞めてフリーターにでもなりゃいいんだよ。 観音寺もさぁ、遊ぶ相手くらいしっかり選ばなきゃダメじゃねぇ? ラグビーもそうだけどレベル低い奴と一緒に練習してたらこっちまでレベルが下がっちまうだろぉ? 足を引っ張られたく無きゃそんなヤツ相手にしたらダメダメ~。すぱっと縁を切っちまいな~」 「――何が分かるんです?」 「……うん? ワンモア?」 「何が分かるんすか! 伊吹先輩は晃の何を分かってそんな酷い事を言えるんすか! 親からの仕送りが途絶えちまったから仕方なくアイツはバイトをいっぱいしなきゃならなくなっただけなのに!」 「観音寺、お前……、先輩に向かってその口の聞き方はなんだ? 当欠だけでも十分ふざけてやがるが、ラグビー舐めてんのかぁ? ああ!? それとなぁ、明神だって仕送りが切れて金が無いんだったら大学なんか辞めりゃぁいいのさ! 大学は貧乏人風情の来るとこじゃぁ無ぇ!」 「てんめぇ! このやろう!」 円はキレた。 キレたために人間形態を「解除」してしまい寄生体・グロセクターに戻ってしまった。 驚いて言葉を失う伊吹。 怒りに加えて正体を晒してしまったショックが円に追加された。 (この場を何とか切り抜けないと!) 焦りと必死さの違いはどこにあるだろうか? 主将候補と目されるラグビー部期待の選手であれ判断力を失う瞬間は、ある。 例えば、誤って倒してしまったドミノを止めようとした時、焦りと必死さが返って「正しい道筋」を遠ざけ、最短を通ろうとしたために返って足を引っかけ新たにドミノを倒してしまう状況。 この時の円はまさにそれだった。 伊吹先輩に対して「意識を根こそぎ変えてしまうレベルの精神干渉」――つまり、洗脳を行ってしまった。 時すでに遅し。 伊吹はもう円の命令を聞くだけの人形と化していた。 受け答えも自律してできない愚鈍な奴隷に堕ちていた。 そして、円の方にも伊吹を元通りにできる程の精神力は残っていなかった。 体力や精力は有り余るほどたっぷり残っているのに。 ここで足音が聞こえた。 触角によって人間の聴力では捉えられないほど小さな足音だ。 ただ、まっすぐ近づいてきてはいるものの距離的には80mくらい離れている。角度的に相手からこの水場はまだ見えていない。 円はもう一度水道水で頭を冷やし、荒ぶる気持ちを抑え込んで寄生体から人間形態を採り直した。 水場にやって来たのはコーチの一人だった。 「大丈夫かぁ? いつまで頭を冷やしてんだ観音寺――って、伊吹? なんで伊吹もここにいるんだ?」 「あ、えっと、俺の体調を気に掛けてくれてたんすよ。まだ俺の調子がイマイチだったでしょ? なので、ええ」 「そうだったのか。さすが副主将だな。チームの事を考えてフォローしていたとは。……に、しちゃぁなんか様子が変じゃないか? おい、伊吹。今のハナシ、聞いてたのか?」 「…………」 「コ、コーチ! 俺じゃなくて今度は副主将が熱っぽい、そう、熱が急に出て来たからどうしようか、って俺に言ってたんすよ! はい!」 「伊吹が?」 「そ、そうっす。そうですよね? 伊吹先輩!」 「……そう、です、俺、熱がある、……俺、熱がある……」 「こいつは様子が変どころじゃないな。目つきも死んだ魚みたいじゃないか。これは、救急車でも呼んでやった方が……」 「待、待って下さい! 俺、伊吹先輩に頼まれてたんすよ! 一刻も早くちゃんと休んで熱を下げたい! 他の人に負担をかけたくはない、って! だから俺に送って欲しいって!」 「む? そんな相談をしていたのか。 だったら今日はもういいから。早く伊吹を自宅まで送ってやってくれ。 何事も健康第一、命が最優先だからな。何なら俺が伊吹の部屋まで送ろうか? 確か、大学近くの学生寮で生活しているんだろ?」 「だ、大丈夫っす! 学生寮まで俺が背負って行くって話はついてるんで!」 「そうか。だったら悪いが観音寺に任せるぞ。何かあったらすぐに連絡してくれ」 円は伊吹を背負った。90キロもある大男を軽々と背負う事が出来る。 この時ばかりは新たに手に入れた「馬鹿力」に感謝した。 そして、学生寮へは寄らず、まっすぐ自分のアパートへと戻って来た。 伊吹の事後処理を行うため。 部屋の中で伊吹は相変わらず身じろぎもせずまっすぐ背筋を伸ばして棒立ちになっている。 「ご主人さま。何なりとご命令下さい」 見つめていると円を一切見る事無く虚ろな伊吹が抑揚の無い声で切り返した。 「どうしたもんかなぁ。事後処理って言っても、何をどうすれば上手く収まるんだ?」 悩ましく頭を抱える円。 そこへバイトを終えた晃がやって来た。 「うぃ~! 寄生体の円く~ん! 俺と今夜も気持ち良くセック……ス……、――誰?」 コンビニ弁当とサコッシュをキッチンの台に置いた晃が見知らぬ伊吹に目を丸くして、それから疑問符を顔に乗せたまま円を見た。 「あ、いや、あのさ、この人はラグビー部の先輩で、その、確実に精液を確保しようと思ってさ。すごく精力の強い人で、射精もいっぱいできる……っぽい、良い先輩? あぁ、良い先輩の一人なんだ。それでさ――」 「円?」 「は、はいっ!」 「何でそんな見え透いた嘘をつくんだ? さすがに察しの悪い俺でもこの人の様子を見りゃある程度は察しがつくぞ?」 「そ、そうかぁ? はは、あ、いや、……その、ゴメン……、精神を弄る力、伊吹先輩に思いっきり使っちまった……」 「だよなぁ。うん。ま、やっちまったのなら仕方無い。けどさ、精液の確保? それは良いアイデアだな。俺だって 行き当たりばったりで相手を探すよりも、定期的にもらえる相手を何人かは作るべきだと思っていたんだ。 よし、円のために一肌脱いでやろう! 俺も追加で力を使ってやっからさ、この人の意識をより一層俺らの『エサ仕様』に仕上げて行こうじゃん!」 「え、エサ? あ、そうか、餌になるか……」 「どうしたー? 手早く済ませちまおうぜ~。普段は自分が俺らのエサだとか、俺らに支配されてるって事を悟られなうようにしたいだろう? だったらあまり円の部屋に引き止めておくのもマズいと思うからさ~。記憶との齟齬がでかくなっちまうと自我が崩壊しちまうかも知れないだろう~?」 行動力溢れる晃。早速グロセクターに変身して複眼を先輩に向けていた。