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鷹取リュウゴ
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続・尻尾の玩具 2

2 SEXTOY TAIL(性玩具の尻尾)  リクの部屋はそれなりに片付いてたのがなんだか意外だった。 6畳ほどのキッチン兼食堂に6畳ほどの寝室兼リビング、風呂とトイレとクローゼット付き広めの1DK。 俺にはケバケバしく見える「マヤたん」のDVDや写真集が本棚にずらりと並んでいる。 リクの「推し」に興味は無いけど早速チェックさせてもらおう。 「お? お? ユウゴもマヤたんの魅力に気付いちゃったか? いいだろいいだろ? やっぱこんな子とエッチしてみたいよなぁ~」 DVDを順番に取り出し俺が出ていないか手早く確かめていると、リクはチェック済みとして戻したDVDを一枚抜いて、 「こいつで俺さぁ、何発、いや何十発世話になったか……。実にチンポにくる名作だったな」などとしみじみとつぶやく。 エロDVDってさ、要するに「ファンタジー」なんだよな。 どんなぶっとんだ内容のDVDであれ見る者がイイ夢を見れてたらそれで十分。外野があれこれ言えたもんじゃない。 なので、「マヤたん」について俺がどう思っているか、なんてリクに伝えたところでぶっちゃけ意味は無い。 同意しようが否定しようがリクの夢はリクにしか分からない「ファンタジー」なのだから。 「……なぁ、このDVDとか写真集とか全部、さっき教えてくれたアダルトショップで買ったのか?」 帰る途中、ショップの中に入ろうとしたリクを「俺は今日は買う気ないからまた今度な!」と引き止めた。 もしもリクの目の前でDVDのジャケットの『俺』とご対面してしまったら、またもやテンパってしまうのは確実だから。 バレるにしても、正直にバラすにしてもまだ早い。もう少し時間を、心の準備ができた頃にして欲しい。 「ん~、全部って訳じゃないな。あの店に入荷してない物や売り切れちまったモノはネットで頼んだし」 ざっと見て50作品くらいだろうか。 いずれも俺が関わっているDVDは見当たらなかったので大いに安堵した。 すくなくともリクは俺の嘘を見抜いてはいない。俺の本業がAV男優だって事を知らないようだ。 「とは言え、だ。ショップにはショップの良さがあるよな。昨日だってすげぇ割引してくれた上にオマケまでくれるたし」 「随分と良心的なんだ?」 「ま、オマケっても大したモノじゃないんだけどな。ああ、何ならユウゴにやろうか?」 どんなモノだ? と尋ねる前に小さな現物を俺に渡した。 「ローション?」 ミニボトルに入ったローションだった。 『精液のニオイ付き!』とラベルに書いてあるように、白濁していていかにもって感じだ。 ただ、俺は撮影現場に行けばいくらでも提供されるから自分で買った覚えは2年近くない。 初めてローションプレイの撮影をした時には使って無いのに何故かケツの中にまで入り込んでて驚いたな。 「そうそう。オマケはローションかコンドーム、ってパターンが多いな。だもんで、俺はもう結構持っててさ、オナホなんかでシコる時には便利だぞ?」 「オナホは、持ってないな」 「な、何ぃ!? ユウゴ! お前、オナホを一つも持ってないってか!? ……マ、マジで?」 俺はうなずいて肯定した。 オナホで射精するくらいなら現場でどばっとぶっ放した方が監督や撮影スタッフに褒められるし相手の女優さんも喜ぶんだよ。 むしろ精液が少なかったりすると撮影スタッフにねちねち叱られるし、最悪の場合射精シーンだけ撮り直し、なんて事もあり得るんだ。 「まぁ、右手だけで満足できるのなら必要ないもんな……。じゃぁローションは貰っても邪魔なだけか」 「オナホじゃなくてケツに使えば?」 「は? ケツ? いや俺、そっちの気は無いから」 リクは思いっきり手を振り「男に興味は無い」と否定した。 「違うって。他の奴のケツじゃなくて自分のケツを弄っってみれば?、って意味。アナルでオナってる男はかなりいるんだよ。それと、別にそいつら全員がホモって訳じゃないから」 「……なるほど、そういう意味か。しかし、ううむ、俺自身のケツ穴かぁ……。今まで考えた事もなかったな」 腕を組んでうなるリクと違って俺はちょっぴり試した事がある。だけど、あまりにも痛くて一回で断念してしまった。 業界で働いている者としてゲイビでケツにもの凄いサイズのディルドやプラグを突っ込んでアナニーをしている動画を見た事があるけど、あれって本当に気持ち良く感じてるんだろうか? 一時期はギャラさえ良ければ男同士でヤっても良いかな、考えていたがあのケツの痛みを思い出すと恐怖しかない。 演技に意識を向けるなんてとても無理だから男同士の絡みがある作品への出演依頼はお断りさせてもらっている。 ◇  時間の流れが早いと感じるようになったのはいつ頃からだろうか? リクやケンジと再会した後も俺は相変わらずAV男優として顔出しで出演し、いくつかの作品の制作に加わった。 年齢を15歳も低く詐称申告している女やヤリマンのくせに処女だと偽っている女を相手にしていると、さすがに業界の闇を思い知らされてしまってつくづくゲンナリしてしまう。 ただ、撮影は頻繁にある訳じゃないから予定の無い日には出張ホストの仕事を入れて気分をリフレッシュさせている。 俺の二つの武器(顔とカラダ)が通用するうちはしっかり「稼ぎ」に換えてやらないと勿体無いし。 出張ホストの場合、食事とトークだけでサヨナラとなるのは1~2割。ほとんどはベッドインまでのフルコースだ。 事前予約ではセックス無しのお手軽デートコースだったのを、実物の俺を見た途端「今からフ、フルコースに変更して下さい!」と頼み込んで来る女も多い。 「エッチしたくなるほど、俺のコト気に入ってくれた? いいぜ? 君だけ特別さ。これからの予定は全部キャンセルして今日はとことん君だけの男になってあげる」 ……ま、実際は予定なんか何も無くて、リップサービスって奴なんだけどさ。こう言うともっと喜んでくれてギャラに色を付けてくれるお客さんが多いんだ。 それでも持てる武器に胡坐をかかず、より磨きをかけるため時間を見繕ってはジムに行き、さらにウケの良い肉体へレベルアップさせてやろうと地道に鍛えていた。 そんな感じの日々を過ごしているとリクから「会って話したい事がある」と、連絡が入った。 前回会ってから早くも4か月が経過していた。 とうとう俺の本業がバレたようだ。 時間の問題だろうとは思っていたが、いよいよきちんと事実を打ち明けなくちゃな、と覚悟を決めた。 電話から聞こえたリクの声は切羽詰まっていてひどく切実な印象を受けたのだ。きっと俺の本業が記者ではなく AV男優だと知ってショックを受けたに違いない。 友人だと思ってた奴から嘘を吐かれていた事でも傷ついただろう。 素直に謝ろう。 ちゃんと経緯を説明して謝るしかない。その上で絶交されたとしても、仕方がない……。  ――よぉ。また久しぶりだよな。まぁ、適当に座っててくれよ。ハナシってのは最近、俺が体験した事を話そうと思ってさ。 少し長いけど聞いてほしいんだ―― リクの部屋に入った途端、俺は嗅ぎ慣れた男特有のニオイに気付いた。 何のニオイか、って? それは、精液のニオイだ。生臭いすえたニオイが微かに、ではなくハッキリと感じ取れた。 もしかして俺が到着するまでずっとオナってたのか? 別に悪い訳じゃないけどここまで充満してるなんて、どんだけヌキまくってたんだよ……。 「『P-Tail』(ピーテイル)? ディルド?」 ニヤニヤしながらリクは俺に男性専用と書かれた箱を渡した。押しつける勢いで。 電話で感じた切実な雰囲気など微塵もありはしない。むしろ普段のリクよりもへらへら、ふわふわしてるんじゃないか? 何がそんなに嬉しそうなのかちっとも分からない。 リクの部屋に来る前まで固めていた覚悟がガラガラと崩れて行く。 「いや、そんな大人の玩具なんかよりもお前のカラダだ。そのガタイはどうしちまったんだ? んで、俺と入れ替わりで部屋から出てった金髪のチャラい奴は誰なんだ?」 「なぁなぁ? 俺さぁ、すげぇ良いカラダになっただろ? プレイジャの事も含めてじっくり聞いてくれよ。んひひ、あぁ、楽しみだなぁ、マジ堪んねぇよぉ~」 どうも話が噛みあわない。プレイジャ、ってのはあの金髪野郎の名前なのか?  リクの様子はやっぱりおかしい。 様子だけでなくリクのガタイがボディビルダーばりのムキムキマッスルボディになっているのもおかしい。 たった4か月でここまで変わるものなのか? 2年近くジムで必死に汗を掻いてきた俺でさえそこまでマッチョなカラダにはなれていないのに。 張り出す大胸筋の谷間や乳首の尖り具合をチラチラ見せつけるように襟の大きく開いたタンクトップを着ている。 しかも、俺を見る目がねっとりと妖気を帯びていて、これじゃ撮影現場で俺のチンポを見た女優や、俺たちの絡みを見て勃起しているスタッフや監督なんかと変わりがない。 まるで欲情した獣が獲物を狙う時の視線じゃないか。 ――ケンジに誘われて一緒に入ったアダルトショップでさ、『P-Tail(Pーテイル)』ってな玩具を初めに見つけたのは俺の方だった―― リクは俺の事なんか目もくれず、渡した箱だけを見つめながら話し始めた。 どうしてこの玩具を手に入れたのか、から始まり、ケンジによって「正しい」使い方を教えられ、アナルの快感を知り、すっかり男同士の快感に目覚めたのだ、と。 さらにリクはこの玩具でカラダがマッチョになったばかりか、着ける位置によっては女性器、つまりヴァギナまで宿せるのだと言う。 「んなハナシ信じられるかよ! こんな、こんなさぁ、ディルドもどきの玩具でマンコが男のカラダに出来ちまうなんてさ!」 「だろうな。だけどコイツを見ればどうだ?」 リクはタンクトップを外し下半身を覆っていたスウェットパンツをサッと下ろした。 「デケェ……。デカ過ぎる……。リクのそのチンポ、本当に本物なのか?」 股間にはとてつもなく巨大なチンポがぶら下がっていた。しかも、尻の谷間の上から黒い蛇みたいな尻尾が生えてうねうねと揺れている? あらかじめコスプレしてたのか? 「ユウゴ、そっちじゃなくてこっちだ。ココをよく見てくれ」 リクは大きく股を開いてタマごと巨大なイチモツを引き上げた。 すると、タマの後ろから目に飛び込んだのは立派な女性器。本当に女にしかない筈の「ヴァギナ」が会陰の部分にあったのだ! 「あああ、やっべぇ~。ユウゴにさぁ~、じっと見られてるだけで俺ぇ、すんげぇ興奮してゾクゾクしちまう……、はぁ、はぁ、ん゛ぁぁ~!」 手で支えていたチンポは堅く勃起してさらに巨大に成長し、バキバキに割れた腹を超え大胸筋に張り付く。 会陰の女性器からは透明な粘液がトロリと溢れ出て床に垂れ落ちて行く。 「う、嘘だろ? マジで、リクのカラダに、マンコがあるなんて……」 何度見ても、目をこすってもリクのヴァギナは消えなかった。リクの会陰に顔を寄せてじっくりと見ていると、 ベロリと縦に割れた陰唇とクリトリスがヒクヒク蠢いて刺激を求めているし、グジュグジュとマン汁を吐き出している。 ――なぁ、俺とセックスしようぜ? 俺の精気、たっぷり受け止めてくれよ―― 「お、おま!? 何言い出すんだ! 俺はそんな気は無いから! ……んぶぶっ!?」 顔を上げたらプシャァ! と熱い汁がかかった。 精液じゃない。ションベンでもない。ミルクみたいな白い液がリクの乳首から噴き出ているのだ。 咄嗟に口を閉じたから飲み込むことは免れた。なのに、どんどん心拍が上がってカラダが熱くなってくるのは何故なんだ? ……ドク、ドクドク、ドクンドクンドクンッ! ――ドックンッ!」   「う、嘘だろ? 俺が、リクに興奮? 欲情してる?」 息が徐々に荒くなっていく。 はぁ、はぁ、と深く、激しい吐息が漏れて、チンポが勃起してガチガチになってしまう。 「ほ~ら? ユウゴもセックスしたいんだろう? 俺のマンコの具合を確かめてみたいだろう? ああ、そうだ。俺さぁ、ケツもすっげぇ名器になってんだぜ? もちろん『P-テイル』のお陰でさ」 リクが後ろを向いて俺に尻を突き出した。 ケツの最奥部には軟体動物のようにグチュゥと音をたてて蠢く肛門が俺を誘っていた。 「前も後ろもユウゴのチンポが欲しいんだ! もう我慢できねぇんだよ! ユウゴもほら、我慢なんてしないで良いからさ、 思いっきり俺にチンポをぶち込んで犯して犯して犯しまくって、めい一杯気持ち良くなろうぜ!」 「リ、リク……、そんなに俺のチンポを……」 興奮するカラダと場の雰囲気によって俺はあと少しの所で理性の糸を自らぶった切ろうとしていた。 「なんならユウゴもさ、俺と同じ快感を味わってみるか? 『P-テイル』を使ったらお前もたちまち最高の名器アナル、名器マンコが手に入るんだぜぇ? 」 「ア、アナル?」 俺の脳裏に以前、アナニーにチャレンジしようとした時に体感した激痛が甦った。 どこから取り出したのかリクは新たな玩具を手にして俺に迫った。 「や、嫌だっ! あんな痛いのは無理だって! もう止めてくれっ!」 俺は逃げた。 リクの、あんな巨大なチンポで貫かれたらきっと痛いどころじゃすまない。大出血の大惨事になる。 指を少し入れただけで目から火花が散るほどの痛みだった。 『P-テイル』がどんな玩具かリクから長々と聞かされはしたが、やっぱりその全てが事実だなんて到底信じられない。 リクの部屋から飛び出し走り続けた。 走れるだけ走ってもうこれ以上は走れない、と立ち止まって見れば穿いていた靴は俺のモノではなくリクのサンダルだった。 今さらリクの部屋には戻れない。 戻ったら、戻ったらきっと俺は、姿まで変わってしまったリクの巨大な劣情の中に飲み込まれてしまう……。 恐怖を越え俺自身が大きく膨らんだ欲望に身を委ねてしまう気がしてならない。 「リク……、マジでお前、どうしちまったんだ……。もしかしアイツはリクじゃない、のか?」 俺のチンポはまだガチガチに勃起していて生々しいほどに肉欲の汁を吐き出したがっている。 ぐちゃぐちゃな感情。喜怒哀楽のどれも当てはまらない。カラダとココロが別々にあるような感覚。 アイツは友達。ただの友人じゃないか。そのリクが俺とセックスしたいって? 俺のチンポをあの奇妙なマンコで感じたい、だって? そもそも何でそんな男には存在しない器官がアイツのカラダに出来てんだよ? ディルドみたいなあの黒い玩具で? 『P-テイル』って玩具で、マジでマンコが? それも、マンコの創り方はケンジに教えられた? と言う事は、ケンジもリクと「同じ」なのか? 混乱した頭を抱えながら、それでも俺はリクの淫らな肉体を思い起こさずにはいられなかった。 込み上げじわりと溢れる先走りがジーンズの一部に染みを作り出していた。 「俺まで、どうしてこんなに、リクに興奮してんだよ……。アイツはダチで、しかも男……、俺と同じ男、なんだぞ?」


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