1色めく新生活 大学に通うため地元から同じ地方の一番大きな街に引越しした俺の初めての一人暮らしがスタート。 映画やちょっとした買い物なんかでこれまで遊びには何度も来ていて土地勘はあったからどこに行くにも迷う事は無い。 おまけに、先輩の中でも特に親しい元鬼(もとき)先輩が借りていた部屋を俺が受け継ぐカタチで住むことになり、 家具や電化製品まで残してくれたおかげで初期の出費を随分と抑える事が出来た。 「テレビに炊飯器に洗濯機、色々タダで使えてありがたいんだけど、コイツは残さず持って行って欲しかったな~」 クローゼットの奥から出て来た謎の段ボール箱。 開けて見ればオナホや電マ、バイブにローターと言ったエロいアイテムがぎっしり。 沢山のコンドームに何本ものディルド、ほぼ空っぽなローションのボトル、乳首用の吸盤付きローターまである。 「未開封のコンドームはまだしも、どう見たって使ってたっぽいエログッズのお下がりなんて要らないよなぁ。 つか、あんな真面目な元鬼先輩でもアダルトグッズ使ってたりするんだ。なんか意外~」 先端に干乾びた粘液が膜になって張り付いていたバイブを持ち上げたらスイッチボタンを押し込んでしまい、ピンク色のLEDを光らせながら「ウィン、ウィン」震えやがる。 ヒマさえあればオナってる俺みたいな奴ならまだしも真面目で爽やかイケメンで、誰もが認めるほど優等生の先輩が、 チンポや乳首をバイブやローターで刺激しながらシコってるのかと思うと何とも言い難い気持ちになってくる。 見てはならない裏の顔を見てしまったような、人には知られたくない秘密をうっかり知ってしまったというか。 「ま、先輩も一人の健康な男って訳だ。性欲くらい人並みにあって当たり前。道具でオナニーしたって悪くなんかないし、……いや、まてよ? オナホは別としてバイブやローターは女とヤる時に使ってたのか? むむむ、そうかも……、いや、きっとそうだ! くっそ羨ましい! リア充め! クールな顔してヤル事ヤッってんだな!」 元鬼先輩は昔から女子にモテまくっていた。と、言う事は、一人暮らしを始めたこの部屋で、こんな道具を使って女とセックスしまくっていたんじゃないか? きっとそうだ。俺が目指すべきエッチなエンジョイ生活を先輩はしっかりたっぷり楽しんでいるに違いない! な~んて、悔しがってみるもののすぐに気持ちを切り替えた。 切り替えの早さには自信がある。俺の長所の一つだ。 「俺だってこれから相手を見つけてヤリまくってやるぜ!」 決意を口にしたものの大きな問題が立ち塞がっている。 イケメンでモテる元鬼先輩と俺とではレベルが違うって事。分かってるんだよそれくらい。百も承知の上だ、ってな。 顔や体格ばかりか性格やキャラも違うのだから当たり前。 だけど、進学&新生活の始めるにあたって高い目標を持つのは悪くないだろ? 取りあえず先輩が残してった卑猥な「置き土産」は本人が思い出して引き取りに来るかも知れないし、見なかった事にしておこう。 そう心に決めて箱から出したバイブやオナホを掴んで再び中へ戻そうとした時だ。 箱の底に淡いピンクの袋がぺらっと残っている事に気が付いた。 陰になってて見えにくかった物が覗くような姿勢になった事で発見できた。 「うむむ? これもエロ関係アイテムなのか?」 ピンクの袋は不透明で中身が見えない。摘まんで引っ張り出してみたが花びらのようにとても薄くて軽い。 女の子のエッチな写真でも入っているのか? おっとぉ? それなら俺もオカズとして使えるじゃないか。 「エロ本の袋とじっぽいもんな。よし、これくらいは俺もありがたく使わせてもらおう」 それにしても今どきネットの動画や画像じゃなくてわざわざエロ本を買うなんて。先輩って思ったよりアナログ派だったのだろうか? いや、先輩の性事情よりも今はエッチな裏写真がどんなモノなのかを確かめなくては! モザイク無しのおマンコ丸見えは元より、顔やおっぱいが好みのタイプの子であれば言う事無し! 俺の期待に比例して徐々に膨らむムスコに「まだだ、まだ待ってろよ」と唇を舐めつつ、ビニール袋の縁をハサミで丁寧に開封する。 「……ん? これは?」 中身はスケベな裏写真ではなくペラペラで透明なゴム手袋? QRコードが描かれている紙片も手袋と一緒に中から出て来た。 股間の愚息は失望して力を失っていく。正直な奴だぜまったく。 「手袋はまだ良いとして、なんで片手だけ?」 ペアであるべきなのに一枚だけ。箱の底には他に何も残っていない。 ピンクの袋だって一つしかなかったし、きちんと密封されていたから「片手だけ」で正解なのか。 半端だな、と思わず口にしてしまい、愚息以上に興味を失う俺の目にQRコードが描かれた紙片の文字が飛び込んだ。 『コピーグローブ』のご利用方法はコチラ↓↓』 矢印が指し示すのは正方形に複雑なドット模様のQRコードだけ。 「コピーグローブ? なんか胡散臭ぇ~」 どっからどう見てもただのゴム手袋じゃないか。よくよく見ると手袋もうっすら桃色だけどそれ以外はさしたる特徴など無い。 手首までをピッタリ覆う衛生用品として普通に手に入れられるシロモノにしか見えないんだが。 なのに俺は流れるような動きでスマホアプリからQRコードリーダーを立ち上げ紙片の図像を読み取らせた。 もしかしたら極上のオカズはこの先にあるのではないか? 淡い期待と愚息とを再び膨らませ表示されたリンク先アドレスをタップした。 【コピーグローブの使い方】 「……む?」 画面をざっとスクロールさせてみたがどこにもオカズ画像など無かった。 黒いバックに白文字のテキストが浮かんでいるだけ。ただ、それだけ。シンプル過ぎてガラケー専用サイトと間違えそう。 それよりも、二度もエロい期待を裏切るなんて! いや、期待した俺がバカだったのか? エログッズばかりの箱に入ってたからてっきりコイツもエッチなモノだと勘違いした俺が悪いのか ? だったらこんな、片方しかない手袋に構う必要なんか無いな、と画面を閉じようとした。 が、画面に触れた指が動きを止めた。 ――三度目の正直ってやつ? 指が動きを止めたのはテキストの中に「セックス」や「オナニー」なる単語を発見したためだ。 「やっぱエロ関係じゃん」 風前の灯だった「興味」に好奇心と言う名の燃料を継ぎ足された俺は、改めて白文字テキストを頭から読んでみる事にした。 『セックスにもオナニーにも便利なコピーグローブのご利用について』 素肌の手にそのまま嵌めてください。 しっかりと肌に馴染ませてからお使いください。 使用後のお手入れは特に必要ありません。 「ん? 洗わなくていいって? しかも使い捨てじゃない?」 『コピーグローブと素肌が馴染みましたら以下の効果をお楽しみ頂けます』 1・カラダの任意の部位をコピー&ペーストできます。 2・カラダの任意の部位を成長させることができます。 3・カラダの任意の部位を性感帯にすることができます。 「はぁ!? はぁぁぁああ!?」 俺は効果として記載されている部分を何度も読み返した。 だが、並んでいる文字は変わりなく読み取れる意味や理解も「正しく」受け止められている。 『様々な人物の部位をコピーし至福の快感、極上の快楽を味わいましょう』 「――味わいましょう、つって、いやナニコレ? ジョークグッズ? んなトンでも効果信じられる訳ないじゃん!」 ドラ◯もんの道具じゃあるまいし。 カラダの一部をコピーだとか、成長させるだとか、性感帯にしちまうとか。騙すならもっと「それ」らしい内容のモノにしてくれよ。 まだ3月だしエイプリルフールにはちょいと早いと思うぞ? かくして、三度目の正直も不発に終わり、すぐに扱けるよう出しておいたチンポの先では滲んだ先走りが悲しみの涙と化していた。 振り向けば窓の向こうで例年よりも早く満開になった桜がうららかな昼の光を浴びている。 そんな桜の枝に小鳥までやって来てかわいい声で鳴いている。 ……うん、春だなぁ……。すっかり春になってんだ。 花は咲き、鳥は歌い、空からは希望の光が降り注ぎ、始まりの予感に胸を躍らせるのに最もふさわしい季節。 (――汝、『中原 睦月』よ、ここで諦めるのか? 涙をただの涙のまま終わらせていいのか? お前の性欲はその程度のモノだったのか?) 俺の中で妖精さんが囁いた。ほぼ俺の声だったが。 「……いや、まだだ。まだ終わりじゃねぇ。どうせ騙されるんなら最後まで騙されてやろうじゃん」 この時の俺はどうかしていた。疼くチンポが妖精の声を聞かせる程に。 元鬼先輩がもし、このエログッズ箱を回収しに来たなら袋を開封した時点でどうやったって「開けた」事実は先輩にバレちまう。 だったら正直に袋の中をチェックした事も、リンク先サイトに飛んで実際に試し結果「効果なんか無かったっすよ」と、両方を知らせてあげないと先輩まで虚無を味わう事になる。 中学、高校、そして新居や新生活まで世話になった尊敬する先輩をむざむざ惨めな目に遭わせる訳にはいかない。 毒を食らわば皿まで、何事も中途半端は良くない、初志貫徹と言うではないか。 「ゴム手オナニーってジャンルもあるし、手袋越しにシコったらどんな具合か気になるっちゃ気になる」 あり得ない効果はさて置いて、いじけて嘆くムスコを慰めたくなっていた俺はエロアイテムを片付ける前にサクッと抜いちまおうと考えた。 薄いフィルムのようなゴム手袋を手に嵌める。シワも緩みも無く、さりとて締め付けは強くなく、まさしくぴったりジャストフィット。 着け心地は最高と言って良い。さほど待つ事もなくすぐに肌と馴染んで見た感じ手袋など全くしてないようだ。 「んをっ!? な、何だ?」 頭の奥で何かが弾けて拡がるような感覚がした。 スイッチがパチンとONになったような、重いドアが開いて未知の風景が見えたような。 とにかく、新たな何かを手に入れた気がしたのは確かだった。 「いやぁ~、ここまで皮膚と一体になるとは。摘まんで引っ張ってやらないと手袋なのか本物の皮膚なのか判別つかないって」 実際、どこまで手袋が覆っているのか「境界」が全く見えないし色も質感も俺の皮膚そのものに。 かくしてゴム手袋らしさは消えてしまったが、ま、細かい事はもうどうでもいい。 このままチンポを扱いてやれば発射までそう時間はかかるまい。 しかし、信じちゃいないものの確認くらいはしてやろう。 「ええと? コピペする方法は、と……」 『コピーしたい部位を手袋をした手で触れ、ペーストしたい場所へ押しつけてペーストしてください』 一体何やってんだ、と苦笑を浮かべながら俺は手袋をはめた右手を口に当ててみた。 「……ん? んんん?」 ぬぷ ぐちゅぅ ヌチャつく手の感触。口から離してみる。 すると――「……で? これでコピーできてんの?」 押しつけた直後の感触は何だったのか。手袋を嵌めた手の平には見たところ何の変化も無い。 ただ、違和感だけは残っている。何も無いように見えるけど手の平には確かに何かが乗っかって貼り付いている。 そんな奇妙な感覚が。 ならば貼り付いたモノを別の部分に押しつけたらペーストできるのか? 咽喉がゴクリと鳴った。 モノは試し。ダメでもともと。俺は右手と左手を合掌させ密着。「コピー」を「ペースト」するには押しつけろ、だろ? なのでこれで指示通りの筈。 「んっ! くぅぅっ!」 正確に測った訳じゃないがほんの2~3秒。組んだ手を離せば左手には「口」が、まさしく二つ目の「口」が出来ていた。 「す、すげぇ……、マジで口が左手にコピペできてんじゃん……」 今話したのは顔面の口じゃない。左手の「口」からだ。信じられないがちゃんと存在している。神経も通っている。 手を持ち上げてじっくり見つめていると俺の口のコピーながらひどくイヤラシク見えてくる。 舌を出し、もの欲しそうに唇を舐め、うねうねと上下の歯をなぞる……。そんな風に舌を動かしてるのも俺なのに。 部屋の中には俺以外の誰も居ないのは分かり切っている。それでも周囲を見渡し一人きりなのを確かめた。 悪い事をやってる訳じゃないのに背徳感でゾクリと鳥肌が立った。 俺は、左手を顔に寄せ複製した「口」にキスをしてみた。 「んふ!? あぅぅ! ん゛むむ! んむふっ!」 気持ち良かった。凄く柔らかくてプニプニしてて、求める舌同士を絡ませたらグチュグチュ唾液が混ざってエロくて、そしてキモチイイ。 初めてのリアルキスが男で、しかも俺自身の「口」だなんて。 手の「口」の舌がディープに俺の口を舐る。俺も負けじと「口」を舌で凌辱する。自在に動く舌遣いがくっそエロい。 スゲェ、スゲェよ! この手の「口」でチンポをしゃぶってやったらもっと気持ち良くなれるんじゃね? 思いついた瞬間、俺の中で稲妻が走った。天啓か? それとも悪魔の囁きか? 出来ないどころか簡単にできる。 セルフフェラなんてカラダが柔らかくてチンポがデカい奴だけの「特権」だと思っていたけど、今の俺なら余裕でできる! 俺はすぐに下半身をマッパに、勃起していたムスコを左手の「口」に咥えさせた。 「んぐ、んうぉおおお! おおおお~! 来た、来た! 来たぁぁぁ~~~!」 気持ち良くて膝がガクガク震えた。 手の「口」は俺のチンポをいっぱいに頬張っているのに苦しくは無く、根元まで飲み込ませてもえずいたりしない。 旨そうに俺のチンポを飲み込み「口」全部でしゃぶり、舐め、舌を亀頭や裏筋に這わせている。 いや、違う。 そんな風に「口」を操りチンポを味わっているのは俺がそうイメージして動かしているからだ。 俺が、「俺の」チンポをしゃぶっている。これがチンポ。これが亀頭。これが俺の、雄の味。これが、これが、これが! 超キモチイイッ! 「やっべ! たまんねぇっ! これ、無理ぃ! んんっ! もうむりぃぃっ! きもぢぃぃぃーーーっ! んぐひ! も、も゛う゛っ! もうイグゥッ! イグイグイグイグーーーーーーッ!」 初フェラを味わう俺のチンポに耐性などあろう筈もなく、あっけなく絶頂を迎えてしまった。 ――ズビュ! ドビュルルッ! ドビュゥゥーーッ! 「んあ゛っ! はぁっ! んぐ! んはぁ゛っ! ん゛ん゛ーーっ!」 溢れ飛び出る精液を左手の「口」が受け止める。 腰を振って左手の咽喉の奥深くまで突いてもしっかりとチンポの形を感じながら熱いザーメンを搾り上げて行く。 そして、ゴクリと飲み込む精液の味を『美味』だと感じてしまう。 それにしても、精液ってこんなに美味いものだったのか? 新たな発見にカラダが喜ぶ。 「んめぇ、マジ精液って、美味ぇ……」 精液のあまりの美味さに全身の筋肉がブルルと震え、チンポの根元から再び精液が込み上がる。 「んぐぅぅっ! また! またイグッ! イィ、イク! イグゥゥーーーーーーッ!」 ――ドビュビュッ! ビュルル! ボビュビュク! ドッビュゥゥッ!