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鷹取リュウゴ
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変新性活 インモラルグローブ 13

13睦月の記憶とインモラルな手袋 深夜。 熟睡している睦月の額の中央が横にパクリと裂け「第三の眼」が開いた。 ギョロギョロと動く額の眼球は周囲の様子を窺うとニンマリと目を細めた。 直後、睦月のカラダがムクリと起き上がった。 二つの眼は閉じたまま。 「よしよし。ちゃんと俺の意識をペーストできているな」 額の眼が睦月の右手を見つめた。 「やっぱり睦月クンが『コピーグローブ』を持ってたんだ。寝てる時も嵌めたまま外さずにいるって事は効果を切らしたくないのかな?」 呟く声は睦月のモノだが「発言」しているモノは睦月では無い。 昼間訪れていた人気のイケメンモデル系ユーチューバー『夏美 怜音』であった。 怜音は睦月の額に付いた花びらを取り除くふりをして、コピーしておいた自分の「眼」と「意識」を睦月にペーストしていたのだ。 このため、怜音は睦月を目覚めさせることなく睦月のカラダを操り、自在に睦月の身の周りを探る事が可能であった。 ただ、すでに探すまでもなく右手にある手袋を発見していた。 「外から見たんじゃ区別がつかないけど嵌めてる本人には感覚でそうだと分かるしね」 さてお次は、と怜音は額の眼を閉じ意識を睦月の内側へと沈めて行った。 こうすると怜音は睦月の記憶を見る事ができる。 ブラックな会社を辞める時に怜音が使ったの手法と同じだった。 2年前、パワハラ上司の記憶を覗き、弱みを握ったからこそ怜音はすんなり退職できたのだ。 「まぁ、本人も思い出せない様な古い記憶までは見れないけどね。俺が知りたいのは『コピーグローブ』を手に入れてからどんな風に使っていたのか、悪用をしていないかをチェックするためだから」 もしも目に余る使い方をしてたのならこのまま手袋を外して奪うつもりだった怜音。 睦月の記憶にダイブするとモニターに映された動画のように怜音には見える。 一番表層にある最新の記憶からさかのぼり、気になる部分で一旦ストップさせじっくり見直し、会話や行為をつぶさに確認する。 最初に見えたのは怜音と出会った時の事。 憧れの対象との突然の出会いに興奮し、歓喜してる睦月だったが怜音の問いに正直に答えられず、パクっている自分を恥ずかしく思っている場面だった。 「ふぅん、ちゃんと持ち主に返すべきだって思ってんだ。いいねぇ~。好感度アップだよ~」 さらに睦月の記憶の過去へと潜る。 次に見えたのは健一と言う友人とのセックスシーン。 睦月よりも体格に勝る健一が睦月のチンポをアナルで感じてアンアンよがって精液を噴き上げていた。 「この健一って友達、すっかり睦月クンの肉便器だな。あんなにチンポチンポ連呼しちゃってさ。どんだけケツ受けが好きなんだ?」 また深い場所まで遡って見れば元鬼と呼ばれる先輩とダグラスと言う隣人とカレーを食べた後、二人のチンポをコピーして睦月の股間へとペーストし、 増えたチンポにあわせて腕までコピペ増設してオナッている記憶。 「浴室で思いっきり射精して膝がガクガク震える程気持ち良くなっちゃうのは良いけど、見てる俺までムラムラしちまうよね」 その流れで元鬼とダグラスのチンポが異形と化していく様子も見えていた。 「ふぅん……、睦月クンてば感じまくってて気付いてないのかな? こんなチンポ、普通の人間のモノじゃないのに」 また次の過去の記憶は初めてクローゼットの奥からエロアイテムばかりが詰め込まれた段ボール箱を発見した時の場面。 その箱の中から『コピーグローブ』を見つけ、始めて手に「口」をコピペして自分のチンポを手の「口」でしゃぶらせ何度も精液を打ち放っていた。 また、チンポを大きく成長させて巨根にしてみたり。手袋の効果が本物だと知って男同士の快感に覚醒する睦月の様子を怜音はじっくりと眺めた。 「そっかぁ、なるほどね~。俺は元から男好きだったけどノンケが手袋を使ったらこんな感じに男を求めるようになっちゃうんだ。 興味深いのは睦月クンてば、あんまり悩まないタチなんだね? 切り替えが早いと言うのはつまりリアリストなんだ」 睦月の記憶の海に深く潜って見ていた怜音は意識と目を水面に浮上させ「今」と「現実」に向けた。 額の眼がパチリと開く。 「……特に酷い事はしてなかったな。なら、このまま睦月クンに託したままで……、いや、ちょっと待った。今の、何か気になるな……」 どこの何に引っかかりを感じたのか。 怜音は今度は自身の記憶を確かめていく。 そして数秒後、小さく「あっ!」と叫んでいた。 「そうだ! 睦月クンの友達の健一って子! もしかして依頼されてたターゲットの子じゃないの?」 怜音は思い出した。 某広告代理店の部長の義理の息子の名と一致していたのだ。 『横山 健一』睦月と同い年の18歳。 怜音はもう一度額の眼を閉じ睦月の記憶を探った。 そして、高校卒業前に健一の母親が資産家の男と再婚すると会話している場面を見つけていた。 「……っふぅ。……そうか、彼があの『横山 健一』クンか。こんなにも早く見つかるなんてね。しかし、依頼主にはどう説明したものかな。 すでに彼は女じゃなく睦月クンによって男好きになっていました、なんて」 手間が省けて良かったじゃないかと言う声と、依頼主にありのまま伝えて信じるかな? との二つの声を怜音は聞いた。 「少なくとも一度も接触無く依頼達成、なんて信じないだろうなぁ。本当の事を言ったら睦月クンだけじゃなく俺が『コピーグローブ』を持ってる事まで喋んなくちゃならないし……」 相手は芸能界のみならずメディア全体に強い力を持っている広告代理店の部長である。 今さら依頼を断るなど無理だ。 女優との不倫関係やその娘の実の父が部長であるとの秘密を知った以上は遂行せねばどんな報復が待ち構えているか。 「お互い痛くも無い腹を探られるのはまっぴらだからね。敢えて動く必要はないけど、仕方ない……。ちゃんと俺なりのやり方で健一クンを堕としてあげますとも。 なぁ、それでいいだろ? 斉木ちゃん」 額の眼がじっと手袋を着けている右手を見つめていた。次に、窓の外を見下ろした。 太い桜の樹の下に一台の車。 その運転席には黒いスーツを身にまとうマネージャーが。 後部座席には寝息を立てて寝ている怜音のカラダが横たわっていた。

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