14鬼とか淫魔とか 日増しに強く、大きくなる欲望を元鬼は持て余し始めていた。 きっかけはもちろん睦月にチンポをコピーされたからだ。 人間の姿を解いてしまう程の影響が元鬼の性欲にも火を付け自制心をぐらつかせていた。 「淫魔野郎と約束した以上、鬼の力を使って抜け駆けなんて卑怯な真似はできんが、それは別としてこの身の内に滾る欲望はなんとかしてやらないと、さすがにヤバイぞ……」 元鬼が「鬼」に目覚めたのは一年前、二十歳の誕生日を迎えた夜だった。 アパートの部屋の中、前触れもなくカラダが熱くみなぎり溢れだすエネルギーに抵抗できず「鬼」に変身していた。 そして、目覚めた力によって自身が鬼の血を引く「先祖返り」である事、元鬼家の初代は修験者を守護する鬼である事を知った。 ただし、時を経て人間と交わるにつれ鬼の血は薄まり、姿まで「鬼」と化す者は過去300年に渡って存在しなかった。 「学生寮が個室で助かったぜ。相部屋だったら騒ぎになっちまう」 ベッドから下りて立ち上がった元鬼の身長は2mを軽く超え、額には一本の角がズヌウと伸び、全身の筋肉がパンパンにボリュームアップしている。 「……さて、コイツをどう鎮めようか?」 股間から聳え立つ男のシンボルは金色の三連コックリングを根元に浮かべ、真っ黒で異様な巨大さになっている。 もはや腕を超えて脚に等しい。 ビクンビクンと震える亀頭から滴る我慢汁が湯気を昇らせ猛獣の涎の様に垂れ落ちている。 「やっぱ、外で処理するほかないか……。どうせ量が半端無いしな」 巨大チンポの「やる気」とは裏腹に元鬼はやれやれと首を振って窓を開けた。 なぜなら、前日のオナニーにて風呂場を利用したら大変な目に遭ったからだ。 一言で言うと元鬼がぶちまけた精液はバスタブを満タンにしただけでなく、バスルームからも溢れ出て部屋まで精液まみれにしてしまったのだ。 結局、オナニーで費やした時間よりも後処理の時間の方がはるかに長くなり、賢者タイムで脱力している事に加えて清掃のつらさだけが元鬼の心に深く刻み込まれてしまったのだった。 3階の窓から飛び出した元鬼は落ちることなく「空中」を蹴って高くジャンプし学生寮から遠ざかる。 疾風のような早さでやって来たのは睦月のアパートにほど近い公園だった。 人目の無い場所を求めていただけだったが元鬼は図らずも睦月の存在が感じられる場所へと来てしまった。 「俺が人間じゃないなんて睦月が知ったら……、なんて考えるまでも無い。恐れられ、嫌われるだけだ。だから、この姿だけは決して見られない様にしなくては……」 想い人のアパートの屋根を樹々の隙間から望みつつ元鬼は両手で巨大ペニスを扱きだす。 そこには居ない睦月を妄想しながらグチュグチュと鳴らせば瞬く間に一発目の波が竿の根元から押し寄せた。 「ぬぐうぅううっ! イグイグ! いぐぅぅぅーーーーーっ!」 陰茎の根元でうねうねと二つの睾丸が蠢き、バケツでぶちまけるように大量の精液が亀頭から噴き上がり、大樹の幹を白く塗り替えた。 もちろん一発では終わらない。 ただちに二発目を、と手を動かす。 「――やぁ、美味そうな精液だな。せっかくだから俺に飲ませてよ」 ギクリと振り向けば恋のライバルであるダグラスであった。 「お、お前、なぜここに?」 「淫魔って精液には特に鼻が利くんでね。そんな強烈な匂いをさせてたんじゃ引き寄せられない訳がない」 バシュッ! と音がしたかと思うとダグラスはマッチョな筋肉と赤い肌を持つ淫魔に変身していた。 「ここで一つ提案。ソウイチロウは鬼ではなく人間として睦月とイイ感じになりたい、でも鬼になっちまうほどの強い性欲は抑え切れない。なら俺が性欲の処理を手伝う、ってのは?」 ダグラスの手が元鬼のチンポを抱きよせ伸びる舌でベロリと亀頭を舐め回した。 「んぐぐぅぅっ! だ、だがっ! 睦月以外の男とセックスは!」 「背に腹は替えられない、だっけ? 日本のことわざで見つけたけど、まさに今そうなんじゃない? 睦月の目の前で我慢しきれず鬼にならないよう処理しておく必要があるだろ? それに俺だって淫魔として睦月に手は出さないと誓ったせいで困ってんだよ。ソウイチロウと同じか、お前以上に淫乱だからさぁ」 「そ、それでも俺は! 俺はっ!」 ダグラスはニヤリと微笑んだ。 「こいつはセックスじゃない。オナニーさ。俺はソウイチロウのオナニーを手伝うと言ってるだけ。だからノーカン。 お前は射精したい。俺は精液が欲しい。ただそれだけ」 単なる詭弁じゃないか、と元鬼は言おうとした。 しかし、ダグラスが口をあんぐりと開け亀頭を丸呑みして咽喉全体でグニュグニュ刺激し始めるともうダメだった。 快感の波がチンポから全身に駆け巡り、理性を押し退け欲望を満たしたいだけのイキモノに切り替わってしまう。 「っはぁ、はぁ、そ、そうだ、これはオナニーだ……、俺は、ダグラスを使って、オナッてるだけ、んぐ、ぅぅ……」 淫魔・ダグラスの首が元鬼のチンポによって異様な太さを見せている。 亀頭の段差が上下に動いている様子まで浮かび上がっている。 元鬼は初めて味わうフェラチオの快感に夢中になるあまりダグラスの中へさらに挿し込んでいく。 普通の人間であれば窒息してしまうだろう。そんな危険な巨大チンポだと言う事も忘れて元鬼は腰を送ってズブブと沈めて行く。 (んふふ、予想以上に初心(うぶ)な鬼なんだなぁ。俺のクチマンであんなにアヘっちゃってさ。さて、東洋のデビル(鬼)の濃厚な一発、頂くとしますか) ダグラスが咽喉ばかりか食堂も胃も動かして元鬼の巨大鬼チンポを扱き上げた。 堪らず元鬼は呻きながら精液を放出。 「つぁ゛! すっげぇ! も゛! もう゛! イグイグイグゥゥーーッ! んぐぅお゛お゛お゛お゛おっあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーっ!」 グブビュ! ドビュドビュドビュドビュ! ドビュルルル! ヅビュ! ブシュゥゥゥッ! ビュルルル! ドビューーッ! ビュルドビュ! ゴビュビュッ! ビュグルルッ! ドビュドビュドビュ! ドッビュゥゥゥゥゥーーーーッ! 凄まじい量の精液が淫魔の腹部を膨らませて行く。 ボコンッ! ゴポンッ! と精液が発射されるたび淫魔の腹を打ち叩く。 やがてパンパンに膨らんで孕み腹のようになった淫魔の口から元鬼はズルルと巨大チンポを引き抜く。 白い体液を竿中にまとわせ、ドロリ、ボタボタと落としては湯気を立てている。 そんな巨大チンポの前で淫魔の腹がゴキュ、ゴキュへこみ、あっという間に元の腹筋、ボコボコに割れているシックスパックに戻っていく。 「ふぅぅ……。ごっそーさん! いや~、鬼の精液も美味いもんだ! 量も精気もたっぷりで凄ぇなぁ!」 満足げに腹を撫でる淫魔の肩を鬼の手ががっしりと掴んだ。 「……まだだ、まだ終わりじゃねぇ。あと5発、いや10発はぶっぱなさねぇとダメだ……」 「っへへへ、そうこなくちゃね。もちろん俺のカラダを使って処理してくれるんだろ?」 「お前の方から手伝うと言ったんだ。最後まで責任を取ってもらうぞ」 「OK~、了解。じゃあさ、次は口じゃなくてこっちでオナってみなよ? もっともっと気持ち良くなれっからさ」 淫魔は自身の尻を指さし鬼に背を向けた。 鬼は「躊躇なく」淫魔の尻穴に亀頭をあてがい、慣らしもせずグブブと挿入していた。 「ぐあ゛あ゛あ゛ーーーーーっ! んひぃぃぃ~! ここまでデッケェのは淫魔界でもそうそう無いよぉ~! 超きもぢぃぃ~!」 メリメリと音を立てて飲み込みながら猶も余裕で挿入出来る事に鬼は驚いていた。 そして、あまりにも気持ちいい締め付けと内部のヌチャつく感触によって興奮の度合いをさらに高めていく。 自然と腰が前後に動きだしズッチュ、グッチュと粘液が捏ねられてゆく。 快感が快感を呼び淫魔のアナルを激しく凌辱し始める。 しまいには淫魔の腰を両手で掴んで抱き上げ、オナホのように激しく動かしながら巨大チンポを扱き始めていた。 「スゲェ、んぐ、すっげぇ、コイツのアナル、超キモチイイ……。淫魔アナルを使ったオナニー、くそっ! 最高にキモチイイッ! またイグゥッ! イグイグッ! イグゥゥゥーーーーーッ!」 鬼の尻肉がギュギュと蠢く。 すると、淫魔の腹がまたしてもボコボコ膨らみ始める。 「せ、精液、んめぇ~! カラダ中に浸み渡って、俺まで、だ、ダメだぁ! イ、イク、イクイク、イクゥゥゥッ!」 「う゛おお! ま、またケツがチンポをギュウギュウ締め付けてっ! んん゛ーーーっ! だめだ! またイグ! イグイグイグゥゥーーーッ!」 淫魔の絶頂に引っ張られた鬼が三度目となる精液を大量に尻穴へと流し込んでいた。 ◇ 「……怜音さん、お戻りでしたら起きて下さい」 後部座席でまどろんでいた怜音が斉木マネージャーの声でカラダを起こした。 「う、う~~~ん、ただい、まぁ~」 「お疲れ様でした。では、自宅までお送りいたします――と、言いたい所なんですが、少しお待ちください」 「ん? どうしたんだい?」 「何やら珍妙な方々があちらでイイ事をされておられるので」 「珍妙? イイ事?」 怜音は斉木から渡された双眼鏡で公園の中を覗いた。高倍率且つわずかな光でもしっかりと捉える高性能なモノである。 「……ん? えっ!? な、何だあいつら!?」 レンズの向こう、大きく拡大されて見えたのは、人ならざる姿をしている二体の雄。 大きい一体がやや小さい一体の尻穴を串刺しにして腰を大きくピストンさせる、いわゆるアナルセックスに興じている。 「両方とも角なんか生やしてるし……。コスプレ? いやいや、こんな夜中の誰も居ない公園で披露する相手なんかいないのにコスチュームなんか着ないよな? てことは、あれ、本物?」 まさかと思いつつさらによく見てやろうと双眼鏡をズームさせると、マッチョな肉体の上に乗っている頭、いや、その顔には見覚えがある。 どこの誰なのかと記憶を紐解けばさっきまで覗いていた「睦月の記憶」の中で、であった。 「そうだ、あの顔、睦月クンの先輩と隣の部屋に居る奴じゃないか。どうしてあんな姿でこんな場所でサカっちゃってんだろ?」 マネージャーが「それは分かりませんね」と小さく応じた。 「彼らの一人は鬼、もう一人は淫魔と呼ばれる種族ですね。俺の『中の』データと一致しています。結界らしきモノで人の目では見えないように遮蔽していますが俺には通じません」 「鬼? 淫魔? ホントに? コスプレじゃなく?」 「コスプレではありません。あの角も尻尾もちゃんと生体反応を有しています」 怜音は再び双眼鏡を両眼にあて公園でもつれ合う二体を見つめた。 見るだけで怜音も犯し、犯されれているような気分になっていく。 額や手には汗が滲み、何度も咽喉がゴクリと鳴った。 そんな車とは正反対の位置に怜音のターゲットである『横山 健一』が居た事など気付かずに……。