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鷹取リュウゴ
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触手堕ち小説家の官能メイクラヴ 6

 俺の心は快感に融け、触手の欲望を俺の欲望と重ねていった。 つぎに「俺」は、食事として他の個体の精液を求めた。 が、目の前に対象はいない。 どうすべきかを考えていると人間のカラダが人間のエサを求めていた。 精液が先だろ? いや、その前にメシを寄越せと俺は「俺」に訴えてやがる。 仕方がない。 だが、あまり外出したくはない。  そこに電話がかかって来て……。 ******** 6触手の寄生過程    丸一日、つまり次の日の朝まで俺は触手に攻められ、〇〇れ、射精を繰り返していた。    乳首もチンポもケツも、こんなに長時間弄られっぱなしだったにも関わらず擦り切れたり感覚が鈍ったりする事は無かった。 再生能力が著しく高くなったのだろう。 その再生能力によっていくらでも射精できるようにもなっている訳だ。 スマホが鳴動している事に気付いた。 俺は触手の動きを止めスマホを掴んだ。 『ああ! やっと連絡が取れた! 出釜先生~! 昨日も連絡を差し上げたのに今までどちらにいらっしゃってたんですか! 凄く心配しましたよ~!』 編集の声だ。 「……どうかしたのか?」 『どうかしたのか、じゃありませんよ! 大久保さんから先生とネタ出しできたとご報告を頂いたので先生にもどんな具合だったか確認しようと思ったらネットにも上がられてないしお電話にも出られないですし!』 「ああ、すまなかった」 ……そうだった。 俺はポルノ小説家で触手ネタの新作を書こうと決めたのだ。 だけど肝心の触手についてのイメージが定まらず苦心していたんだったな。 こうして本物の触手と一体になってしまえば何故イメージできなかったのか、と少し可笑しくもある。 『――それで、すでに執筆は着手されてるんですか?』 「いや、まだだが」 『まだ、と言う事は何か問題が残っているんですか?』 「そう言う訳では無い。だが、触手(俺)をもっと満足させてやりたくてな」 『はい?』 グチュルと触手がスーツの中で蠢いている。 次はこの男の精液を味わってみないか? と。 「今すぐ俺の部屋へ来い。最高の快感を味わわせてやる」 『……う~ん、なるほど。先ほどから何だか雰囲気が違うなーと思ってたんですけど、もう作品の世界に没入しておられるんですね? 出釜先生っていつもそうですよね。そうやって意識をどっぷり新作に落とし込んでから執筆して頂けるのはありがたいんですけど、次は少しくらい打ち合わせができるように俺にも時間を下さい! じゃぁお邪魔しました!』 これで編集との通話が終わってしまった。 編集をおびき寄せるのは失敗に終わった。 「なんだアイツは。せっかちに話を切り上げやがって。せっかくホンモノの触手の快感を教えてやろうと思ったのに」 俺の誘いに応じない編集に対して不平を口にしていると激しい空腹を覚えた。 無限に精液を出せるようになっているとは言え、人間の俺に必要な滋養が足りていないようだ。 「精液以外の腹に溜まるモノも食わないとダメか。仕方ない……」 冷蔵庫を開くとめぼしいものが無い事を確かめる。 「ビールとレモンサワーしか入ってないとは」 アルコールは欲しくない。朝だからと言うよりも触手が嫌がっている。アルコールは毒だと嫌悪している。 「出前を取るか買い物に出るか、どちらにしようか?」 思案しているとまたスマホが鳴った。 また編集か? と思ったら違った。 イラストレーターの大久保クンからだ。 『おはようございます出釜先生。起きておられて良かった』 「おはよう。どうされました?」 まだ朝の8時だと言うのに。 『あ、いえ、メールでも送っておいたんですけど既読がつかないので電話してしまいました』 「あ~、メールチェックしてなかった。悪かったね」 『大した事じゃないので気にしないで下さい。触手ネタに必要な情報が有ればお持ちします、という内容ですので』 「わざわざありがとう。ああ、そうだ。大久保クンは触手が好きなんだよね?」 『え? ええ、好きですよ。触手ネタで絵に描くくらい好きです。でも、あらたまってどうしたんですか?』 「いやぁ、もしよかったらもっと色々触手について話してみたいと思ってね。いきなりで悪いけど今日はどうかな? 都合が良いならこれから来て欲しいんだけど』 『今から、ですか? あ~、それがその……、いえ! やっぱり出釜先生が俺と話したいとおっしゃるのでしたら伺います!』 「ありがとう。じゃぁ、待ってるよ」 これで通話を終えようとしたが、ふと思い出して大久保クンに「待った」をかけた。 「ごめん! 悪いけど来る時に何か食い物を買って来てくれるかい? 代金はちゃんと払うから!」 ◇  10時ごろ大久保クンがやって来た。 手に下げたビニール袋にはサンドイッチやおにぎり、弁当などが入っていた。 「お邪魔します。取りあえずコンビニで適当に買ってきましたけどこんなので良かったでしょうか?」 「ああ! 助かるよ! ごめんな! ありがとう!」 パシリをさせてしまった事を詫びつつ代金を支払う。もちろん差額は大久保クン受け取ってもらった。 そして、まずは腹ごしらえとばかりにコンビニ飯をもりもり腹に収めた。 「そんなに腹が減ってたんですね。もしかして食事も摂らずにずっと執筆作業をされてたんですか?」 「まぁ、そんな感じかな。精液しか口にしてなかったからね」 「精液?」 「おっと、違う違う。こいつは新作のハナシだったよ」  俺は大久保クンが到着する前に「触手スーツ」を脱いでおいた。 意識を向けると背中に縦の裂け目が生じてスリットとなり首から下を覆っていたスーツがズルンと脱げていった。 足を引き抜きスーツを全て外すと内側にびっしりと生えていた肉色の触手は小さく縮んでしまいには見えなくなった。 すぐにスーツは乾燥し、とてもリアルな肉襦袢、本物と見間違えてしまいそうな質感を帯びたマッスルスーツのようになった。 ひとまず触手スーツはハンガーにかけクローゼットに吊るしてある。 スーツと分離したとは言え触手は俺の中に、核となる触手は俺のカラダや脳に融けている。なので、新たに触手を生やし「触手スーツ」を複製する事も可能だ――と、俺の中の「俺」が囁く。 全ては目的のため。 他の人間の精液を取り込み、触手を植え付け増やす事、さらには植え付けた人間の精液を取り込んで味わう事――を達成するために。 ……まてまて、それは俺じゃなくて「俺」の目的だけだろうが。あんまり俺を支配しようとするんじゃねぇ。 俺は触手を知ることによって表現にリアリティを持たせ、触手ネタを核とする新作官能小説へ反映させ、このところのスランプを脱するのが目的だろう? 「先生? さっきからじーっとクローゼットを睨んで、どうかされたんですか?」 「……っと。いけね」 ペットボトルのミネラルウォーターを飲み干してから仕事に使うノートPCを立ち上げた。 画面には堂々と大久保クンの手になる触手エロイラストが壁紙として大きく表示され、ひと目見ただけでムラァと欲情スイッチがオンになる。 「この前はさ、触手を元にしたアイデアというか単語を色々と出し合ってみたけど、そこからもう少し深掘りしてみる必要を感じちゃってね」 「深掘り、ですか?」 「そう。それで、たとえばさ、触手は無理だとしてもこのイラストで〇〇れてるような筋肉でムキムキの男が目の前にいれば、よりイメージがリアルに膨らんでくれそうだな、って」 「なるほど。それは確かに……。そうかも知れません」 「てなわけで、大久保クンが描いてくれたようなマッチョな男の友人や知り合いに心当たりはないかな?」 パッと顔を上げた大久保クンはしばらく宙を見つめてから視線を俺に向けた。 「……知り合いや友人にこんな人はいないです。すみません……。俺の場合はボディビルダーの画像なんかを参考にしているだけで」 そういうのをオカズにして抜いてます、と言わされている気がしたのか大久保クンの顔が赤くなっている。 そしてニオイもさっきより強くなった。 男のニオイ、雄の性欲のニオイ。俺のカラダを疼かせるニオイ。 俺と同化した触手はニオイに対してとても敏感になっていて、ニオイだけで対象の状態を識別できるようだ。 「いや、謝る必要はないよ。居たらいいな、って事だし。それに、ここには大久保クンが居てくれてるしさ」 「俺? ですか? あの……、俺は筋肉質ではないですけど。鍛えていないから腹筋も割れてないし、とても見せられるカラダじゃありません。先生のイメージの邪魔になるだけです」 袖をまくって生の腕を晒してくれた。 細身で華奢で、顔と同じく少年のような腕だった。 「――となるとアレの出番だな」 「アレ? とはなんですか?」 「実は、ネタ作りのためにマッチョになれるスーツを手に入れたんだ。それで、自分で身に付けてみたけど今一つ盛り上がらなくってさ。 つまらない俺の顔が乗っかっているとイメージが膨らむ前に萎えちまってお蔵入りにしたんだけど、大久保クンが着てくれたら良いんじゃないか、とね」 「先生、そんなモノを買ったんですか。筋肉スーツとか肉襦袢ってやつですね?」 「その通り。モノの出来は素晴らしいんだけどね……」 「……そいつを俺に着せて、イメージを……、エロい妄想を膨らまそうと言う訳ですか」 「ダメ?」 即答してくれない。こういう持って行き方はマズかったか。なら〇〇〇〇着せるしかないな。 「先生の……」 「うん?」 「出釜先生の作品づくりの、そのお役に立てるのなら……」 うつむいてモジモジしていた大久保クンが自分の手を見つめたままきっぱりと告げた。 「分かりました。イラスト以外の部分でもお役に立てるのなら、着ます。先生のインスピレーションや表現に花を添えられるかどうかは分かりませんが、ここまで来たらなんだってやります!」 よく言った! 本人の気が変わらないうちに100%触手で出来ている筋肉スーツを着て頂こう。 着たが最後、大久保クンは二度と元の人間には戻れないけどすばらしい触手と一つになれるのだからその程度の事は少しも問題にはならない。 「先生……、すごい嬉しそうですね。そんなに俺に着て欲しかったんですか?」 「そ、そんな風に見える?」 「はい。なんだか少年みたいに目がキラキラしてるんですが」 露骨過ぎて引かれちまったか。いけねぇ。あと一歩のところで尻込みされちゃ厄介だ。 「そりゃぁ嬉しいよ。大久保クンが頑張って俺に尽くしてくれようとしている、その心意気にね。俺の執筆意欲にも火が点くってもんだ」 「それほど喜んで頂けるのなら俺としても嬉しいです。では、スーツをお借りしますが着替えるのはせめて一人でやらせて下さい」 「分かった。バスルーム前の洗面コーナーを使うと良いよ。じゃぁ、はい、コレ」 クローゼットから取り出した「触手スーツ」を大久保クンに渡す。 裏返したり表にしたり、背面のスリット部をめくって内側を確かめたりしていた大久保クンが「凄く、よく出来てますね。 まるで、本物の皮膚みたいだ」と感嘆の声を漏らしてから洗面コーナーに向かった。  さぁ、それではもう少しの辛抱だ。 ベルトをカチャカチャ鳴らして外す音が洗面コーナーの扉越しに聞こえる。 続いて上着やシャツを脱ぐ衣擦れの音も。 そのあとしばらくは無音になった。触手スーツはとてもしなやかなので着る時に音など立たない。 『……ううっ!? な、なに? オカシイ、これは……ぁふうっ!』 低く呻く声と疑問の言葉。予測通りの反応だな。ま、この次は大久保クンのカラダ中を触手が這いまわってどんどん性感を 高めていって、その気持ち良さに戸惑いながらも脱げない触手スーツに恐怖し俺に助けを求めて部屋に出てくる、ってストーリーになるんだろう。 先が読めてしまう物語って面白みに欠けるけど定番の流れってのも悪くない。 「――せ! せんせいっ! このスーツ! 脱げないんです! それに! 中で触手みたいなのが! うあ! ああああっ! そこはやめっ! んぐぅぅっ!」 「どうしたんだい大久保クン」 うーん、演技は下手だからかなりの棒読みになっちまってるな。 「た、すけて! んぐぅぅっ! クアアッ! チ、チンポの中に!? は、侵入(はい)ってくる! ぎひぃ! 助けて! お願い! このスーツを! は、剥がして! 先生っ! 助けてくださいぃぃーーーーっ!」 悶えながら、顔を赤くして快感に崩れそうになりながら必死に耐えて、感じて、堪えて、スーツを外そうとする大久保クン。 スーツ内部で触手がぐにょぐにょ蠢いているのが外側からもはっきり見て取れる。 ダメダメ。 どんなに屈強な男でもそのスーツは破れないから。 それに、触手がキミの中にちゃーんと寄生してキミと言う人間を別の存在へ完全に作り変えるまで外れないからさ。 「分かった大久保クン! 今すぐ助けてやる! もう少し頑張るんだ! 快楽に心を委ねて、潜り込んで来る触手を迎え入れてあげて! それまでは俺も君を〇〇ていっぱい感じさせてあげるからね!」 大久保クンの目の前で俺は体内の触手に命じて筋肉をボコボコ肥大させチンポを腕並みに成長させた。 弾けて飛び散るスラックスとワイシャツ。 イラストのようなマッチョな肉体と巨根を見せつければ一瞬だけど大久保クンの目が丸くなった。 「先生っ!? そ、そのカラダは?」 脇の下や股間から肉色の触手をズブリュ! と生やし、大久保クンに絡ませる。 「ひっ!?」 声が出ない程驚く大久保クンに俺のチンポを見せつけ、数本の触手を口に内部へ潜らせる。 「ぐ! んんぶ! ぶふぉうぐぅぅっ!」 追いかけるようにスーツの触手が首の境目から一斉に湧きだし大久保クンの頭部を飲み込んだ。 視界が効かなくなった大久保クンの後ろに回って彼のケツにチンポを挿し込む。 「!? ぐを゛う゛ぅ゛ーーっ!」 のけ反る大久保クンをホールドしながら俺は腰を動かす。彼の窮屈な穴をメリメリ拡げながら奥を目指す。 「いいね! 凄くいい! 締め付けだけでイっちゃいそうだよ。もしかして男に掘られるのは初めてだったのか?」 返事などもちろん返ってこない。 期待も最初からしていない。 しばらく彼は触手とアナルの快感に飲み込まれたままになるのだから。 次にヒトの言葉を話せるようになるとすれば、それは全てが終わってから。 大久保クンが俺と同じ触手人間として完全に生まれ変わった時だ。 「もうすぐだ。もうすぐ君も、こちら側に……、ああ、楽しみだ……、本当に楽しみだよ……ぐぅぅっ! ううっ! イクイク! イクゥゥーーーーーーーーーーーーッ!」 黒い欲望が頂点に達して俺の触手からも白い粘液がビュルルと吐き出される。 白い粘液は俺ばかりかスーツ内で触手に覆われている大久保クンにもぶちまけられどろどろになってしまう。 「感じるだろう? 君も、俺以上に快感を……。もっと感じたいだろう? もっと強く、意識が融ける程に激しく、これからもずっと……」

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