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鷹取リュウゴ
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聖夜のマッチョパーティ 2

2マッスルクルージング      時計を見れば午後7時を指している。 よく見ればテラスに出られる大きな窓もあり、ガラスの向こうには美しい月が雲間から顔を出していた。 「……気を、失っていたんだ……」 どうやら15分ほど気絶していたみたいだ。 カラダを起こして洗面室に入る。……水、もう出るんだろうか? 蛇口に手をかざすと勢いよくザーと流れ出る。 手酌でがぶがぶと水を飲み、咽喉を潤す。とても美味しく感じられ、何回も口に運んで飲んでしまう。 水分補給に満足し顔を上げる。大きな鏡に俺が映る。ボロ布と化した服がはらりと落ち、裸の上半身が見える。 自分と同じく「鏡の」俺も動く。俺であって俺じゃないような凄い肉体だ。胸、腕、腹、と手で撫で回し、夢じゃないんだと確かめる。 驚きの表情が喜びのそれに変わる。じわじわと笑みが込み上げる。 「すっげぇ~! あのドリンク、マジ凄ぇ~! 無茶苦茶かっこいいマッチョになってんじゃん!」 もう一度自分の体の端から端までを目で確かめ、手で撫でまわす。 テンション高くはしゃいでいたら部屋のベルが鳴った。誰だよ、俺の感激に水を差す奴は。 『お客様。ドリンクの補充に参りました。入らせて頂いてよろしいでしょうか?』 さっき俺を部屋まで案内したベルボーイの声だ。 「は、はい! どうぞ!」 と、その前にバスローブを羽織る。何せ俺は、上半身だけではなく下半身もモロに見られる素っ裸なのだから。 部屋に入って来たボーイは手際よくカートからドリンクを冷蔵庫に移し、そして、最後に 「お客様、こちらがこの部屋のカードキーとなっております。水道はすでに通じているかと思いますのでご自由にお使い下さい。それから――」 ベルボーイは大きな箱を俺に向け、差し出した。 「主催からのプレゼントでございます。船内にお出になられる際にお使い下さい。それでは失礼いたします。 ご用がございましたらお電話9番でフロントをお呼び下さい」 と、頭を下げて退室した。今度はロックを掛けずに。 「うお!? こ、こんなに!?」 箱を開けるとフォーマルなスーツ一式と靴、靴下までもが揃っている。それに、普段使いの部屋着とタンクトップ、ちょいと派手目の下着まで。 赤い布きれを取りだし広げると、それはボディビルダーがコンテストで使うビキニタイプの「ポージングスーツ」、通称「ビルパン」だった。 「確かに、今のこの俺なら、穿いてもサマになるよな」 ニヤッと笑いながら早速ビルパンを穿く。 生地が薄いと言うよりも中のイチモツがデカいから、竿のカタチがクッキリと浮かび上がる。しかし、それでもビルパンは 逞しいボディを見事に引き立てている。 「マジで夢、……じゃないよなぁ? こんなマッチョに、俺が、俺なんかが……こんなマッスルボディになれるだなんて」 鏡に向かってポージングしながら、気を失う「前の」状況を思い出していた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー  『バリィッ!』 な、なんだ? 何の音だ? と、探るとシャツの背中部分が裂けた音だと分かった。 何故急にシャツが裂けたのか。それは、背中が盛り上がって大きくなったからだ。 ギシギシとカラダから音が鳴るのは爆発的に筋肥大しているためだ。 筋繊維どうしが太くなりながらこすれ合う音なのだろう。 「うぐぐ、ん゛ぅぉ! ぅあ、ああ! あぐ! うぐごぁあああああ!」 堪らなくなって立ちあがる。 カラダの表面に太い血管がビキビキと張り巡り、背筋だけではなくあらゆる筋肉が発達していく! 背中だけではなく至る所でビリビリ服が裂け、千切れて落ちてゆく。 「がっ! あがががが!」 背筋に続いて僧帽筋、腹斜筋がモコモコ盛り上がり、大胸筋もググッ、と厚みを増して隆起する。 腹筋の一つ一つがギチ! ビチィッ! と突き出て見事なシックスパックを形成。上腕二頭筋が膨れ上がり、 大きな力こぶを見せつければ、下椀にも筋肉が流れ込み肘から手首にかけてもギッチギチに太くなってしまった。 大殿筋が贅肉に置き換わって「ギュッ」と引き締まった尻を作り、大腿筋がメリメリ太くはち切れんばかりに発達してガチガチの太股にすると、ふくらはぎがグググとせり上がった。 「ぶは! んぐぐ! ぐぉおおお!」 最後に、 股間の中央、我がムスコが覚醒した。 最大勃起時でさえ13cmであった俺のチンポが、グムグム太く、長くなる。 一度も他人に触れたことの無い童貞チンポが、使いこまれて淫水焼けしたように褐色に染まり、カリのエラが メリメリ反り返って凄まじい段差を作りだした。 当然、その上に乗る亀頭も巨大に膨らみ、包皮を押し下げ、常時ズル剥けにしてしまう。 艶やかな肉色をした亀頭が猶もグイグイ頭をもたげて成長する。竿もビクビク震えながら伸びてゆく。 それがとても気持ちイイ。 オナニー以上に気持ちイイから自然と睾丸がグネグネ動き回って射精衝動へと導いてゆく。 「っはぁっ! んふうぅっ! ああ、ギボヂイッ! イイイイイーーーッ!」 我慢はあっけなく突き破られ、チンポから精液がドビュ! と噴き出た。 「うあ! イッチャウ! イグ!! あああ! で、出るっ!」 膝が揺れ腰が勝手に前後する。 臍よりもはるかに上にある亀頭が、白い液体をドビュドビュ出しながら前後左右に首を振る。 顔に「ビチャァ!」と掛かった精液を思わず舌で舐めれば、殊のほか美味に感じられた。 ならば、と『両手で』極太チンポを掴み、噴き出る角度を調節して精液を全部顔に、口許に行くよう固定する。 何度も何度も精液が出る。ザーメンが発射される。ドビュッ! ブビュッ! と出る白濁液を、口に飛ばして飲み込む。 やはり美味い。美味いし、飲めば飲むほど力が漲る。カラダが漲る! 腹筋がまたもやグングン大きくなった。分厚くなっていた胸板が、さらに倍の高さにまで隆起した。 顔面よりも大胸筋の頂上が前に突き出ている。 バキバキとバルクが増し、マッチョからメガマッチョへと変貌して行く。その変化が強烈に気持ち良くて、頭の中がビリビリするほど感じまくって、 やがて、視界が白く染まって、真っ白になっちまって――  こうして俺は、わずか一本のドリンクとわずかな時間で、外国人ボディビルダーに勝とも劣らぬバルクマッチョな肉体へと変身した。   「フロントの言ってた事は本当だったんだ。マジ凄ぇ。これなら『マッチョパーティー』にふさわしいよ。 夢みたいだ」 しかし、夢じゃない。 破れてゴミと化した衣服が床の絨毯の上に今も残っている。 お気に入りのジーンズが無残な姿になっていたが、今のこの肉体に比べればどうって事は無い。 飲まされた『アメージングボディ』ってドリンク剤。いつまで効果を与えてくれるのかは分からないが、 せめてこのパーティの間だけは、俺の理想の体形を保ち続けていて欲しい。 窓の向こう。ミルク色に輝く月に、柄にもなく真剣に祈りを込めた。


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