SamSuka
鷹取リュウゴ
鷹取リュウゴ

fanbox


俺たちの新しい七不思議 7 終章

7校舎屋上のドア ~終章~  互いにチンポをしゃぶり、互いのアナルを犯し合ってから少し休憩を取った俺たちは、最後の不思議スポットである東校舎の屋上へ向かった。    もう身に着けている物は一つも無く、全くの全裸で校内を歩く。 「服もスマホも全部ロッカールームに置きっぱなしだな」 「まぁ、誰も居ねぇし大丈夫だろ」 「あれ? やけに静かじゃない?」 ごうごうとうるさく鳴り響いていた暴風がピタリと止んでいる。 空を見上げたら星まで見える。 雨は、さっきまでそれなりに降っていたんだろう。窓ガラスがしっかり濡れている。 「もう台風は行っちまったのか?」 「いや、これって台風の目、じゃないか?」 『たぶんそう。台風の目に入ったんだ』 地平には雲が見えている。もうしばらくすれば再び暴風と雨とが襲い掛かってくるのだろう。 「へぇ~、台風の目なんて初めてじゃん」 「ここまで静かになるもんなんだな」 「でも、俺らのチンポは治まってくんねぇな!」 『お、俺も、あんなにぶっ放してたのに、もう復活してる……』 屋上へ向かう階段を登りながらヒロキが「俺、幽霊とセックスするとは思ってもみなかったぜ」 なんて言うものだから、 『俺も、まさか自分が幽霊で、何者かすら分かっていないなんて思ってもみなかった』 と、答える。 「透けた幽霊なのにちゃんと触れる実体があるってのも不思議だよな? しかも、精液だって美味かったし」 「そうそう。ケツの締め付け具合とか最高だったよな! めちゃくちゃ吸い付いて俺のチンポを離してくれねぇんだ!」 マサヒロやリョウタも褒めてんだか茶化してんだか分からない微妙なコメントを俺に寄越す。 『や、やめろっての、またケツでシたくなんじゃん』 「イイじゃん。またシようぜ」 「そうだ。俺だってもっとお前とヤリてぇ」 東校舎最上階から屋上へ至る階段を登り切る。 屋上へ抜けるドアの閂を外し、屋上へと出る。 高校を取り囲むように雲の壁が連なっているけど、真上は満天の星空だ。 まるでこの場所だけが他とは切り離され、違う世界にでもなっているかのようにも見える。 「ひとりでにドアが閉まる、って不思議だっけ? でもなぁ、目の前に透けてる奴がいると、そんなの不思議でも何でもないような気がすんだよな」 「確かにな。実際にセックスまでヤってんのに、なんか夢でも見てるみたいだ」 「夢だとしたら相当な淫夢じゃん。きっと今頃俺ら、夢精しまくってパンツの中がベットベトになってんな」 ワハハと笑い合う。 振り向けば屋上ドアはいつのまにか閉じていた。今は風もないのに。 でも、気持ちには焦りも恐怖も浮かんでこなかった。 原因が何であれ屋上のドアは「そういうもの」なんだろう。 「――さてと、これで全部見て回ったんだよな?」 「ああ。ここで終了だ」 「それで、新しい伝説はどこで創る? どんな内容にしようか?」 『――だったら、こんなのはどう?』  『おめでとう。今年は君が挑戦してくれたんだね? 七不思議巡りはココでおしまい。そして、八番目の不思議は今から君が体験するんだ』   俺はクラブハウスのシャワールームにやって来た少年のカラダに金縛りをかけて首から下を「固定」すると、衣服を剥ぎ取って素っ裸にしてやった。 逞しいカラダへと変化している少年のチンポはすでにビンビンに勃起している。 何故なら、ここに来るまでの七不思議ですっかり身も心も淫乱モードになっているのだから。 『何度かイっちゃってるみたいだけど、まだまだイキ足りないよね? じゃぁ、君にお尻の快感を味わわせてあげる。 男同士のセックスって本当にキモチ良いんだよ』 股を割って俺のチンポを少年のアナルにヌブブと突き入れる。 眉根を寄せて切ない表情を見せるものの少年の吐息は甘く喘いでいる。 「あ゛っ! ぁあ゛っ! す、ごいぃぃ、も、もっとぉ……」 俺は真夜中のシャワールームで少年の求めに応じ、何度も何度もアナルを責め犯してやった。  「で? どうなってる? 俺らの置いてった新しい七不思議は」 マサヒロもリョウタもヒロキもすっかり大人になっていた。 そりゃぁ、卒業して6年も経てば当たり前なんだけど。 『定着してる。今年は7人も挑戦してくれたし』 高校近くの喫茶店で向かい側に座っているリョウタへ「にひひ」と満足そうに笑った。 「で、結局お前の正体は何だったんだろうな?」 『ん~、俺も正直よく分からない……』 マサヒロが真面目に聞いてきた。でも、本当の部分は悪いけど言わないでおこう。 「けど、ちゃんと俺らが残した不思議は残ってて、うん、なんか嬉しいよ。もうあの頃には戻れないけど、もう一度高校生、やってみてぇな」 ヒロキの言葉に皆がふと黙り込む。 それぞれ当時の事を思い出しているんだろう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  『――だったら、こんなのはどう? 一人でこの七不思議を順に踏破したヤツにはエロいご褒美が与えられる、っての』    「男限定で?」  『もちろん』  「俺らみたいに淫乱ボディになってから?」  『それは俺のせいじゃないよ』  「これからもお前はここに居続けられんの?」  『多分。正直言って本当に幽霊なのか何なのかは俺にも分からない。けど、人間じゃない事も今は理解している。  ともかく、すぐに消えたり成仏したりとかは無い気がするから、安心してくれていいよ』    「一人で、って所がミソだよな? 複数だと俺らみたいにお前が居なくともサカリ合っちまうもんな」  『そうなるね。まぁ、その時は黙って見てるだけってことになる』  「嘘つけ。きっと我慢できなくなって手を出すに違いないぜ」  『ま、そん時ゃそん時で臨機応変に動くから』   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  喫茶店のマスターが注文したアイスティーを持ってきた。 冷たくてとても美味しい。 「……そうやってると、普通の人間と変わりないんだな」 『ン? ああ、消えたり実体化したり自由にできるようになったからね』 俺は、三人とセックスして以来、自分自身を透明にしたり普通の人間と変わりないほどに実体化したり、が可能になった。 そして、高校の近所であれば外に出て行くこともできる。 なので、幽霊と言うよりも妖怪に近いのかも知れない。 「久しぶりにお前と会ったら無性にヤりたくなってきちまった」 「俺も」 「俺もだよ」 『俺も!』 高校生から変わらない俺とは違い、社会に出てますます男として磨きがかかった三人。 大学を出て無事に就職も決まり、まださほども経っていないけれど、やがてはそれぞれの道を進み離れて行くのだろう。 『どこでヤる?』 「どこ、って、そりゃ高校の中で、だろ?」 マサヒロが「お前も一緒にヤるんだし、高校が当たり前」みたいな顔して言って来た。 『でも、部外者が勝手に入って来ちゃったらさすがにヤバいよ』 今は春休みの最中で校内に人の気配は少ないものの、制服を着ていない者が居ればひと目で怪しまれる。 「それが、ヤバい事にはならないんだよな~」 リョウタが胸ポケットから一枚のペーパーを取り出した。 それは、高校へ教師として採用する、と言う合格通知だった。 「良かったなリョウタ。実は俺もなんだ」 「へへへ、俺も皆を驚かそうと思って黙ってたんだけど……」 マサヒロとヒロキも採用通知を広げた。 『え? ど、どう言う事? みんなそれぞれ会社で仕事してたんじゃないの?』 「母校のためにヒト肌脱ごうって気持ちが止まなくってさ。一旦就職したけど改めて教員採用試験を受けていたんだ。 そしたら2回目で合格、そして採用ってコトになったんだ」 「俺は初めから教員目指してたんだが、大学卒業の年に大怪我しちまってさ。その時の教員採用試験を受けられなくなって結局2年越しで採用に至った、って訳だ」 「俺の場合は今まで採用試験に受からなかっただけ。家の家業は弟が継ぎたいって言ってるから俺はむしろ厄介者になってるんだよ。 だから、教員として次の仕事にありつけてホッとしてる」 三人とも今度は教師として高校に戻って来ると知って、俺はとても嬉しくなった。 「教職員用の通行証ならもらってるから安心してくれていいぜ」 「そうそう。誰かに会ったら『下見』に来ました、って言えばいいし」 「それと、実は良い機会だから高校のそばに部屋を借りてたりもする。徒歩二分の場所に」 ヒロキの発言にリョウタやマサヒロも「おお~」と声を上げた。 「まぁ、噂好きな高校生たちに見つかったら面倒だから、あんまり頻繁には来るなよな」 と、一言付け加えたけど、リョウタもマサヒロも守る気は無さそうだ。 だったら俺が何とか隠してやらないと。 「さて、そろそろ行くとしますか」 『高校へ?』 「まずは再スタートを決めた俺たちと、お前との再会を祝して、な」 『それで四人でセックスって』 俺だってヤル気は満々。だって、本当に三人とも良い男に成長しているんだもの。 「決まってるだろ? で、高校の中のどこが使えそうかな?」 「当時とは配置とか変わってるだろうしね」 『空き教室があるから問題無いよ。何ならもう一度さ、俺たちみんなで七不思議を巡ってみる? あの時みたいに最後は屋上で気持ち良くなろうか?』 それもいいな、と誰かが言った。 互いに目と目が合った。 三人とも世間知らずでバカばかりやってた高校生みたいに、だけれど当然のように明日が来ると信じていた多感な頃のように、 瞳の中には青臭い炎が宿っていた。 空っぽになったグラスの中で氷がカランと音を立てた。 その音を合図にして、俺と三人の青年は喫茶店を後にした。  俺が昔、人だった頃みたいに、四人で肩を寄せ合って。      終


More Creators