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鷹取リュウゴ
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粘土男の性事情  6粘土男の下ごしらえ

 マッチョな男たちが多く集まる事で有名な「プラチナジム」に来た。 仮入会の手続きを行いガイドするスタッフについて施設やマシンの紹介を受ける。 しかし、入会するのが目的ではない。 「――では、一通りご案内しましたが質問などありませんか?」 「さすがに種類が多くて一度には覚えきれませんね」 「お使いになられる時にはお気軽にスタッフへ声を掛けて下さい。その都度正しい使い方を説明させて頂きます」 「しばらく一人で見て回っても構いませんか?」 「もちろんです。じっくりご覧ください。雰囲気を掴んで頂くのも大事ですし」 ガイドスタッフが俺の側を離れ事務室へと引き上げた。 フロアには数人のトレーナーと、会員の男が10人ばかり。 その男たちはいずれもかっこいい筋肉の持ち主だ。 さりげなくチェックしているとフィットネス雑誌で見た事のある顔や、最近ボディビルダーとして知名度が高くなっている男もいる。 こいつは好都合だ。心の中で神様に感謝を述べておいた。 目立たぬようにトイレに移動。 タイミングが良かったようでありがたい事に誰もいない。便器の上に分離させた俺の一部を載せておく。 違和感を持たれないよう球状のオブジェに擬態させてある。 洗面台の前に立ち獲物が来るのを待つ。 5分ほどで1人目の男が入って来た。 鏡越しに男の容姿を確かめる。例の新進気鋭のボディビルダーの一人だった。言うまでも無く合格だ。 「突然すみません、五所川原さん……ですよね? いやぁ、テレビで見るよりも遥かに良いカラダしてますね! 俺も今から鍛えたらそんな風になれますかね?」 半ば本音を含ませつつ称賛を浴びせると満更でもないようで軽くポーズを取ってくれた。しかし、雄のエロスが筋肉という衣をまとっているような体格だけあって、俺の股間までビルドアップしてしまいそうだ。 「ありがとうございます」の、言葉に続けて「筋肉を鍛えるのに遅すぎるとかないですよ! 効果的にちゃんと虐め抜いてやれば結果はついてきますから!」 男臭い割に丁寧な言葉遣いでより一層好感が持てる。 「結果、っすか。どれぐらいで出るのかなぁ、俺の場合は……」 「まぁ、焦らずに少しずつ、楽しみながら目標を持って取り組む、って感じで! そうすればおのずと結果はついてきますよ!  僕も明後日の大会に向けて総仕上げを頑張っていますので、お互いに頑張って筋肉を大きくしていきましょう!」 そう締めくくると五所川原は軽く会釈をしてからトイレの奥に入って行った。 俺も軽く頭を下げてから背を向ける。が、完全にトイレからは出ず、五所川原の死角になる位置で立ち止まり中の様子を窺う。 五所川原は小便器の前に立つとイチモツを取り出し放尿し始めた。 尿を全て出し終えイチモツをスパッツの中にしまうタイミングを狙って、便器の上にセットしていた球状のオブジェ、 つまり俺の一部である生きている粘土に命じて男の顔に飛び込ませる。 「うわぁ!?」 擬態を解いた球状のオブジェは一瞬で五所川原の頭部全体を粘土で覆い、口を封じ視界を塞いだ。 そのまま速やかに五所川原の全身をコピーすべくタンクトップの下にするすると滑り込ませる。 変に暴れたりトイレの外へ転がり出ないよう大便器のある個室へ引っ張り込み便座の上に座らせる。 「――っ? ――――!?」 手や足も粘土で覆い身動きが取れないようにしてから俺だけ個室の外へ出た。 股間を粘土の膜で揉み込みキモチヨクなってもらう。突然湧き起こる快感に五所川原は驚くもののグチュグチュと扱きあげられればチンポは堪らず勃起し、 元気な精子たっぷりの精液を噴き上げてフィニッシュしてしまう。 「よし。これで一丁上り、と」 精液をゲットできれば上出来だ。コピーした五所川原をさらに精密に再現できる。翔の時と同じように性的な記憶も手に入るだろう。肉体だけでなく声も頂きだ。 射精後すぐに五所川原を包み込んでいる粘土を我が身に戻して解放する。 「え? え? い、今のは何だ? 今、イっちまった?」 考え込ませる前にトイレから追い出してしまおう。 トントンと個室をノックし「どうかされましたか?」と問い質す。 「い、いや、何でも、ありません……」 説明しようにも射精までさせられたとは言えず、五所川原は個室から逃げるようにして立ち去った。 スパッツにくっきりと勃起したイチモツを浮かべながら。  次に入って来たのはプラチナジムのスタッフだ。 ジムのロゴが刺繍されたポロシャツ越しでも大胸筋の発達ぶりは隠しようがないほど盛り上がっている。 ハーパンから覗く脚だってとんでもなく逞しい。 よし、コイツも合格だな。顔はさっぱりとした爽やかイケメンだ。ネームプレートには「扇山」、と書かれていた。 洗面台の前に立つ俺に軽く会釈してから小便器の前に立つ……、のかと思いきや、大の方に入った。 ならば、こうしよう。 小便器の上に置いておいた球状の俺の一部を扇山が入った個室の中にそうっと転がして入れる。 ウォシュレットのノズルが駆動する鈍い音の後、トイレットペーパーを巻きとる音がした。 ケツ穴を綺麗に洗浄し終えてペーパーで拭き取ったに違いない。 そんな瞬間を狙って球状のオブジェを柔らかい粘土に戻し、一人目の五所川原と同じように視界と声とをまず奪う。 そうして薄く粘土を伸ばしながら扇山の動きを封じ、粘土にチンポを扱かせる。 すぐにフル勃起してくれたもののなかなかイってくれそうにない。どうやら扇山は遅漏のようだ。 ならば、乳首への刺激と肛門への刺激を追加して同時に与える。 「んむーーー! むぐぅむーーーーーっ!」 悶える扇山はドビュウ、ドビュウと大量の精液を粘土に放出した。 もしも3点責めの甲斐が無いようであれば外形をコピーするだけになっていたが、精液を無事にゲットしたので 扇山の全てをコピー可能になった。 精液を吸収した粘土を再び球状に戻してから俺は手の平でそいつを取り込んだ。 個室から出てきた扇山はふらふらとしていた。 偶然を装って声を掛ける。 「ど、どうかされたんですか? 大丈夫ですか?」 「あ? え、ええと、何でもありま、せん……、ちょ、っと立ちくらみがして……」 「誰か呼んできます?」 「いえ! あ、その必要は、ありません、から……。少し休めば、回復しますので」 ケツを押さえ腰を屈めたまま扇山はトイレから出て行った。 ハーパンには後から滲み出た精液の染みをくっきりと浮かべながら。 このようにして俺はプラチナジムのトイレを利用し、合計4人のマッチョ野郎のカラダをコピーした。  次に俺はアダルトショップに立ち寄った。 ネットで買った事はあったがリアルで何かを購入するのは今回が初。 一番作りの良さげなオナホを手に入れた。 オナホの外は勿論内側も俺の粘土で満たして形状をじっくりとコピーしてから、3つ4つと俺の一部を切り離してコピーしたオナホを再現させる。 見た目や使い心地は本物そっくりな「粘土オナホ」の完成だ。 出来上がった「粘土オナホ」を100均で買ったビニールの包装材に入れて「プラチナジム」と同じくらい知名度の高い「モリブデンジム」に移動。 顔だけを自分では無くプラチナジムのスタッフのモノに変形させてから目に付いたカッコイイ体格の男に「試供品です。使ってみてください」と手渡した。 最初はギョッと目を見開いた男たちも、中身がオナホと知れると苦笑を浮かべつつ自分のバッグへと仕舞いこんだ。 これでジムに留まる事無く新たに精液を通じてコピーできるだろう。 ◇  帰り道、駅でもの凄く俺のタイプの男を発見してしまった。 赤い幅のあるヘアバンドを巻いた高校生くらいに見える若い男の子。 肩から下げているドラムバッグには『ダンススタジオ GO NUTS』と書かれている。 溌剌としたやんちゃさと、成熟した大人の雄になる直前の初々しさとがバランスよく、それでいてしっかりとした意志の強さや逞しい男っぽさを漂わせている。 「――あの? 何か俺に用っすか? お兄さん」 「え?」 気が付けばここはもう駅ではなく何百メートルも離れた住宅街の中だ。 男の子に見惚れて思わず付いて来てしまった。 「いや、特に用は無いんだけど……」 「そうすか。じゃぁ、もうすぐ俺んちだから付いて来ないでもらえますか?」 「あ、ああ、そうだね。うん。ごめんね。気味の悪い思いをさせて」 「いえ、俺は特に気にしてません。お兄さん、悪い人には見えませんし。念のため釘を刺しただけっす」 男の子はそう言うと背を向けて立ち去ろうとした。 「あ! ちょっと待って!」 何か考えがあった訳では無く、咄嗟に出た行動であった。 「何すか?」 「あの、ええと、良かったらこれ、プレゼント……」 俺が鞄から取り出したのは一つだけ残っていた粘土製の「オナホ」だ。 「これ、オナホ? ……悪い人には見えないけど、お兄さんて、もしかして変態?」 「うう、そう言われても仕方ない。初対面の人にこんなもの手渡すんだから、きっとそうなんだと思う」 男の子は急に声を出して笑い始めた。 「あははは! お、お兄さんて、ぶはは! 面白いね! そんな正直な変態なんて初めてだよ! あははははは! 面白ぇ!」 男の子の笑いっぷりに面食らっていたら 「俺は羽島。羽島 トキオっす。お兄さんは?」 「お、俺は黒野 堅人……」 「そっか。じゃぁ、黒野さん、プレゼントありがたく頂戴します」 「う? そ、そう? 喜んでもらえて良かった」 「近い内にまた会えると良いッスね」 「!?」 「それじゃぁ、今度こそ。またね、黒野さん」 手を振り笑顔で離れて行くトキオ。こぼれた八重歯が白く光っている。ああ、なんてキュートでカッコイイんだろう。  「また会いたいよ、トキオ……。カラダが粘土の俺でも気に入ってくれるだろうか……」 冷静になって考えれば、気に入るとか気に入らない以前に連絡先すら交換していないのだから、再会できる見込みなど無いのだ。 こんな風に頭で考えるよりも先にカラダが勝手に動くなんて初めてだった。 好みのタイプに惹かれるなんて今まで何度も有った。けれど、傷つくのを恐れるあまり予防線を張ってばかりで アクションを起こしたりはしなかった。 自分から声を掛けるなんて今まで一度も無かった。 けれどもこうやって行動できた理由は…… 「これも、カラダが粘土になっちまったから……、なのか?」


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