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鷹取リュウゴ
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粘土男の性事情  12粘土男と新年の性事情

 慰昆堂を出た俺たち「四人」は、すぐ隣に建っているマンションに移動し、とあるフロアのとある部屋にやって来た。 ここがオーナーの住まいかな?  尋ねると、そうでは無いと否定された。 「やぁ、初めまして。俺は須崎って言います。どうぞ、中へ」 須崎と名乗った男がドアを開け、俺たちを招き入れた。 やはりさっき慰昆堂で見かけたあの人だった。 雲居オーナーが夢中になるのも分かる。 室内着にされているスウェット越しでもマッチョなカラダが浮き出て見えてるし、 顔だって爽やかな中にたっぷりとセクシーな雄の色気が溢れていて、男好きにはたまらない魅力が匂い立っている。 「自己紹介などは後でやりませんか? それより先にコッチを何とかしてやりたいので。皆さんも同じでしょ?」 須崎は自身の股間を指差した。ズドンと前に突き出しスパッツがはち切れそうになっている。 「ひと足先にオナニーで処理してたんじゃないんですか?」 雲居オーナーの問いに「そうしたかったんですけど、雲居さんとだって久しぶりに出来るのに、そんな無駄汁打てません。 しかも、今回は五人で嵌め合うんでしょう? なら、猶の事もったいない。ケツも疼きっぱなしでしたがずっと我慢して待っていました」 ムチッとした尻をぬるりと撫で回す。 「須崎さんは相変わらずイヤラシイですねぇ。部屋中に我慢汁の匂いがこもってるじゃありませんか。 でも、こちらの黒野さんの匂いも、分かりますよね?」 須崎が俺をじっと見た。熱のこもる粘っこい視線に俺は思わず目をそらした。 「おっと、失礼。じろじろ見てしまって。悪気は無かったんです。ただ、俺と同類の匂いを出しておられたので」 「同類?」 「ええ。実は――」 「はい、そこまで~。自己紹介めいたものは後で、って言ったのは誰ですか? そして、二人だけで勝手に盛り上がってもらっちゃ困ります。 私や黒野さんの他にも小泉さんや羽島さんだっていらっしゃるんですよ?」 「あ、こいつは申し訳ない。ええと……」 「俺は小泉 翔です」 「羽島トキオって言います」 「須崎です。お二人もよろしくです。こちらの黒野さんのお連れの方、ですよね? お二人からも凄くエロい匂いを感じます。すんげぇ美味そうだぁ」 と、言いながら唇をベロリと舐める須崎さん。 あまりのエロさに俺もトキオも、そして翔も、顔が真っ赤になった。 そう言えば俺もトキオも、最近まで本番セックス経験無しの童貞だった訳で、須崎さんの色気に圧倒されてしまうのは致し方ない。 だけど翔。お前は元肉便器で、俺を犯す前には他の男との経験が豊富だったんじゃぁ無かったのか? なのにどうした? 今のお前は初夜を迎える生娘か? 下ネタ耐性ゼロの奴が初めてエロ本を垣間見た時のような顔をしやがって! 「小泉さんも羽島さんも、須崎さんを気に入ったみたいですね。良かったですねぇ。これでまた須崎さんのファンが増えた訳ですから」 「雲居さん。そんないじわる言わないで。後でいつもの3倍、気持ち良くしてあげますから」 「別にいじわるなんて言ってませんから。でも、アフターに3倍と言う提案はありがたく頂戴しますね」 自分が誘っておきながら、須崎さんへ焼きもちを焼く蜘蛛男ってのも面白い光景だ。 寛大さを見せながらも束縛したい蜘蛛心の複雑さ、と言う所か。その辺の詳しい話を一度聞いてみたくなった。 須崎さんが場の空気を換えるかのようにメインライトを消してルームスタンドだけのほのかな明るさにした。 「さぁ、そろそろ始めようぜ。俺はもうヤりたくて我慢できねぇ。誰から相手してくれるんだ?」 スウェットを脱いだ須崎さんが腹にとても響く声を出す。 その声を合図にして皆が服を脱ぎ始めた。 トキオは早くも最大サイズの90cmペニスになっているし、翔もカタチの良いチンポをギンギンに勃たせている。 「う、わぁ、須崎さんのもデッケぇ!」 俺も思わず口にしてしまう程、スパッツを下ろした須崎さんのチンポもデカかった。 どう見ても70cmはあるだろう。そして、太さがもの凄い。まるで股間から三本目の太ももが生えているかの如き極太竿だった。 長さはトキオのほうが上でも、太さまで含めると須崎さんの方が体積は大きそうだ。 そして、チンポの大きさにふさわしいガタイのエロカッコ良さ! どの筋肉も分厚いバルキーマッチョでありながら、単に「デカい」と言うよりも、エロティックな雄果汁をパンパンに詰め込んだような、 ドロリと濃厚な蜜をたっぷり閉じ込めたような卑猥なジューシーさを、どの部位からも、どの筋肉からも感じさせている。 「大きさにはそれなりに自信があったけど、羽島くんのチンポには負けそうだ」 「そんな事ないっす! ぜってぇ俺のより須崎さんのチンコのほうが勝ってます! 俺のはそこまで太くないっすから!」 トキオが一気にまくし立てるように反論すると「そ、それから、俺の事はトキオって呼んでもらいたいっす」 と、ちゃっかり「下の名前呼び」をリクエスト。 「じゃぁ、俺の事は翔で」 「俺も堅人って呼んで下さい」 ついでに俺もトキオのリクエストに乗っかっておいた。 雲居さんと須崎さんは顔を見合わせている。どうしたんだ? 「そう言えば俺たち――」 「私たちって――」 入れ代わってるのか? 「下の名を呼んだ事、今まで無かったなぁ」 「ありませんでしたねぇ」 なんだ、そうじゃないのか。つい、あの映画を思い出してしまった。 「雲居さん、どうします?」 「そうですねぇ。じゃぁ、アラン、でお願いします」 「アラン……、うん、良い名前だ。俺の下の名は遼平だ」 雲居オーナーは「雲居 アラン」 須崎さんは「須崎 遼平」 二人がいつからこういう関係になったのかは聞いていないが、これまでずっと苗字だけでやりとりしていたんだ。 セックスの時でさえ。 そう思うとなんだか微笑ましい気がする。下の名前など知らなくても信頼の絆がちゃんと結ばれているんだろう。 「……では、トキオさん、まずはトキオさんのチンポを味わわせてもらいましょう」 雲居さんが床に四つん這いになって背を下げ、ケツを高く「グッ」と押し上げた。 トキオは雲居さんの腰を掴み、ゆっくりと90cm魔羅を埋めていく。ローションも無いのにズブズブ入って行く。 「んふ! 凄ぇ! 締め付けもあるのにマジで挿入できてる! トロットロで、超気持ちイイっ!」 トキオの背中がビクッ! ビクビクッ! と跳ねている。よほど感じている証拠だ。 ベッドの須崎さんの上で翔が騎乗位で須崎さんのチンポをケツで受け入れようとしている。 しかし、いかに肉便器だったアナルをもってしても極太巨大ペニスは無理がある。 必死に咥えようと頑張っちゃいるが、あんなデカブツを収めるなんて不可能なのだ。 「しょうがないな。俺が手伝ってやるよ」 翔を一度立たせてからケツ穴に中指をズブンと突っ込んでやる。 「んぬふ!」 そうして、中指を切り離し翔のアナルと融合させる。少し前に「粘土皮膜」で腸内を保護した時の応用だ。 融合までできるのは雲居オーナーからもらった30体ミックス精液結晶のおかげでもある。 翔のアナルと融合した粘土はすぐさま翔の肛門を柔軟な粘土に変え、須崎さんの巨大マラをも咥え込める特別なケツマンコに変化させた。 「んふぐぅぅっ! は、挿入ったぁっ! んぐぎぎ! ぎもぢぃぃーーーーっ!」 「おお! 雲居さん、じゃなくて、アラン以外の奴でここまで俺のチンポを飲み込めるなんて初めてだ! 凄いぜ翔くん!」 ピストンが開始されグチュグチュと鳴る音が二ヶ所から響き出す。 オーナーとトキオ。 須崎さんと翔。 一人余ってしまった俺はどうすれば良い? どっちに混ざればいいんだ? なんて、戸惑っている間にあっけなくトキオが爆ぜ、翔もイってしまった。 拭抜けた二人を外して、俺の前に雲居オーナーが立った。後ろには須崎さんだ。 「堅人さんの粘土ボディ。楽しみですねぇ」 雲居オーナーが不敵に笑って俺の乳首を捏ね始めた。 「んんっ! ああっ! 乳首、気持ちいいっ!」 「ある程度はアランから聞いたぜ? 堅人君はカラダが粘土だって事」 肩をがしっと掴まれ、そのまま背後から須崎さんのイチモツで一気に串刺しにされる。 「ン゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーっ!」 頭が真っ白になる! 快感が爆発的に拡がっていく!  「すっげ! すっげぇ! キモヂィィーーーーーッ!」 「その気持ち良さをカラダで表現してみませんか?」 雲居オーナーに促され、俺はカラダをグニャグニャ変形させてやった。 「おほ! 凄いですね!」 「驚いたな……。本当に別人になれるんだ」 変形した俺は、結局雲居オーナーから与えられた魔人や魔獣では無く、一番最初に精液からコピーした男。 プラチナジムの「五所川原 満太郎」になった。 「へへっ! どうっすか? 今の俺。須崎さんみたくムキムキっしょ?」 口調も自然と五所川原くんのものに切り替わってしまう。 「とても良いカラダだ。けど、贅沢を言えるのならもう少しチンポは大きい方がいいかも」 「だったら――んふっ!」 再度グニャグニュッ、と蠢く俺の肉粘土。 同じようにマッチョでも上半身の筋肉を特に強調するような肉付きを見せるフィジーク選手の「ライアン 武流」になってやった。 「チンポが大きいですね! そして、大胸筋の張り出しが見事です!」 「いい、カラダだ……。そして、とっても敏感そうなケツをしている」 「どの程度敏感か、そのチンポでもって試してくれよ」 俺の言葉を待ってましたとばかりに須崎さんがケツに再びぶち込み、雲居オーナーは俺に背を向けて自分のアナルへと俺の「ライアン 武流」チンポを咥え込む。 「う゛ん゛ぉお゛あ゛が、がは! んぐひぃっ! け、つも゛! チンポ、も゛! んを゛! ひぎぼぢぃぃぃーーーーっ!  あがが! んあ゛! も、もっどぉ! おが! がらだが! キモチ良過ぎで! た、たまんねぇぇぇーーーーーっ!」 前から後ろから猛烈な快感が体をドクドク駆け巡り、須崎さんと雲居オーナーに挟まれたまま、チンポもアナルも蕩けてしまう。 すぐに射精欲が限界に達し、雲居オーナーのケツにドビュゥとぶっ放せば、タイミングを合わせたかのように須崎さんが俺のアナルに中出しでドバっとイった。 須崎さんから濃厚かつ大量の精液を受け取った俺は、たちまち須崎さんの肉体情報をコピーし、雲居オーナーや須崎さんと結合したまま姿を「須崎 遼平」へ、 俺をバックで犯す男の姿へと変えて行った。 「俺が、増えた!?」 もうひとりの自分に須崎さんは驚いている。 俺だって驚いた。須崎さんの性欲と精力、「義章山 富岳」をしのぐ程の大きさだ! これだけ性欲が強いと、絶対に普通の男じゃ相手し切れないレベルだろう。 それに、須崎さんが今の体格になった記憶も流れて来てまた驚いた。 過去、本当に入れ代わっていたのだ! 雲居オーナーと! 元々は雲居オーナーがそんなマッチョボディをしてたのだ。そうなった理由までは見えなかったが、ともかく 以前の須崎さんは雲居オーナーで、雲居オーナーが須崎さん、のカラダだったのだ。   「俺も、遼平になっちまったな。遼平は自分の姿の奴とヤるのは嫌ですかい? 俺は凄く興奮するけど?」 「俺だって興奮するさ。このカラダもこのチンポも、俺はずっと前から欲しくて堪らなかったんだから」 快感の余韻に浸っていたトキオと翔が須崎さんに変身した俺と、本物の須崎さんの姿を見た。 二人とも黙ったまま俺と須崎さんのカラダを撫で回し、舌でベロベロと舐め始める。 雲居オーナーは「須崎 遼平」の間に入って二つのデカマラを交互に咥えてギュプギュプと咽喉を鳴らし味わっている。 「堅人くんからアランのアナルを味わってみたらどうだい? 普通の人間とは一味違う気持ち良さだぜ?」 雲居オーナーの正体を俺が知っている事を須崎さんも把握しているのだろう。 「なら、遠慮なく頂戴しよう。トキオを瞬殺した名器ぶり、楽しみだぜ」 須崎さんのチンポを咥えたまま俺にケツを向けた雲居オーナーの腰をぐっと支え、俺の「須崎チンポ」をズブゥと押し込む。 「んぐ! ふっ!」 一瞬呻いた雲居オーナーだったが、それでも咥えていた須崎さんのチンポを口からこぼすこと無く、指をクイクイ曲げて俺に「もっと入れてくれ」と煽る。 「た、確かに! 凄いケツマンコだ! さっすが蜘――」思わず言いかけた俺の唇を須崎さんがキスで塞いだ。 突っ込まれた舌がレロっと俺の口内を一周してから唇を離すと、須崎さんは無言で首を左右に振った。 「わ、悪ぃ。つい……」 気を取り直して雲居オーナーの中へ残りのチンポをズズズと挿入していく。 奥に入れてもグニュグニュと締め付けてくる快感は凄まじく、気持ちをしっかり持っていないとあっという間にに精液を搾り取られてしまいそうだ。 「どうだい? アランのケツは」 「最高、なんてもんじゃねぇ……。ここまでスケベなケツマンコをしてたなんて、正直驚きだぜ」 「だろう? この快感が一度きりで終わり、なんて我慢できないだろう?」 俺は、須崎さんの目を見てしっかりとうなずいた。 雲居オーナーがここでケツ穴をグッと締め、腸壁でもってグチュチュとチンポを嬲った。 「ふは! そ、れ! んぐふ! 凄ぇ! ぎもちぃぃ!」 もう少しこのまま雲居オーナーのアナルを堪能していたかったのに、俺のカラダは耐えきれず限界に達した。 「ぐあ! イグゥッ! イグイグイグ! あ゛あ゛ーーーーっ」 二つのタマがぎゅうっとせり上がり太ももがビクビクと震えた。 ドドド! と言う音が聞こえるかと思う勢いで俺のザーメンが尿道を駆け上り、亀頭をグッと膨らませて放出。 「っくお! すげぇいっぱい射精ちまう! んぐ! はぁっ! はひぃっ!」 「ああ~! 堅人さんの精液が、来てるぅ、染み渡ってるぅ。とても、とてもいい精液ですよぉ~」 口ん中に白いゼリーを含んだまま雲居オーナーが俺の感想を述べる。 てか、須崎さんいつの間に雲居オーナーの口に発射してたんだ? すっかり復活していた翔とトキオが「次は俺と!」とチンポを押しつけてくる。 グニャ、と顔のカタチを元に戻した。「俺は須崎さんじゃねぇぞー? 分かっていなかっただろ」 「お! こっちは堅人だったのか! でも、良い! 堅人のチンポも欲しい!」 「あー! 翔さんずるいっす! 俺だって堅さんのチンポ欲しいんすから!」 「じゃぁ、遼平さんのをもらうぞ?」 「ダメっすー! 遼平さんのも俺がもらうっす!」 「ははっ! そんな独り占めしようとするやつにはお仕置きしてやらなくちゃなぁ」 トキオのケツを掴んだ須崎さんがそのままトキオの股下にペニスを差し込みグイッと持ち上げてから、そのままトキオをスライドさせ駅弁スタイルでトキオを貫こうとした! 「ふが! ぐあ! んごはぁあああーーー!」 「ちょ、ちょっと待って遼平さん! そのまま突っ込んだらトキオのケツが裂けちまいます!」 慌てて翔の時と同じようにトキオのケツにも俺の粘土を滑り込ませ、巨根も難なく飲み込めるよう部分粘土化を施してやった。 「お! サンキューな! 堅人くん! ここまで柔軟になれば俺のも全部挿れられそうだな!」 「なはぁぁん! き、気持ちイイのが来たぁぁーーーー!」 余裕の笑みを浮かべる須崎さんに対し、受け止めるトキオは早くも全身を蕩かしている。 「くっそぉ~! トキオに取られちまったか。じゃぁ、堅のチンポを……」 「翔くん、待った。今度は私が堅人さんのチンポを頂きます。悪いんですけど翔くんはその後で」 「ええ~! そ、そんなぁ~! じゃ、じゃぁ、アランさんのチンポを貰います! それなら良いですよね?」 「もちろん。私ので良ければ存分に味わって下さい」 俺は時折須崎さんの姿になったり「ライアン 武流」になってみたり、性豪の「義章山 富岳」になったりして セックスを愉しんだ。 ただ、雲居オーナーだけ俺の中で射精しない。 きっと記憶や情報を覗かれる事よりも肉体をコピーしまった俺から蜘蛛男だってのがトキオたちにバレないよう注意しているのだろう。 それでも位置を変え相手を換え、順に種付けし合ったりしゃぶり合ったりして雄交尾の快楽を味わい続けていたが、 肉便器モードに戻っていた翔がとうとう動かなくなった。 トキオも突っ伏して意識を飛ばしてしまった。 精根尽き果たトキオも翔も涎で顔はグチャグチャだったが、実に満足そうにギブアップ宣言をした。 しかし、残った俺と須崎さんと雲居オーナーは、全然足りていなかった。 何度イっても、何度射精しても果てが見えないほど須崎さんも雲居オーナーも貪欲に俺を求めた。 快感で脳髄が焼けそうだ。初めての感覚が何度も押し寄せる。その都度俺は涙を流し、嗚咽に似た喘ぎ声で こう叫んだ。 「もっと! もっどぉ! きぼぢぃぃっ! んぎもっぢぃぃぃーーーーーーっ!」 新年早々俺は、カラダが粘土になっていた事に感謝の気持ちを改めて強くしていた。 ◇  結局、夕方から夜遅くまでセックスし続けていた俺たち。 時刻は深夜0時を超えていたため、ひと晩泊めてもらう事になった。 順番にシャワーを借りて精液まみれの全身を洗い流してリビングに戻ると、テーブルの上には色んな御馳走が並んでいた。 サーモンのカルパッチョにキャビアのクラッカー添え。ハムの盛り合わせにローストビーフ。 「ザーメンで腹いっぱいかも知れないけど、良かったら遠慮なく食べてくれ」 膝上まで届くボックススパッツ一丁の須崎さんがビールをグラスに注いで順に渡す。 雲居オーナーだけはアルコールが苦手なようでウーロン茶を貰っていた。 「用意は良いですか? では、今日の良き日に皆さんと出会えて、心ゆくまでセックスを楽しめたことに感謝して、 乾杯~!」 雲居オーナーの音頭で俺たちはグラスを鳴らし合った。 「っかぁ~! 乾いてた咽喉が潤うぜぇ~!」翔が一気にグラスを開けると、トキオも「んま! サーモンもハムも! めっちゃ美味いっす!」とパクついて笑顔を浮かべている。 「須崎さん、いえ、遼平さんが用意を? ここまで良くして頂いて申し訳ないですね」 「いや、俺も皆と会えて嬉しいし気にする事はない」 「ハナシを振ったのは私なんですけど、遼平ったら堅人さんたちとセックスできると知ったらノリノリになって。 余裕ぶってますけど内心ははしゃいでるんですよ」 「ったく、アランは俺のカッコ悪い部分も容赦なく晒しちまう な。でも、今の話は事実なんだ。 だから、これからも俺やアランと仲良くして欲しい」 「もちろんです。俺からもお願いします」グラスを置いて雲居オーナーと須崎さんに握手を求める。 「俺もっす! 堅さんも大好きだけど、アランさんと遼平さんも大好きになったっす!」 「……無論、俺もです。正直言って、これほど心身共に満足できたのって、今まで無かった気がするんですよ。 堅人のアシストがあったにせよ、ケツでここまで気持ち良く感じたのは初めてです。 それと堅人、改めてあん時は悪かった。前にも一度謝ったけど、もう一度謝らせてくれ。もう二度とあんな事はしねぇから」 顔つきが一段とかっこよくなった翔に、俺はドキリとしてしまった。トキオに対するドキドキとはまた違ったトキメキを覚え、俺は顔を熱くさせた。 「それじゃぁ――」 雲居オーナーが「ふふっ」と笑う。 「ああ、そうだな。食べた後ひと眠りしたらまた気持ちよくヤり合おう。君たちさえ良ければ、だけど」 「完全に同意っす」 「俺ももちろん賛成です」 「堅人さんは?」と、雲居オーナーが聞いてくれた。 「俺も異論無しです。でも、アランさんはお店のほう、大丈夫なんですか?」 「構いませんよ。店開きが少しくらい遅くなっても」 須崎さんが最後に締めた。 「全員OK? そうか。ありがとう。アラン、そしてみんなのお陰で素晴らしい新年のスタートとなった。 こうやって新たに3人もの素晴らしい男たちと熱く交われるなんて最高だ。 ――とまぁ、堅苦しいのはこれぐらいにして、のんびりと飲み食いしててくれ。ビール以外にもドリンクはたくさん用意してあるしな。 それと、眠たくなったら寝具の用意をするので気軽に声を掛けて欲しい。無理して起きている奴に合わせる必要は無いぞ」  結局、最後まで起きていたのは雲居オーナーと須崎さんと俺の三人だった。 トキオと翔は別室に用意された布団にくるまってスヤスヤ眠っている。 「堅人さんはまだ大丈夫なんですか?」 雲居オーナーが俺に優しく聞いてくれた。 「少しずつ眠くはなっているんですけど、もう少し飲んでいたい気分です」 ビールから度数の低いチューハイに切り替えていたせいもあるのだろう。そこまで酔っていない。 「堅人くんのそのカラダ、つくづく凄いんだな。30種類以上も変身できるんだって?」 「それもアランさん、オーナーのお陰です。粘土化した最初は翔に襲い掛かられたりして嫌な思いもしましたが、 結局は前より翔の事は理解が深まりましたし、トキオとも良い関係になれました。それと、言うまでもありませんが遼平さん、アランさんとも。 慰昆堂に来るまでは、セックスも何もできない自分の今までの人生や性格に、とても窮屈な感覚がしていたんですが、 粘土になって、自分から行動を起こすようになって、トキオや翔だけじゃなくてお二人とも最高に気持ち良いセックスが出来て、 今まで感じた事が無いほど気持ちが晴れ晴れと、解放された気持ちになっています。改めてありがとうございます。雲居オーナー」 「いやぁ~、私は特に大したことはしていませんけど、こうやって感謝の言葉を聞けると、私としてもこの店を開いて良かったな、って、幸せな気持ちになれます。 なので、私からもお礼を言わせて頂きます。ありがとう、堅人さん。私もあなたに敢えてとても嬉しいです」 「出会いって不思議だよな、アラン」須崎さんが雲居オーナーを優しい目で見つめた。 「ええ。私にとっては遼平に出会った事も一つの転機だったんで、遼平にも感謝の気持ちでいっぱいです」 「オーナーと遼平さんの出会い、ってどんなだったんですか?」 「話しても?」 「構いませんよ」 須崎さんが俺の方を向いた。 そうして、順番に雲居オーナーとの出会いから現在に至るまでの「物語」を聞いた。 二年前の雲居オーナーとの出会い。飲み込んだモノの効果で『他人のチンポ』に本人にしか見えない糸を繋いで そいつのチンポをコピーできるようになっていた事。 次に慰昆堂に来た時、経過報告を雲居オーナーにした後、オーナーからの糸によってカラダを交換した事。 俺自身が粘土になっていなければ到底信じがたい内容だったが、今の俺ならその全てが真実なんだと信じられる。 「今でも糸が出るんですか?」 「最近はあまり出なくなってきてね。いつかは完全に出せなくなるんだろう」須崎さんは寂しそうに笑ったがさほど残念そうではない。 雲居オーナーも特にその点には否定も肯定もしなかった。する必要が無いのだろう。 須崎さんが糸の力を必要とする機会が減れば、自然と消滅する能力、そんな理解で間違いないからだ。 だったら、俺も粘土のカラダを必要としなくなったら、粘土じゃなくなるのだ。 それがいつになるかは分からないが。  追記  朝起きたらトキオと翔が手を合わせて頼んできた。 「ケツが元にも戻っちまったんだ! 悪いけどまた粘土を突っ込んでくれないか?」 「堅さん! 堅さんの粘土、もう一回俺のアナルに入れて欲しいっす!」 どうやら、俺が二人に仕込んだ「粘土」の効果はほんの二~三時間しかもたないようだ。 「粘土を仕込まないと遼平さんのもトキオのも、デカ過ぎて嵌められねぇ!」 「アナルに粘土を仕込んだらデカマラを咥えられるだけじゃないんすよ! めちゃくちゃ感度がアップして ケツだけでイキまくれるんす!」 俺のカラダが粘土じゃなくなる日は、当分来そうにない気がした。  終


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