淫交洞窟7
Added 2020-03-13 00:14:54 +0000 UTC7浸蝕 加治木が探検部に入部するにあたって枕崎部長は改めて確認した。 「入部してくれるのは実に嬉しいが、大丈夫なのか? ええと、色々と」 「大丈夫ですよ! 探検部では指宿がサポートしてくれますし、一応ボディビルディング部にも籍は残しますから」 と、分厚く逞しい胸をドンと叩いた。 念には念をと、ボディビルディング部の部長にも直接話を聞いてみると 「退部するって訳じゃないしなぁ。加治木がどうしてもって言うのだから止めようがない。 それに、ちゃんとコッチの大会には出る気でいるようだし指宿と一緒に真面目に筋トレもやるって言ってるしな。 どこまで頑張れるかは分からんが本人に任せるしかない」と、返って来た。 人数の大きいクラブゆえの余裕か、あるいは無理強いをして返って決定的に離れられるのを避けるためなのか、 いずれの判断によるかは枕崎には分からなかった。 陰交洞窟への探検まであと二週間。 探検部のミーティングには新たに加治木も加わり総勢九名となっていた。 加治木が探検部に入った経緯についてはすでに全員が知っていた。 「指宿に誘われ探検部に入る事になった加治木良太です! これからよろしくお願いします!」 朗らかに自己紹介の挨拶をする加治木だったが、その本質が以前とは異なっている事など誰も気づかなかった。 知っているのは阿久根と鹿屋、そして、指宿だけであった。 いや、訂正しよう。 指宿自身も加治木の変質は知らないままであった。 何故なら、指宿自身も記憶を書き換えられ思考を捻じ曲げられている事など気付いてはいないのだから。 『元から俺は女に興味は無い。 元から俺は男にしか興奮できない。 指宿(加治木)とは愛し合っているが、その事は他の者には内緒である。 困った事があれば鹿屋か阿久根に相談しよう』 加治木は馴れ馴れしく電話を掛けてきた女を一片の躊躇も無く無視した。 スマホに保存されていた「見知らぬ女性」との親し気な写真を削除し、買った覚えのない名入りのリングを処分した。 指宿もまた女性のヌード画像をパソコンから全て削除し、いままでオカズとして使っていた豊満な美女のグラビア写真集をチラシと一緒にゴミ箱へ投げ捨てた。 もちろん、そのように仕向けたのは阿久根と鹿屋なのだが、指宿も加治木も「自発的」な行動だと思い込んでいた。 探検部に新しいメンバーが加わった上で、改めて陰交洞窟探検の内容が部長から語られた。 「霧島が色々と集めてくれた資料は全員の手元に渡ったな? それじゃ、その資料を基に話を進める」 枕崎部長がホワイトボードに要点を書き上げながら話を進める。 「二週間後の連休を利用し、夏の長期探検への訓練として、二泊三日のミニ探検を行う。場所は大学の近くにて発見された陰交洞窟。 探索許可は皆も知っての通り、阿久根と鹿屋が根回し済みで問題は無い」 一斉に視線が阿久根と鹿屋に向かう。 照れくさそうにぺこりと頭を下げ、少しドヤる二人に皆が笑顔で応えた。 「いつもなら水やバッテリー類の重い荷物は指宿に、って流れになるんだが、今回はどうだ? 皆で分担し合わないか?」 「俺はいつも通りで大丈夫ですよ」 指宿は気にしないでくれ、と手を上げた。 ところが、訓練なんだから俺も負担します、と一年生の三人が発言した。 引っ張られるように先輩でもある阿久根と鹿屋も賛同した。 「探検については素人ですけど、体力なら自信があります」と加治木が最後に締める。 「と、言う訳だ指宿。どこまで持ちこたえるかは分からないが、部員全員の底上げに協力してくれ。 最後の最後には結局お前に頼っちまうかも知れないけどな」 「分かりました。そう言う事であれば俺からは特に意見はありません」 「じゃぁ、目標地点として設定してあるのは、洞窟入り口から最初の分岐を経て、最後の分岐、――があるんだよな? 霧島」 「そうみたいです。一年前の調査では最奥手前の分岐点まで入ったそうです。そこから奥はかすかに異臭がしたため調査を止めたそうで」 「有毒ガスかも知れない、と危ぶんだんだろうな。では、ガス検知器を持って行くとしよう。当然先頭を行く俺が担当する」 「部長が危険を顧みず率先して部員を守る、って、なんか良いよなぁ」 加治木が部長の言葉を聞いて称賛した。 「何言っているんだ? もしも俺がぶっ倒れた場合、重たい俺を担いで出口まで運ぶ羽目になるのはお前らなんだぞ?」 「うえ? そうなるのか! んじゃぁ、俺がガス検知器をお持ちしますよ!」 ここでどっと笑い声が上がった。 「まぁ、冗談はさておき、洞窟内は分岐が複数あるようだから、マッピングが必要になる。今回のマッパーは志布志、お前にやってもらおう。 事前に副部長から教えてもらっておくように」 「はい! 頑張ります!」志布志が快活に返答した。 この後も主な枠割分担と用意すべきアイテムを説明した枕崎。 万が一の時の連絡先や、落伍者が出た場合の対処などは副部長の出水から補足されミーティングは終了した。 枕崎部長も出水副部長も、良い探検となるに違いないとこのミーティングの雰囲気を受けて確信していた。 一年生三人は素直でしっかりしており、今まで足を引っ張りがちな阿久根と鹿屋も前向きな姿勢がより如実になっていた。 そして、掛け持ちとは言え加治木と言う新たな部員が加わることによって探検部全員の気持ちがリフレッシュ――できたような感慨を覚えていたのだった。 しかし、水面下で何が起きているのかは、まだ知らないままであった。 ミーティングの後、街で買い物をしようと話し合っていた一年生に声をかけたのは指宿だった。 「加治木にもショップを紹介してやりたい。それと、俺も買い足しておきたいものがあるんでな」 ショップとはアウトドアショップの事である。 探検部に必要な装備品は、おおよそ登山道具と重なる。 普通のスポーツショップではシューズやボールがメインなため揃わない事が多いが、アウトドア専門店であれば 品数が豊富であった。 「全然構わないっすよ!」 「てか、加治木さんも次の洞窟探検に参加するんすか?」 「…………」 「あれ?」 指宿と並んで学内バス停へ歩く加治木は後輩の問いに人形のようにまばたきすら無く、表情を変えずに無反応のまま前を向いていた。 「おい? 加治木。聞いてないのか?」 指宿が袖を引くとビクリと肩をはね上げた。 「うわっ!? え、ええ? あ、ああ、指宿か……」 「ああ指宿か、じゃねぇよ。お前も今度の洞窟探検に参加するのか? ってこいつらに聞かれてたんだぞ?」 「洞窟? あ、さっきのミーティングのあれ、ね? 行くよ! 絶対行く! 今からアウトドアショップで必要なモノをゲットするのもそのためなんだし」 ニカっと微笑む加治木は「いつも通り」の加治木であった。 「にしても、すげぇカラダっすよねぇ。指宿先輩より首とか太ぇっすもんねぇ」 厚手のダウンジャケットの襟元から覗く首周りの「肉」の厚みは、さすがに単なる筋トレだけでは成立しないであろうボリュームを見せている。 姶良が感嘆の気持ちを正直に告げる。 「なはは! 頑張って鍛えた結果だからな! ふんっ!」 上半身に力を込めポーズを取ると、膨張した筋肉の圧力によって服がミリッと悲鳴を上げた。 「……次は一年たち、だな」 「ああ。今から街で買い物、だそうだ」 シャトルバスの停留所に向かう途中の五人を、鹿屋と阿久根が建物の陰から見つめていた。 その視線は獲物を狙う獣のように絡みついていた。 「部長と副部長はいつにする?」 「焦らなくていい。俺に考えがある」 鹿屋が股間をもぞりと揺れ動かし舌なめずりをした。 「はは。頼もしいぜ鹿屋。前とは別人みてぇだ」 「たりめーだ。マスターのお陰で俺は生まれ変わったんだ。お前もな」 むず、と鹿屋が阿久根の股間を掴んだ。 「んぐ、うう、そ、んな事されたら、我慢できね、ぇだろうが」 「俺もだ。早く寮に戻って続きをヤろう。アイツらもお待ちかねだろうしな」 鹿屋が言う「アイツら」とは、催眠精液を飲ませた寮生たちの事である。 鹿屋と阿久根は学生寮に住まう寮生たちに催眠精液を飲ませていた。 直接催眠精液の「原液」を飲ませると言う手法では時間がかかる上、誰かに見られて警戒されると考え、 学生寮の屋上にある貯水タンクに催眠精液を混ぜ込んでやる事にしたのだ。 催眠精液の濃度は薄くなってしまうが、何度も摂取する内に体内で濃度が上がる。 5日も経てば寮生たちの大半は鹿屋と阿久根の指示に違和感を持たなくなった。 それでも効果が弱い、或いは寮の水道水を摂取していない寮生には手間はかかるが一人一人の部屋を訪れ、生の催眠精液を飲ませてやった。 こうして学生寮の全ては数日前から鹿屋と阿久根の手に落ちていたのだ。 ゆえに、鹿屋や阿久根がセックスの最中に派手に喘いだとしても咎める者はいない。 また、特に気に入った者は部屋に招いてチンポを嵌め合って快楽を貪っていた。 「もう、そろそろこいつも完成しそうだよな?」 阿久根が股間をうっとりと見つめた。 「だな。ようやく繁殖が可能になる。マスターもお喜びになるだろう」 二人の男は一つうなずき合ってから、学生寮へと引き返した。