リンクディルドの可能性 3
Added 2020-03-25 15:48:38 +0000 UTC3失われたディルドと魅惑のマッスルボディ ディルドを置いて手を離すと感覚は何も伝わらない。 ディルドからと自身の精液で顔もカラダもドロッドロになっちまったのでシャワーを浴びて流してやった。 床に大量にこぼれた精液の後始末をし、結局は見ていなかったエロ動画を閉じた。 チンポの奥にはもっと何度でもイけそうな感じはあったのだが、二時間以上も「お試し」オナニーを続けたから腕や顎が疲れてしまった。 「俺、合計何発射精した? 8? いや10発以上はイってたか?」 後になっても精液の濃さは相変わらず濃いままで、量も変わらず、むしろイけばイくほど多くなった。 それだけ大量に射精したのだからノドも乾くし腹も減る。 時計を見ればもう夜の八時を過ぎちまっているじゃないか。 「メシ、食いにいかないと……」 元はと言えばイケメンセールスマンが来なければそのまんま玄関を出てメシを食べに行く予定だったのだ。 「ええと、『リンクディルド』のリンクを解除……は、まぁ後でいいか」 もうしばらくちんぽがデカいままの状態でいたい。股間が少しふっくらしてた方がジーンズに映えるしさ。 誰に見せると言う訳でも無いけど「一つ上のオトコ」になったみたいでテンションが上がるんだよ。 ボクサーパンツを穿いて竿を上向きに整える。結構はみ出るけどTシャツとパーカーの二重バリアでモロに見える事は無い。 少々太っていた時代に買ったジーンズを合わせると、控えめながらも良い感じ俺の「男」がセックスアピールする着こなしになっていた。 「おお! バッチリだな! うひひ、カッコイイじゃん! 雄臭さがアップしてんじゃん~!」 腰周りからのアンダーが前よりも決まってて気分が自然とハッピーになる。 『リンクディルド』を使うまでは「何だかんだうまいこと騙されたんじゃ?」って、微妙に凹んでいたのに、 試しに使った後は逆にすっかりハマってしまって、「イケメンセールスマンさん、俺にこんな凄いアイテムを届けてくれてありがとう!」って感謝で一杯の気持ちになっていた。 「無料のお試し期間が終わっても継続しちゃおっか! 月に500円なら全然アリだしな!」 うきうき気分のままアパートを出て駅前に来た。 晩飯は何を食べようか? 腹はかなり減っている。それなりの量を食べたいがあまり金はかけられない。 「むむぅ、ラーメン……、じゃないな、今日はこっちにしよう」 ドアをくぐったのは昭和な感じの定食屋。 値段と味はそこそこ量はたっぷりの店で日替わり定食を頼む。 野菜炒めとコロッケ2種、そしてきんぴらの小鉢にみそ汁とご飯。それで600円。実にリーズナブル。 50円追加してご飯を「大」にする。普通の茶碗から丼サイズに切り替わる。 お腹を満たした俺はそのまま帰らずぶらりとショッピングモールを巡り、メンズアクセのショップを覗いたり、 ウニクロで新しいボクサーパンツ何枚かを買ったり、更にはカフェでコーヒーを楽しんだりしてから家路についた。 ◇ 「な!? なんで?」 アパートに戻った俺は愕然とした。 持っていたウニクロの紙袋が足元に落ちたのが気づかないほどだ。 ドアの鍵が開いていた。 鍵をかけ忘れたのかと思った。 明かりを点けて目が丸くなった。 部屋の中が、違う……。出かける前とは様子が異なっている。 クローゼットが開けられ、引き出しが飛び出し、並べておいた本や畳んでおいたタオルが崩れて乱れている。 「ど、ドロボウ? 嘘だろ? おいおいおい……。 何で俺の部屋なんかに? クソ! 畜生っ!」 ハッピーな気分が一瞬で最悪へと落ちた。 急いで大事なモノが盗まれていないか確かめる。 「カバンの中身は……ふぅ、良かった~! 全部ある。こいつは手つかずだったのか」 通帳や印鑑は無事だった。スマホや財布は身に付けて出ていたから問題無い。 「盗られたモノのは、あんまり無さそうだな……」 こんなショボいアパートに住んでいる野郎の持ち物に金目の物は無しと見限って諦めてくれたんだろうか? クローゼットの中も引き出しも、探られた痕跡はあったけど特に失ったモノは無かった。 それでも気持ち悪いし一応警察に届けて置いた方が良いよな、と110番へ通報しようとスマホを持った時だった。 ようやく失われているモノが一つ、ある事に気付いた。 「うえっ!? あ、アレが! 『リンクディルド』が無いっ!」 ミニテーブルに置いていた『リンクディルド』が無くなっている! シャワーに入った時に一緒に洗って乾かしていたのだが、どこにも見当たらない。 「おいおい……、よりにもよって盗まれたモノがディルドだけ、んなのありかよ……」 泥棒は何を考えてんだ? 目的は金目のモノじゃないのかよ? まさかディルド欲しさに盗みに入ったのか? てか、もしそうなら犯人はただの変態じゃないか! それ以前に俺がディルドを持っているのを知っている奴なんて、俺自身とイケメンセールスマン以外に居ないのだ。 「じゃぁ犯人はあのセールスマン? んな訳無いよな。自分で押しつけたモンを盗んだりしたら継続利用させられなくなるじゃん」 取りあえず盗まれたモノがディルドだけだと分かった時点で警察への通報する気は無くなった。 聴取された時に言いたくないからだ。 『俺のディルドが盗まれました!』 ――なんて、さ。 言ったが最後、警官が俺にどんな目を向けるか想像に難くない。 むしろ俺こそが変質者扱いされる恐れが濃厚だ。アダルトグッズを盗品として申し出る心理を怪しまれそうだ。 乱れた本やタオル類を片付け、改めて何か無くなっていないかをチェックしたが、やっぱり『リンクディルド』以外は無事だった。 いやがらせだろうか? だとしても誰かに恨まれるような覚えはない。 相談するにしたって相手はいない。 何せ地元からこの街へ引っ越してまだ1年。バイト先の知り合いの住所だって把握していない。 泣き寝入りなんかしたくはないが、自作自演の狂言だなんて思われたくはないし変に勘繰られんのも迷惑だ。 「…………はぁ~。もうしょうがねぇかぁ~。気持ち悪いけど諦めよ……」 犯人と鉢合わせして大怪我をしなかっただけでも儲けものだ、などと自分を慰め午前0時近い時計を見てため息をついた。 「も、寝よ……。なんか、疲れた……」 最高から最悪へ。気分がジェットコースターのように乱高下したせいでドッと疲労感が溢れ出した。 ◇ 「はんっ! ふぁっ? ああっ? んぁああっ!」 目が覚めた。 いきなり股間から湧き上がった猛烈な快感によって。 パッとはね起き時計を見た。 午前2時? まだまだ深夜じゃんか! 起こすならせめて五時間後にしてくれよ! って、そうじゃない! 何だよ今の感覚は! チンポが「むにゅ! グニュ!」って!? 柔らかい何かに包まれグチュグチュ扱かれているような気持ちイイ感覚が! 来る! 流れ込んで! 来、るっ! 「んうっ! ぐひ! ひぎひぃぃ!」 俺は一切触っていない。チンポが勃起して先走りが溢れている。まったく弄っていないのにチンポが半端無く気持ち良い! この感じ……、この感覚は……、ま、まさか!? 「ディルド? 『リンクディルド』を誰かが使ってやがるんだ!」 誰か、とは盗んだ泥棒に違いない。泥棒がディルドを使っているのだ。 アナルにぶち込んでいるのか、ローションまみれの手で扱いているのか。あるいは口でしゃぶりまくっているのか。 ぬちゃぬちゃと濡れた何かがチンポを包み込み、そのままグニュグニュと刺激される感覚が流れ込む。 時々圧迫が強まって亀頭の先端がズリュリュ! と摩擦を受ける。 「ひぐぅああああ! き、ぎひぃ! それっ! んぎもぢぃぃぃ!」 ベッドの上で一人悶え喘ぐ。見ず知らずの誰かがディルドでオナっているんだ。ああ、いったい誰がディルドを使ってやがるんだ!? あ! そこぉっ! 超感じるっ! 超、気持ちイイッ! 待っ! そんな! んぁああ! そ、それっ! 亀頭責めかよぉっ! い! あああっ! くひぃっ! だ、ダメだ! もう、イ、ィ、イ……「イク! イクゥッ! もう、イっちまうぅぅぅ!」 せぐり上がる精液の勢いは、もはや自分でも止められない。 「ううっ! イグゥッ!」 ゴビュ! と噴き上がる白い体液が宙を飛んで顔面にダイブ。 パジャマ代わりのスウェットにも白い軌跡が付着する。 「はぁっ! っぐ! はぁっ! はぁ、はぁ、ディ、ディルドのリンクを切って、なかったから……」 感覚が、快感がディルドからチンポに流れ込んでいる。 リンクを解除せず「リンクモード」のままだから。嫌でも気持ち良さが伝わって流れてくる。 ……と、すると、だ。 大量に放たれた精液を見ながら俺は気が付いた。 ディルドを奪った犯人がディルドを使うたびに俺も間違いなく感じてしまう、と言う事を。 いつ、どこで、また使われるか分からない。 外出中? バイトの仕事中? あるいは電車の中? 公衆の面前で喘ぎ始める俺。衆人の見ている前で射精してしまう俺。どっちも、即死だ。 「やべぇ! 恥ずかしすぎる!」 恥ずかしさで死ぬ。 社会的にも俺は死ぬ。 正真正銘変質者として、セクハラ加害者として。いや、頭のおかしい狂人として、か? リンクモードを解除するためには再び自分のチンポと密着させながらボタンを押す必要がある。 逆に言うとそれ以外は解除できない、って意味になるよな? 「と、取り戻さないと! 早く犯人を見つけてディルドを取り戻さねぇとヤバイじゃんか!」 眠気は一気に吹き飛んだ。何気に割と崖っぷちじゃないか? しかし、犯人を探すにしても糸口がつかめない。手がかりは全く無い。心当たりなんかもっと無い。 どうやって探せばいいのだ? やはり警察に頼る他ないのか? 「俺のディルドを取り戻してください!」 ダメだ……それはそれで死ぬほど恥ずかしいし、やっぱり頭がおかしい奴扱いで終わっちまいそうだ。 「んぐ!? ま、また、ああっ! 野郎っ! ディルドを使い始めやがったな、あっ! あああーっ!」 股間がまた熱い気持ち良さを俺に流し込み始めた! 再びディルドを弄り始めたようだ。 ニュブニュブと舐められるような舌遣いを感じる……ぅおふ! 感じるっ! いいっ! 気持ちいい! 舌が亀頭をぐるりと舐め、裏筋を「にゅぶじゅじゅ」と這い上がっていく! そんな感触が凄くしているっ! 誰かは知らないが上手過ぎるって! 上手過ぎてリアルに誰かにヤられているように感じる! つうか、さっきよりも「ナニをどうして」いるのかがリアルに伝わる。 舌先を堅くして裏筋をコリコリと舐め上げ、口をすぼめてチュパチュパしている。ヤバいって! マジ気持ちいいって! 収まっていた射精感がどんどん高まる! イきたくなる! やめろぉ! これ以上俺に快感を伝えてくんじゃねぇ! てめぇのオナニーに俺まで巻き込むんじゃねぇ! あああ! で、でもっ! それぇっ、やっぱ気持ちいいっ! んぐ! す、鈴口に舌を捻じ込んでやがる! じゅぷじゅぷバキュームしてやがる! あふ! だ、だから! もうそれ以上はっ! 「ああっ! またイク! イかされちまうっ! んぎひぃっ! イグイグイグッ! イグゥゥゥーーーーッ!」 ――ビュル! ドビュゥッ! グビュルルッ! 悲しいかな、刺激が極まれば男のカラダは条件反射で射精に到る。 見えない相手が誰であれ、盗人であれ、おぞましいモンスターであれ、快感がピークに達すれば精子を吐き出してしまう。 「うおおい! ま、またかよ! またおっ始めやがった! んひぃ! ぃやめろぉ! も、もうっ! イキたくねぇっ! これ以上イかされんのはイヤなんだ、って!」 ヘロヘロだぜ……。 マジで朝日が昇る頃までイかされ続けるなんて……。 『リンクディルド』を使わず自分の右手だけでオナってた時とは違って、精液は尽きる事無く毎度毎度濃厚で、 一発一発吐き出す量もまた相当な多さを伴っていた。 文字通り途中からは冷凍マグロのように横たわったままチンポへ流れ込む刺激を浴び続けていたが、ようやく犯人は満足したのだろう。 明け方になるとエロ気持ち良い感覚は伝わらなくなってくれた。 気持ちが落ち着くまでじっとしていようと思っていたが。カラダをグチョグチョに濡らした精液によって急速に冷えて来たので嫌でも洗い落とさざるを得ない。 ぐったりとするカラダを起こしてバスルームへと移動する。 そして、浴び続けた快感でダルさが半端無いカラダへ熱いシャワーを浴びせる。 「ふぅぅ……。しっかし、犯人も相当な奴だな。こんな3時間も4時間もディルドで遊んでいるなんてよぉ」 改めて一日も早く取り戻す必要があるな、と意志を固めながら生臭い体液を頭の先から順に洗い落としていく。 カピカピになっていた部分までようやくさっぱりとしたあたりで、次なる異変が俺を襲う。 ――ビビッ! 「――ん?」 今……ピリッとした電流が走り抜けたような? ――ビキッ! ビビ! ビシィッ! 「ん? んん?」 カラダに妙な違和感を覚えた。 チンポはまだ萎えずに勃起したままだが『リンクディルド』からの快感は感じていない。 何だろう? 嫌な予感がするんだが……。 「んお!?」 ――ビクビクッ! ビククッ! 震えたのは俺の筋肉? 筋肉が痙攣? 一晩中イカされ続けたせいでおかしくなっちまったのか? ――ギチギチッ! ミシィッ! ギリッ! メリィッ! 「はいいっ!? 何っ? 何の音っすかぁ!?」 木材が圧力に耐えかねて軋むような音が自分の中から聞こえてきた。 じっと動かず息を殺す。心拍がドクドクと大きく聞こえる。 ――メリメリ! ギシィッ! ミシッ! ミシッ! ブチ! グチィッ! 「ひゃいぃぃ!? ちょ! 何が起きてんの! 俺のカラダ!」 違和感がカタチとなって現れ出した。 メリハリの無かった俺のカラダに異変が起こり始めた。 ボコ! ボゴォッ! 盛り上がる右肩。それに続いて左肩も膨らみボグンッと持ち上がる。 ほとんど同時に首がメキメキと太くなり、肩の隆起に覆いかぶさる。 激しい隆起によって頭が右へ、左へと引っ張られ揺さぶられる。 「うえっ? くおおっ!? うがぁぁっ!?」 僧帽筋と三角筋が一気に膨張を遂げると他の筋肉もそれに追随してメキメキ大きくなっていく! 上腕三頭筋、上腕二頭筋がギュギュンと倍化し前腕の筋肉群も青筋浮かべて増大する。 「ぬああっ! ぐっはぁあああああっ! ぐおふっ!?」 大胸筋がグムッ! グムッ! と、前に張り出し頭を下げても乳首が見えなくなるほど膨れ上がった。 「ふくっ! んぐぅっ! は、腹がぁっ! くひぃぃっ!」 腹筋が上から一つずつボコッ! ボゴォッ! と隆起して深い谷間を刻み、腰とお尻は逆にグッと引き締まって無駄な肉が削ぎ落ちてしまう。 発達した広背筋からのラインで腰までは見事な逆三角形を作り出し、つづく下半身の大腿筋が丸太の如くにいかつく成長していく。 時間にすれば実質10分足らずだろう。 そんな短時間で俺は、俺のカラダは、別人の如くスーパーなマッチョボディへと変貌してしまった。 もう異様な音は聞こえてこない。これで俺のカラダはひとまず「安定」したようだ。 手をぐっと握りしめボディビルダーみたいなポーズをしてみる。 大胸筋がズゥンと盛り上がって腕の力こぶがボゴォッ! と膨張する。おおー! 腕に二tトラックでも乗せてんのかいっ! 胸にパルテノン神殿建造しちまってんのかいっ! 呆れる程マッスル。驚きのバルク。神々しいばかりの肉体美はまさに究極の二文字を与えるにふさわしいほど。 「凄ぇ……。でも、どうして?」 謎のマッチョ化の原因について考えてみた。 やはり、と言うか、結局と言うか、原因としては『リンクディルド』くらいしか思い付かない。 説明書にはそんな事が起きるなんて一言も書かれていない。 だから100%『リンクディルド』が原因とは言い切れない。一過性の現象なのか、ずっとこのままなのかも分からない。 しかし、しかし、だ。 なんて凄いカラダなんだ! ずっと前から俺が憧れていた理想のメガマッチョじゃないか! バスルームの鏡に映る自分のカラダを見ていると、不安や戸惑い以上に沸々と喜びが湧き起こってくる。 腕を曲げ伸ばしし、腰をぐるぐるとひねって動かしてみる。が、痛みも何も無く軽やかに動かせる。 気が付けば背も高くなっているようでシャワーノズルの位置が俺の目と並行に見えている。 「て、ことは190はあるよな? それにしてもカッコイイなぁ! 見ろよこのシックスパック!」 鏡に映る見事な腹筋を見て、惚れ惚れとしてしまう。 この後俺はバスルームを出ると、逞しいマッチョボディになった記念とばかりにスマホで何枚も画像を撮り、、 ビルダーみたいにポージング動画を作って、盗まれた『リンクディルド』を忘れる程テンションが高くはしゃいでいた。