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鷹取リュウゴ
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変性転身ターンニングマシン 2

2 ターンニングマシン 「じゃじゃ~ん! これが当店オリジナル、独自に開発した『ターンニング』マシン! その名も『パーフェクトフォルム』っす!」 受付から奥の部屋に入ると金属でできた棺桶みたいな装置が4台並んでいた。 けれど、アロハマッチョはいま、『ターンニング』マシンと言ったか? 俺の聞き間違いなのか?  日焼けマシンって別の言い方だと『タンニングマシン』じゃなかったか?。 「使い方は簡単! マシンに入ってもらったら扉を閉じるだけ!」 「タイマーとか無いんですか?」 「タイマー? タイマーは無いっす。マシンが自動で中の人の状態を見てくれますんで」 「ちなみに何分程度かかります?」俺以上にせっかちな黒部が尋ねた。 「入ったお客さんの状態にもよるんすけど、初めての場合だったら20分前後っすね」 その程度なら大丈夫だろう。 いきなり長時間紫外線を浴びるのはマズイって事くらい俺も知っている。 黒部もホッとした顔をしていた。 俺は念のためもう一つ質問した。 「日焼けマシンはどれも同じ、なんですか?」 入ってすぐに気付いたが4台あるマシンは2台ずつ2種類に分かれていた。 赤いラインの入ったマシンは中ほどが膨らんだ葉っぱ型。 黒いラインが入っているマシンはまるで、まるで巨大なチンポのようなカタチをしている。 「『ターンニング』マシンは赤と黒とで特徴が異なってるっす。口で説明するよりも実際に体験してみた方が早いっすね。にっししし」 何か含みのある言い方だ。 「日焼け具合に差があるんですか?」 「その点はほぼほぼ無いっすね。肌色への効果は両方とも同じっす」 それなら―― 「どれを使っても構わないんですか?」 アロハマッチョは「大丈夫っすよ。今の所予約は入ってないんで」と即OKをくれた。 俺は赤い葉っぱ型マシンを、黒部は黒いチンポ型マシンを選んだ。 「さっきも言いましたけど扉を閉めると自動でロックが掛かっちゃうので終了まで出られなくなるっす。 そんじゃぁ服は全て脱いでこちらの籠に入れちゃってください。 バッグや貴重品はこっちのロッカーに暗証番号を設定してから保管して欲しいっす」 「ぜ、全裸、ですか?」 「当店は全裸でお願いしてるっすね。衣服を着けたままだとマシンがトラブっちゃうもんで」 そう言われれば全裸になるしかない。万が一壊れた時に弁償しろと言われたって、そんな金は無いのだ。 専用の更衣室が別に用意されている訳でもないから俺も黒部も互いの裸体を目にする事になる。 プールや海でもない場所で裸を見られるなんて状況は高校の体育の時以来じゃないか? 少々気恥ずかしくなってしまう。 思っている事は同じだったようで互いの目と目が合った。 しかし、ここまで来て引き返すなんて選択肢は無い。 腹を括るしか無さそうだ。 黒部が迷彩柄のベストを外し、Tシャツをガバッと脱ぎ捨てる。 俺も黒部に続いてサマーニットとチノパンを脱いで籠に入れる。 「永輝……。去年よりぶよってんじゃん」 俺の腹周りを見た黒部が嘆かわしいと言わんばかりに眉をひそめた。 「そういう黒部こそ――」 パンイチになった黒部は腕と同じように足も胴体もガリガリで、どこを鍛えたんだか分かりゃしない。 「それじゃぁ申し訳ないんすけど、パンツも脱いでハダカでマシンに入って欲しいっす」 アロハマッチョに重ねて言われれば致し方なし。 オトコしかいない場でコソコソ隠すのも何だし最後の一枚を取っ払った後は堂々とイチモツを晒してやった。 「……あんまり大したチンポじゃないな」 黒部の正直な感想にグサリと来る。 「るっせ! お前こそ粗チンじゃんか」 「俺は粗チンじゃねぇよ! 膨張率が凄いんだっつうの!」 「あの~、準備ができたんでしたらそろそろいいっすか?」 チンコで罵り合う俺らを見かねたアロハマッチョがマシンを開けて中へどうぞと促した。 そんなアロハマッチョの股間のデカさを改めて目視してしまうと俺らの言い合いがいかに不毛かを悟ってしまう。 小麦色の肌でチャラいけどイケメンで、筋肉ムキムキでしかもチンポまでデカい――、モテる要素がてんこ盛りな男の前で、 俺たちは何て小さい争いをしているのだろうか、と。 だから、羨ましくてつい口に出してしまった。 「それだけカッコ良かったら女の子なんかよりどりみどりですね」 すると、アロハマッチョは急に顔を曇らせた。 何か悪い事を言ったのだろうか? もしかして本命の子からふられたばっかだったとか? しまった――と思ったが後の祭り。覆水盆に返らず。 「……俺は別に、女の子なんてどってことないっす」 チャラいとばかりに思っていたが実は硬派だったのだろう。 「す、すみません。失礼な事を口走っちゃって」 黒部にも横っ腹をつつかれた。 「いや、お客さんに悪気があった訳じゃないくらい分かってるっすよ! 俺の方こそ微妙な空気を出しちゃって申し訳ないっす!」 丁寧に頭を下げるアロハマッチョ。チャラいのは見た目だけで中身は真面目かも知れない、と俺は自身の偏見を恥じた。 ◇  ドアを閉じられれば狭く窮屈な箱の中。 と思いきや快適な温度と薄暗さでもって、子供の頃押入れの中に入ってはしゃいでた時のことを思い出していた。 ブン、と鈍い音が耳に届くと装着したゴーグルの前面にいきなり南国の海が広がった。 なるほど、ゴーグルは単に強力な紫外線から眼球を保護するためのモノではなく、VR映像によって閉所の不安を和らげる最新型のアイテムだったのだ。 この小ささでこのリアルな映像。 独自開発と謳うだけの事はあるじゃん、と俺はひとしきり感心していた。 爽快な海景色を眺めつつまったりと肌を焼いていく。これなら20分程度なんてあっという間に過ぎるだろう。 噂で聞いていた以上に日サロも進化しているんだな、と笑顔に頬が緩む。  そんなのんびりした気分は体感で5分ほど経過した頃に別物に取って代わった。 ――ヌルゥ 「ん? 何だなんだ?」 ニュルリとした感触が太腿を通過したような気がしたのだ。 手をやって探ってみたが、何も無い。 ……気のせいだったんだろう。俺は再び眼前に広がる仮想の海岸で日焼けに勤しむことにした。 ――グニュ、ヌリュリュ 「はひ!? な! 何だ!?」 違う! 気のせいなんかじゃない! 何だ今の感触!? 手を伸ばせば今度は「何か」を掴めた。しかしすぐに手の中からヌルリと逃げていった。 何が居るんだ? 気味が悪い! 手に触れたモノが何なのかを確かめようとした。 「ひぃ!? こ、こいつは!? んふぐぅぅっ!?」 あり得ない物を見ると恐怖よりも何よりも思考そのものが停止するんだ、と、この時俺は初めて知った。 ゴーグルを外した俺の目の前に居たソイツ。 それは青い色をした蛇のような、いや、ミミズのような不気味なモノが天井や側壁や足元にまで、マシンの内側を埋め尽くさんばかりに「ジュルジュル」と這い回っているではないか! ソイツは「触手」だ、と言う名称なのだと認知するまで一体どれほどかかっただろう。 反射的に大声を出し助けを呼ぼうとすると、青い触手は俺の口の中に「グボギュブブ!」と潜り込んで来やがった! 「んぐ! ごぶは! んげぶふっ!」 声が出せない! てか、呼吸もヤバイ! 扉を開け放とうと手足に力を込めるものの四方から絡みつく触手共に動きを封じられてしまった。 これじゃ、このままじゃ触手に襲われて死んじまう! と遅れて駆けつけた恐怖心で頭が一杯になった時だった。 口から咽喉へずるずると侵入を果たしていた触手が俺の中でビュルビュルと粘液をぶっ放した。 一部が鼻へ逆流する粘液はとても生臭く、まるでザーメンのような性的な異臭を持っていた。 「ぶは! ごはぁっ! んぐぶぶっ!」 精液臭い粘液は粘膜や皮膚を容易くすりぬけ俺の体内に入り込んだ。 すると、あれほど大きな恐怖心が急速に縮んで、その代わりに別の感覚が俺の中に膨らみ始めたのだ。 「んご! ごあは! んんーーっ!?」 別の感覚とは、要するに快感。 もう少し詳しく言うなら「性的な快感」が芽生え、俺の中で大きくなっていく。 エロいキモチ良さが恐怖を押し退け、甘美な性感をより享受したいと脳が俺に指示を出す。 抵抗しようと強張っていた手足から力が抜け、触手の動きに身を任せる。 口の中をぎゅうぎゅうに満たしていた触手の何本かが抜け、呼吸が問題無くできるようになった。 「んぐ、ぎ、キモヂ、イイ……んぁ! ううう!」 ヌルヌルの粘液を俺の全身に塗りたくりながらすでに勃起していた俺のイチモツへ触手が巻き付きズリュズリュと愛撫する。 同時に他の触手が俺の乳首や脇腹、内腿などの敏感な部分をクニュクニュと刺激し、ゾクゾクとする切ない心地よさを絶え間なく与える。 そして、一度も使用した事の無い俺のアナルへズルンと近づいた触手の一本が会陰をベロリと舐め上げたかと思うと、 ズプ! と頭を挿し込み俺の中に入り込む! 「んあ゛! そ、そこはっ! ちょ! だ、ダメだって! ば、バカな! あひぃっ!」 排泄にしか使われていなかった「出口」を「入り口」として使用するなど考えた事も無い俺は、ソコから伝わる 奇妙な感覚に驚き、そして、再び恐怖心を引き上げた。


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