8少しばかり時は戻って……(オマケその1) 頼流や平吾、青雲の3人とリアルセックスになだれ込む少し前のことであった。 精液を使って作り上げたリンクドールの頭部だけを交換し、友人たちに変身してからオナニーを楽しむ智也であったが、 徐々にオナニー以上の快感を味わいたくなり再び3Dプリンターの前で機能の説明を読んでいた。 「ペニスパーツを交換して組み込む……か。ええと? その際、素材としてリンクドールとは別の人物の精液を用いたペニスパーツを組み込む事により、リンクドールとリンクしている人物に対しペニスパーツに使用した素材精液の人物を性的対象と認識させることが可能……、てことは?」 例えば、頼流の精液で作ったリンクドールへ、智也の精液で作ったペニスパーツを組み込むと、智也が頼流の性的対象となることを意味していた。 「だったら俺とアイツらとでセックスするのも簡単になるって訳だ。まったくどこまでも有り難い機能を付けてくれたもんだぜ。淫魔のセルガウルさんよぉ」 早速智也は自身の精液をプリンターへ投入し、交換用のペニスパーツ作りに励むことにした。 また、ついでにペニス以外のボディパーツも作っておくことにした。 「どんな物にしよう? デカマラ、ってのは当然として、カラダはやっぱマッチョにしたいし、アナルも超モロ感へ、と。 うん? ふたなり? カントボーイ?」 アプリに現れた股間部分のパーツ項目に気になる単語をいくつか見つけた智也。 エロ同人誌の世界では何度もお目にかかっている単語であったためひどく興味をそそられた。 「じゃぁ全員同じじゃつまんねぇし平吾と青雲はふたなり、と。頼流はカントボーイになってもらおう。 うん? 体内に吸収されたペニスを全身に拡散融合も可能? それによって精力が50倍に跳ね上がる? おおー! いいねぇ! 超絶倫になって射精しまくる頼流ってのも見てみたい! よし、ならその設定も入れておこう」 新たなパーツを次々と作り出す智也。 実際に組み込むかどうかは未定のまま次第にエスカレートしてチンポが股間から3本も生えたパーツや、乳首をペニス化させたパーツ、アナルから触手が何本も生やせるパーツなど、もはやヒトとは呼べない域に達するレベルのものまで作り始めていた。 しかし、気付いた事が一つあった。 「初めからじゃなくて途中でエロマッチョになるためには、基本のリンクドールの頭とマッチョなリンクドールの頭部をその都度取り替えなくちゃいけないんだよな? でもなぁ、これからセックスしようかって時に一々ドールを引っ張りだして頭を挿げ替えるなんてできねぇよな? そんなのノリ悪いじゃん。 つか、リンクドールの存在がバレちまうし。どうしたら秘密を守りつつこの手間を省けるんだぁ?」 現時点で常にマッチョボディでいる事には無理がある。 カラダがデカくなるので着られる服はジャージ系に限られ、バイトにも生活にも支障が出るだろう。 また、頼流のように日頃スポーツで鍛えてなどいないから急な体形の変化は周囲に不審の目で見られる恐れがある。 「――と言う事で、アイツらのパーツ交換も夜だけにしておかないと。チンポがデカ過ぎて大学に顔を出せないとか、さすがに可哀相だもんな」 こうして智也は頼流たちのリンクドールのパーツを交換するのは自宅に戻っているであろう夜中にのみ行う事とした。 そして、後から気付いたもう一つの問題についても、やはり説明アプリに含まれていたのであった。 『複数のリンクドールを用いてリンク先を変更する方法』 まずは精液にて通常時の姿と同じ「ベース」となるリンクドールを一体用意し、そしてもう一体、カスタマイズしたリンクドールを作製しておく。 二つ以上を準備できたら脳内でカスタマイズしたリンクドールの姿を思い浮かべ、意識をそちらに向ける。 深呼吸などをするとより一層早く意識を向けられるだろう。 すると、リンク先がカスタマイズしたリンクドールへとチェンジし、リンクしている人間の肉体もカスタマイズしたリンクドールと同じ形状に変化する。 「お? 意外に簡単じゃん! なら早速俺の別バージョンのリンクドールを作って、と……」 精液を投入しアプリを通して様々なカスタマイズを加えていく。 筋肉ムキムキのマッチョなボディに肌は褐色。ペニスはもちろん数倍の大きさに。尻尾もあった方が便利でエロいだろう。角や翼は、まぁ、自在に収納可能と設定していれば問題無し。 「ん? ん? となると、ほとんどセルガウルみたいじゃん? こうなりゃ淫紋も追加だな」 このようにして出来上がったのが第2のリンクドール「智也淫魔バージョン」であった。 空間転移のような淫魔の特殊能力こそ備わっていないものの、精力などはカスタマイズ機能で凄まじい高さにまで上昇していた。 「んふぅぅ~、おお、出来てんじゃん! リンク先変更、ちゃんとできんじゃん!」 いつもの見慣れた肉体から淫魔の如き巨根エロマッチョに変身した智也は、うっとりと自身のカラダやチンポを撫で回す。 「これでリンクドールを持ちださなくても変身可能、っと。いや、すんげぇわ、このプリンター。マジ最高過ぎだって」 すぐに壊れたりしないようチンポを扱いて精液をリンクドールにぶっかける。 すると、リンクドールに飛びついた精液はたちまちの内にドールに染み込み跡形もなくなってしまう。 臭いもベたつきすらも無くなってしまうので、リンクドールはいつも綺麗な状態を保っていた。 芦原を部屋に呼び寄せた智也は、芦原の目の前でリンク先をチェンジして「智也淫魔バージョン」へと変身した。 「すっかり使いこなしているなぁ~。見事な『乗り換え』だったよ智也」 「へへへ、良い感じでしょ? ところで、変更できるリンク先ってのは何体くらい可能なんです?」 アプリの説明に載っていなかった点を芦原に尋ねた。 「ん~、理論上は意識できる数だけ可能なので『いくらでも』、と言えるけれど、さすがに何万何千と意識を切り替えるってのは無理だろうね。 それに、作ったリンクドールを保管する場所も必要だし。現実的には10体くらい、だと思うよ?」 「なるほど。ありがとうございます、芦原さん。じゃぁ、この後は――」 「もう今日は仕事も終わっているし、飲み会なんかの予定も無いんだよなぁ」 「淫魔なのに随分と人間たちに合わせて生活してるんですね」 「そりゃぁそうだよ。俺は人間界が好きだからね。こっちに来て32年、危なっかしいモンスターはいないし、レブエル様の命令でダンジョンに潜入する必要もない。 実に平和で自由に過ごせる。 そりゃぁ嫌な人間だっているけれど、そんな奴は俺の力で魅了しちまえばあっという間に俺の奴隷になってくれる。 その上、滋養たっぷりな精液も取り込み放題だ。 そんな世界にやって来てんだから郷に入っては郷に従え、だっけ? こっちの常識やルールに合わせられる部分は合わせて生きていく事にしよう、と俺は決めたのさ」 「もしかして俺もすでに芦原さんの奴隷になってんですか?」 「そんな事しないよぉ~! 智也は尊敬する『HOMME烈人』先生でもある訳でさぁ、俺、新作の薄い本、超期待してんだから! 魅了なんかで奴隷にしちゃったら先生のオリジナリティあふれる創作の妨げになるだけだよ。 なので、セックスで大いに気持ち良くなってもらいたいし、同人誌の方も忘れず作業してもらいたい、ってのが俺の本音」 芦原がフッと淫魔・セルガウルの姿になった。 「だが、こっからは俺とセックスする事が智也の作業だろ? 今まで味わって来た精液の中でも智也はトップクラスで美味いんだ。 これは恐らくだが、リンクドールとリンクを重ねるたびに智也の性的な能力が上昇してきたからではないか、と俺は睨んでいる。 心当たりはあるだろう?」 智也はセルガウルの言葉に首を縦にした。 確かに言われた通り、性感もますます良くなっており今まで感じなかった部位も性的快感を感じるようになって来ていたし、 何より、リンクドールと繋がっていない状態でも精液の量が増えてきていた。 また、激しいセックスや長時間のオナニーをした後も妙に体力があるのもセルガウルの言う通り性的な能力上昇によるものと、考えられた。 「セルガウルのくれた3Dプリンターのお陰で俺、色々と充実してて嬉しい。今さ、セルガウルを主人公にした薄い本を描き始めてんだ。 次の同人誌即売会は、コイツを出してみようかな、って」 「素晴らしい! 智也の新作はBLか! 俺もHOMME烈人先生の手になるBLをずっと待っていたんだぜ? 裏サイトで細々とゲイイラストとか短編漫画は見て来ていたんで、いつかは現物を、リアルなモノを、って願っていたのさ」 「ちょ!? 俺の裏サイトまで把握してんの? 完璧に隠れて活動してたのに!?」 「へっへ~。俺の探知力も侮れないだろう? って言うのは冗談で、マジでたまたま、偶然辿り着いて発見したのさ。 絵のタッチがとても似ていたしセリフの言い回しもそっくりだったからすぐにHOMME烈人先生だと分かったけどな。 ただ、名前も変えていたし隠れて描いてるのは理解できたから俺もコメントとか残さずずっと黙ってロムってたが」 ヌルリ、とセルガウルの手が智也の股間を撫でた。 「ま、話はこれぐらいにして、俺と気持ちイイ事しちゃいましょうぜ、先生。実は俺、明日は非番日で休みでさ、 夜通しヤり続けても構わないんだ」 セルガウルのカラダからほのかに仕事で掻いた汗と、機械油やガソリンが混ざった車両を運転する男の匂いが漂う。 淫魔なのに宅配便の配送スタッフらしいニオイに智也の股間もたちまち反応してしまう。 「今夜のセックス、描き始めてた薄い本のネタにして描いてもいい? 俺の画力でセルガウルのカッコ良さやエロさがどこまで表現できんのかは自信ないけど、俺、漫画に描いてみたいんだ」 「もちろんOKだ。だがな智也。俺から見りゃお前の方が魅力的、なんだが?」 「なんだよそれ。お世辞だったらヒクんだけど~?」 「しっかり本音なんだが? 今まで嘘ついた事なんか無いだろ? こんな正直な淫魔、どこ探しても見つかんねぇぞ?」 「だろうね。こんなにも好きになった相手が淫魔だったなんて、今更だけど俺も驚いてる。やっぱ俺に魅了の術をかけてるんじゃない?」 「バカ言え。全く逆だっての。智也の方こそあの手この手で俺を魅了し続けてるくせによ」 智也の手がセルガウルの胸を撫で、乳首を摘まんだ。 「んむぅ……。智也ぁ、俺もう無理。早くベッドに行こう」 「ふふ、そうだね。俺も我慢できなくなって来た。このカラダならいくらでも射精できるし、セルガウルが欲しいだけ精液を飲ませてあげる」 セルガウルの尻尾が智也のアナルに、智也の尻尾がセルガウルの雄穴の中にジュブブと潜り込む。 互いのアナルをグチュグチュとかき混ぜながら見つめ合う二人はこの日、初めて唇を重ねて本当の気持ちを確かめ合った。 (オマケその2へ続く)