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鷹取リュウゴ
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体操のお兄さん 第二体操の2

第二体操の2 増やして溜めて……  ジャスティスレイブとの奇妙な出会いの後、俺は家の屋根伝いに帰宅した。   何しろバトルフォームになったせいで服がボロボロに破れちまったし、変身した姿を住民に見られるのもマズい。 日本支部である俺の部屋、古くて狭い寿礼荘に戻った俺はバトルフォームからヒトの姿であるノーマルフォームに戻り、小腹が空いていた事を思い出してコンビニで買った「からあげちゃん」を頬張りつつ缶ビールを開けた。 ブッシューーーーーーーーーッ! シュシュシューーーーーーッ! ブバシャーーーーッ! 「うわぁ! あ~あ、………やっちまった」 そうだ。 缶ビール持ったまま屋根に飛び上がったりしたから思いっきりシェイクしちまってたんだ。 あ~あ、勿体ねぇ……。 ほとんどが噴き出してしまって缶に残ったのはほんの2割ほど。ゴクリとひと口で飲み干し、畳にぶちまけたビールを適当に取ったタオルでぬぐう。 情けない。実に情けない。 ルガルム四天王の将軍でもある俺が何やってんだろ。さすがに気分が萎えて何もやる気が出なくなる。 「あー、クソッ! やっぱべたべたするぜ! シャワー浴びないとダメだなこりゃぁ」 髪からもビールの雫がボタリと落ちてきた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  数日後、「楽しいヘルシーライフ」の収録が終わると鰯田ディレクターがそばにやって来た。 「本番お疲れ様でした。世良さん、新番組の件ですが」 例の風呂巡りの番組のことか。 「『イケてるメンズ浴場』の? ロケの日取りが決まったんですか?」 「いえ、もう一人の出演者さんが決まりました」 「へぇ~、そうなんすね。で、誰なんすか?」 「御門正義(みかどせいぎ)と言う方です。この方もテレビ出演は初めてになるそうで、申し訳ないんですが世良さんからも色々とアドバイスしてやって下さい」 「分かりました。じゃぁ、当日は俺もできるだけフォローします」 「ありがとうございます。そう言って頂けて助かります。で、そこで、なんですが――」 嫌な予感がするな……。 鰯田ディレクターが一つ咳払いをしてから切りだした。 「プロデューサーからの提案なんですが、ロケ当日の収録をスムーズにするためにも前もって世良さんと御門さんとがコミュニケーションを取ってもらった方が良いんではないか、との事で」 「なるほど、そうかも知れないっすね」 どんな人か知らないままじゃ、カメラにぎこちなさが伝わってしまうかも知れないからなぁ。 「それで、御門さんとですね、世良さんのお部屋で一緒に生活してもらって、互いの性格とか嗜好とかを理解し合ってもらって……」 「は!? ま、待って下さい! 一緒に? 生活?」 「そうです。同じ部屋で過ごして頂きたく」 「あのですね! 俺の部屋、ご存知でしょう? あんな狭い6畳のアパートに? 大の男が二人で共同生活?!」 鰯田ディレクターが汗を滲ませている。立場的には鰯田ディレクターの方が遥かに上なのに縮こまって恐縮している。 これまでの感謝の意味も込めてできるだけ協力したいが……、でもなぁ、やっぱりそんな提案は却下だ。悪いがお断りするしかない。 あの部屋は「ルガルム日本支部」でもあるのだからな。 「プロデューサーもその辺りは考えたようで、お二人のために広めのウィークリーマンションを借り上げ、そこに1週間生活して頂くよう手配しています」 ――って、言われてもなぁ。 加治木くんや鯵山くん、他のセフレとのセックスが1週間もお預けになるじゃないか。 やっぱ無理だろ。 それに、大事な日本支部を1週間とはいえ放置するわけにもいかないしな。 「食費、光熱費の費用はもちろん我が日の出テレビが負担しますし、こちらからのお願いですからギャラとは別に特別手当をお渡しするつもりです」 「特別手当?」 「ええ。1週間で30万円」 「さ、さんじゅうまんえん!?」 俺は鰯田ディレクターの手を取って「頑張ります」と力強く答えた。 「ばっちり御門さんと交流をとって親睦を深めまくってやりますよ! 任せて下さい!」  数日後、最低限の着替えをバッグに詰め込み、日の出テレビの用意したウィークリーマンションに到着すると、 すでに鰯田ディレクターや河豚野プロデューサーが待っていた。 「よろしく頼むわね! 世良ちゃん! 同居する御門ちゃんもアタシが見つけた逸材なの!」 「世良さんと同じで御門さんもプロデューサーがスカウトした方なのです。芸能界は素人の方ですがプロデューサーの眼鏡に適う優秀な人材ですよ」 「もうすぐ御門ちゃんも到着するみたい。もう少し待っててあげてね!」 スマホの画面から顔を上げた河豚野がライントークの画面を俺たち2人に向けた。 ただ待つだけってのも退屈なので、これから1週間生活する部屋の様子を見て回る。 玄関を入って短い廊下を進むと正面にテーブルとイスが置かれた10畳ほどのリビングとキッチン。その奥にトイレや広いバスルームがある。 真ん中のキッチンを挟むようにして6畳ほどの洋室が二部屋配置されていた。いずれも真新しく一流ホテルのような設備まであって我が日本支部との差を痛いほど感じさせる。 二つの洋室は互いに壁を挟んでいないのでプライバシーは保たれそうな感じに見える。 「すみませんっ! 遅くなってしまって!」 玄関の辺りから声が飛び込んできた。 「いいのよ! アタシたちが早かっただけだから!」 河豚野がはしゃいで迎え入れている。 俺もプロデューサー達のいるキッチンに戻った。  ブルージーンズにグレーのパーカーを着た御門くんは「爽やか」と言う概念をそのまま人間の形にしたらこうなった、と言う風情を醸し出す若い青年だ。 日焼けした肌はテニスとかダイビングなんかがとても似合いそうだ。クッキリと太い眉が凛々しく左右に並んでいる。 「あっ! 世良さんですね? 『初めまして!』 御門正義と言います! よろしくお願いします!」 初対面……、なのに俺は、この声をつい最近聞いたような気がするのだ。 どこだったろうか? 「お、おう。こちらこそヨロシク」 御門の方も首をかしげて俺を見つめている。ただ単にテレビで見たことのある人物を前にして緊張したって風情じゃない。 「おんやぁ? お二人ってもしかしてお知り合いだったのかしら?」 河豚野がニヒヒと微笑んでいるが俺は即座に否定した。変な目くばせは止してくれ。 「あら? 違うの? なぁんだ」 鰯田ディレクターがざっくりと今後の予定を説明してくれる。俺については基本的に今までと変わりがない。 「楽しいヘルシーライフ」の収録以外、自由に過ごせるようだ。 御門クンは他に仕事を持っているらしく、この部屋から仕事先に向かいつつ時間を見て日の出テレビでの研修を受けるそうだ。 「――と、言う訳で、お二人とも仲良く親睦を深めて『イケてるメンズ浴場』の撮影を成功させて下さい」 「お願いだからね! 新番組は世良ちゃんと御門ちゃんの肩にかかっているの! 頑張って触れあって交わりあって、本番で息ぴったりなトコを見せられるようにしといてちょーだいね~!」  河豚野プロデューサーと鰯田ディレクターが部屋から出て行った。 すると御門クンが急に握手を求めてきた。 「どうもっす! また会えて、嬉しいです!」 「は? あ、えと、どこかで会ってたのかな? 俺は君に覚えはないんだが」 「あ~、やっぱりこの姿じゃ分からないですよね~」 御門クンが「チェンジ! スレイブ!」と叫ぶとたちまちパーカーやジーンズが消え、全身青いタイツに派手なマスクを頭に被る筋肉マッチョな「ヒーロー」、いや「ヒーロー怪人」へと変身した。 「!! お、お前は!」 「ジャスティスレイブ参上! ……っす。 へへ、ゼランさん、僕のこと思い出してくれました?」 忘れる筈がない。戦闘らしい戦闘もせず、すぐに降参して来た別組織の同業者。 「お前……、御門……が、ジャスティスレイブだったのか……、でもどうして俺がゼランだと分かった?」 「初めて会ったあの夜、僕は初めから変身していましたけど、ゼランさんは変身する前と後、両方とも僕に見せてくれたじゃありませんか」 「あ……、そう、だったな。じゃぁ俺がゼランだと知ってて当たり前か」 「それだけじゃないっす。次の日、たまたま付けたテレビにゼランさんが堂々と出演されていてすんごくビックリしました」 「あ~、先週の放送分か……」 「なんかやけにカッコイイ体操のお兄さんだな~って見てたら、アレ? この人、ゼランさんじゃない? って」 こんな風に顔バレしちまうなんてな。軽率だった。 今後はもっと慎重に変身しないといけない。肝に命じておこう。 「勿論、誰にもゼランさんが鋼鉄のゼランだなんて話していませんから安心して下さい!」 「お、おう、黙っててくれて助かる。これからも内緒にしといてくれ」 「しかし、改造資金を集めようとしたらゼランさんに再会できちゃうなんて、世の中って分からないもんすね~」 「御門は、……そうか、より強い怪人になるための資金稼ぎのためスカウトに応じたんだな」 「はい! 日本征服するにはまず自己強化からだなって痛感しましたから! それから、怪人じゃなくってヒーロー怪人っす!」 「あ、ああ。ヒーロー怪人、な」 「目指せ目標300万円! がっちり稼いでバッチリ改造っす!」 確か、『ビースレイブ』つってたっけ? 御門の所属する組織。 他にも御門みたいな奴が活動してんだろうか? 「……なぁ、聞いてもいいか?」 「はい。なんすか?」 「その、お前みたいな『ヒーロー怪人』てのは他にもたくさん居るのか?」 「それは秘密っす! と、言いたい所ですがゼランさんとはこれから一緒に仕事をする仲間でもあるので特別に教えちゃいますが、僕を入れて5人のヒーロー怪人が居るっす。 それぞれ担当地域が違うのであんまり会うことはありませんけど」 ゆくゆくはそいつらを排除しつつ日本を手中に収めないといけないんだよな。目的が同じな訳だし。 てことは、俺とすれば御門にしたって改造させない方が倒しやすいのだから「新番組に御門を使わないでくれ」って河豚野にごねるべきなんだろう。 「あ! 遅くなりましたけど、これ、良かったら食べて下さい! レンジでチンしたらすんごく美味いっすから!」 御門が大きなバッグの中から「唐揚げ」の入った袋を俺に渡す。 「!! こ、こいつは!」 「へへっ、これを買うために1時間並んじゃいました」 それでここへの到着が遅れたのか。 袋に入っているのはただの「唐揚げ」じゃぁ、ない。 先月、白長洲デパートの「ご当地美味いモノ物産展」で大人気になり、 あまりの盛況ぶりにデパートから残留を頼まれてそのまま居ついた―― 「フラガ亭の『炭焼き地鶏唐揚げ』じゃねぇか!?」 「朝一で並んでも1時間待ちでしたが、それだけの価値はあると思うっす」 立ち昇る香ばしい薫りに唾液がドバっと溢れ出る。唐揚げの王様、これぞベスト・オブ・カラアゲだ! 口コミランキング第1位と言う大絶賛の唐揚げ。思わず咽喉がゴクリと鳴ってしまった。 「ビールも買ってありますよ! まずは乾杯しませんか?」 俺はマッチョなヒーロー怪人・御門の手を握って固い握手をした。 「お前とは気が合いそうだな。お互いの組織とかはひとまず置いといて、新番組の成功に向けて頑張っていこうぜ。よろしく頼む」 「こちらこそ! 僕も精一杯頑張ります!」 御門がこの先、お金を蓄え追加改造されたとしても俺なら苦も無く倒せるだろう。 そんな事よりもまずは俺の方こそ活動資金をもっともっと集めて増やす必要があるのだ。 ルガルム本部からの応援なしで、自前で日本征服をしてみせると言った手前、イチからこつこつ進めないといけない。 駒にできる配下だって金がなければ採用できない訳だし。 「もっともっと貯めないとな……」 「ゼランさん、溜めるなんてカラダに毒っす。よければ僕がお手伝いしますので」 何か勘違いした御門が俺の前に膝を突いた。手際よく俺のジーンズのベルトを外しチャックを降ろすと、中からイチモツを引っ張り出しパクリと咥えこむ。 「っふぅおおお!」 「ふごく、おおひぃ……、んぐ、んぐ」 グチュグチュ絡みつく咽喉の粘膜、バキュームと共に竿全体が搾られる感覚にたちまち俺のチンポは最大に膨張した。 「うぐ、くく、ぅ、あぁ、キモチイイ、しかし、上手だな……」 随分と手慣れている。 御門のフェラは相当経験した者の「テクニック」が感じ取れる。 「へへ、僕のクチマン、気に入って、もらえました? ココも変身と同時に準備万端、すぐにできるんすよ? ゼランさんのでっかい『コレ』、ぶちこんでもらいたいなぁ~」 自分の尻を軽く浮かせて指さした御門、マッチョな「ジャスティスレイブ」がうっとりと俺のチンポを見つめてはやらしく舌なめずりをしていた。 こうなると唐揚げは後回しだな。まずは御門と「カラダ」で交流を深めてやるとしよう。 第二体操の3へ続く

体操のお兄さん 第二体操の2

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