【チラ見せ】おねむな後輩@バイト先。
Added 2019-01-12 11:20:35 +0000 UTC年の暮れ。俺のバイト先である個別指導塾では、冬期講習の真っ只中だ。 受験生はいよいよ本番が近づいて緊張感があるし、それにつられて受験生以外の生徒たちも気合い入れて勉強している。 このバイトを始めて一年以上経つが、冬期講習の時期の少しピリついた空気が一番好きだ。自分も生徒も真剣に授業に臨んでいる感覚が気に入っている。 だが、体力的に一番キツイのも冬期講習の時期だ。朝から晩まで授業の予定がぎっちり詰まっている。俺は去年の経験があるから力の抜き方も分かってきたが、バイトを始めて2ヶ月程度の香崎(こうさき)はしんどいだろう。 香崎は俺の大学の一個下の後輩。めちゃめちゃスタイルがいい超イケメンだ。 そんな香崎だが、どうやら俺のこと「だいすき」らしい。 1ヶ月前、香崎を家に泊めたときのこと。 眠すぎて変なテンションになった香崎が俺に抱きつきながら「だいすき」と言ってきた。 翌朝、香崎にそのことを告げたら、いつも冷静なアイツが明らかに動揺していたから、多分本気なんだと思う。 ……だが。 あれ以降、香崎はいつも通りクールな感じで俺に接してくる。 いや、別にいいんだけどな? 俺たち男同士だし? 「だいすき」と言われて正直戸惑ったし? でもさぁ……平然としすぎじゃね? お前にとって「だいすき」って言葉の重み、そんなもんなの? いや、別にいいんだけどな、別に……? 授業中だが、憎らしいアイツの顔をチラッと見る。 生徒の勉強を見守る真剣な表情。 悔しいが、ゾクッとするほどイケメンだ。 どうして芸能界に行かずにこんなところでバイトしてんだよ、マジで。 スタイルがいいからスーツ姿もバッチリ決まっている。コイツなら何着たって一級品に見えるだろう。 そして、そのスーツの下には物凄い肉体美が隠れている……。 厚い胸板、割れた腹筋、太い腕と脚……こんなシュッとした雰囲気からは想像できないほど筋肉がついている。 あと、その逞しさに見合うほどの大きさを誇る化け物チンコ……。 (あんなイケメンが、あんな筋肉とチンコでどんなエッチするんだろ……) 「先生? ここが分かんないんだけど」 「お、おう!? ど、どこだ見せてみろ!」 ……何てことを考えてるんだ、俺は……。 「ふぅ〜、やっと落ち着ける……」 朝から休憩なし、あっという間に昼過ぎだ。 もうおやつの時間だが、コンビニで弁当を買って遅めの昼飯を食おう。 教室の上の階にある物置部屋が講師の控え室になっている。 ソファーが置いてあって、疲れた時はそこで横になって仮眠もできる。 (少しだけ寝るかな……) コンビニの袋をぶら下げながら控え室のドアを開ける。 「うおっ!!!?」 てっきり誰もいないと思っていたのに人がいたからビックリして大声出してしまった。 「お疲れ様です」 中にいたのは、よりにもよって香崎。 俺の大声にも全く動じることなく挨拶してきやがった。 香崎はソファーに座って本を読んでいたようだ。 イケメンが読書。憎らしいほど様になる。 「……おう、お疲れさん……」 まだ心臓がバクバクしているが、平静を装う。 ソファーはL字型で、俺は香崎の斜め前に座った。 コンビニ袋から弁当を取り出したら、香崎が少し驚いた顔をした。 「昼食、今からですか?」 「ああ。昼休み、ちょい忙しくてな」 「生徒たちから好かれてますからね」 「えっ?」 予想外の言葉に今度は俺が驚いた。 「休み時間にも生徒たちと楽しそうにお話しされているじゃないですか。生徒たちは嬉しそうですが、次の授業の準備ができなくて大変そうです」 今まで意識したことなかったが、確かに生徒とワイワイやってるから時間が足りないのかもしれない。 「そう言われりゃそうだな。今度から香崎みたいにクールに接するわ」 「俺は人見知りするだけです。生徒たちがかわいそうですから、今まで通り接してあげてください。俺、生徒たちと楽しそうに話している姿、好きですよ」 口角を少しだけ上げながら、さらりと「好き」と言いやがった。 イケメンがこんなことするなんて反則だ。 女子なら一発で落ちてしまうだろう。 自分の顔が赤くなるのをごまかすため、香崎に話を振る。 「香崎こそ生徒に好かれてるだろ。特に女子。大人気すぎて授業ギチギチに詰まってんじゃん。大丈夫か?」 俺なんかは何だかんだで毎日授業が入っていない時間があるが、香崎は朝から晩まで授業で埋まっている。 珍しく控え室にいるのは、受け持っている生徒が急に休んだりしたからだろう。 「正直、疲れがたまっています。舐めていたつもりはないですが、大変ですね。」 ……何だか香崎と打ち解けられた気がする。 いつもより香崎がよく喋る。それに、弱音を吐いてきた。 「無理すんなよ? 少し寝たらどうだ? ちょっとしたら起こしてやるから」 「いや、それはちょっと……」 「いいからいいから」 俺は立ち上がって香崎の肩に手を置き、強引に押し倒して寝かせようとした。 だが、香崎の体はビクともしない。 そうだ、コイツはマッチョだった……肩に手を置いた瞬間に思い出したけど。肩のボリューム、すげぇもん。 意地になってグイグイ体を押してくる俺に呆れたのか、香崎は「分かりました、じゃあ少しだけ」と言って大人しくソファーに横になった。 「よしよし、寝ろ寝ろ」 近くにあった毛布を取って香崎の体にかけてやる。 目を閉じた香崎の顔を見て、満足した。 なぜ、俺は忘れていたのだろうか。 香崎は眠くなると性格が変わってしまうことを……