挿絵 うめっしゅ様
ある日の工事現場で、謎の青い液体の入ったカプセルが発掘される。
防衛隊が調査に乗り出すものの、カプセルの中身は専門家に委ねないと詳細は不明であると判断された。
慎重に専門家のもとへと輸送されるカプセル。
やれ一件落着だと作業を再開した工事現場の片隅には、赤い液体が入ったカプセルが地中より顔をのぞかせているのだった…
「結局あの液体は何だったんでしょうか?」
防衛隊の卯月メイ隊員は、調査報告書に目を通しながら防衛隊の隊長へと疑問を投げかける。
「結局、外から専門的な調査を経ても中身の詳細は分からずじまいだそうだ。今はカプセルを開けて中身の液体を取り出して解析する準備をしているそうだよ。」
隊長の話に一抹の不安を覚えるメイ。
「安易に取り出していいのかしら…」
メイの表情からその不安を感じ取ったのか、隊長も苦笑する。
「専門家チームも多少行き詰っているようでね。まぁ、手をこまねいてるくらいならいろいろやってみようってことなんだろう。俺たちの出番がない事を祈るばかりだな…」
緊急事態だけは避けてほしいと思うメイであったが、現状は特に何も打つ手がないのが現状であった…
しかし、メイの不安は最悪の形となって顕現してしまう。
研究所から怪獣が出現したという情報が入ったのは、カプセルが持ち出されてから数日後のことだった。
中に入っていた液体は、とある怪獣の一部を封印するために入っていたもので、カプセルが開いて液体が気化してしまったことで怪獣がそのまま現代によみがえってしまったのである。
「研究所を中心に被害が拡大しつつある…防衛隊出動!」
メイはミレーヌとしての活動を円滑にするため、直属の上司となっているリオナの指示で単独行動を許可されていた。
郊外にある大学の研究室でカプセルの調査が進められていたため、復活した怪獣は大学内を横断してスポーツ学科が使うスタジアムへと近づきつつあった。
青みがかった岩石のような肌に、恐竜のような大きな頭部をもつ怪獣…ラボナスと名付けられたそれは久しぶりの現世を楽しむように大学施設を破壊していく。
時折吐き出す白い泡状の液体が建物に当たると、一気にその建物は溶けてしまった。
現地に到着したメイはキャンパスの一般人を避難させつつ、スーパーガンでラボナスをけん制する。
「何とか人のいない場所まで誘導しないと…」
幸か不幸かラボナスの近くのスタジアムは、試合の開催もなく無人の状況であった。
スタジアムに誘導して殲滅を…
そんなメイの耳に、遠くからラボナスとは別の鳴き声が聞こえたのはその時だった。
ラボナスとはスタジアムを挟んで反対側…
そこにはラボナスと対をなすように赤みを帯びて細長い頭部をもつ怪獣・バネラが迫る。
ラボナスの出現に呼応し、工事現場に残されていた赤いカプセルの中に封印されてた怪獣が現れたのだ。
二大怪獣はスタジアムを挟んでにらみ合う。
「どうやら仲間同士というわけではないみたいね…ここなら人気もないし…被害が大きくなる前にやっつけさせてもらうわ!」
メイは念のため周りの一般人が避難したことを確認し、物陰で意識を集中する。
「ミレーヌ!」
凛々しい掛け声とともにまばゆい光があたりを包み、光の女神が光臨する。
「セアッ!」
ちょうど二体の間に現れる形となったミレーヌ。
「ギアアアアッ!」
距離が近かったラボナスと向き合ったミレーヌに、無視されたと受け取ったバネラが怒りの突進を繰り出していく。
しかしミレーヌにとって、その動きは想定の範囲内だった。
「甘いっ!はああっ!」
突っ込んできたバネラの細い頭部を簡単にヘッドロックの形で極めると、ミレーヌはその突進力を利用してラボナスへと投げつけた。
二体はもつれるようにスタジアム内へと倒れ込み、我先に立ち上がろうと互いを押しのけあい始める。
「やはり協力関係にあるわけではなさそうね…それなら一体ずつ…」
ミレーヌがそう判断して攻撃に移ろうとした一瞬、二体は咄嗟にアイコンタクトをして頷きあった。
ラボナスの大きな頭部がミレーヌからバネラの顔を隠したその時、バネラはその口で大きく呼吸した。
「まずは一体目!ミレニウム…」
ミレーヌは身体の大きなラボナスの方に狙いを定め、必殺のミレニウム光線の姿勢をとった。
その力を溜める一瞬を狙ってラボナスが顔を下げた瞬間、バネラの口から強力な火流がミレーヌへ向かって放たれる。
「…?!きゃあああっ!」
二体が連携するとは思っていなかったミレーヌは、ブラインドアタックとなった火炎をまともに浴びてしまう。
地面に倒れたミレーヌを前に二体の怪獣が立ち上がり、勝どきを上げるように咆哮する。
「く…なんて威力なの…」
倒れて動きの鈍ったミレーヌに、二体の怪獣は強力な尻尾攻撃で打撃を加えていく。
ドゴッ…ガスッ…」
「う…ぐぁ…ああっ…」
息の合った二体の連撃に、ミレーヌは反撃の機会を得ることができなかった。
ピコンピコンピコン…
エナジータイマーが点滅を始め、ますますミレーヌは窮地へと堕ちていった。
グルルル…
バネラが弱ったミレーヌを羽交い絞めで持ち上げ、強制的に立たせていく。
それを眼前に突き出される形となったラボナスが、その大きな口を開いてミレーヌへと向けた。
シャアアアアア…
白い白煙のようなガスが発射されたかと思うと、拘束されたミレーヌの身体に直撃する。
「うああああっ…はな…してぇ…」
ミレーヌの肌の上で泡状に変化したガスは、その毒素でミレーヌを蝕み始めた。
ピコピコピコ…
エナジータイマーの点滅が早まり、ミレーヌの息が上がっていく。
防御力が落ちたのか、胸には乳首が浮かんでしまっていた。
古代から復活した悪魔たちの宴は、まだ始まったばかりであった…
後編に続く…
ガチピン@ご支援感謝
2024-08-19 12:34:37 +0000 UTCナッツ
2024-08-18 20:51:52 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2024-08-17 06:00:44 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2024-08-17 05:59:27 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2024-08-17 05:58:58 +0000 UTCyukimi
2024-08-16 15:00:53 +0000 UTCsyonnai_hito
2024-08-16 14:40:28 +0000 UTCイースト
2024-08-16 13:28:32 +0000 UTC