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劇場版『アルティマミレーヌVSブライトハート⑤』通常版

挿絵 さらとが様(通常版) 大福様(レイトショー版)




春野市に現れた謎の怪獣…


アルティマレディソフィの活躍により大事になる前に怪獣は倒されたものの、春野市は混乱の様相を呈していた。


ソフィが帰ってきたあと、ミレーヌたちもこの状況を見るに本当に違う世界へ来たのだなと実感する。


ミレーヌ(以下ミ)「やっぱり怪獣の出現自体がない世界なんですね…私たちの世界なら日常茶飯事だし…」


リオナ(以下リ)「被害の程度で多少の報道はあれど、地震くらいの扱いになっているものね。」


ソフィ(以下ソ)「ふぅ…でもなかなかに手ごわかったわ…これからどういう状況になるかわからないのだから、二人とも気を抜かずにね。」


さすがにこういう時は頼りになる母(師)の姿に、ミレーヌとリオナも嬉しそうに目を合わせる。


ソフィのスマホが鳴ったのはその時であった。


ソ「あら、さっきのオーロラシャインさんからだわ…もう少ししたらこの部屋にいらっしゃるそうよ。」


この後の対応を相談しようといっていたシャインからの連絡に、三女神はそれぞれこれからのことを思案するのだった…




シャイン(以下シ)「それでは改めまして…私は先ほどのオーロラシャイン…この格好が平時を過ごすものになります。名前は『氷神愛菜(ひかみあいな)』といいます。」


シャインは一人の少女を連れてミレーヌたちのもとへ訪れた。


先ほどの天使の時の恰好とは違うものの、落ち着いた愛菜のいで立ちはシャインの雰囲気を感じさせる。


その横には眼鏡をかけた育ちのよさそうな女の子がちょこんと座っていた。


ハート(以下ハ)「あ…えっと、私は『久瀬灯(くぜあかり)』といいます…シャインと一緒に救聖天使をしていて…そっちでの名前はブライトハートです。」


ぺこりと頭を下げる灯にミレーヌが嬉しそうに話しかける。


ミ「私たちのことは…なんとなく知られているのだっけ?」


そう聞かれた灯はこくんと頷く。


ハ「はい…といっても特撮ドラマの中でのお話なんですけど…」


この世界ではアルティマミレーヌが女児向け特撮として放映されている…といった話は聞いていたものの、あまり実感として三女神たちにはよく理解できていなかった。


念のためにと待ち合わせまでの時間で、配信サービスの一話を見たものの、彼女たちの記憶とはかけ離れた内容であった。


ソ「まぁでも、私たちはあの中の登場人物に近い存在だと思ってもらっていいわよ。さて、これからの話だけど…」


ソフィが話題を振ったところでリオナがコホンと咳をして立ち上がる。


リ「当面の課題はいろいろですが、大きな目標は二つ…まずはこの春野市になぜか出現するようになってしまった怪獣の対策と、私たちがどうやって元の世界に戻るか…ということです。」


さっき会った時にはへべれけだった女性がいきなりテキパキとし切り出したことに、一瞬戸惑う愛菜。


それを見たミレーヌは顔の前で両手を合わせる。


ミ「ごめんなさい…お義姉さま、さっきの失態を取り戻そうと必死なんです…ここは仕切らせてあげてください…」


それに気づいたリオナは顔を真っ赤にしてミレーヌを叱責する。


リ「聞こえてるわよ!ミレーヌ!とはいえ…先ほどは愛菜さんにとんだ失礼を…」


愛菜に向き合ってしおらしくなるリオナに、ソフィはため息をつく。


ソ「もう…話が進まないでしょ…ミレーヌも余計なこと言わないの。」


はーい…とむくれるミレーヌの様子を見ていた灯がクスクスと笑い出した。


リ「ほらぁ、灯さんにまで…うぅ…」


しょげてしまうリオナを見て、灯は首を横に振って否定する。


ハ「ち…ちがうんです…その…異星人の方ってどんな感じなのかしら…って思ってたのに、とっても親しみやすい人たちだったから…つい…」


確かに灯にしてみれば、ここにいる三人は異世界以前に違う星からきている未知の存在だったわけで、緊張するのも致し方ない話であった。


その時、灯の持っていたカバンがもごもごと動いて中からぬいぐるみサイズの何かが飛び出してきた。


エンヴィ(以下エ)「んもー!いい加減出してほしいデビ!アタイもミレーヌたちとお話したいデビよ~!」


白黒の毛玉が飛び出したことで、さらに場が混乱するか…と思いきや、三女神はさっきこの珍獣…エンヴィをすでに見ていたので、特に何も起こらなかった。


灯「もう!真面目な話をしている間は我慢するって言ったから連れてきてあげたのに…」


灯に怒られたエンヴィは、ピエ~と泣きながら手持無沙汰になっていたミレーヌのもとへと飛んで行った。


ミ「まぁまぁ…ここで大人しくしてようね、エンヴィちゃん。」


ミレーヌに抱き上げてもらい、わが意を得たりとニヤニヤとした表情でその腕の中に納まるエンヴィ。


灯もまったく…という表情で席に着く。


その後、三女神と救聖天使の間で話し合いが持たれ、明日以降は二手に分かれて調査をすることになった。


三女神が現れた山中の調査には、シャイン・リオナ・ソフィ。


その間の春野市の警戒にはハートとミレーヌが付くことになる。


とりあえず解散に…となったその時、ソフィがエンヴィを抱きかかえて外へと連れ出していく。


部屋に残った灯には、愛菜とリオナからとある仮説が語られるのだった…




翌日…


リオナたちと別れたミレーヌと灯は、街中を散策する。


ミ「お母さんの形見で変身して悪と戦う…灯ちゃんも結構苦労しているのね…」


身の上話を聞いてもらった灯だったが、ミレーヌのお姉さんのような対応に少しうれしくなってしまう。


ミレーヌはミレーヌで、三女神の中では末っ子気質なので、灯に対して年長者として接することができて上機嫌であった。


ハ「ミレーヌさんは昨日のリオナさんたちの仮説は聞きましたか?」


灯の質問に頷くミレーヌ。


ミ「というより、私が少し引っかかったの。私たちがこっちに来たところで遭遇した怪獣…あれがどう見ても『あの子』と無関係とは思えなくて…」


実際に戦ったのはミレーヌだったこともあり、特に印象に残っていたようで、昨日その姿を見た時には一瞬身構えたとのことだった。


ハ「うーん…あの子…エンヴィのことは私たちもよくわからないことが多いんだけど…怪獣になるような能力はないと思いうんだけどなぁ…」


ミ「お義姉さまもどっちかというと、エンヴィちゃんに付きまとっている怪しいオーラみたいなのが気になったみたい…今日の捜索で何もなければいいんだけれどね。」


原因を探りに…その一つの目的はエンヴィがその前日に何をしていたかの確認も兼ねているようで、シャインたちに連れられて今日も上機嫌で山中へと連れていかれたエンヴィ。


しかし、その『再会』の時は思ったより早く訪れるのだった…




デェ~ビィ~…


街中を無数のエンヴィが飛んでいく。


いきなり目の前に現れた光景に、ミレーヌと灯は衝撃を受けていた。


大きさは大小有れど5メートルくらいはあるだろうか。


なぜか人々の目にも映っているらしく、最初はバルーンショーか何かと思ってみていた観衆も、だんだんとその不気味さに距離を置きながら遠巻きに眺めていた。


ハ「なんでエンヴィがここに…」


飛び回るエンヴィたちはみな赤い目で異常な空気をまとっており、明らかに灯が知るいつもの状態ではないようだった。


この状況、どうしたものか…灯たちが戸惑っているその間に、飛び回るエンヴィたちは次の行動に移りだす。


ガジガジガジ…


近くの建物や木などに噛みつきだすエンヴィ。


ハ「エンヴィ、そんなもの食べちゃダメだよ!」


静止の声も届かないのか、一心不乱にそこらじゅうの物に噛みつきだすエンヴィに、灯はオロオロとするしかなかった。


ミ「ここは何とかエンヴィちゃんを止めないと…私も変身して声をかけてみるから、灯ちゃんも呼びかけてみて!…ミレーヌ!」


ミレーヌが変身して空を飛ぶエンヴィ集団へ向かっていく。


ハ「わたしも行かなきゃ…ホーリーライトアップ!ブライトハート!…!いけない!」


目の前で起きていることに、腰を抜かして座り込んでしまっているおばあちゃんの前に飛び出すブライトハート。


ハ「エンヴィ!いったいどうしたの?!」


口を開けて突っ込んできたエンヴィを抱きとめるも、その大きさにハートは身体ごと持っていかれてしまう。


ハ「きゃああああっ!」


近くにあったビルの中に突っ込んでいくエンヴィとハート。


ハ「あいたたた…」


何とか立ち上がるハートのうしろから、巨大になったエンヴィがその身体を拘束する。


ハ「なんで…エンヴィ、離して…」


ハートの身体を値踏みするように、その手が怪しくボディラインをなぞる。


ハ「あんっ…ダメ…エンヴィ、なんで…」


デェ~ビィ~…


明らかに知性を欠いている様子のエンヴィに、ハートは覚悟を決める。


ハ「なんとかして正気に戻してあげなきゃ!エンジェリングスラッシュ!」


ハートは腕に発生させた光輪をエンヴィに押し付けると、そのまま背後に弾き飛ばす。


そのままエンヴィに向き合うと、光輪をコアジュエルの前に展開して正のエネルギー『プラウス』を集中する。


ハ「サークレッド・ハートウェイブ!」


オウマを浄化する聖なる波動がエンヴィを包み込み、これで元に戻る…と思われたが、エンヴィはそのまま黒いオーラを放ちながら消えてしまった。


ハ「やっぱり本物のエンヴィじゃないのね…」


ハートが建物の外に出ると、さっきまでのエンヴィ軍団は姿を消していた。


ハ「これは一体…ミレーヌさんが何とかしてくれたのかしら…」


わずかに残るエンヴィの痕跡を追って飛び立つハート。


一体エンヴィ集団は何を目的としているのか…


未だ謎は深まるばかりであった…



⑥へ続く…

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Comments

エンヴィはなぜこんなに増えてしまったのか… そろそろネタバラシがありそうなのでお楽しみに!

ガチピン@ご支援感謝

この後エッチな展開になるかと思うと妄想が膨らみますねぇ…

ガチピン@ご支援感謝

この世界で放送されてる『アルティマミレーヌ』、もしかして変身アイテムで変身してるとか? なんて、妄想してみました。 (この世界にもバン◯イがあれば、そうなるはずですね…) さて、通常版のいわゆる『寸止め』な所、これはこれで楽しめますね。

yukimi

量産型エンヴィ軍団の今後の活躍?が楽しみ😍 ハートを襲った個体は単体だったので退けられましたが・・・。 でも量産型でもエヴァンゲリオンやディビニダドみたいに強いものも存在するし、軍団に突っ込んでいったミレーヌの安否が🥺

syonnai_hito


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