挿絵 ささくら様 福玉死瘟様 きんぎょにく様 あるくろぜった様
二手に分かれたミレーヌたち。
市街地を守るために残っていたミレーヌとハートは、街にあふれたエンヴィ軍団を何とか退けることに成功する。
しかしその代償は大きく、ミレーヌは大きく消耗してしまうのだった…
一方、エンヴィが壊してしまった祠を調査に行った愛菜たち。
かつて悪魔が封印されていたとみられる祠で四人が出会ったのは、エンヴィの影に潜んでいた『黒幕』ともいえる存在であった…
リ「あなたは何者です!」
エンヴィから湧き出た影は人の形を成していき、ステッキを持った奇術師のような格好へと変化する。
リオナの問いかけに恭しく頭を垂れた男は、不気味な笑みをたたえながら地面へと降り立った。
マ「わが名はマージィ…数世紀前、この地に封印された悪魔ですよ。」
奇抜な格好とは裏腹に、落ち着いた様子で余裕たっぷりに振舞うマージィ。
愛「やはり悪魔だったのね…いったい何を画策しているの?!」
愛菜は自らが所属する対悪魔組織…『家』の一員として、マージィと向き合う。
マ「そんなに怖い目で睨まないでほしいですな…吾輩はそこにいる妖精君の願いを叶えているだけですぞ…」
ステッキで自らを差されたエンヴィがあわわわ…と狼狽する。
エ「え~!アタイ何にも知らないデビよ!」
困惑た様子のエンヴィは、とてもウソをついているようには見えない…
その様子を見て取ったソフィが話に入ってきた。
ソ「わざわざ姿を見せたってことは…ネタバラシくらいは期待していいのかしら?」
年長者らしく落ち着いた様子のソフィに、マージィの眼光も鋭くなる。
マ「マジシャンたる吾輩に種明かしを迫るとは…なかなか豪胆な方ですな。とはいえ、これ以上隠れる必要もなくなりましたし、ご希望通りご説明いたしましょう!」
マージィがステッキを振ると、空中に映像が映し出される。
その中では数日前に、祠の石塔の上でお昼寝を決め込むエンヴィの姿が映し出されていた。
愛「あなた…この間の調査の時にこんなことをしていたの!」
愛菜の鋭い視線に震え上がるエンヴィ…
エ「え~ん!だって暇だったデビ~!」
その後、寝返りを打ったエンヴィは石塔を崩してしまう。
次の瞬間には黒い霧が祠から吹き出し始めていた。
マ「そんなに怒らないであげてほしいですねぇ…この子のおかげで私は晴れて自由の身になったのですから!」
もともとマイナートが漏れ出すくらいには封印が弱っていたところに、エンヴィの寝返りで石塔が崩れたのが決定打に…
おそらく封印はマイナートを封じるためにプラウスで形成されていたはず…
でもエンヴィはその両方を扱える稀有な存在であることを愛菜は思い出す。
最悪な偶然が重なった結果、封印を崩すことができてしまったのではないか。
あんまりな展開に頭を抱えたくなるのをこらえる愛菜であったが、彼女にかわりリオナが質問を飛ばす。
リ「さっき願いを叶えているっていってましたね…この子は一体何を願ったんです?」
リオナの問いに口角が上がるマージィ…
もう一度彼がステッキを振ると、映像が切り替わる。
灯の部屋へ帰って寝ぼけたエンヴィに、マージィが黒い霧の状態で問いを投げかけていた。
マ「封印を解いてくれたお礼に、何か一つ願いを叶えてやろう…」
そういわれたエンヴィは、夢の中のことだと思ったのか何の屈託もなくその願いを口にする。
エ「そうデビねぇ…アタイも強くてかっこよくなりたいデビ…そう、テレビのアルティマミレーヌみたいな凄い力が欲しいデビよ~!」
無邪気にそう言ってまた寝てしまうエンヴィ。
マ「よろしい…その願い、最悪の形で応えてやりましょう…」
そういってマージィは黒い霧となり、エンヴィへと入っていくのだった…
そこで映像が消え、愛菜は眉間に手を当ててため息をつく。
マ「吾輩は恩義には全力で応える主義でね…でも、どうやったらこの子がアルティマミレーヌのようなすごい力を手にしたか証明できるのか…それを考えた結果、大盤振る舞いとして『本物』を召喚してやろうと思い立ったわけです!」
説明もクライマックスとばかりにテンションが高くなっていくマージィ。
ソ「なるほど…その本物のミレーヌを倒すことで、自分の力が優れていることを示したい…という訳なのね。」
わが意を得たり!とニコニコするマージィ。
マ「その通り!そして、私は大量のマイナートを得て、かつての自分の力を取り戻したいのです!そのためには怪獣を暴れさせ、あなた方を倒すことで市民を恐怖のどん底へと突き落としてやろうと考えました。あなた方はテレビ…というみんなが見るものの中でも大人気のようでしたからね。」
計画の全容が見えたことで、これまでのことに色々と得心がいった様子のリオナたち。
リ「わざわざ姿を見せてネタバラシをしてくれたということは、計画は最終段階といったところなのかしら?」
パチッ…
身構えるリオナに、マージィは手でステッキを回転させながらもう片方の手で指を鳴らす。
するとその腕の中にはエンヴィが収まっていた。
エ「あやややや…何するデビ!放してほしいデビよ~!」
マージィは黒い霧へと姿を変え、エンヴィの中へと吸い込まれていく。
次の瞬間、エンヴィの身体が膨れ上がり、怪獣のようなサイズへと変化してしまった。
デェ~ビィ~…
巨大なエンヴィはゆっくりと空中へ浮かんでいく。
マ「その通り!あとはこの姿でアルティマミレーヌと街を蹂躙し、人々の絶望からマイナートを摂取させてもらうだけです!邪魔するならあなた方から倒して差し上げますよ!」
その時、ソフィとリオナがアイコンタクトをして頷きあった。
ソ「愛菜さん、ちょっと失礼するわね!」
一瞬で変身したソフィが愛菜を抱え、春野市の方向へと跳躍する。
マ「おや…いったい何を…うわっ!?」
その様子を目で追っていた巨大エンヴィは、真下で発生した眩い光にさらされて後ずさりしていく。
マ「目くらましとは古典的な!」
次の瞬間、巨大エンヴィの前にはアルティマリオナの姿が顕現していた。
リ「ふふっ…マジシャンともあろう方が、ミスディレクションに引っかかっているようでは世話ないですよ…アルティマフィールド!」
リオナが高く手をかざすと、リオナたちを中心に巨大な円形の傘が発生して周りを覆っていく。
マ「これで閉じ込めたつもりですか。罠抜け…といきたいですが、この体ではそれも難しいですかな…ならば、推し通るまで!」
巨大エンヴィがその身体を活かしてリオナを押しつぶそうと襲い掛かる。
リ「いか…せ…ません!」
受け止めて踏ん張るリオナであったが、徐々に押し込まれていく。
マ「君たちの力はこっちの番組で分析済み…このまま押し切らせてもらいますぞ!」
ズウウゥン…
リオナを押し倒して前に進もうとする巨大エンヴィ。
しかしその時、その身体の下で眩い光が再び煌めく。
リ「はあああああっ!」
ぐぐぐぐ…
マ「おおっ…これは一体…!?」
巨体が跳ね返され、後ずさる巨大エンヴィ。
その眼前には新たな姿のリオナの姿があった。
リ「こちらの番組ではこの力はまだ出てきてないようですね…私の新たなる姿、リオネスモード!その力、とくと味わいなさい!」
ドガガガガッ!
こぶしにオーラを宿し、パンチで押していくリオナ。
想定外の力の前に、防戦一方になる巨大エンヴィ。
リ「一気に決めます!シューティングスター・ストライク!」
飛び上がって必殺の飛び蹴りを放っていくリオナ。
オーラをまとった足が巨大エンヴィにヒットした瞬間、勝利は確実と思われた。
ブワッ…
しかしその刹那、巨大エンヴィは黒い霧へと姿を変え、文字通り霧散してしまう。
リ「くっ…やはり実体は一部だけのようね…それなら別の攻撃でっ…うぅっ!」
再度の攻撃を繰り出そうとしたリオナの身体が、ガクッと力を失ったかのように倒れ込む。
ピコンピコンピコン…
エナジータイマーが点滅し、リオナの息が荒くなる。
リ「はぁ…はぁ…消耗が激しい…」
その後ろで影がまた形成され、巨大エンヴィに変わっていく。
マ「やはり自分の世界ではない以上、消耗が激しくなっているようですね…くくく…こっちに来てもらいましょう!」
そのままリオナを拘束して、取り込んでいこうとする巨大エンヴィ。
リ「くっ…ミレーヌとソフィ様に…」
リオナが作ったアルティマサインが春野市の方向へ放たれる。
次の瞬間、リオナの身体はエンヴィへと飲み込まれていく…
アルティマフィールドは消失し、エンヴィはゆっくりと春野市へ向けて移動を開始するのであった…
リ「くっ…放しなさい!」
巨大エンヴィの中で捕らわれてしまったリオナ…
力を封印されて拘束されたその後ろでは、マージィが舌なめずりをして獲物を眺めていた。
リ「(こっちへ来て初めて変身した私でこの消耗…既に戦っているミレーヌやソフィ様ではおそらくもっと…)」
リオナの危惧は当たってしまうのか…
はたしてミレーヌたちの運命や如何に…
⑧へ続く…
ガチピン@ご支援感謝
2025-07-19 16:44:54 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2025-07-19 16:43:30 +0000 UTCyukimi
2025-07-19 15:17:30 +0000 UTCsyonnai_hito
2025-07-19 14:06:20 +0000 UTC