挿絵イラスト めぐり様 きんぎょにく様
※今作のレイトショー版は挿絵付きSSになります。
騒動の原因を探りに郊外の山中に向かう愛菜たち…
エンヴィが壊してしまった祠から解放されたのは、はるか昔に封印された悪魔『マージィ』であった。
結果的に彼を助けることになったエンヴィから願いを聞き出し、それを自分に都合のいい様に叶えることで力を得ようと暗躍するマージィ。
計画の仕上げにとエンヴィを吸収して巨大化し、春野市街へと侵攻するマージィ。
ソフィは愛菜と離脱し、巨大エンヴィを止めるために殿を務めるリオナであったが…
等身大の状態で変身したソフィは愛菜を抱えて春野市へと飛ぶ。
その後ろではリオナが張ったアルティマフィールドが山間部を包み込んでいた。
ソ「あれで少しは時間が稼げるでしょう…でも、おそらくリオナは敗れます。次善の策を練らないと…」
淡々と話すソフィに、愛菜はしがみつきながら問いかける。
愛「そんな…リオナさんが…今すぐ戻って三人で何とかできないのですか?」
落ち着いた様子のソフィだったが、愛菜の問いかけに少しだけ彼女を抱く腕に力が入る。
ソ「そうできればいいのだけれど…おそらく、私たちはここでは十全には力を発揮できないわ。この世界に来てから使った力が戻らないの…」
ソフィたち三人は本来この世界の存在ではない…
マージィが力を誇示するために召喚された彼女たちには、この世界でのエネルギーの回復が自分たちの世界と同じにとはいかないようであった。
実際、今も本来の巨大な姿であれば一瞬で市街地まで飛んでいけるであろうソフィがそれをしていない…
このことはすこしでも力をセーブしようという意図が、彼女の中で働いているということであろう。
それを察知した愛菜は、口をつぐむしかなかった。
ちょうど市街地に差し掛かったところで、背後に展開されていたアルティマフィールドが消失していく。
ソ「やはりリオナは敗れてしまったようね…あら…」
おそらく、ミレーヌへのもとへと飛んでいくリオナのアルティマサインが、光の矢となってソフィたちを追い越していく。
ソフィはそれを見送るとゆっくりと近くのビルの屋上に着地し、愛菜を下ろして再度来た道を振り返った。
ソ「愛菜さん、あなたはミレーヌたちに合流してください。あの子にあったら…『銀河守備隊教本の78ページを思い出すこと』…と伝えてもらえるかしら。」
優しい声色であったが、ソフィの目はアルティマフィールドから解き放たれて進み始めた巨大エンヴィを厳しく見つめていた。
愛「ソフィさんは…」
言いかけた愛菜であったが、ここでソフィのとるであろう行動は容易に想像できた。
愛「…ごめんなさい、ご武運を!」
エンジェルフォームへと姿を変え、街へと飛び去る愛菜。
ソ「あとはあの子たちに任せるとして…私もできることをしないとね…」
目を閉じて意識を集中したソフィの身体が、本来の大きさに戻っていく。
ソフィの前には巨大エンヴィが迫りつつあった。
ソ「これ以上の侵攻は遠慮してもらいたいものね!…くっ…」
巨大エンヴィを前に凄んで見せるソフィであったが、その身体は重く顔色も優れなかった。
マ「くくく…だいぶ辛そうですな。あなたの一番弟子は今、わが体内で手厚くもてなし中ですぞ…あなたも如何ですかな!」
マージィの声が高らかに響き、いきなり現れた怪獣に驚いた一般市民が逃げ惑う。
マ「そうそう…さきほどリオナさんはこの世界では見たことのない格好になっておられましたな…ソフィ殿もそういうのがあればぜひ披露していただきたいところですぞ!」
マージィの挑発に、ソフィは一瞬思考を巡らせる。
ソ「(どちらにしても勝ち目は厳しい…それならせめて時間稼ぎを…)ならば…わたしもリオナに続きましょう…アルティメイトクォーツ!」
ソフィの掛け声に合わせて神秘の宝石がその姿を現す。
ソ「ウェイクアップ!ヴァルキュリアモード!」
宝石の放つ輝きがソフィを包んだその時、金色に輝く究極の女神がその姿を現した。
マ「ほほう!それも見たことのない姿!いいですぞ~!」
マージィも興奮した様子で、巨大エンヴィから触手を伸ばしてソフィに襲い掛かった。
ソ「ふっ…はぁっ!」
ソフィが手に構えたアルティメイトブレードを振りぬいた瞬間、彼女に殺到しようとしていた触手はすべて光刃に刻まれて消失する。
ソ「くっ…やっぱり消耗が大きい…エネルギーが尽きる前に…」
ピコンピコンピコン…
すでにソフィのエナジータイマーは赤く点滅し、彼女の限界を報せていた。
マ「おやおや…あなたもだいぶ消耗していたようですね…無理はなさらずリオナさんと共にわが一部となりなさい!」
マージィの挑発に、ソフィの目の中に光が灯る。
ソ「別にサービスでこの姿になったわけではないわよ…剣よ…次元を切り裂け!ディメンション・エクスキュート!」
想定した通りにソフィが消耗していたことに気をよくしていたマージィの隙をついて、ソフィの一刀が次元を切り裂いてワームホールを発生させる。
次の瞬間、ソフィと巨大エンヴィはワームホールにつながる異空間へと吸い込まれていった…
マ「これはこれは…油断しましたな。解析して脱出するまで今しばらく時間がかかる…」
巨大エンヴィはソフィが開けた謎の空間へと引きずり込まれ、捕らわれていた。
マ「まぁ、向こうにはエンヴィの片割れがまだ何体か残っていますからね。その反応を頼りにこちらから扉をこじ開けるとしましょう。」
やはり対策されていたか…それでも一時的な足止めができたことに、ソフィは安どの表情を浮かべる。
しかし、その代償は大きく、アルティメイトブレードは欠けて地面に転がり、ソフィももはや立ち上がる力を失っていた。
そのソフィに向かって巨大エンヴィから生えた触手がゆっくりと、鎌首をもたげて近づいていく。
マ「その間、あなたもお暇でしょう…せっかくの二人っきり…ぜひ吾輩と楽しみましょうぞ!」
何もない空間に、マージィの高笑いだけが響くのであった…
⑨へ続く…
ガチピン@ご支援感謝
2025-07-28 19:41:28 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2025-07-28 19:40:58 +0000 UTCsyonnai_hito
2025-07-27 15:54:04 +0000 UTCyukimi
2025-07-26 15:46:09 +0000 UTC