挿絵 うめっしゅ様 きんぎょにく様
街を狙う巨大エンヴィとマージィを止めるための作戦を決めた、ミレーヌ・灯・愛菜の三名。
まずは灯がマージィが封印されていた祠の要石を回収し、反撃の手立てを整える。
しかし、浄化しきれていなかった街中のエンヴィたちが合体し、ナメクジのような姿で襲い掛かってきた。
そのエンヴィスラッグをなんとか倒したミレーヌであったが、ついに力尽き光の粒子となって消えていくのであった…
愛「そちらの装置はここに…照射角を合わせてください!」
巨大エンヴィが迫る防衛線上では、愛菜の指示のもとで彼女の所属組織『家』の実働隊が大型の機械を組み上げていた。
ソフィやリオナの犠牲によって巨大エンヴィの足が止まったことで、街への襲来に多少の猶予が生まれている。
このチャンスを逃すわけにはいかないと、愛菜は春野市内にある『家』の支部から集められるだけの資材でエンヴィの侵攻を阻止する装置の準備を進めていた。
灯「愛菜先生!お待たせしました!」
そこへ山中から要石を回収した灯が到着する。
愛「ありがとう、灯さん…怖くなかった?」
マージィの罠があったかもしれない…そう思って気遣う愛菜に、灯は笑顔で要石を差し出した。
灯「…いえ、大丈夫でした!こちらの準備は…」
灯の返事に少し間があったことに愛菜は気づき、保護者として申し訳ない気持ちになる。
しかし事態は一刻を争うこともあり、愛菜はその気持ちを押し殺して要石を受け取った。
愛「ありがとう…これがあれば、この装置で増幅したプラウスによる要石の封印波動で、きっとエンヴィの足を止められるはず…」
愛菜の感謝の言葉に笑顔になる灯。
そしてすぐに決意を新たにした表情を見せる。
灯「そうしたら私『たち』の出番ですね!」
灯さん…少し気負っているかしら…
愛菜はうなずきながらも、灯の様子を注視する。
愛「ええ…それでミレーヌさんは…」
エンヴィスラッグとの戦いを終えた後、光の粒子となって消えたミレーヌ。
その行方は今もわからないままであった。
灯「大丈夫…ほんの少しだけど、私の身体の中にミレーヌさんの存在を感じます。きっと作戦通りにいくはずです!」
灯はそう言って後ろを振り向く。
ズゥン…ズゥン…
そんな灯を威嚇するように、山影から巨大エンヴィが姿を現した。
愛「来たわね…各員配置に!ここを最終防衛ラインとし、巨大エンヴィの侵攻を阻止します!」
愛菜の指揮のもと、機械がうなるような起動音を上げて稼働し始める。
愛菜はエンジェルモードへと姿を変え、機械の中心でプラウスの波動を展開していく。
プラウスの波動は一度機械の中に設置された要石を通じて増幅され、巨大エンヴィへと照射されていった。
ズゥ…ググググ…
街まであと一歩と迫った巨大エンヴィはその巨体を静止し、波動との押し合いを始める。
すると、エンヴィの頭の上にマージィのホログラムが現れた。
マ「涙ぐましい努力ですなぁ…こんな障壁、壊すのも時間の問題ですぞ!これをごらんなさい!」
巨大エンヴィからさらに大きくホログラムが展開され、そこには捕らわれのリオナとソフィの姿が映し出される。
マ「キミたちの頼りの綱のミレーヌは敗れ、ソフィとリオナもわが手に堕ちた!下々の民よ、絶望のマイナートを吾輩に注ぐのだ!」
きっとこの映像は避難所で過ごす春野市民に精神的なダメージを与えるだろう…
それによってマイナートが生まれ、巨大エンヴィに注がれたら…おそらくこの障壁は突破されてしまう。
愛「どれくらい持たせられるか…灯さん、ミレーヌさん…あなたたちにかかっているわ…お願いね…」
展開される画像の中では責められたソフィとリオナがぐったりと力尽きる…
少しでもエンヴィの足を止めて希望をつなぐ…そのための捨て石になる覚悟で愛菜は全力を振り絞っていた…
灯「はじまった…」
少し離れたビルの上で、灯は愛菜とエンヴィのせめぎあいを見守っていた。
そこへ街中から少しずつ光の粒子が集まってくる。
灯はおもむろにコアジュエルが装飾された母の形見…その指輪を自らの指にはめて手を高く掲げた。
灯「ミレーヌさん…ここです…」
光の粒子はコアジュエルに吸い込まれ、その宝石は一瞬眩い光を放つ。
ミ「灯ちゃん…聞こえる?」
コアジュエルからミレーヌの声が聞こえ、灯は作戦がうまくいったことを理解した。
灯「聞こえます!よかった…うまくいったんですね!」
灯の嬉しそうな声に、コアジュエルに宿ったミレーヌもため息をついた。
ミ「ふぅ…よかった~…でもまだこれは最低条件がそろったに過ぎないわ。灯ちゃん、準備はいい?」
灯はその言葉に、先ほどの打ち合わせのことを思い出していた…
時は少し戻り、作戦実行前…
灯「それでミレーヌさん、私は何をすればいいんですか?」
最終決戦に臨む前の打ち合わせ…灯がミレーヌに協力することになり、その具体的な内容の詰めが行われていた。
ミ「さっきお母さまたちからの伝言にあった、銀河守備隊教本の78ページ…そこに書かれているのは、『私たちがそのままでは生存できない星で任務にあたるときに、現地の友好的な方に協力を仰ぐ』…というものなの。」
ミレーヌのセリフにきょとんとした表情になる灯。
灯「具体的にはどういう…」
それを聞かれたミレーヌはちょっと思案するように宙を見据える。
ミ「うーん、なんて言ったらわかりやすいかなぁ…ざっくりで言うと異星人の私が灯ちゃんの身体を借りて、その星の環境に適応して戦う…みたいな。」
灯「その星で暮らす生物と一体化することによって、自分たちに不利な状況を克服する…っていうことですか?」
灯の答えにわが意を得たりと頷くミレーヌ。
ミ「うんうん、そういう感じ!この世界では私たちはエネルギーの補充ができない…ならば灯ちゃんたちの身体を借りて、適応した形になれれば…ってことなんだけど…」
一体化するなどと言われたら尻込みされてしまうかもしれない…ミレーヌは恐る恐る灯の表情をうかがう。
しかしそんな心配は必要ないとばかりに、灯は力強く頷いた。
灯「わかりました…私の身体、ミレーヌさんにお貸しします!一緒にエンヴィを助けてこの町を護りましょう!」
謎の世界に飛ばされ、不安と共に戦う日々だったミレーヌだったが、灯たちとの出会いはかけがえのないものであった。
その幸運に感謝し、ミレーヌも灯の手を取った。
ミ「ええ!がんばろうね、灯ちゃん!」
こうして最後の作戦はスタートしたのである…
灯「今こそ約束を果たす時…少しでも力を上げるために…ホーリーライトアップ!ブライトハート!」
灯の姿が眩く変わり、救聖天使がその姿を現す。
ハ「ミレーヌさん…私たちの力を一つに!はあああああっ!」
ハートのコアジュエルから、さらに光の奔流が放たれる。
そしてその輝きが収束したとき…そこには新たなる女神の姿があった。
ミ「アルティマミレーヌ…セイヴァーモード!」
アルティマミレーヌとブライトハート…二つの世界をつなぐヒロインの融合した姿…
アルティマミレーヌ・セイヴァーモード…その輝きは果たして希望の光となりえるのか。
ミ「とぉっ!」
マージィとの最後の決戦に向け、ミレーヌは空高く飛び立つのであった…
⑫へ続く…
ガチピン@ご支援感謝
2025-08-17 11:16:19 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2025-08-17 11:14:50 +0000 UTCガチピン@ご支援感謝
2025-08-17 11:13:55 +0000 UTCsyonnai_hito
2025-08-17 10:24:02 +0000 UTCyukimi
2025-08-16 14:46:43 +0000 UTCジャック
2025-08-16 13:31:23 +0000 UTC