挿絵 江路院様 さーばーふぇいず様
街に迫る巨大エンヴィ…
それに対抗するためにミレーヌ・灯・愛菜はそれぞれの役目を果たすべく走り出す。
はたして三人は迫る脅威から春野市を守ることができるのか…
そして捕らわれてしまったソフィ・リオナの二人(もう一匹を忘れないでデビ~)の運命や如何に…
タァッ!
背後からはミレーヌの戦う声が聞こえてくる。
そんな中、灯はエンジェルフォームで山中へ向かって飛んでいた。
エンヴィが崩してしまった祠のあった場所へ向かい、封印に使われていた要石を回収する…
それが灯に課せられたミッションであった。
しかしそれは作戦の第一段階…
本来の彼女の役割はその後からが本番である。
そのことを考えた灯は、少し身体が身震いするのを感じていた。
灯「はぁ…やります!なんて啖呵切っちゃったけど…ほんとに私にできるのかな…」
一瞬弱気が顔をのぞかせてしまい、灯はそれを振り払うように自らの頬をぺちぺちと叩く。
灯「ダメダメ!この間にもミレーヌさんが身体を張ってくれているんだから!まずはひとつずつ!」
そんなことを考えていると、目的の祠が見えてきた。
周りの木々は無残に倒されており、巨大エンヴィがここから街へと向かったことは一目瞭然であった。
灯「確か、要石はプラウスに反応するはずだから…んんっ…」
瞳を閉じて身体から弱いプラウスの波動を放つ灯。
それに反応するものを探査するエコーロケーションのような捜し方で要石の反応を探っていった。
灯「…!あれは…」
崩れて重なった石の合間から赤く光る波動を検知した灯は、上に覆いかぶさる石をどかしていく。
そこから発見されたのは、一つの手のひらサイズの赤い石であった。
灯「これが愛菜先生の言っていた…まずはこれを持って愛菜先生と合流しなきゃ…すみません、お借りします。」
灯は崩された祠に一礼し、愛菜との合流地点に向かって飛び立とうとする。
しかしその時を狙っていたかのように、祠の裏から触手が伸びて灯の足に絡みついた。
マ「ふふふ…吾輩をもう一度封印しようとは不届きですぞ、セイヴァーエンジェル!」
マージィはここの要石をを狙われることを予見していたのか、触手を操る悪魔を残していたのである。
灯「くっ…そういえば最初の調査の時も、シャインが触手に襲われたって…そういうことだったのね…」
灯たちが一番最初にここに来た時の目的も、山道で襲われる人が多発するという事件の調査であった。
その時のエンヴィの軽率な行動が原因とはいえ…巡り巡った因果に灯も決意を新たにする。
灯「申し訳ないけれど、押し通ります!ホーリーライトアップ!ブライトハート!」
灯の姿が白い天使の姿から、深紅の戦う乙女の姿へと変わっていく。
ハ「闇夜を照らす一条の光!救聖天使ブライトハート、光臨です!」
セイヴァーエンジェルへと姿を変えたブライトハート。
ハ「エンジェリングスラッシュ!」
眩い光輪が空間を駆け巡り、周りの触手を薙ぎ払っていく。
しかし軟体生物のように蠢く触手は、切断面から新しいものを生やしてハートに襲い掛かった。
ハ「くっ…押し切られちゃう…」
悪魔の触手は物量でハートを圧倒し、徐々にハートの手足を捕らえ始める。
ハ「しまった…くぅ…放してぇ…」
捕らえたハートに群がる触手たち…
ハ「んんっ…くぁ…やぁ…んっ…」
先端を人間の手のように変化させて身体を撫でまわす触手を前に、ハートの口からも甘い声が漏れてしまう。
ハ「このままじゃ…ん?」
ハートが何か打開策を…とあたりを見回した際、自分の胸元がうっすらと熱を持っていることに気付く。
キィイイイ…ン…
先ほど咄嗟に胸元へとしまった要石…それがハートの胸のコアジュエルと共鳴していたのだった。
どちらも強いプラウスを秘めた石。
そう考えればこの共振も納得がいくこと…
ハ「もしかしてこれなら…エンジェリング!」
ハートは胸の前に飛ばしていた光輪を集め、それは彼女の指示通り一直線に列を成す。
ハ「サークレッドハートウェイブ!」
眩い浄化の光があたりを照らし、触手たちはその姿を消していった。
マ「むううっ…流石吾輩を封印した石だけのことはある…ここはいったんエンヴィ君のところまで撤退といたしましょう!」
触手から指示を飛ばしていたと思われるマージィは捨て台詞を残して退散していった。
ハ「ふぅ…危なかった…まずはこれを持って愛菜先生のもとへ…」
もう一度エンジェルモードへと戻り、灯は安どのため息をつく。
そうして飛び立つ灯のもとに、市街地の方から光の粒子が流れてきた。
灯「これは…やっぱりミレーヌさんは…でも、ここまでは打ち合わせ通り…待っててね、エンヴィ!」
そうやって飛び立つ灯の顔には、作戦成就に向けた断固たる決意の色がみなぎるのだった…
⑪へ続く…
syonnai_hito
2025-08-12 04:45:46 +0000 UTCyukimi
2025-08-11 19:10:28 +0000 UTC