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ごむらば
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心肺蘇生訓練人形

【二体の心肺蘇生訓練人形】 薄暗い部屋の奥で二つの人影が囁き合っている。 「今から入れるよ、少し我慢してね」 「ウン!」 「あっ、あぁぁ、ダメ!うっうう、ウン、もう大丈夫」 「じゃあ、次は奥までいれるね、固くならないでリラックスして」 『ジュボッ』 「ほら、上手く入った、次は左手いってみよう!」 「上杉くん、手伝ってくれてありがとう」 「さあ、早く着ていかないと先輩たちに怒られるよ」 「そうだね!」 俺、上杉 守(うえすぎまもる)は、今ちょっとだけ幸せを噛み締めている。 それはずっと片想いでいる成本 飛鳥(なりもとあすか)ちゃんと仕事の為の着替えとはいえ、2人だけの時間を過ごしているから。 しかし、その幸せな時間には制限がある。 そして、俺も飛鳥ちゃんも好まない事がこれから待ち受けている。 ここは柔道場 竹田 晴人(たけだはると)の攻撃をどうにか凌ぎ続けている俺 上杉 守、しかし実力が違い過ぎる。 俺は投げられて畳の上に大の字になった。 投げられた俺のすぐ横でも、先輩 園原 瑞稀(そのはらみずき)に寝技で完全に押さえ込まれている成本 飛鳥がいた。 晴人先輩が俺と飛鳥を見下ろしてこう言う。 「お前ら、大人しくAEDの練習台になれ!」 「嫌ですよ、電気流れるんですよね」 だから、これで。 晴人先輩と瑞稀先輩が手にしていたのは、スタンガン。 「まずは一回これで試してみようよ」 瑞稀先輩が可愛く言ったが、顔が恐ろしい。 俺と飛鳥は顔を合わせるとウンと頷いて起き上がると、一目散に柔道場から飛び出した。 俺たちの後をスタンガンを持って追ってくる先輩2人の姿は狂気の沙汰だ。 しかし、俺も飛鳥も柔道は弱いが走るのは速い、それは着ぐるみを着ていても。 そう俺と飛鳥は今、着ぐるみを着た上から、柔道着を着て走っている。 どんな着ぐるみかというと、心肺蘇生訓練人形の着ぐるみ。 口が薄っすらと開いており、鼻も穴があいている。 目はなく髪の毛もない。 一見すると人に見えなくもないが、よく見ると不気味だ。 そんな心肺蘇生訓練人形が走って逃げるその後ろを、スタンガンを持って追いかける男女。 一体ここはどんな所だろうと思うだろう。 ここは警察署内、一般の方も出入りしている。 制止したのは私たちの上司、交通課の山下課長。 「お前ら、署内を走るな!交通課が署内のルール守れんでどうする?」 警察署の1階全てに響き渡る声で、4人は怒られた。 1階にいた窓口業務から、堪えた笑い声が聞こえていた。 【発注ミス】 4人は課長に別室に連れて来られて注意を受ける。 「お前たちは警察官なんだから子供みたいに署内で走ったり騒いだりするな」 「それと上杉と成本、竹田たちに協力してやれ、竹田たちは発注ミスを交通安全教室を多く開催する事で取り返そうとしてるのをもうちょっと分かってやれ!」 沈黙が流れた後、課長が再び口を開く。 「ミスして発注したゴムのなんたらスーツ、いっぱいあるんだろ、それを重ねたら電気も通らないんじゃないか?」 全員がコクリと頷いた。 「とにかく、仲良くやれ、仲良く」 そう言うと、課長は部屋を出て行った。 「先輩、すみませんでした」 俺が謝ると飛鳥も一緒に頭を下げた。 「俺たちも悪かったよ、発注ミスを取り返そうとして焦ってたんだ、すまなかった」 先輩方も反省しているようで、頭を下げた。 俺と飛鳥が今着ている心肺蘇生訓練人形の着ぐるみの中には黒いラバースーツを着ている。 これがまた着るのが大変で、俺は自力でどうにか着る事が出来たが飛鳥は悪戦苦闘していたので、腕を通すのは俺が手伝った。 課長が言っていたのは、この黒いラバースーツの事。 ラバー、つまりゴムなので電気を通さないのだが、背中のファスナーが金属の可能性もあり、先輩たちはいろいろ探して見つけたのが、首のところを広げて着る事の出来るネックエントリーのラバースーツ。 当然、オーダーメイド、しかも全身を細かく採寸して発注した。 しかし、疲れていた事もあり、数量が【1 】ではなく【11 】になっている事に気づかなかった。 送られてきたラバースーツを見てビックリ、この時始めて発注ミスに気づいた。 こんなにも要らないので、返品しようとしたがオーダーメイドの為、返品は受け付けてもらえなかったという訳だ。 当然経費も高額になり、先輩たちは躍起になっていた。 【電気ショック】 俺も飛鳥も電気ショックを受けるのは嫌なので、先輩からスタンガンを借りて、オーダーしたラバースーツを重ね着していき電気が通らない枚数を確認する事にした。 元の少し薄暗い部屋の奥で確認をする事にした。 ここなら誰もこない、安心して着替えられるので邪魔される事もない、理由はそれだけのはずだった。 まずは柔道着を脱ぎ、続けて目もなく不気味な心肺蘇生訓練人形を脱ぐ事にした。 心肺蘇生訓練人形は左右の鎖骨を繋ぐ様に丸く一周切れ目が入っている。 少し厚手のゴムで出来ており、切れ目を外側へ巻き込み返すようにすると肩が出る。 後は体の下の方へとずり下ろしていくと脱ぐ事が出来る。 この着ぐるみも電気が通っても大丈夫なように、ファスナーはない。 後は涎掛けが付いたマスクを外せば終わり。 2人とも着ぐるみを脱いだが、体だけでなくマスクもラバーを着用しいてる。 人工呼吸の際、中を覗かれても見えない様にと、マイクロホールマスクという、近くで見ても穴が分からないマスクを2人とも着用している。 仕事より何より俺は目の前で黒光りし均整の取れた見事なプロポーションの飛鳥に見惚れ、今にも飛びつきたい衝動を必死に抑えていた。 勃起しようとするペニスを鎮めるのに、俺は今は全力を尽くしている。 そんな俺に飛鳥は近づいてきて聞く。 「マスクも全部被る?」 俺は幸いマスクを被っているので、視線の先は飛鳥には分からない。 マスクの事なんて今はどうでもいい。 俺は間近で凄いものを見せられて、直立出来ず前屈みで勃起を飛鳥に分からないように必死に隠している。 何を見せられたか、それは大きな乳房の天辺にクッキリと勃起した飛鳥の乳首。 それを見た瞬間、かろうじて抑えていた勃起が制御不能となった。 それを誤魔化そうと、前屈みになった事でさらに目の前で飛鳥の乳首を見る事となった。 今すぐにでも、この胸に飛び込めるなら死んでもいいと思えるほどの威力は十分にあった。


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