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お持ち帰り【告白編】

若槻先輩は昨日の出来事を話し始めた。 「水木くん、私の話を引かないで聞いてくれる?」 俺は頷いた。 若槻先輩の話というのは、やはりあのラバードール持ち帰りの店の話。 人形のように物として扱われたい性癖の持ち主である若槻先輩はあの店で週末だけ働くようになったという。 あの店に来るお客さんは大抵、コスプレをさせて愛でる人が多く、拘束したり行為に及ぶ人はいなかったらしい。 それが昨日は拘束された上、呼吸制御されて、放置、しばらく休んだ後にはエッチもしたらしい。 それが気持ちよくて堪らず返却前に人形としてはやってはいけないルールなのに、彼に口づけをしたらしい。 どこかで聞いたような話だと思いながらも先輩の話を聞く。 声が分かれば相手が分かるのではないか、聞いてみたのだが人形の時は耳栓をしていて、人の声はほとんど聞こえないらしい。 大きな高い音なら聞こえる様なのだが。 口の中には、話す事はもちろん声が出ないようにモノが詰められているので、どんなに痛くても苦しくても声は出せないらしい。 人形はシリコンでできていて、中と外の熱を遮断できるようになっているので、相当密閉したりしない限りは肌に触れても熱は伝わらない仕組みとの事。 そして、そのシリコン人形は一度着ると簡単には脱着が出来ない構造になっていて、着る時はプレス機の様な型の中へ入りプレスされる事でシリコン人形になるのだそうだ。 若槻先輩が一番ショックなのは、昨日のお客さんの事を受付に聞いても教えて貰えなかった事。 教えて貰った情報は、お客さんは初めての人だったという事だけ。 見た事もない相手とのプレイに惹かれ、そういうぷに目覚めてしまったらしい。 一通り話を聞いていた俺に、若槻先輩は聞いてきた。 「水木くん、私の事軽蔑したでしょ、でも私昨日お持ち帰りした人に会いたく会いたくて」 本音をぶちまけて下を向く若槻先輩。 俺は話しかけた。 「今度は俺の話も聞いてもらっていいですか?」 俺の方を向いた若槻先輩は頷いた? 「お持ち帰りで思い出したんですけど、昨日、仕事帰りに変わった店を見つけたんで、興味本位で入ってみたんです」 「どんなお店?」 「少し変わったお店で、ラバードールをお持ち帰り出来るという事で、週末予定もなかったのでお持ち帰りしてみたんです」 「それで?」 若槻先輩は何かを期待するように食い気味になる。 「帰って来てから、期待してスーツケースを開けたら中には人形が入っていたんです」 ウンウンと若槻先輩は頷く。 「俺は女性をお持ち帰りできると思っていたので、残念過ぎて人形をそのままにして食事に出掛けたんです」 「それで?」 「でも、せっかくお金を払ってお持ち帰りして来たのに、そのまま返すのもどうかと思ったので、人形で遊ぶ事にしたんです、いい大人の男が変でしょ」 首を横に振る若槻先輩。 「それでそのお人形さんにラバースーツを2枚着せてから、スリーピングバッグに入れて真空パックしたんです」 ウンウンと頷く若槻先輩。 「スリーピングバッグを2枚もオプションでつけてしまったので、もう1枚は人形が着ている赤いラバースーツの顔を隠すようにして、真空パックをしたんです」 「すると、動く筈のない人形が震え始めたんです、まるで呼吸出来ずにいる事を耐えているかの様に」 「それで、それで」 俺の話を楽しそうに聞く若槻先輩。 「しかし、ついにそのスリーピングバッグが暴れ出したので、慌てて圧縮を解いてラバーマスクの顔を見たら荒い呼吸をしている様だったんです」 ウンウンと頷く若槻先輩。 「まさか人形が生きている訳がないと思い、もう一度同じように圧縮をしたが、結果は同じだったので、これは人形の中に人が入っていると確信しました」 「でも、シリコン人形を脱がせて中の女性の顔を見る事はできなかったので、とことん俺のやりたかったラップとビニールテープでぐるぐる巻きにし、さらには布団圧縮遥袋でさらに圧縮をして、最終的には抱き枕にしたんです」 若槻先輩はその情景を思い浮かべるように、ニコニコしながら俺の話を聞いてくれている。 「翌朝、拘束し抱き枕にしたシリコン人形を解放しました」 「その後、声を聞く事も、顔も見た事のないシリコン人形と交わりました、こんな俺のこと軽蔑するでしょ?」 その言葉に困惑した表情をする若槻先輩。 「先輩、こんな時になんですが、俺、ずっと若槻亜里沙さん貴女の事が好きでした」 突然の告白に俺の顔を凝視する若槻先輩。 どう答えていいか迷っている若槻先輩に俺は昨日のプレイの写真を見せて言った。 「これからも亜里沙さんの事を好きでいても、いいですか?」 亜里沙は俺に飛びつくように抱きつくと熱い口づけを交わした。 亜里沙が泊まったのはどうやら俺の家だった様で結果2日連泊となった。


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